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Channel: まにあっく懐パチ・懐スロ
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オークス2(三星、一般電役)

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1996年(平成8年)に三星(現・サンセイR&D)から登場した
一般電役「オークス2」を振り返る。


「オークス」と言えば、3歳※牝馬女王を決めるG1レース。競馬絡みの機種名では、
過去、京楽「ダービー」や平和「ダービー物語」など、「ダービー」(3歳牡馬
チャンピオンを決めるGI)の語が用いられていたが、こうした各機種に対抗する
ニュアンスもあったのではないか。
※本機のリリース当時は「4歳」表記


★現金機(一般電役)
★競馬がモチーフ
★3桁ドットデジタル
★賞球…7&15
★大当り確率…1/181
★デジタル停止順…左⇒右⇒中
★大当たり図柄…0~9、馬、カップ、騎手の各三つ揃い
(計13通り)
★出玉…約2400個(但し、小デジハズレや電チュー空振りで減少)
★大当り中にデジタルが揃えば連チャンで出玉上乗せ。
(連チャンタイミングが遅いほど、出玉も増える)


初代セル



新セル



1997年(平成9年)には、再販用の新セルが「ウインズ」名義で登場。
同時期の三星は、やはり再販用の焼き直し機種として、「モーモーズ」
(トリプルキングの新セル)や「ウェスタン」(機種名は変更なし。
セルのみ変更)もリリースしている。






「ドットデジタル」でお馴染みのメーカーといえば、ソルジャー、
びっくりマン、ファンキードクターなど香ばしい機種をリリース
してきた、マルホンが思い浮かぶ。

無論、旧要件「ニコちゃんクラブ2号店」「ダービー」「ダービー2」、
新要件機「ダービー3」「居酒屋」など、シンプルかつ味わい深い
ドットマトリクスでファンを魅了した、京楽も忘れてはならない。

さらに、名機「ドリームX」はじめ「ローリングセブン」「マーブルX」
「ドリームEX」「パラダイス3」「リバティ」「ドリームジャンボ」など、
多くのドットデジパチを世に送り出して来た、奥村も挙げねばなるまい。

このように、90年代ドット物はあまた存在するが、上記の各メーカーに
負けず劣らず「三星」もまた、数々のドットデジタル台を登場させた。


※参考…三星が90年代に製造した、主なドットデジタル機種(50音順)

(デジパチ)
ウエーブ、ウエスタン、オールマイティー、カーニバル、国盗伝説(II)、
コットンクラブ、サンバード、CR出世街道II(⇒後にCRああサラリーマン)、
出世街道Ⅱ、スーパードーム、ダブルセブンS1(S3)、チャンプ、
トロピカル、メガデス、ユニオンジャックS3、ワンワンセブンS1   (権利物、一般電役)
アンニンドウフ、オークス2、ガリバー、ガンバ 、けんりくん2(3)、
ショウロンポウ2、スクランブル、登龍伝説、ビッグバロン、フーリガン、
魔界伝説、無錫旅情、ルンバ


上記の「三星ドット物」の中でも、とりわけ多くのファンを魅了して、
設置を伸ばした人気機種といえば、やはりこの「オークス2」だろう。
同じくファンの多かった「ナナシー」(豊丸)と当時「双璧」をなした、
90年代一般電役の「名機」の一つといえる。


自分のテリトリーでも、現金機メインの店だと、ざっとフロアを見回せば、
とりあえず本機かナナシーの何れかが、シマの一角に並んでいたものだ。
(無論、両方置く店も存在したが)


当時の実戦店を挙げると、百合ヶ丘駅北口「パーラー百合丘」(現「ユアーズ」)、
向ケ丘遊園駅南口「プラザ」(後に「ハトヤ向ヶ丘店」。現在は「TSUTAYA」)、
登戸駅前「ハトヤ」(現存)など。小田急沿線での実戦機会がとりわけ多い。
また、JR横浜線・成瀬駅「ジャンジャンパート2」(現存)、日比谷ガード脇
「ポオル」(閉店)でも、頻繁に対峙した時期がある。末期まで設置を続ける
「みなし機設置店」が多かったのも、本機の際立った特徴といえよう。


個人的にドット好きな事もあるが、大当り確率が「1/181」と良心的で、
「回せば、一度くらいは当たってくれそう」と期待するところがあって、
積極的に勝負していた。実際、安ゼニで当る事も多く、デジタル物の割に
「財布に優しい」印象。無論、ハマる時はハマるから、見切りも必要だが。
甘いスペック故に、ヘソを絞った辛い調整の台に遭遇する事も多かった。
特に、爆裂4号機の頃は、フロアの隅っこに本機を追いやり、ガチガチの
ヘソ調整で放置しておくような、何とも残念なホールが散見された。


それはともかく、本機のシマに足繁く通ってしまった最大の要因は、
やはり、「デジタルアクション、演出の秀逸さ」に尽きるだろう。


「左⇒右⇒中」で止まるデジタルは、緑の蹄鉄に囲まれた「0~9」の赤数字に、
「馬、カップ、騎手」の各絵柄の計13通り。これらの三つ揃いで大当りとなる。

競馬がテーマなだけあって、デジタル回転音は「テッテケテッテ、テケテケ~」と
テンポ良く軽快なリズムで、耳にも残り易いサウンドだった。


基本的に、左右デジタルは、スローに切り替わった後、2コマ先で停止。
つまり、右がスローになった瞬間、左に対してー2コマなら、リーチ確定。
このシンプルな「リーチ先読み」も、通常時に飽きが来ないポイントだった。


但し、この動きはあくまで基本であり、本機には大きな「例外」として、
デジタルの「スベリ」アクションも存在。スローで止まるかと思いきや、
「キュイーン」と甲高い効果音が鳴り、左デジや右デジがスベって停止。
(スベる時は、左右どちらかに限定。両方スベる事は無い)

スベリ発生時は、必ずリーチが掛かる。両デジタルの差が「ー2」でなくとも、
右がスベればリーチが掛かったので、常にリーチの期待感が持てた。


さらに、スベリとリーチ図柄、リーチアクションには、ある種の
相関関係があって、「100%当たる鉄板の組合わせ」が存在した。
これが、一度味わうとクセになる感じで、本機の大きな魅力だった。

そういえば、故・田山幸憲プロも、用賀C店(クローバー)で本機を
頻繁に打った時期があって、確定アクションのくだりもよく出てきた。

「左が滑って、ドキッ。8のリーチがかかった。よって、結果を見る
前からイタダキ(パチプロ日記VIII、平成10年5月4日の項)」など。

また、当時の日記を紐解くと、C店が「リーチ表」(鉄板アクションや
各リーチの信頼度などを紹介)をシマに出していた事も書いてある。
(パチプロ日記VII、平成9年8月18日の項)
なお、当時のC店のオークス2のルールは「枠ランプ3・5・7で無制限」。


(リーチアクションについて)

・ノーマルリーチ
左右テンパイ後、中デジがリーチ図柄―5コマからスローで
スクロールを開始。スベリ無しだとあまり期待できないが、
当たる事も。左か右でスベれば、期待度は一気にアップ。

・クルクルリーチ
ノーマルから発展。リーチ図柄+1コマの地点で「チャンスリーチ」の声。
左右デジタルがクルクル横回転しながら、中デジはコマ送りでスクロール。
やはり、左右スベリが無いとハズレが多いが、無くても当たる可能性アリ。
外れる時は、大当りの1コマ手前で外れる。

・カウントダウンリーチ
ノーマルから発展。リーチ図柄+6コマ(-7コマ)で中デジが一旦停止。
以後、高速変動⇒停止を繰り返し、+5コマ⇒+4コマと大当りに接近。
最後は大当りか1コマ先(カウントダウンなので-1コマ)で停止。但し、
スベリ発生時は突入しない。戻り、再始動のアクションも無し。

・応援リーチ
リーチ図柄+1コマの位置で「チャンスリーチ」の音声(クルクルと同じ)。
その後、コマ送りスクロールの合間に、スタンドで応援する観客や、直線で
追い込みをかける競走馬のカットが交互に入って、徐々に大当りに近づく。
ほぼ大当り確定の激アツパターン。個人的に、応援リーチを外した記憶無し。
だが、スベリ無しの場合、プログラム上は「ハズレ」となるケースも存在。
(各図柄とも、リーチ時1/392の確率)


(鉄板で大当りとなるパターン)

・左スベリ⇒クルクル(図柄不問)
・右スベリ⇒クルクル(図柄不問)
・左スベリ⇒応援(図柄不問)
・右スベリ⇒応援(図柄不問)
・1、3、5、7、9、カップ(奇数系図柄)⇒左スベリ(リーチ不問)
・1、3、5、7、9、カップ(奇数系図柄)⇒右スベリ(リーチ不問)
・0、2、4、6、8、馬、騎手(偶数系図柄)⇒カウントダウン
・0、4、8、騎手(偶数系図柄A)⇒左スベリ(リーチ不問)
・2、6、馬(偶数系図柄B)⇒右スベリ(リーチ不問)
・「戻り」or「再始動」アクション発生(ノーマルorクルクル)
・大当り中にリーチアクション発生(図柄、リーチ不問)


(註)脳汁が出る瞬間など
★左or右スベリでのリーチは、「チャンスリーチ」の声が出た瞬間、
大当りが確定(⇒「スベリ+クルクル」も「スベリ+応援」も鉄板)
★「スベリ無し」の応援リーチも高確率で当るが、どの図柄も
「1/392」でハズれる事があるので、鉄板アクションではない。
★左がスベッた時、奇数系図柄か偶数系図柄Aが止まれば、鉄板。
★左に偶数系が止まったら、右がスベった瞬間に大当り確定。
★偶数系のリーチは、カウントダウン発展時に大当りが確定。
★スベリ時のハズレは+1コマ。他の位置で止まれば再始動。
★クルクルハズレは―1コマ。他の位置で止まれば再始動。
★リーチハズレ時、馬が両手を上げて「Oh!No」のコミカルな
ポーズを取るが、外れた瞬間、馬がいなないて中デジ再始動で、
大当り確定。再始動する瞬間、シブい表情の馬が笑顔に変わり、
両手もガッツポーズの形に。なお、再始動も戻りもノーマルか
クルクルの時のみ発生する。



(大当り消化)

デジタルが揃うと、馬がいななきファンファーレが鳴り、「ゴール!」の
掛け声で左右肩の電チュー入賞に向けて、カウントダウン。カウント0で
電チューが開き、約3秒の開放を行う。ここで5個以上の入賞があれば、
小デジの保留は満タンとなる。仮に、玉切れなどで入賞に失敗しても、
もう一回カウントダウンが始まり(「もう1回チューリップが開きます」
のメッセージ)、再び約3秒の電チュー開放を行う。なお、左右どちらの
肩の電チューに入れてもOKとなる為、大当り中も右打ち不要で、通常の
ストロークで消化可能。但し、右ルートのヘソが甘い、出玉が多いなど
特段の事情があれば、右打ちも有効。

大当り中は「草競馬」「ウィリアムテル序曲」のサウンドが流れた。
同曲がビッグ時のテーマだった、オリンピア2号機「バニーガール」
「スーパーバニーガール」のオマージュであろうか。

肩電チュー入賞で、メインデジタル上の1桁7セグ(小デジ)が変動。
赤の0以外の数字か文字が止まれば当選で、ヘソ真下の電チューが
1.2秒×4回の開放を行う。電チュー入賞で、その下のアタッカーが
5.5秒開放。以後は、電チューとアタッカーの連動で、出玉を稼ぐ。

なお、7セグに赤い「0」が出るとハズレ(空振り)で、出玉が減る。
ハズレ出現率は3/1000と低いが、たまに空振りを喰らいガックリ。
また、電チュー開放時、入賞失敗で空振りしても、出玉は減る。
(電チュー周りの釘が悪いと、空振り頻発)


本機は一般電役で、大当り中もメインデジタルが変動。消化中にデジタルが
揃えば、連チャンが発生。大当り中は、左右図柄がテンパイしても、リーチ
アクションも無く、即ハズレ停止するのが普通。しかし、大当りする時は、
必ずリーチアクションを伴う。大当り消化中、ふとデジタルに目を移して
リーチアクションが目に入れば、その時点で大当りが確定。アツい瞬間だ。


なお、本機でデジタルが揃ってから、左右肩の電チューが開くまでに、
約28秒のタイムラグがある(カウントダウンが「0」になるまでの間)。
これは、単に演出の為だけでは無く、大当り消化開始後、速攻連チャン
してしまった場合も、その時間分の出玉がしっかり稼げるよう、意図的に
長いタイムラグを設けたものと思われる。無論、後半に連チャンした方が
出玉は伸びる。



※後にCR版も登場したが、その時代の機種だと私は門外漢なので、説明は割愛。


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