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スーパーヘビーメタルA(サミー、4号機)

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1994年(平成6年)にサミーから登場した4号機
「スーパーヘビーメタルA」
(つい「ヘヴィーメタル」と表記したくなるが…)



(殿堂上野店で撮影)


(殿堂上野店で撮影)



サミーの記念すべき4号機第1弾。ビッグボーナスとシングルボーナスの
集中を搭載したA-Cタイプ。「アラジン」(ニイガタ電子)⇒「アラジンII」
⇒「ミスターマジック」と続いた集中搭載機の流れを、一応引き継いだ格好。
但し、「集中メイン」の台ではなかった。





(ボーナス確率)


※レギュラーボーナス非搭載
※ビッグ確率は全体的に低く、集中確率もさほど甘くない。
その割にはパンクし易い。先行機のようにワンチャンスで
ガッツリ増えるスペックではなかった(絶対ではないが…)。
ビッグ低確率で、集中も辛め。一見、激辛なスペックだが、
その不利を補う形で、通常時のコイン持ちは良好(⇒後述)。



(構成役 ~実機画像で紹介~)



        「赤7・赤7・赤7」で15枚+Big Bonus



ドクロ三つ揃いで7枚+シングルボーナス(JAC当選で15枚、JACハズレあり)
確かに「ヘビメタといえばドクロ(スカル)」のイメージもある。通常時は
1/31の確率で抽選するので、コイン持ちアップに貢献。JACの当選率は9割。
JACハズレもある。集中に入ると、シングル出現率は1/3.5に大幅アップ。
本機にレギュラーは無く、ボーナスはシングルと集中役、そしてビッグ。


ハート(ハネ付き)の3つ揃いで5枚。抽選確率は1/273。その絶妙な
出現率がガセスベリをアツくした…とはあまり感じず(理由は既述)。


オレンジ揃いは15枚。本機のメイン小役。15枚がメインな事に加え、シングルや
リプレイなども貢献したので、通常時のコイン持ちは大いに良好。しっかり小役を
取り切れば、1000円平均で45回。ヒキ次第では、150プレイ以上も回った。無論、
オレンジやシングルが出ないと話にならないので、「回りムラ」はあったが。この
「よく回る」特徴こそ、本機の大きな利点といえる(ノーマルの話)。ビッグや
集中がキツい分、コイン持ちは甘い…見た目こそ重厚な「ヘビーメタル」だったが、
挙動は穏やかな「フォークソング」という感じ(ノーマル)。なお、左リールには
オレンジを取りこぼすポイントが1か所存在(緑POW・赤7・ドクロをビタで狙うと、
オレンジを引き込めない)、ガセスベリの原因となった。また、通常時は約1/18で
成立するオレンジも、集中に入ると出現率が1/107に大幅低下。よって、集中中の
オレンジは「パンク」のサインともいえた(註:無論、パンク「確定」ではない)。


チェリーは3種類のフラグがあり、単チェリーは2枚(角4枚)、2連チェリーは
5枚(角は複合で9枚)、3連チェリーなら15枚。2連、3連の出現率は低いが、
単チェは約1/55と適度に揃う(設定で微差あり)。左リールにはチェリーが
2か所しかない為、取りこぼしを嫌うならチェリーを毎回狙うべき。但し、
上下赤7に挟まれたチェリーを狙うと、左で「ハート(5枚)」をこぼす為、
ガセスベリも増える。一方、上画像の位置(リプと赤7に挟まれたチェリー)
を中~下段に狙えば、全ての役に対応。ここを毎回狙うのが、ガセスベリに
悩まされない為のポイントだった。



「青POW」の三つ揃いはリプレイ。青POWは通常時リプレイ、ビッグ中は
ジャックイン。但し、緑POWアタマ(緑・青・青)は、ジャックインでも
リプレイでもなく、単にジャック中のセンター揃いのみ有効。しかも、左で
緑POWを狙うと、青POWを引き込めずにリプレイを取りこぼすポイントが
複数存在する。この場合もガセスベリが発生。但し、チェリーの項でも説明
したように、「青POWと赤7に挟まれたチェリー」を狙っていれば、リプは
取りこぼさない。因みに、「POW」は英語における「破裂音」の擬態語で
(パン、ドン、ボン)、「POWER」の略語ではない。実際、POW図柄の
「O」部分は、「爆弾」を模した形だ(それが爆発した感じのデザイン)。


左をリプレイNGポイントで押すと、リプ成立時に「7・緑POW・7」が枠内に
ズルリとスベってきたりする。この枠3コマ上に青POWがあるが、下チェリー
付きなので引き込めず、ここ迄しかすべらないないケースもあるからだ。左が
この形で止まり、中、右共にズルズルッと来ても、リプレイ取りこぼしによる
ガセスベリが多い(但し、何ゲームも続けてスベれば、信頼度は上昇)。なお、
左リールには、同様のリプレイ取りこぼしポイントが3箇所あった。因みに、
スベリに関していえば、「他の小役を蹴って、赤7がスベッて優先テンパイ」
した形だと、信頼度も大幅に上がった。





(当時の思い出など)

本機と最初に出会ったのは、小田急・読売ランド前駅のL店(現存)。
ここは、2号機時代の初代アラジンから、3号機アラII、ミスマジと
サミー系(ニイガタ含む)の機種を代々設置していたホールである。
(ビッパル⇒スープラ⇒ニューパルの流れで、山佐の各機種も設置)
当時、アラIIとミスマジに目が無かったた私は、ごく自然な流れで
本機とも対峙する。だが、実戦当初に抱いた印象は、決して芳しい
ものではなかった。


私がサミーの3号機を好んだのは、当時流行った〇モノ特有の
爆裂どうこうよりも、リールの「スベリ」であった。ボーナス
フラグ(ビッグ、バケ、シングル)が立つと、普段は味気なく
ビタ止まりしていたリールが、違和感タップリにズル、ズルと
スベリまくる。チェリーを枠外に蹴ったり、単に小役を引き込む
ような消極的なスベリとは、明らかに次元の違うダイナミックな
スベリ。その大スベリが起きる「最初の一瞬」を体感するのが、
何とも言えず気持ちよかった(成立Pで「入った」と察知した瞬間、
ゾクッと来た)。だからこそ、アラIIやミスマジと付き合っていた、
といっても過言ではない。


そんな背景があったから、先行機と同じ筐体かつ集中アリの本機も、
「スベれば当然にボーナス成立」と信じて疑わなかった。そして、
L店での新装初打ち時、1000円か2000円投資した辺りで、待望の
大スベリが発生。3号機の頃と何ら変わらず、リールがズルリッと
激しくスベッてきた。「よし、安銭で入った」と直感して、まずは
シングルのドクロを狙うが揃わず(冷静に考えれば、本機のドクロは
取りこぼしがないので、最初からビッグを狙うのが正解)。そこで、
ビッグを狙ってみるが、やはり入っていない。というか、ボーナス
フラグ成立後ならその後も「ズルズル」と続いて然るべきリールが、
通常のビタ制御に戻っている。そう、ビッグでもシングルでもない、
単なる小役こぼしによる「ガセスベリ」だった。


「大スベリしたのに入っていない…」この事実は、私にとって
かなりショックだった。無論、以前も2号機スーパーセブンで
「レモン」のガセスベリがあったように、偽スベリに騙される
機会は何回もあった。しかし、こと「サミーの台」に関しては、
前身のアラII、ミスマジ共に、大スベリが入れば、ほぼ確実に
何らかのボーナスが期待できたのだ(貯金Verなどにはガセも
あったが、それは別として…)。それまで信じていたサミーの
大きな「特性」或いは「魅力」というものが、本機をたった
数十ゲーム回した時点で、あっさり裏切られてしまったのだ。
唖然、茫然、驚嘆である。


このガセスベリの原因は、先程もいったように、小役の取りこぼしに
よるものであった。本機は、チェリー(単チェ=2枚、2連=5枚、3連=
15枚)やレア小役のハート(5枚)は当然のこと、メイン小役のオレンジ
(15枚)或いはリプレイに至るまで、適当打ちだと配列上、取りこぼす
可能性があった(オレンジは左に1か所、リプは3か所、NGポイントが存在)。
しかも、コントロール制御に基づき、成立図柄を引き込める範囲にあろうが
無かろうが、成立時は各リールを最大限スベらせて引き込もうとする。つまり、
小役を引き込めない位置で押してしまうと、ガセスベリに直結したのだ。これは、
先行機のアラIIもミスマジも、小役については基本的には当てはまらない挙動だ
(配列上、チェリー以外の小役はこぼすことはなかった)。その後継たる本機に
ガセスベリが頻発して、言いようのない不快な感情が沸いたのだ。


ただ、左リールに特定箇所を毎回狙っていれば、小役取りこぼしも極力減らせたので、
ガセスベリでぬか喜びする機会をなるべく減らそうと、目押しに極力気を遣うように
なった。それでも、目押しミスによるガセスベリに、繰り返し翻弄された。スベリに
対する信頼性がガタ落ちして抱いた、「不信感」にも似た感情。それを完全に拭い去る
ことは、なかなかできなかった。


とはいっても、別に本機に悪い感情のみを抱いていた訳ではない。「ヘビーメタル」の
名の通り、重厚な筐体デザインや特徴的な図柄、耳に残り易いサウンド等、好んだ点も
多い。シングルが揃った時のジャックゲームサウンドは、「アイアン・メイデン」の
「Aces High」のCメロを思わせたりして、妙に高揚した気持ちでジャックゲームを
消化したものである(高校時代に組んだバンドでは、同曲を演奏した経験もある。ただ、
シンセ担当で肩身は狭かったが…)。

そして、何より「コイン持ちの良さ」は特筆モノだった。低投資で粘りに粘って、
うまくビッグや集中を引っかける、というスタイル。資金的余裕のなかった当時の
私にとっても、何かと有難いゲーム性だった。



いかにもメタルバンドのアルバムジャケットに使われて
いそうな、上パネルに描かれた「SAMMY」の英字ロゴ。
余談だが、ロゴの「M」の形を見ると、必ず聖飢魔Ⅱの
ライデン湯沢が脳裏に浮かぶ。「ツノ」に見えるから?



リール窓右のボーナスゲームランプ。日活興業3号機
「スペースバトル」の「太陽」図柄を思わせるデザイン。
上部には、やはり象徴的なドクロマークが描かれている。


リプレイ表示部は、コンビーフに付いているような缶切りの工具で
薄い鉄板をクルリとめくって、下から「Replay」の文字が現れる
という、味わい深くコアなデザイン。「メタル」だけに金属的な
イメージを強調している感もある。




(リプレイハズシ)
ビッグ中のメイン小役も、15枚のオレンジ。約1/4.8で揃うので、
ハズシ効果は一応あった。但し、ジャックインの確率も1/1.45と
非常に高く、ハズシまくりで結局は微増、或いはコイン減となる
ケースも多い。

ハズシ手順は、1,2回目はオレンジもジャックインもこぼさないよう、
左枠内に通常時同様、「青POW・チェリー・赤7」を狙う(チェリーは
ほぼ出ない為、遅めに押してOK)。3回目から「中押し」に切り替える。
中リール中段に赤7⇒右リール上段に赤7と狙い、青POWテンパイなら
ハズシ。オレンジテンパイ(下段テンパイ)なら、左下段にオレンジ狙い。
ハズシは、目押しが正確なら「上段受け」になる為、左に「赤7・チェリー・
赤7」辺りを狙えば、ラクに外せる。残り7ゲームから、順押しオレンジ&
リプ狙いに戻す。



(「新宿」絡みの小ネタ)

本機は、読売ランド前駅L店の他に、西部新宿駅前の「マイリバー」や
新宿東南口の「てんとう虫」(グリンピ本店隣)でも実戦した。特に、
てんとう虫はユニバーサル系アンテナショップだったから、サミーの
新台が入っていて妙な違和感を覚えた。その設置の事実を示す当時の
映像がある。本機が登場した1994年に制作された、「新宿アウトロー」
という新宿が舞台のハードボイルド作品だ。同作中、主役の渡辺裕之
(後に「パチプロ梁山泊」シリーズでも主演)が新宿の街を歩く
場面がある。その時、ほんの一瞬だが、東南口「てんとう虫」の
店の前を通過する映像が出てくる。そして、その入口前に貼られた
ポスターこそ、まさに「スーパーヘビーメタル」のものであった。
その証拠画像がコチラ。



極めて不鮮明だが、中央の男(渡辺)の背後に紫色のポスターが。よく見ると
「HEAVY METAL」のロゴが。そして、頭上には「777 パチスロ」の文字。
これは、まさに「新宿てんとう虫」の入口部分である。その証拠画像がコチラ。


(1991年頃の同店入口)


何気ないVシネマのワンカットの中にも、大変貴重な
90年代パチスロ史の資料が残存していることが判る。





★★設定6データ★★
(以前、「殿堂上野店」で取ったもの)

268  BIG
192  BIG
351  BIG
179  BIG
(066)集中
(180)パンク
(229)集中
(249)パンク
498  BIG
374  BIG
096  BIG
511  BIG
182  BIG
(8) 集中
458  BIG
268  BIG
088  BIG
074  ヤメ

計3539ゲーム
Big12回(1/294.9)
集中3回(1/1179.7) 
集中平均継続ゲーム数:194.7G
最終獲得枚数:3502枚

ビッグはほぼ設定値通りのヒキだった。
集中突入回数は理論値より少し良い程度。
継続G数はヒキに助けられてかなり良好。
「ショボい」といわれた集中でも、時には
400ゲーム以上続くと再確認できる、貴重な
実戦データではないだろうか(集中パンク後、
すぐに次の集中を引いた可能性もあるが…)。



(スペック違いの兄弟機など)



スーパーヘビーメタルX(1994)
パネルは「青」を採用。設定2~5のビッグ確率が「A」よりワンランク上。
集中は突入率、パンク率共に「A」と共通。全体的に見ると「A」より甘い。


スーパーヘビーメタルR(1994)
パネルは「赤」採用。やはり設定2~5のビッグ確率が
「A」より甘く、設定2~4に限っては「R」よりも上。
一方、集中確率は全設定共通「1/1489」に変更され、
低設定でも集中突入が期待出来た。但し、低設定ほど
集中がパンクし易いスペックでもあった。



リッチマン4(興進産業、1994年)
サミーの技術協力により生まれた、スーパーヘビーメタルの
兄弟機的存在(興進産業初の4号機)。その為、リール配列や
各役の構成などは共通(図柄も、オレンジとチェリーが一緒)。
ビッグ確率は「A」とほぼ同数値(設定3のみ異なるが)。一方、
集中には入り辛いスペックだが、パンク確率は「A」と変わらず。
そのキツさを、ビッグ中の小役獲得枚数のアップで補っていた。
但し、これらはあくまでもノーマルの話であって、当時ひっくり
返ったB〇ノが蔓延。本来の特性だったコイン持ちを極端に悪くして、
ビッグの連チャンに上乗せするタイプなどが出回った。バケが無い
事もあって、出玉の波は荒かった。なお、スーパーヘビーメタルに
についても、マイルドなゲーム性で客離れを起こしたホールなどが、
ビッグ連チャンタイプの波荒な〇モノを入れるケースが次第に増加。





(サミー「スーパーヘビーメタルA」の項、了)



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