1995年(平成7年)にマルホンから登場した権利モノ「CRフリフリダービー」
・賞球:7&13
・大当り確率:3段階の設定付き
設定1=1/111 設定2=1/121 設定3=1/133
・図柄:
上デジと中デジ⇒1~10(親鳥)
下デジ⇒1~10と、カートに乗った鳥(ヒナ。10の鳥がカートを引いている)
・親鳥の三つ揃いで大当り(10通り) 上・中ゾロ目で下デジがヒナなら小当り(10通り)
・デジタル当選後、センター下部の権利アタッカーのV入賞で、権利獲得。
・権利獲得後は右打ち。右上のアタッカー開放用回転体と、
その下のメインアタッカーを連動させて、出玉を増やす。
・最高継続ラウンド数:大当り⇒16R 小当り⇒1R
・平均出玉:大当り⇒約1900発 小当たり⇒120発
・大当り後は、次回当りまでの確変に突入⇒メイン確率が10倍アップ。
・小当りなら単発。確変も終了。
・大・小当りの振り分け率:1/2
いかにもマルホンチックな、三色のカラードット。しかも「タテ型」。
見た目のインパクトは十分だった(マスタークライムを彷彿とさせた)。
「アヒルの競争」(ダックレース)がモチーフ。
本機は、小田急線・百合ケ丘駅「パーラー百合ケ丘」(現・スロット「ユアーズ」)でよく打った。
(C)Google
この店には、舞羅望極II、ビッグシューター、うちのポチI、サーカス(一発台)が置いてあった
旧要件機の頃から通っていたが、巷にCRが出回ってからも、現金機ばかりの昭和的ホールだった。
(換金所も、裸電球一つで照らすような、小さな掘っ立て小屋だったしね…)
それだけに、CRユニットがズラリと並ぶ本機のシマを初めて見た時は、大いに違和感があった。
「この店に、CRは似合わない…」と思ったから、初めのうちは、シマに近づくのを敬遠していた。
ただ、本機が入る少し前、同じマルホンの「スパイ大作戦」(現金機、確変デジパチ)が
既に導入されており、あの独特な「タテ型マルホンドット」の魅力も判っていたから、
そのうち我慢できなくなって、結局、本機のシマも「守備範囲」に加えたのだった。
本機の魅力を端的に言えば、「丁半バクチ的な、判り易いゲーム性」
「甘いデジタル当選率」、「シンプルでアツいリーチ」の3点に集約されよう。
同数字の三つ揃いで、16Rの大当りにプラス1回の確変(ループ有)が付いてくる。
一方、上・中ゾロ目で下デジがカートに乗った「ヒナ」だと、1R小当りで確変も無し。
もちろん、確変中に小当りが来てしまえば、その時点で確変終了となる。
大当りと小当り…同じ「当り」でも、まさに雲泥の差があった訳だ。
50%のヒキ次第で、どちらにも転ぶ「丁半バクチ」。だからこそ、アツかった。
ヒキが良ければ、16Rのループでドル箱を重ねるが、1Rの単発地獄に捕まると、
雀の涙ほどの出玉しか見返りがないから、追加投資の嵐で「爆死」と相成る。
また、ヘソがスルーで戻り玉が無いのも、投資が嵩みやすい原因となった。
また、元々が甘めのスペックの為、店側も、ヘソやその他の釘をシメがちだった。
3段階設定付きで、最低設定の3でも1/133、設定1なら1/111という良心的数値。
それ故、ヘソ、寄り釘、道釘などの「急所」の釘も、とかく締まり易かったのだ。
そういえば、故・田山幸憲プロも、桜新町の「H店」(パチーノヒノ桜新町)を
ネグラにしていた時期、本機を追っかけた事があるが、何時の日記を見ても
「ウルトラシメシメルック」「道釘に致命的な欠陥」「ヘソが足りない」など、
シブ釘営業を嘆いていた(導入から暫くして、道釘が改善された時期もあるが)。
自分の場合もほぼ同じで、ボーダーに届かない台ばかりを打ったから、大抵は
負けかショボ勝ちに終わった。まぁ、時には16Rのヒキに助けられて、望外の
大勝ちを収める事もあったけれど…。
にも拘わらずシマに通ったのは、魅力あふれる「リーチ」のせいだろう。
タテに3つ並んだドット(鳥の体に数字。多分「ゼッケン」)が、右⇒左に横スクロール
(同じタテ型ドットの「マスタークライム」(まさむら)は、図柄が縦スクロール)。
上・中がゾロ目でリーチ。まず下デジが普通に進む「ノーマルリーチ」から始まり、
リーチ図柄を2回通過で、SPに発展。このとき、上・中がレース宜しく前後に動き、
下がスローに変われば、大当り数コマ手前から「コマ送り」になり、期待感を煽る。
また、3週目に下デジが「大当りor1コマ先」と「小当りor1コマ先」を行き来する
SPリーチも存在。(田山さんは「大当りや小当りの所でフリフリする奴」と表現)
シンプルな部類ながらも、飽きの来ないリーチアクションに仕上がっていた。
※ご指摘の箇所を修正・削除しました
そうそう、中デジの停止前に、リーチを「先読み」できるのも楽しかった。
(中デジ停止前、上デジに対して「-1コマ」ならリーチ)
なお、本機登場から少し後、同じタテ型ドットを使った、現金機Verの2回権利モノ
「ゴーゴーダック」(1995)も登場。「1/87」という破格の大当り確率だったが、
最高8R継続の為、2回権利でも出玉は「約1600個」と少ない。また、小当りは無く、
下デジタルに「カートに乗ったヒナ」もいない。図柄も7種類と少なめ。
(参考)
1994年~1995年にマルホンがリリースした、主なドット搭載機
⇒他メーカーが「液晶」重視の時代に、ドットへの強いこだわりを見せていた。
(「CRスパークシュート」のような液晶機も、出してはいたが…)
「スマイル」(1994、2回権利モノ)
「CRスマイル」(1994、CR権利モノ)
「ミラクルマン」(1994、確変デジパチ)
「CRミラクルマン」(1994、CRデジパチ)
「桃太郎」(1994、確変デジパチ)⇒本機のベースとなった、タテ型ドット機
「ピーチボーイ」(1994、確変デジパチ)
「CRゴールデンキャッツ」(1994、CRデジパチ)
「ダンスクイーン」(1994、確変デジパチ)
「スパイシー」(1994、確変デジパチ)
「CR怪盗ルピン」(1994、CR権利モノ)
「パイレーツ」(1994、2回権利モノ)
「ショッピング」(1994、2回権利モノ)
「スパイ大作戦」(1994、確変デジパチ)⇒本機と同じ、タテ型デジタル採用
「ファインプレー」(1994、ハネモノ)
「CRフリフリダービー」(1995、CR権利モノ)
「親方ブギ」(1995、1回権利モノ)
「ファンキードクター」(1995、確変デジパチ)
「CRクレイジー博士」(1995、確変デジパチ)
「ブイブイラリー」(1995、3回権利モノ)
「ゴーゴーダック」(1995、2回権利モノ)
「クラッシュボール」(1995、2回権利モノ)
「百姓一揆3」(1995、ハネモノ)
(発表は’95年だが、ホール導入が’96年以降のもの。再販で人気を得たケースも。)
「ジャングルハウス」(1996、時短デジパチ)
「カラオケ電撃隊」(1996、2回権利モノ)
「スイスイマリン」(1996、3回権利モノ)
「ワクワクハイウェー」(1997、時短デジパチ)
などなど
※確変デジパチ
当ブログでは、「特定条件下で小デジ確率がアップする現金機(デジパチ)」を指す。