Quantcast
Channel: まにあっく懐パチ・懐スロ
Viewing all articles
Browse latest Browse all 378

「経歴詐称」問題に思う

$
0
0

ここ最近、有名コメンテーター氏の「経歴詐称」問題が、世間を賑わしている。


月並みの意見だが、自身の学歴や職歴を偽り、嘘のプロフィールを世にアピールして、
社会的地位を高めようとするならば、これはゆゆしき問題であろう。


経歴とは、自らの「過去の生き様」そのものである以上、変に見栄を張ったり、背伸びをしたり、
法螺を吹いたりせず、つとめて「正直」に発信することが、やはり一番だ。


「虚飾」「虚構」というものは、いつか、そのメッキが脆くはがれてしまう。


件のコメンテーター氏も、その辺りをキッチリ自省の上、いつの日か「復活」される事を願う。




ところで、この問題を「パチンコ」の視点で考えた時、私には、以前から気になる事がある。


それは、「パチンコ店の経歴(詐称)」という問題だ。



「パチ屋の経歴」など、言葉としては、やや違和感があるかもしれない。


私が言いたいのは、「あるホールが新しくオープンしてから、現在に至るまでの歴史的変遷、経緯」、
つまりは、その店の「沿革」という意味である。


例えば、あるパチ屋が、「A」という屋号(店名)で新規オープンした後、何年か経ってから、
「B」と屋号を変えて、その後さらに「C」に改称して、現在も営業中であるとしよう。

この一連の流れは、店の歴史を如実に物語るから、出来る限り、正確に発信すべきだろう。

屋号の改称には様々な理由があろうが、その変更の一つ一つが、その店の辿った「履歴」となる。

だから、店舗や親会社のHPなどで沿革を紹介する場合は、一片の嘘・偽りもなく、つとめて
正しく書かねばならないと考える。


特に、現在の屋号が有名である場合、その屋号を「いつから」使用していたのかが、
店の歴史を把握する上で重要だろう。


仮に、「X」という屋号が、業界やファンの間で良く知られているとして、

・新規開業以来、ずっと「X」の名を使い続けて、今に至るのか。

或いは、

・元の屋号「A」から「B」⇒「X」と変わった結果、「X」の名が広く知られるに至ったのか。

細かいようだが、前者と後者では、全く意味合いが異なる。



そもそも、パチ屋に限らず、「屋号」や「商号」は、その性質上、実際に使い続けた「期間」に
比例して、その「知名度」や「ブランド力」もアップする。


長く使い続けた屋号は、それだけ、競業者やファンへのアピール度も増すから、必然的に
強い「ブランドネーム」と化す。そうしたブランドが、営業戦略上も、大きなアドバンテージになる。


つまり、屋号「X」を使っていた期間が「40年」なのか、「30年」なのか、「20年」なのか、それとも
まだ「5年」なのかによって、その屋号の「ブランド的価値」も大きく変わるのだ。

だからこそ、自社ブランドたる屋号を世にアピールする際、ブランドの「使用期間」について、
嘘やゴマカシがあってはならない。


とりわけ、系列店の多いチェーンの場合、現在の屋号をいつの時点から使い始めたのかを、
沿革に正しく書いておくのが、「社会的なマナー」であろう。

特に、古い屋号と明らかに異なる屋号に変えたならば、その事実は明確にしておくべきだ。

そうしないと、競業者やファンが、その屋号のブランド価値を「錯覚」してしまう恐れがある。


これに関して、現在、ネットのHPで自社の沿革を掲載するチェーン、店舗の多くは、
過去の屋号の変遷を、割と正確に書いてある。こういう店は「ゴマカシ」がないから、
好感が持てる。


~昭和〇年、「A」の屋号で新規開業。平成×年「B」に改称、さらに平成△年「C」に改称して、
現在に至る~

或いは、ここまで詳細でないにしても、

~開業当初は「A」という屋号であったが、後に「B」に変更して、今に至る~

と、沿革に明記してある。


こう書いてあれば、HPの沿革を見た者は、最初は「A」の屋号でしばらく営業して、その後
「B」の名で何年営業、さらに現在の「C」になって何年…という具合に、その店の「歩み」を、
正しく把握できるのだ。


同時に、自らの歴史を正直に世に伝えようとする姿勢から、店側の「誠意」も見て取れよう。




ところが、中には、こうした「誠意のある書き方」をしていない所もあるから、厄介だ。

よくよく調べてみれば、その店は、もともと屋号「A」で新規開業して長らく営業後、途中で「A」と
全く異なる屋号「B」に変更。また、バラバラだった系列店の名称も新屋号の「B」に統一する事で、
本格的にチェーン展開をしていった。結果、屋号「B」は、世間に広く知られるに至った。
これが、この店の「正しい沿革」である。


だが、店の会社HPの沿革を読むと、こうした過去の屋号変更には全く触れず、「ウチは、
どの店舗も、開業時からずっと屋号が「B」ですよ」…といわんばかりの体裁になっている。
誠にもって、タチが悪い。


当然、この沿革を見た多くの者は、「屋号「B」には、『開業以来』の古い歴史があるのだな」と、
錯覚してしまう。ひいては、ブランドネームの「誇張」にもなりかねない。

さらに、その沿革がHPに長く載ったままだと、やがては、それが「真実」と思われてしまう。



私からすれば、こういう形の披歴も、一種の「(経歴)詐称」ではないか…と思ってしまうのだ。


開業時の屋号は、その店が「未来への第一歩」を踏み出す際に名乗った、大切な名称のハズ。

それゆえ、その後に変更したからといって、元の屋号を「過去の遺物」として捨て去り、
いたずらに、店の歴史から葬り去るべきではない。


むしろ、「私達は屋号「A」でスタートを切った後、ある時期、新たな屋号「B」に変えてイメージを
刷新しました。その結果、現在の私達の姿があります」と、ファンや世間に堂々と公表すべきだろう。


仮に、「古い屋号で20年、新しい屋号で20年」営業していたのなら、その厳然たる事実を、
しっかり沿革にも反映させるのが、一企業としての「筋」だと考える。

それを、「(変更後の)新しい屋号を、開業から40年ずっと使い続けていますよ」と見せかけて、
ネット上でアピールするのは、いかにも見栄っ張りで、姑息で、ゴマカシに思える。そこには、
正直さや誠意など見られない。そんな店が、「今日は出しますよ!」とイベントを打った所で、
信用する気すら起きないだろう。



さらにいえば、どのホールにも、今まで長年積み上げてきた、様々な「営業努力」があるハズ。

長年の地道な努力を続けて、ライバルとの厳しい争いにも勝ち抜いた結果、世間に堂々と
自慢できる、強いブランドネーム(屋号)を手に入れた。その事実は、率直に評価すべきだ。

だが、そんな涙ぐましい歴史に、ちっぽけな「見栄、虚栄心」でキズが付くとすれば、何とも残念だ。

そうならない為にも、ネットで自らの店舗の沿革を記す際は、過去の「屋号の変遷」についても、
嘘偽りなく、正確に記載して欲しい…と願う次第である。


「正しいパチンコ史」を、後世に残す為にも。


Viewing all articles
Browse latest Browse all 378

Trending Articles