1994年(平成6年)にパイオニアから登場した、
Aタイプ4号機「シティボーイII」(同社の4号機第1弾)
この機種名を見ると「シティボーイズ」が頭にちらついて、
「名人・斉木しげる⇒ビデオ版パチプロ日記」に脳内変換。
重度の「田山症候群」に侵されている証左か…?
★兄弟機…「シティボーイBL」(筐体カラーは違うが、中身は共通)
★後継機…「ニューシティボーイ」(ビッグ獲得枚数減⇒ボーナス確率アップ)
俵型のストップボタンなど、筐体自体は2号機「ムサシ」(3号機「ムサシII」)の継承だが、
本機の赤7デザインは、ムサシのスレンダーなビッグ図柄と違って、ズシリと重厚感があった。
一方のBAR図柄は、どこかユニークなフォルムで、個人的にはニューギンの連チャン権利モノ
「ピースメーカー3」(1993年)の盤面キャラなんかを思わせた。
(下の比較画像を参照。ニュアンスが伝わるだろうか…)
(ピースメーカーの「✖」キャラが、BARを抱えているように見えた)
(ボーナス確率表)
(各役払い出し表)
(リール配列)
本機は、新台導入時期からかなり経った頃、東京・渋谷の
「ファイン」というスロ屋で、繰り返し打つ機会があった。
ある日、渋谷駅の井の頭ガード界隈をフラフラ彷徨っていると、
路地の小店「ファイン」の2Fに、本機が並んでいるのを発見。
その時は、1Fも2Fもガラガラ。それどころか、店員の姿さえ見当たらない。
恐らく、トイレ掃除か何かをやっていたと思うが、「本当に営業中?」と
不安に思いつつ、2Fに上がる。誰もいない本機のシマで腰を落ち着けると、
左手に大きな窓があり、真向かいの白い雑居ビルの壁と窓だけが見えた。
何とも殺風景で無機質な窓外を眺めつつ、「シティボーイII」と対決開始。
確か、3000円かそこらで初ビッグ後、ノマレ⇒追加少投資ビッグ⇒ノマレ⇒追加少投資ビッグ、
といった流れを繰り返して、結局全ノマレで止めた。ただ、打っていて「肌が合う」というか、
自分の「ツボ」を突く感じだったから、その後も度々ファインに出向き、本機と対戦を重ねた。
効果抜群のリプレイハズシを積極的に使うようになってから、大勝ちこそ無かったが、
そこそこのプラス収支が続いた。ビッグが2連、3連と固まる事も多く、1000枚出たら
即ヤメて勝ち逃げしたり…。まぁ、新台時期から随分経っていたし、客付も悪かったので、
せいぜい中間設定辺りに座って、「ヒキ」と「ハズシ効果」で勝っただけだろう。
それでも、打つほどに味の出る「スルメ」のような本機に、傾倒したのは確かだ。
(リーチ目)
本機には、一応、ボーナスの「告知機能」がある。BRが成立すると、リール窓上に描かれた
「PIONEER」ロゴの両サイドにある「三角ランプ」が点灯。だが、モーニング・サービスが
普通に行われていた当時、このテのランプを断線して無効にする店が多かった(ファインも)。
そこで、フラグ察知において重要な役割を果たしたのが、以下に紹介するリーチ目である。
リーチ目が豊富な本機だが、他機種ではNGと思われるような、「特殊」な形が入り目となった。
それが、以下に例示する出目…そう、知る人ぞ知る「シティボーイ目」である。
赤7上段テンパイ時、右リール「中段」にボーナス図柄が止まる、「右ズレ」のシティボーイ目。
右リールは、「チェリー」が代用図柄の役割を果たした。また、中リールは「BAR」でもOK。
遊技中、いきなりこれらの形が降臨すると、最初は違和感があるが、段々と「クセ」になる。
他機種では「カス」のような形が、本機だと超重要出目…そんな意外性に、心を奪われた私。
こういう奇抜さを「変態」と評する向きもあったが、決して「悪い意味」では無かったハズ。
勿論、シティボーイ目のような変則型だけではなく、オーソドックスな一直線、大V型、
大山型等のリーチ目も存在。但し、そのパターンは、左の停止図柄に応じて限定された。
(「ボーナス一直線なら、何でもOK」という訳ではない)
以下は、代表的なリーチ目。
★中段7からのボーナス一直線(右はチェリーも可)
★左上段7からの大V字型。右はチェリーも可
★左上段BARからのボーナス一直線。右はチェリーも可
★上段ベルテンパイ⇒右上段ボーナス停止
★中段リプレイテンパイ⇒右中段ボーナス図柄停止)
★通常時も出る、信頼度の低い「パターン目」の例
(リールのスベリ)
上記リーチ目の他、リールの「スベリ」によって、フラグを察知できる場合もあった。
但し、本機はBR非成立でも、左リールが2コマスベったり、中リールでボーナス図柄の
テンパイ制御が働いたりした(必ずではないが)。つまり、先行機ムサシ(II)よりも、
スベリの信頼度が低い。しかし、例えば、3コマ以上のスベリを伴って、左リール上段に
7が止まったら、ビッグの期待大。ムサシには及ばずとも、スベリのアツい瞬間も存在。
(リプレイハズシ)
本機のさらなる特徴として、「ビッグ中のハズシ効果が高い」事が挙げられる。
ビッグ時のメイン小役は「ベル」だが、払い出しの枚数が、通常時の8枚から
ビッグ中は「15枚」にアップ。しかも、ベル確率が「1/2.8」と高かったので、
獲得枚数アップに大きく貢献。
しかも、ジャックイン確率が「1/5.1」と、それほど高くなかった。
ハズシすぎはパンクの憂き目に遭うが、展開次第では500枚超えも。
以下、ハズシ手順の一例を示す。
★リプレイハズシ手順
(A)1,2回目の小役ゲームは、順押し・適当打ち。
⇒順押しなら、ベルもジャックインもこぼさない。
⇒ビッグ中は、プラム、オレンジ、チェリーも成立するが、
何れも「1/160」と低い。時間効率を考えれば、狙わずともOK。
(B)3回目の小役ゲームからは、「逆押し」に切り替える。「右⇒中」適当押しで、
ベルが上段に単独テンパイしたら、左上段に「BARの下のベル」を狙ってベルゲット。
一方、ベルとリプレイのWテンパイ時は、ジャックインを考慮して、手順(C)実行。
(C)リプレイの上段受けは、左枠内「チェリー・オレンジ・7」狙い。
(ここを狙えば、リプもハズせるし、ベルもこぼさない)
(D)リプ下段受けは、左枠内「プラム・オレンジ・プラム」狙い(遅め)。
(E)リプ中段受けは、配列上も制御上も「ハズシ不可」。
小役ゲームの展開によっては、2回目からハズしてもOK。
(F)ジャックイン確率(1/5.1)を考慮して、
残り12ゲームから順押し・適当打ちに戻す。