昨年10月の大阪・新世界の名店「ニュー三共」閉店、そして先日の老舗メーカー「マルホン」倒産と、このところレトロファンにとって哀しいニュースが続くが、当ブログは気をしっかり持って、今後も更新を続けたい。
さて、今回は「90年代・神動画投稿者ライルさん(Mr.Lyle Hiroshi Saxon)のヨウツベ映像を、ちょっと「まにあっく」な視点で見てみよう」のコーナー(第2弾)。取り上げる動画はコチラ。
https://www.youtube.com/watch?v=jeMeYb_dsow
1990年(平成2年)の東京・上野界隈のパチンコ店を数多く撮影した、大変貴重な映像だ。
既にご覧になった方もいるだろう。タイトルは「パチンコマニア1990(パチンコフィーバー1990年)」との事(実は、この映像を含む「ロングバージョン」動画も存在するが…紹介は別の機会に譲る)。
そういえば、あの時期は、「ガイド」や「パチマガ」をはじめ、様々なパチンコ攻略誌が出ていたが、(「マル秘~」「~ファン」「~術」「~必勝本」「マルカツ~」など)、さすがに「パチンコマニア」っていうタイトルの専門誌は出てなかったな…。かの「神保女史」(隊長)が編集長で、生き字引の「マキノ館長」(この方は昔から「必勝本」と繋がりが深いが…)が監修ならば、大変「濃い」内容の面白い雑誌が出来上がったんではなかろうか(売れるかどうかは別にしてw)。
それはともかく、この動画、平成初期の「古き良きパチンコブーム」を体感できる、格好の「タイムスリップ」映像といえる。上野といえば、私自身も学生パチンカー時分から、「プチ旅打ち」気分でしばしば訪れたエリアで、それなりの思い入れもある。
時期的には、私が上野を初訪問した1991年(平成3年)より少し前の1990年7月の映像だが、雰囲気はほとんど同じなので、どのホールを映したものかは、見ればすぐに判る。今回は、動画に登場したホールと機種をザッと挙げてみたので、よろしければご参考に。以前作成した、こちらの上野マップもどうぞ。
(1992年の上野・御徒町パチンコマップ)
http://blog.goo.ne.jp/selfconfide777mc/e/4c81040cf8c9c14b4aa4c0c3f02efcfb
それでは、ライルさんの操る「タイムマシン」に乗って、平成初期の上野へGO!
0:05~1:32 「パチスロ・オスカー」(上野「アブアブ」裏の通り沿い)
★1階:ニューペガサス(白)@パル工業、アニマルG@アークテクニコ 2階:アニマルG
⇒冒頭、景品入りと思しき紙袋を手に、ニコニコ顔で出てくる若者の姿が印象的。ニューペガのカド台を打っているオヤジが逆押しで7を揃えた瞬間、「ウルトラセブン」のミュージックホーンが店内に鳴り響く。有線の曲もやかましい。2Fは「アニマルG」一色(当時のスロは、一店舗1~2機種が当たり前)。ここは、もともと有名なアニマル設置店だったが、この時期は「G」に改修済み。私が足を踏み入れた1991年の段階でも、アニマルGは健在であった。店員のやかましい「ダミ声マイクパフォーマンス」も、今では心地よく聞こえる。平成初期のパチ屋の活気が、ヒシヒシと伝わる。
1:34 「百万弗」(ムラサキスポーツ本店の隣り)のネオン
1:37~1:51 「オスカー」を店外より撮影
1:52~3:30 「スターホール」(オスカー向かい、御徒町駅寄りの「スター会館」とは別の店)
★中2階:パチンコ大賞13@西陣、パックンロボ@平和 地階:ドリームX@奥村、パールセブン@マルホン、ニューペガサス(白)@パル工業
⇒ビートの効いた有線に混じって、魔界組@西陣の大当り音が聞こえる。若いOL風の女性が打つハネモノ「パックンロボ」には、「優秀台」の三角プレート(打ち止め開放台かもしれないが、全台にプレートを刺す店もあったので、何ともいえない)。パチンコ大賞の大当りサウンド(軍艦マーチ)が心地よい。店隅のジェットカウンターで玉を流す若者。台間には、定番のアイテム「100円用玉貸機」(筒を押してジャラッと玉を借りる)。手元のドル箱は「CABIN」のロゴが入った小箱(800個)。地下はデジパチ(無制限)とスロ。景品カウンター(女性店員2名)の格好に時代を感じる。カウンター周りの雰囲気も、どこか懐かしい。ドリームXで持玉遊戯中のメガネサラリーマンは、銀玉親方(山崎一夫)っぽいが別人だろう。隣のニューペガのシマも盛況。頭上では、赤いパトランプ(ビッグ中に回る。かつては、フラグが立つとランプが半回転する店も存在)がクルクルと回る。シマ端のコイン貸機に足を運んで、千円札を投入する若者。全てが懐かしい…。
3:34~4:22 「パチスロ・アドベンチャー」(JR御徒町駅そば(ガード下))
★バニーガール(青)@オリンピア
⇒店内のどこを見回しても、青パネルのバニーだらけ。甲高いストップ音や払い出し音が、至る所でピュンピュン鳴り響く。スロ専なので、客層は全体的に若い。セカンドバッグを頭上に置いてスロを打つ…当時の定番スタイルだったな(懐)。ディスコ風のクルクル回るストロボ照明が、いかにもバブル末期っぽい(既に株式バブルは崩壊し始めていたが)。この映像には映っていないが、景品カウンターでは、ワンレンのケバイお姉ちゃん店員などが対応していた。
4:24~4:34 「ビクトリー」(アドベンチャーの隣り、ガード下)
★ダービー@京楽、ドリームX@奥村、フィーバーレクサスIVD@三共 など
⇒スロ専アドベンチャーとは打って変わって、併設店のコチラは中年の客が多く、シブい雰囲気。
4:37 上野ガード沿いのパチ屋のネオン(ニューセンチュリーなど)
⇒当時のパチンコ特番(「素敵にドキュメント」など)でも、同じようなネオンの映像がよく使われた。ここは、上野界隈でも特に「激戦区」といわれるエリアで、チャンピオン、ニューセンチュリー、ラスベガス、東京会館といったホールが軒を連ねていた。私が足を運んだ時期には「エッグ」や「オリエンタル」もあったが、本動画を撮影した時点(90年7月)で存在したかは不明。
そういえば、この後に出てくる映像(6:50辺り)をよく見ると、東京会館の右隣(オリエンタルがあった場所)に、建設現場用のフェンスが見える。まだ、オリエンタルは建設中だった?それとも単なるリニューアル?(追加情報を求む)
4:39~4:52 「チャンピオン」(広小路には系列の「チャンピオンPART2」があった)
★ダービー@京楽(デジタル回転音のみ確認できる)
⇒カラフルなネオン、電動式の回転看板。店内の様子は、ガラス越しの為、ハッキリとは判らない。京楽・ダービーの「ポッポロロ、ポッポロロ」という、ラジオの緊急放送的なデジタル音が聞こえる。
4:56~6:35 「ニューセンチュリー」
★地階:ダービー@京楽、ファンキーセブン@西陣、エキサイト麻雀3@ニューギン、ブラボーエクシード@平和、中2階:パチンコ大賞13@西陣、スーパーセブン(赤)@大東音響 など
⇒ここの台間玉貸機は千円札対応で、玉数も3種類から選べてお釣りも出る。当時としては、割と新しいタイプだ(同時期、高田馬場「国際センター」も、同じ玉貸機だった)。中2階のスロコーナーには、赤パネルのスーパーセブンが2シマ。映像では確認できないが、裏のシマは多分バニーガール(払い出し音が聞こえる)。「ピンポーン、係員の方、321番台、開放しました(ハネモノや一発台の打ち止め後の開放処理)」の自動音声に、思わず涙腺が緩む。店を出る直前、6:34辺りに一瞬映る「帽子とグラサン姿」の若者は、バービーボーイズ「イマサ」のファンだろうか(笑)。
6:37~6:47 「パチスロ・ラスベガス」
★リバティベルIII@メーシー
⇒このガード沿いエリア(激戦区)は、比較的設置台数の多い店が多かったが、この「ラスベガス」はこじんまりとしたホールで、台数は60台前後と少なめ(ここは、全台が「リノ」の時期もあった)。
6:50~7:06 「東京会館」
★設置台は映像から確認できず(店の作りは、中二階と地下の2フロア)
⇒91年の上野初訪問時、私のお目当ての店がまさにここだった。テレ朝の「素敵にドキュメント」という番組でパチンコ特集をやった時、MCの故・逸見政孝さんが、ここの地下フロアでダービー2@京楽を打っており、私もぜひ上野に行ってみたいと思ったのだ。その後、実際に上野まで出向いてこの店を見つけ、地下のダービー2で大当りさせたが、無制限ルールの代わりに出玉がたったの2000個弱と少なかった(今は、2000発も出れば御の字?)。地元店(ダービーは2800個くらい出た)とのあまりの違いに、カルチャーショックを受けた事を思い出す。
7:18~7:53 「スプラッシュニューセブン」(ギャンブリングホール)
★ブラボーセンチュリー@平和 など
⇒アラブ宮殿風の赤い派手なネオンが特徴で、あの一帯の「象徴」でもあった。かつて、上野界隈には「ニューセブン」系列の店舗が4つ存在したが、(ニューセブン、スプラッシュニューセブン、パチスロニューセブン(ライジングニューセブン)、ニューセブン2(昭和通り沿い))、今や全て消え去った…。そういえば、スロ専「ライジングニューセブン」も、先述の「ラスベガス」同様、一時期は「リノ」一色だった。入店直後に映る、旧型の青い両替機も懐かしい。7:50辺りで、おばちゃん連中が黄色い特殊景品の箱を持って出てくるが、これはその先の映像に繋がるので、あとで触れる。
7:55~9:15 「ニューセブン」
★中2階:ドリームX@奥村、ブラボーセンチュリー@平和、リバティベルIV@ユニバーサル、トロピカーナ7X@メーシー、3階:ニューペガサス@パル工業 (店は地階、中2階、3階の3フロア)
⇒先程の「スプラッシュニューセブン」と同系列の店(こちらがメイン)。7:56辺りで、さっきの景品を抱えたおばちゃん御一行が、この店に入っていくのが見える。そう、「ニューセブン」と「スプラッシュ~」は、換金所が同じ位置にある。しかも、「パチ屋の店内」という香ばしい立地(厳密には、ホールと換金所がガラス戸で仕切られていたので、「同じ建物内」というべきか)。それが、8:52に映る3Fの換金所だ(窓口横には、この店の特殊景品「レコード針」「ライター石」の貼り紙も見える)。2Fの景品カウンターでは、黄色い制服を着たオバちゃん店員が、大勢の客を相手に甲斐甲斐しく働いている。この制服、いかにも昭和っぽい事務員風デザインで、当時はこんな感じの制服を割と多く見かけたものだ。リバティベルIV(オレンジパネル)の人気っぷりも凄い。
9:20 「パチスロニューセブン」
⇒店先の小さな看板と、店内の様子がチラッと映るのみで、設置機種などは確認できない。それでも、希少映像である事は間違いない。先述の通り、私の知る時期は、店内にリノ1機種だけしか置いていなかった。
※1992年の上野パチンコマップはコチラ
http://blog.goo.ne.jp/selfconfide777mc/e/4c81040cf8c9c14b4aa4c0c3f02efcfb
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Youtube90年代動画・まにあっく分析(2)
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