1994年(平成6年)に平和から登場した確変デジパチ「恐竜王国」(新要件、現金機)
★賞球…5&11
★大当り確率…1/189.7
★デジタル停止順…左⇒中⇒右(中デジの停止パターンには、通常停止とスベリ停止あり)
★大当り図柄…0~9、A、B、C、Dの各三つ揃い(14通り)
★最高15ラウンド継続(大当り確率が高い分、通常よりも1R少ない)
★アタッカー開放時間…約29.5秒
★どの図柄で当っても、次回までの確変(小デジタル)に突入(2回ワンセット、ループなし)
★出玉…1回の大当りで約1500発、2回ワンセットで約3000発
★小デジタル確率…通常時=1/10、確変時=99/100
★電チュー(ミニアタッカー)開放時間…通常時=0.5秒、確変時=2.5秒(止打ち効果はあまりなし)
★兄弟機…CR恐竜パーク(1994年、大当り確率=1/288.5)
⇒「3、5、7」でプラス2回の確変(ループ有)。突入率=1/5。液晶は本機と共通。図柄は15通り。
★当時の実戦店…新宿西口「アラジン」(現存)
当時の「アラジン」…現在は外観がだいぶ変わった。近くのスロ屋「マーブル」「NASA」「遊」も懐かしい…
破格の大当り確率1/189.7、しかも出玉はもれなく3000発(2回ワンセット)と、今考えればスペックの甘い台だった。好調時は、数珠連機よろしく100回転以内の初当りを重ねて、一気にドル箱を積む事も出来た。ただ、自分の行動エリアは設置が少なく、実戦店も限られた。また、高スペック故に、通常営業ではヘソもスルーもシブくなりがちだった。ヘソの戻しがCRと同じ「5個」で、玉持ちは悪かった。なお、当時の平和の機種によく見られた、遅いカウンター周期を狙った「体感器攻略」ネタも発覚(後述)。
本機のモチーフは、文字通り「恐竜」である。当時は「恐竜モノ」の機種が幾つも出ており、ちょっとした「流行り」となっていた。これは、以前「恐竜天国」(豊丸、1994年)の項でも触れたが、1993年公開の人気映画「ジュラシック・パーク」(S・スピルバーグ監督)の影響が大きいといえる。
事実、同作の公開をきっかけに、本機や「恐竜天国」が’94年に登場したほか、三洋「スーパーザウルス」(1994年)、奥村「天地創造」(1995年)、サミー「CRガオガオキッズ」(1996年)と、デジパチで多くの「恐竜モノ」が店に並んだのだ。
本機においても、「卵」を模したデジタル図柄(数字には手足がある)や、大当り図柄(A~D)に対応するカラフルな4頭の恐竜など、いたるところに「ジュラシック・テイスト」がちりばめられていた。
しかし、それ以上の存在感を見せたのが、スーパーリーチ時に登場する、3人の男女キャラクターである(盤面右下にも描かれている)。特に男性キャラは、当時の人気映画スター、ジャッキー・チ〇ンとS・スタ〇ーン(ラ〇ボー)を彷彿とさせた(なお、女性に「モデル」がいたかは不明…)。
大当り画面では、この男女3名を中心に「一大ストーリー」が繰り広げられる(恐竜達が棲む平和な「ジュラ島」に伝わる「希望の玉」が悪の手先に奪われるが、3名の活躍で取り戻す)。主人公以外にも、大当り中は随所にハリウッド映画スターっぽいコミカルなキャラが登場。こうなると、「恐竜王国」ではなく「洋画王国」と呼びたくなる(笑)。
「燃えよド〇ゴン」のブルース・リー、「エ〇ム街の悪夢」のフレディ、「13日の〇曜日」のジェイソン、「グ〇ムリン」のモグワイ、「ツイ〇ズ」のジュリアス&ヴィンセント、「リー〇ル・ウェポン」のリッグス&マータフ…他にも「バット〇ン」「ス〇パーマン」「イン〇ィー・ジョーンズ」「スター〇レック」など多彩(ラストラウンドでは、エディー・マー〇ィやジェー〇ス・ボンド、さらにはシャ〇専用ザクといったキャラの姿も…)。なお、白ヒゲを蓄えたジュラ島の「長老」は、スピルバ〇グやジョー〇・ルーカス的な雰囲気も漂うが、何となく「黄門ちゃま」っぽく見える(あくまでも、個人的見解)。ちなみに、悪の親玉は「スター〇ォーズ」のダースベイダー然とした姿だが、最後は巨大な恐竜となって立ちはだかる意外性もアリ。
(リーチアクション)
ノーマルの他に、3種類のスーパーリーチが存在。ジャッキーが空飛ぶ雲に乗って登場した後、右デジに三角蹴りをくらわす「ジャッキーリーチ」(三角蹴りリーチ)、スタローンが右デジに照準を定め、バズーカを豪快にぶっ放す「ランボーリーチ」(バズーカリーチ)、画面左下に金髪女性が登場して、投げキッスで右デジを止める「レディリーチ」(投げキッスリーチ)の三つだ。特に、レディリーチの信頼度は非常に高い(後述)。
★各リーチの出現率
通常ハズレ時 …ノーマル85.6% ジャッキー7.0% ランボー7.0% レディ0.4%
確変ハズレ時 …ノーマル98.8% ジャッキー0.4% ランボー0.4% レディ0.4%
大当り時(通/確共通)…ノーマル15.6% ジャッキー29.7% ランボー29.7% レディ25%
※確変中は「ハズレSPリーチ」が少ない⇒確変中のSPリーチは高確率で当る。
★各リーチの信頼度
・ノーマル…1.33%
・ジャッキー…23.8%
・ランボー…23.8%
・女の子…82.5%
(大当り判定)
一発判定方式…カウンター範囲は「0~568」の569コマで、大当り値は「7、73、523」の3つ。
よって、正確な大当り確率は3/569≒1/189.7となる。
★体感器攻略
当時の平和の機種には、大当りカウンターの周期が非常に遅く、しかも、複数の大当り乱数を特定箇所に固めて配置したものがあり、こういった台は格好の「体感器ネタ」となった(CR黄門ちゃま2、CRハッピーデート、CR将軍ちゃま3、CRワイワイサーキットなど多数。中には、体感器で確変を狙える機種もあった(CR黄門ちゃま2、トランプ物語SPなど))。
本機も、これと同様の特徴を有しており、やはり体感器攻略の対象とされた、といわれる。ハッキリいって、一般ファンの私には「無縁」の世界だが、一応その仕組みだけは概説しておきたい。
・大当りカウンターの範囲…0~568(569コマ)
・大当りカウンターの移行速度…1コマ=4.096ミリ秒
・大当りカウンターの周期…569×4.096=2.330624秒(約2.33秒)
・大当り乱数の配置…「0~568」の569コマのうち、「7」「73」「523」の3つが当選値。「7」を中心として、直後に「73」、直前に「523」がある為、この3つを大当りの「塊」と考えれば、体感器で狙えるとされた。
但し、「CR黄門ちゃま」などと比べてカウンター周期が短く(CR黄門…約4.846秒)、大当り乱数の間隔も広めという短所もあった。この点について、本機を実際に体感器攻略した方の体験談・感想などを求む。