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Channel: まにあっく懐パチ・懐スロ
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フロンティアGP(奥村、デジパチ)

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1993年(平成5年)に奥村から登場した新要件デジパチ「フロンティアGP」


★ドットデジパチ
★賞球…7&15
★大当り確率…1/240
(大当り判定カウンターは「0~239」の240コマ、大当り値は「3」)
★大当り図柄…JK、A、2、3、4、5、6、7、8、9、0、ダイヤ、スペード、ハート、クラブ (全15通り)
★最高16ラウンド継続
★出玉…約2300個
★保留玉連チャン機⇒強制連チャンは「保2」で発生。保連率:12.5%(自力連を除く)
★当時の実戦店
・小田急線・向ヶ丘遊園駅南口「プラザ」(⇒「ハトヤ」⇒閉店)
・新宿西口・大ガード「ニューミヤコセンター」(閉店。跡地は「カレイド新宿」として営業)
・新宿・歌舞伎町、あずま通り「ニューメトロ」(閉店。跡地は現在、岩盤浴店に。)

★兄弟機
先行機…「フロンティアDX」「フロンティアSP」(1992年)
後続機…「フロンティアSP-AA」(1993年)


・フロンティアDX(1992年)…大当り確率1/205のノーマル機(弱性連チャン機との説もアリ)。賞球6&12の無制限仕様。



・フロンティアSP-AA(1993年)…大当り確率1/240の(小デジ)確変機。賞球は7&15。「3」か「7」で当ると、プラス2回の小デジ確変に突入。確変中の止打ちで出玉アップ可。保3連チャン機との情報もあり。
(詳細調査中)


 

奥村の新要件初期(1991年~1992年)のドットデジパチというと、旧要件時代の流れを汲む「3タイプ」に大別することができる。すなわち、

(1)「ドリームX」「ドリームW」タイプの「小サイズのシンプルなドット」
(2)「ローリングセブン」「マーブルX」タイプの「大サイズのシンプルなドット」
(3)「ビルボード」タイプの「ツブの細かいドット」

の3つである。

    
 (ドリームX、1988年)        (ローリング7-3、1990年)        


    (ビルボード、1989年)

(1)には「ドリームEX」「ドリームZ」「ニュードリーム(GX)」など、(2)には「マーブルDX」「パラダイス(シリーズ)」「ミリオンX」「ミリオンクイーン」など、(3)には「リバティ」シリーズなどがある。また、(2)には「ドリームジャンボ(2)」(4ケタドット)や「ドリームランデブー」(変則4ケタドット)といった「亜流」も存在した。

(3)については、旧要件「ビルボード」が「ドリームX」の陰であまり注目されなかったのに対し、新要件に入って「リバティ」(I、II、III)が大きな人気を得た事で、一気に存在感を増す事となった。


そして、’93年に出た本機のドット表示は、まさに「ビルボード⇒リバティ」の系統に属する。



ちなみに、本機と同タイプのドットを使った機種には、兄弟機(DX、SP、SP-AA)の他、奥村初のCRデジパチ「CRエンペラー」(1993年)や、権利物「アトラス(3)」(1993年)などがある。


本機の図柄のモチーフは「トランプ」で、ハートやスペードといったマークの図柄が目を引いた。


デジタル両脇には「ワープルート」(入口に「IN」と表示)があり、さらにデジタルの真下には「垂直回転体」が付いていた。

左右のワープに入った玉は、デジタル下を通ってヘソチャッカーにアプローチするが、ヘソ上部(中デジの真下)には、ハネモノ「スーパーブラザース」を彷彿とさせる、縦型回転体が付いていた。この回転体は手前に常時回転しており、一部に「磁石」が仕込まれていた。

本機のカタログにも、「チャンスに直撃。新機能、回転ショック。磁石付回転体の前回りアクション」という謳い文句が載っていた。

ワープから落下した玉が、回転体の磁石にタイミング良く吸いつくと、高確率でヘソに入賞するようになっていた(磁力は割と強い)。当然、ワープ入口の釘も重要なチェックポイントとなった。


さらに、ヘソには「電チュー」まで付いていた。左右の肩チャッカー通過で、メインデジタル上の2ケタ小デジが変動。ここにゾロ目が出ると「小当り」となり、電チューが「0.5秒×5回」の開放を行う。

一度の小当りで電チューが「5回」も開く為、いうまでもなく、肩の甘い台ほどデジタルも良く回った。小デジの当選確率は1/10と高い。ただ、店によっては、肩をガチガチに締める所もあった。


メインデジタル下の磁石付き・タテ型回転体と、電チュー付きのヘソチャッカー



デジタル停止順は、「左⇒中⇒右」。リーチはノーマルとロングの2種類。大抵は一周を過ぎた辺りまでで止まるが(ノーマル)、二周目に入った後、大当り図柄付近までリーチが伸びる(ロング)とチャンスで、大当りか前後1コマでしか停止しないアツいパターンとなる(停止直前に右デジが超スローになって焦らしたと記憶)。リーチ時の独特な高音BGMも特徴だった。




肝心の連チャンについては、当時の奥村としては珍しく(新要件初期はノーマル機が主流、あったとしても連チャン率1ケタの「弱性連チャン機」が大半)、明確な「保留玉連チャン」が仕込まれていた。

本機の場合、大当り16ラウンド終了後、2個目の保留エリアを書き換える「上書き方式」で、連チャンは保2で発生した(自力連除く)。大当り乱数への書き換え率は「1/8」(12.5%)。ただ、低めの初当り確率(1/240)から考えると、それほど高い連チャン率ではない。

回転体の周期(一周=約2.25秒)や、電チュー開放タイミングを狙った「連チャン促進打法」も試されたが、結局、誰が打っても連チャン率が同じ「たそがれ連チャン機」と結論づけられた。

ただ、連チャン率はともかくとして、本機の登場をきっかけに、奥村からは「ナンパ大作戦」「ドリームグランプリ(2)」「フォーカス(2)」(いずれも1993年)といった、露骨な保留連機が立て続けに出たのも事実。ある意味、本機は奥村デジパチの「流れ」を変えた一台ともいえよう。


ちなみに、本機の大当り図柄決定カウンターの周期は、「1周(15コマ)=9秒」と長い。この特性を利用して、体感器や時計等を使った「ラッキーナンバー狙い」も可能だったという。但し、単発打ちで初当りさせるなどして、大当りのポイントを把握する必要もあったとのこと。


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