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Channel: まにあっく懐パチ・懐スロ
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ニュービッグシューター(平和、ハネモノ)

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1992年(平成4年)に登場した新要件ハネモノ
「ニュービッグシューター」(平和)

★賞球…7&13
★最高15ラウンド継続



言わずと知れた昭和ハネモノの名機、「ビッグシューター」のリメイク版。
かの故・田山プロが、溝の口B店(P.S.ビッグトップ)で打っていた台だ。
(池袋S店「山楽」では、元祖ビッグシューターも守備範囲にしていた。)
その後、幾度も形を変えて復刻版が出たが、新要件初の試みが本機である。
(個人的には、2000年代初頭に出たリメイク版「ビッグシューターV」も
好きで打ったので(向ケ丘遊園「バンバン」1F)、いずれは記事にしたい)


私なんぞは1990年(平成2年)デビュー組だが、90年当時はちょうど
「旧要件末期」。既にベテランと化していた元祖ビッグシューターも、
都内や神奈川の活動範囲では、まだバリバリの現役(又は主戦)として
活躍していた。初代は勿論、後続の「ビッグシューターIII」(BGMが
「音痴」な台)も出回っていた。



(旧要件ビッグシューター)


二層構造からなるヤクモノの上段奥で、反時計方向に回る三つ穴ローター。
その穴を通った玉が下段に落ちて、手前に折り返してV方向に戻ってくる。
ローター手前には憎らしい突起が待ち構えていて、穴への入賞をガード。
そのガードをかわしてローター穴を通り抜け、下段で手前に戻った玉が、
スッと糸を引くように中央Vに吸い込まれて大当り。祝福のファンファーレ
「パッパカパー、パパパ、パッパカパー、パパパパー!」が聞こえてくる。
但し、下段の玉がV左右に逸れ、ジリジリする機会も多かった。まさに、
「遠心力の妙」に一喜一憂させられた瞬間である。


大当り中は、ローターが穴を正面に向け停止。その左右に玉が貯留されて、
貯留玉のアシストで中央ローターの穴に玉が寄り易くなり、継続チャンス。
但し、ハネが8回開閉を終えると貯留解除、その後は穴に入り辛くなる為、
パンクの危険も高まる。ローター左右両側に均等に貯留するほどピンチと
なり、片側に偏って貯留するほど継続し易かった。「なるべく早めに多く」
貯留するのもポイント。解除前は「ワッチャカ、ワッチャカ」とイケイケで
テンポ良いBGMだが、解除後は「テケテケテ…」と打ち手を焦らせるサウンドに
変わる。あえなく途中パンクすると、打ち手の神経を逆なでするかのような、
「ブッブー」の嫌味な効果音。但し、大当り8R完走時も最後にブッブー音が
鳴り、コチラはむしろ心地よく聞こえた。ローターのデキなどヤクモノのクセや
台のネカセ等により、Vが来易い台と来づらい台に分かれた。釘調整のみで台の
実力を測れない辺りも、当時のハネモノらしく奥が深かった。


…とまぁ、これらは全て「旧要件ビッグシューター」の話である。そして、
その旧要件時代、ビッグシューターを通じてハネモノの、いやパチンコの
面白さを大いに知ってしまった私。この台に対しては、強い「愛情」さえ
抱いていた。その旧要件ビッグシューターが、新要件時代に入って設置を
徐々に減らすと(但し、人気は根強く、しぶとく残すホールも数多く存在)、
入れ代わりでインフレ感満載の大量獲得型ハネモノが増殖。これはこれで
面白味もあったが、やはり「小銭で玉の増減を堪能する」ハネモノ本来の
遊技性とは乖離していた。そういった「カネのかかるハネモノ」の台頭が
続くにつれ、ハネモノファンの不満も増幅。それを感じとったメーカーは
「原点回帰」の姿勢にシフトして、ブンブン丸などマイルドなハネモノを
増やしていった。本機が世に出たのも、まさにそうした流れの中であった。


「あのビッグシューターが、ホールに帰ってきた…」私もリメイク版の
登場を大いに喜んだクチだ。リメイクされた機種の中には、「元祖」と
ヤクモノの構造や動きが少なからず変わっていたり、BGMが全く別物に
なっていたりする場合もあったが、ニュービッグシューターに関しては、
かなり忠実に初代のゲーム性を踏襲していた。「ブオーン」というハネ
開閉音しかり、オトシ約0.4秒、ヘソ0.75秒と差のついたハネ開閉時間
しかり(細かく言えば旧要件版は0.45秒で、0.4秒のニューよりも長め)、
香ばしい大当り時のファンファーレしかり、大当り中の騒々しい効果音
しかり。玉を持った宇宙飛行士のハネの形しかり、ローターの形や動き
しかり、大当り中の貯留方法しかり、貯留が左右に割れたら右打ちなど
ストロークを変える打ち方しかり、パンク時のブッブーしかりである。


…とまぁ、これだけ元祖をしっかり再現していれば、打ち込みたくなるのが
人情であろう。かくいう私も、当時ホームだった新宿の各ホールで、本機の
姿を見つけては、旧要件時代を思い出しながら対峙した。西口大ガード前の
「ニューミヤコセンター」、東南口の「平和」や「メトロ」などで多く実戦。
とりわけ、ニューミヤコと平和は、過去に初代ビッグシューターを設置した
店だったので、自分がパチを覚え始めた2年前にタイムスリップした感覚で
打っていたのを思い出す。


但し、その挙動が「全く以て元祖と同じ」という訳ではなかった。例えば、
賞球数。旧要件版はオール13で玉持ちが比較的良好だが、本機は7&13で
ヘソ、オトシの戻しが7個と少ない。当然、玉の打ち込みペースも早くなる。


また、新要件版の本機は最高15ラウンドと継続R数が長く、完走すれば
1500個越えの出玉まで望めた。一方、旧要件版は8R。この差も大きい…
かと思いきや、実はそうでもなかった。なぜならば、本機は「パンク」
し易いという、有難くない特徴もあったから。最後まで完走させるのは
なかなか難しく、初回や2回でのパンクもザラだった。では、旧要件版が
完走し易かったのかといえば、決してそんなことはない。台のクセ等にも
左右されたが、「元祖」にもパンクがついて回った。ビッグシューターは
そういう台だったのだ。たまに完走、頻繁にパンク…これらをこきまぜて
打ち止めまで持っていくハネモノ。それは、初代も新要件でも変わらない。


それから、旧要件版は大当り中、「ハネ8回開閉後」に貯留が解除されたが、
ニュービッグシューターの方は、ハネ「9回」開閉後の解除だった。ならば、
「ニュー」の方がV継続において有利だったかというと、意外な落とし穴も
存在。それは、ニューが「ハズレ2カウント」でも解除されてしまった点だ。
大当り中、貯留が片方に上手く偏って、立て続けにローターの穴に入賞した
場合、下段で2回Vを外しても、旧要件版では貯留解除されなかった。一方、
「ニュー」の場合は、同じ条件でVを2個外した瞬間、貯留は解除となる。
まぁ、頻繁にVを2連続で外すような台は、明らかにクセ悪といえたが…。




それと「クセ」についていえば、一部の攻略誌において、大当り中、
ローター停止時にきちんと正面を向かず、やや右ズレで止まる台は
下段でVを逸らし易い「クセ悪」…と分析するものがあった。私自身、
そこまでヤクモノ内部を注視していなかったから、それが「特定台
のみ起こった現象」なのか、「そもそも全ての台のローターがやや
右ズレで止まる仕様だった」かは判らない。ただ、実戦経験において
いえば、ローター経由の玉がやたらVを外すクセ悪台は確実にあった
ので、ローターの停止位置に着目した分析は、あながち間違いでは
ないと思う。今更ではあるが、当時こうした細かな挙動に目を向け、
ニュービッグシューターのV継続について考察した攻略誌の姿勢は、
真偽はともかく尊敬に値する。



★兄弟機…ビッグシューター8(1992)

賞球は7&13。ニュービッグシューターと同時デビュー。
より「本家」に近づけるべく、最高継続ラウンド数は
15回でななく、旧要件と同じく「8ラウンド」までに
なっていた。まぁ、「ニュー」もパンク頻発だったから、
両者の平均継続Rに大きな差があったとは思わないが…。
むしろ「8」の方が継続し易い印象もあるが、ホールが
「ニュー」よりもマイルドな台と判断して、釘を甘めに
調整していたからだろうか。




※今回、ビッグシューターのネタを扱ったので、
コチラの画像も紹介。分かる人には分かる…ハズ。

ヤクモノの上に水着の外国人美女…お判りとは思うが、「ニュー」
ではなく、「元祖ビッグシューター」のヤクモノである。つまり、
旧要件時代。いかにも昭和チックな演出である。




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