最近、当ブログを訪れる方々の「検索履歴」をチェックすると、「新宿 てんとう虫」のキーワードで、コチラに辿り着く人が、意外と多い。
(最も多い検索ワードは「パチプロ梁山泊」。次が「田山幸憲」)
このブログで「てんとう虫」といえば、もちろん昆虫のそれではなくて、かつて、都内や千葉などで、ユニバーサル社のアンテナショップとしてチェーン展開していた、「パチスロ専門店」の事だ。
1990年代には、新宿・東南口をはじめ、上野駅に二軒(PART1、PART2)、中野駅(北口・ブロードウェイ内)、武蔵小金井駅(北口)、千葉・市川駅(北口)、千葉・松戸駅(西口)など、首都圏各地に店舗が存在した。
決して「ボッタ店」というイメージはなく、それなりに良心的営業を行っていたようだが、90年代後半辺りに姿を消した。
私も、勝手知ったる新宿エリアで営業していた、東南口の「パチスロ・てんとう虫」には、現役当時、特に、1990年~1994年にかけて通ったクチである。
(1F、2Fの2フロアで営業。現在、跡地は1Fが「讃岐うどん かのや」、2Fが「もんじゃや」)
(当時の新宿「てんとう虫」 ムサシノ通り側の1F入口)
「パチスログリンピース新宿本店」と「パチンコ平和」という2つのホールに挟まれる形で、あたかも、「大きな葉の影に隠れたてんとう虫」の如く、目立たず営業を続けた小店。
グリンピース新宿本店の前で並ぶ開店待ちの人々。その左手に、「てんとう虫 777 パチスロ」と書かれた看板が見える。これが、新宿「パチスロてんとう虫」の2Fに通じる入口だ。自販機脇の狭い小さな階段を上がって、2Fに入る。1F入口は、この画像のもう少し奥。つまり、1Fと2Fの入口が別々にあるのが特徴だった。なお、「てんとう虫」は、駅側の通りとムサシノ通りに挟まれていた為、入口もフロア両サイドに存在した。
まぁ、目立たないとはいっても、それは店の「規模」の話で、店内に足を踏み入れれば、傍のグリンピースに負けない大音量で、女性店員が「ハイ〇〇番台、ビッグボーナススタート、おめでとうございます!」「ジャンジャンバリバリ、お出しくださいませ!」など、独特のマイクパフォーマンスを披露していた。マイクに乗った大声は自動ドアの外に漏れて、表に聞こえる程だった。その表通りでは、ジャンパーを来た店員が、通行人に宣伝のティッシュを配っている事もあった。
当ブログでは、これまで2回ほど、「新宿・てんとう虫」についての記事を作成した。ネットで検索してコチラに辿り着いた方々は、おそらく、以下の過去記事がヒットしたのだろう。「てんとう虫」に関する情報自体が少ないので、これらの記事が自動的に検索上位にくる。
「新宿東南口 パチスロてんとう虫をふりかえる」
新宿「パチスロてんとう虫の…」
ただ、当ブログの情報に触れた方々は、「どうせなら、新宿・てんとう虫の営業当時の映像(動画)を、一度は見てみたい」と思ったのではないか。
実は、そういった類の「レア映像」が、例の「ライル動画」に複数存在する。
ライル動画…ご存知の通り、私が「神」と崇拝するユーチューバー、ライルさん(Mr.Lyle Hiroshi Saxon)がアップした、90年代都内近郊を撮影した動画である。
私にとっては、まさに「タイムマシン」であり、古き良き、90年代前半に思いを馳せる時は、真っ先にライルさんのサイトを訪問している。
そして、今までライルさんがアップした膨大な動画の中には、偶然又は必然に、新宿東南口「パチスロ・てんとう虫」を捉えた映像が、幾つもあるのだ。
これをいきなり探し出すのは不可能に近いが、幸い、私はライル動画がアップされるたび、映像を隅々までチェックして、「どの場面に、どんなパチ屋・スロ屋が映っているか」について、細かくリストアップしてきた。今や、動画リストは、200項目以上に増えた。
そして、今の所、営業当時の新宿「てんとう虫」が映ったシーンが、計6箇所ある事が判っている。
今回は、その映像を、皆さんに紹介したいと思う次第だ。
相変わらずの「局地ネタ」だが、少なくとも、推定40名(?)の「てんとう虫ファン」には、それなりの「お宝映像」となるハズ…。
新宿東南口「パチスロてんとう虫」が映り込んだ、90年代「ライル動画」リスト
(A)1990年6月
https://www.youtube.com/watch?v=rO8dhv6U3Lo
(1990-Shinjuku at Night(East Side)夜の新宿(東口)900612)
→1:19の場面。新宿東南口の「ムサシノ通り(武蔵野通り)」を歩くライルさんが、「てんとう虫」店内に一瞬カメラを向ける。男性店員と女性店員のマイクパフォーマンスの音声が入っている。客付き良好の狭いシマには、ユニバーサル2-2号機「リバティベルIV」が並ぶ。当時の「新宿てんとう虫」は、1F・2FいずれもリバIVのみ置く、「リバIV専門店」だった(駅西口のスロ屋「ランガー」も同じ)。
(B)1990年8月
https://www.youtube.com/watch?v=6rUzpFwYYDk
(1990 Shinjuku Night,etc-(900802))
→15:45~15:53の約8秒。ムサシノ通りを歩くライルさん(先程の動画と逆方向に)が、「てんとう虫」店内の様子を捉えている。若い女性のマイクパフォ。頭上に札を刺す女性店員。当時の制服は、白のブラウス、黒のタイトスカート、胸には赤いリボン。この動画でもしっかり映っている。因みに、16:08では、グリンピース新宿本店の1F(当時はファイヤーバード7Uを設置)が映る。
(C)1990年11月
https://www.youtube.com/watch?v=0rbFWu-cgV8
(1990-A Night on the Town(Bubble Era Shinjuku)新宿の夜(901122))
→6:41で映るのは、「新宿てんとう虫」2Fの窓際付近。確か、ムサシノ通り側の2F窓際には踊り場的なスペースがあり、そちらからも下に降りられたハズ。その踊り場に立つ、二人の若者の後ろ姿。てんとう虫2Fの様子を捉えた、貴重なシーンだ。
(D)1991年3月
https://www.youtube.com/watch?v=V1VuGtP9WTA
(1991 Buying an Analog Video Camera in Shinjuku 910314)
→0:25で、新宿駅・東南口の階段から見た「新宿てんとう虫」(2F入口の看板)と、「グリンピース新宿本店」のネオン看板。グリンピのネオンには、「BF~4F」とあるが、この時期(91年3月)は、既に最上階(5F)にコンチネンタルIが入った頃。設置状況に看板が追い付いていない感じだ。
(E)1991年4月
https://www.youtube.com/watch?v=tcXWt8z4zeE
(1991 Shinjuku Old Squatter Area(910410))
→0:08で、一瞬だが「てんとう虫」の入口(駅側)が映る。手前と奥の2ヶ所にネオン。手前が2Fの入口で、奥が1F。回転ネオンには、「全台大開放」「2F リバティベルIV」の文字。記憶では、当時の1Fは全台「コンチIII」で、2FのみリバIV(リバIIIとセンチュリー21も数台)だったハズ。やはり、女性店員の甲高いマイクパフォ「777揃いましての、ラッキースタート!」。なお、0:05では、当時の東南口のシンボル的な台湾料理屋、「台北飯店」の赤い看板と古い店舗が映る(0:08でも台北飯店の建物と看板が見える)。
(F)1991年5月
https://www.youtube.com/watch?v=G8CVEKltlks
(1991 夜中の新宿など -ひばりヶ丘駅-池袋駅-新宿駅 Midnight Shinjuku Etc 910529)
→9:20で「てんとう虫」1F入口の看板が映った直後、9:21~9:24で、果敢にもライルさんが店内に近づき、自動ドア手前で店内にカメラを向けている。狭いシマは満席で、入口には立ち見の客も。女性店員のマイクパフォも威勢良い。居並ぶ台は識別できないが、時期的に考えれば「コンチIII」(橙パネル)である事は明らか(コンチIIIの効果音も聴こえるような…)。
とまぁ、こんな感じでピックアップしてきたが、動画をもっと細かく観察すれば、「パチスロてんとう虫」のみならず、「グリンピース新宿本店」や「パチンコ平和」といった、周辺のホールの姿も随所に映り込んでいる。さらに、件の「台北飯店」や、家電安売り店「セカンドハンズ」など、今は無き懐かしい店の姿もある。
再開発が進んだ現在とは違い、昭和然として、「戦後」の雰囲気すら残していた、90年代初頭の新宿・東南口。その当時の記憶をハッキリと呼び起こしてくれる、貴重な映像の数々。そうした動画を絶えずアップして下さるライルさんに、あらためて感謝したい。
※補足
(C)Google
2009年現在のストリートビュー(現在も閲覧可能)を見ると、新宿「パチスロてんとう虫」の看板が、まだ残っている(「パチスロ 2F」の表記)。直近の画像では確認できない為、既に撤去された模様。
↧
ライル動画に見る、新宿「パチスロてんとう虫」
↧