1999年(平成11年)にパイオニアから登場した4号機
「ローズフラッシュ」(Aタイプ)
★ボーナス確率
※ビッグ偏向型のスペック。設定6のみバケ確率が高い。
★ビッグボーナス3通り…「赤7、バラ、BAR」の各3つ揃い(15枚)
★レギュラーボーナス2通り…「7・7・BAR」「バラ・バラ・BAR」(15枚)
★通常時の小役3種類…チェリー(2枚)、ベル&プラム(6枚)、リプレイ
★ビッグ中の小役も同じ。但し、ベル・プラムは「10枚」。リプはJACIN。
下パネルの大きな赤いバラのデザインが、妖艶だった本機。
新百合ヶ丘Z店(現存)、東銀座R店(閉店)でよく打った。
複雑なリーチ目より、シンプルな「スベリ」推しの自分には、
まさにピッタリくる台だった。ビッグ図柄は3種で、黒BARが
揃ってもビッグスタートとなる。
設定6以外はビッグ偏向スペックなので、フラグ察知後は
ビッグを期待してしまうが、REGが増えれば6の可能性も
出てくる為、バケが連チャンすると複雑な心境になった。
ボーナスフラグ判別はシンプルで、リールがスベッて
小役やリプレイが揃わなければOK、の「原則」アリ。
当時、メーカーが出した機種広告の文言を借りれば…
「リールのすべりでボーナス告知!第2、第3停止時、すべり音と
共にリールがすべるように停止します。全て停止した瞬間、何も
揃っていなければボーナス確定!」(パイオニアの機種広告より)
まぁ、厳密には第1停止(広告の文脈から「左リール」を
指すと考えてほしい)でもスベリは起きたが、左は単に
「チェリーを枠外に蹴るスベリ(フラグ成立と無関係に
起こる)」もあるし、チェリーこぼし時は左リールのみ
スベったから、それらのケースを排除する意味で「第2、
第3停止時」と広告文に書いたのだろう。
それはともかく、本機はリールが「ズルリ」と来ればアツい。
先述の「チェリー蹴り」「チェリーこぼし」のスベリを除き、
各リールでスベリが起きて、第3リール停止時に小役もリプも
揃っていなければ、ボーナスとなる。何かのフラグが立つと、
どのリールも、目いっぱい成立図柄を引き込もうとするので、
引き込み範囲にあろうがなかろうが、リールが最大限スベる
コントロール制御を採用。また、チェリー以外の小役をこぼす
可能性が無いので、「スベリ⇒ハズレ」でBRとなった訳だ。
スベリ発生時は、ストップ音も変化する。通常時は「ファン、
ファン、ファン」という感じで鳴るが、リールがスベったら
「フヮーン」と音が伸びたのだ。さらに、そのスベリ幅が
大きいほど、音の伸び方も大きくなる。ストップ音は結構
デカいから、よっぽど五月蠅い店でなければ、音の違いに
気づくのは容易だ。
当初は順押しで楽しんだが、やがて攻略誌に「中押しDDT
(KKK)」が載ると、ひたすら中押しで遊技するようになる。
本機にはコイン持ちアップの攻略が存在。チェリーを左の
上下段にビタ押しすると、チェリー時には毎回角チェリー
(4枚)になった。中段チェリーは2枚なので、払い出しが
倍になる訳だ。塵も積もれば、というヤツで、プレイ数を
重ねれば重ねるほど、ジワジワと効果は表れた。
チェリー狙いは順押しでも可能だが、「常に角チェをビタ」
というのは、意外に疲れる手順。そんな折、中押しならば
左リールのチェリーを「中段以外の箇所」で押せば、必ず
角チェになる」と判明。小役狙いの目押し難度が低下した。
私も、その効果を実感して中押しに傾倒。また、順押しより
成立フラグを見抜き易いのも、中押しを好んだ要因の一つだ。
中押しは「中⇒左⇒右」の順でリール停止。目押しは不要。
まず、中段にリプレイ停止なら「チェリー、ベル・プラム、
リプレイ、ボーナス」の何れか。左リールはチェリーが必ず
角チェの4枚で取れるように、中段チェリーを避けて目押し
(中段ビタだと2枚になってしまう)。左のボーナス図柄は
全て「チェリーの2コマ上下」にあったから、チェリーが
見にくくても、赤7などの見易いボーナス図柄を左リール
上中段に押せば(ビタ不要)、チェリーは角に停止する。
最後の右リールは適当押しでOKだ。
一方、中リール中段がリプレイ以外なら「ハズレorボーナス」。
この時に、中リールがスベリを伴えば、ハズレの線は消える。
即ち、「ボーナス一確」となる訳だ(この瞬間がアツい)。
逆に、中段にリプレイ以外が「ビタ」で止まると、BRの
可能性がない「ハズレ一確」が多発(欠点といえば欠点)。
また、本機はリール下に「横長の赤いLEDランプ」があって、
レバーオン時、このLEDが点滅すると、チェリー以外の小役
かリプかボーナス確定。即ち、LED演出発生時、中リールを
最初に止めた時、中段リプ(小役なら必ずこの形)以外なら、
やはり1リールでボーナス確定となる。また、中段リプでも
チェリーならLED非対応役なので、やはりボーナスとなる。
さらに「後告知」も搭載。レバーオン時、リール窓上部左右の
バラが点滅。同時にリールもフッと消灯してブラックライトに
切り替われば、ボーナス確定となる。蛍光色のボーナス図柄が、
暗闇にジンワリ浮き上がるのが幻想的だった。但し、本機は
完全告知台ではなく、この告知はBR成立後の約1/10で発生。
因みに、本機の兄弟機に当る30φ沖スロ「キンバリー30」は、
左右ランプが「トビウオ」で、ボーナスフラグが成立すると、
必ずトビウオランプが点滅する「完全告知」タイプ。
(向ケ丘遊園の某店で、香ばしい出方をしていたな…)
一方、ビッグ中は「オートマックスシステム」と称される制御で、
目押要らずのリプレイハズシ可能。仕事疲れで目押しが億劫な時、
このシステムは有難かった。
1,2回目の小役ゲームは、順押しオヤジ打ちでOK。3回目は
変則押しに切り替える。押し順は、「右⇒中⇒左」の逆押し。
どのリールも適当押しでOKだ。小役成立時も、変則押しで
こぼす役はない。逆押しすると、JACINが必ず「中段受け」
になるので、左をどの箇所で止めても、チェリーを枠外に
蹴る結果、リプレイも外れる仕組み。「制御と配列の妙」。
しかも、通常時は6枚だったメイン小役のベル、プラムが、
ビッグ中は10枚に増えるので、ハズシ効果は大きかった。
残り7ゲームから順押しに戻す。ハズシ不使用時と比べて
30枚ほど多く獲得できた(平均枚数は約400枚)。
スベリでフラグを察知する「大好物」のゲーム性、実利を兼ねた
中押しの楽しさ、そして、仕事の疲れ目に優しいラクラクハズシ。
当時の私にとって、追いかけるに十分な魅力を持っていた本機。
よく「綺麗なバラにはトゲがある」というが、そこまでの恐い
トゲがあったとは思えない。まぁ、一部で出回っていたという
本機の裏〇ノは、「トゲだらけ」だったのかもしれないが…。
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ローズフラッシュ(パイオニア、4号機)
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