Quantcast
Channel: まにあっく懐パチ・懐スロ
Viewing all articles
Browse latest Browse all 378

サーカス(銀座、デジパチ)

$
0
0


1991年(平成3年)に銀座から登場した新要件デジパチ「サーカス」


★賞球:7&15、大当り確率:1/247、最高継続ラウンド数:16(出玉=2300個)



ご存知、確変中の「止打ち」攻略で持ち玉をモリモリと増やせた、平成初期のドットデジパチ。
一般ファンの私でも恩恵にあずかった、大変に有難い機種である。なお、デジタルの停止順は「左⇒中⇒右」で、スーパーリーチの類はない(ノーマル・ビタ止まりの快感)。


初打ちは’91年11月頃、小田急・向ヶ丘遊園駅北口「ニューギンザ」という店だった。「銀座」の台を「ギンザ」で打ったので、よく覚えている(笑)。以後、本機との対戦は大抵このホールだった(新宿のスタジオアルタ真裏にあった「モナコ」でも、何度か打った記憶アリ)。

当時、遊園駅の北口界隈には、同じ系列のチェーンが3店舗あり(ニューギンザ、銀座ホール、銀座スター)、ニューギンザは駅から一番遠いが設置機種は豊富で、釘もそこそこ甘かったのでよく通った。当時は大学2年で、地元駅から終点の新宿⇒JR高田馬場と乗り継ぐ必要があったが、通学途中の向ヶ丘遊園で引っかかり、そのまま講義をサボる事も多かった(後々、エラく苦労したが…)。



本機がニューギンザに入ったのは、旧要件から新要件への入替がピークを越えた頃で、しぶとく残っていたオマケチャッカー機「マーブルX」(奥村)のあったシマに、本機が8台ほど入ったと記憶する。正面ドアを入って一番左のシマ(奥側)で、すぐ傍にはパチスロのシマがあり、当時は連チャン機「コンチネンタルI」(瑞穂・3号機)のシマが盛況だった(サーカスの右端台に座った時、コンチを遠目に眺めていた事なんかを思い出す)。





本機は、当時でいう「確変デジパチ」(「時短」という言葉はまだ存在しない…)で、「0~9、¥、$、A、F、J」の全15図柄中、「1、3、5、7、9」(奇数)の5絵柄で当ると、小デジタル確率が10倍アップして、出玉を減らさずに次の大当りをゲットできる仕様だ(小デジは1/16.5⇒1/1.65にアップ)。一方、メインデジタルの確率は1/247のまま(⇒止打ち攻略にとって有利…後述)。

即ち、確変突入率は1/3で、次の当りも奇数ならば確変は継続した。初当り確率は、当時としては厳しめで、奇数で当てるのも決して容易ではなかったが、確変に入れさえすれば、出玉を大きく増やすチャンスとなった。


本機の小デジタルは、メインデジタル真下にあった。「ジャンケンデジタル」といわれるもので、銀座の機種に代々伝わる「由緒ある」デジタルだ。上下二段構造で、上段が「グー・チョキ・パー」、下段が「パー・グー・チョキ」。この並び方も、昭和期の権利物「ジャンケンポン」以来の銀座の「伝統」だった。

メインデジタル脇の肩スルー通過で、小デジが変動を開始。「上段⇒下段」の順に停止して、下段が上段にジャンケンで勝てば、小デジ当選となる(「負け」や「あいこ」だとハズレ)。その為、小デジ当選時は、必ずランプが縦に2つ並ぶ(画像参照)。確変中は、1/1.65という高確率でジャンケンに勝つので、始動チャッカーを兼ねたヘソの電チューが、パカパカと頻繁に開く。

さらに本機の凄いところは、電チュー開放時間が約5秒(「約3.8秒」とする資料もあり。要確認)と長めで、しかも入賞制限が「6個」と多い為、一度の開放で普通に4、5個程度は拾ってくれたことだ(タイミング次第で7個入賞もあった)。大きくて厚みのある紅白の電チューは、その優れた性能に加えて、私にとって「様式美のツボ」を突くような、何とも香ばしい形をしていた(開いた電チューを上から覗き込んだ時、特にそう感じた)。

この太っ腹な電チューのお蔭で、確変中は打ちっ放しでも玉が減らず、むしろ持ち玉はジワジワと増えた(ヘソは7個戻し)。さらに、小デジ変動中は打ち出しを止めて、電チュー開放時を狙って何発か打ち出す「止打ち」を使うと、ハマればハマるほど持ち玉はモリモリ増えていった。この時ばかりは、1/247の「ハズレ(敢えてこう呼ぶ)」を引かずに、延々とハマって欲しいとさえ思った。

確か、当時私がやっていた止打ち手順は、

(1)左右の肩スルー通過で打ち出しを停止
(2)ジャンケンデジタル始動後、心の中で「1、2、3、4」と4秒数える
(3)4秒経ったら打ち出しを再開
(4)直後にジャンケンデジタルが止まるので、ジャンケンに勝ったら
  そのまま開放した電チューが閉じるまで打つ。負けた場合は(1)又は(2)に戻る。

というものだった筈だ。特に難しい技も要らず、地道な「作業」を続ければ、着実に玉は増えた。なお、4秒数える代わりに、ジャンケンのランプの点滅回数や、反復して鳴る小デジ効果音の回数でタイミングを図る方法もあった(但し、メインデジタル変動中、小デジ効果音は鳴らない)。

もちろん、小デジ用のスルーチャッカー周りの釘がアイている事も、大切な条件だった。ゲージ上、玉は肩スルー方向に流れ易いが、スルー上の三角釘が極端にシマっていたり、風車下の釘がマイナスだったりすると、肝心の小デジがあまり回らず、止打ち効果も半減した。また、スルー⇒電チューに至る道釘の調整が悪すぎると、電チュー入賞率は大きく下がる(電チューに向い易い元ゲージにはなっていたが)。それと、確変中は打ち出しを調整して、なるべくスルーを通り易いストロークにするのも大事なポイントだった。


この止打ち攻略は、導入から暫くは店のチェックも甘く、割と大きな恩恵に与る事が出来た。確変に入り、1/247の「トラップ」をかわして順調にハマる。そして、出玉をタップリ増やした所で、再び奇数で当る…こんな風にうまくループして、ドル箱を3つ、4つ…と積むのが心地よかった。
ただ、確変に突入して「さあ、やるぞ!」と気合を入れたのに、たったの数回転で偶数や英字で当ったりすると、かなり凹んだ。


やがて、本機の止打ちは多くの攻略誌でも取り上げられ、確変中は止打ちの客だらけになった(ニューギンザは土地柄、攻略誌情報に詳しい学生客も多かった)。店もマークを強くした結果、シマには「確変中は止打ちお断り」の貼り紙が出され、ヘソやスルーもガッツリとシメられた。


まぁ、オイシイ思いをしたのは一時期だが、当初は店員の目を気にする事もなく、堂々と止打ち攻略できただけで、一般ファンの自分にとっては大きな収穫だった。

なんせ、当時はスロにしても、「一枚掛け」しただけで、店員が血相を変えてすっ飛んできて、「お客さん!三枚掛けでお願いしますよ!」と、怒鳴るような店も普通にあったのだから…。客の技術介入を極端に警戒するホールが、そこら中にゴロゴロしていた頃だ。

デジパチ等の止打ちは勿論、メモ帳を広げてデータ取りするのだって、下手すれば「出入り禁止」の対象になりかねなかった。今とは違って、あの頃は「打ち手側の制約」がやたら多かった事を思い出す。その分、設置台は色々な意味で「自由奔放」なものが多かったが(笑)。いや、むしろ、台に付け入る「隙」が多かった分、打ち手の「自由」が奪われていた、と言った方が良いだろうか。私にとっては、そんな「隙だらけの時代」が、今となっては懐かしい訳だが…。





(余談)

銀座の「ジャンケン」ものといえば、やはり昭和期に出た権利物「ジャンケンポン」が有名だろう。その後も、同社からは「ジャンケンデジタル」を搭載した機種が複数登場。また、他メーカーが、銀座のジャンケンデジタルを自機に取り入れたケースもあった。

(昭和の名機・銀座「ジャンケンポン」)


ところで、1991年の新要件初期(正しくは、1990年10月の「風営法規則改正」を受けて、翌’91年春に新要件各機が続々デビュー)、銀座から初めて登場した「新要件・ジャンケン」ものが、本機と思っている方もいるだろう。「昭和の名機・ジャンケンポンのデジタルを、平成の世に受け継いだサーカス」などと紹介する攻略誌も多かった。


だが実際は、本機が登場する前に、銀座から「ジャンケン」という先行機の新要件デジパチが既に出ていたのだ。また、ジャンケンとほぼ同時期に出た「サイドウィン」(1991年)という新要件デジパチも、やはりメインデジタル下に本機と同タイプの「ジャンケンデジタル」を採用していた。

つまり、本機(サーカス)は、これら新要件2機種の「後続機」にあたる。



銀座「ジャンケン」(新要件デジパチ、1991年、賞球7&15)。サーカスの「先発機」にあたる。
なお、大当り確率は1/205(「1/201」とする情報もアリ)

画像を見ればお分かりと思うが、この「ジャンケン」は、「サーカス」(本機)と盤面デザインやデジタルなど構造がソックリで、パッと見では区別がつきにくい。

但し、両者には大きな違いがあって、「ジャンケン」には小デジの「確変機能」が付いていない。
電チューも非搭載で、ヘソは普通のチャッカーである。両肩もスルーチャッカーになっていない。その代り、左右のオトシにもスタートチャッカーがある。

では一体、「ジャンケン」の小デジ(ジャンケンデジタル)には、どんな意味があったのだろうか。
それは「ラッキーナンバー機能」である。大当たりが終了すると、おもむろにジャンケンデジタルが変動を開始して、何れかの目で停止する仕組みになっていた。

LN制を採用する店では、「ジャンケンデジタルで勝てば継続可、負ければ交換」といった持ち玉ルールも設定できた訳だ。まぁ、普通にメインデジタルをLNに使えば問題はないが、「遊技」という側面でみれば、こんな機能もアリかも知れない。直接のゲーム性とはあまり関係ない「付随的」な機能だが、この台こそがサーカス登場の「布石」となった訳だ。


なお、適当な画像がなく残念だが、「ジャンケン」と同時期登場のドットデジパチ「サイドウィン」も、やはり「ジャンケン」と同タイプのLN用ジャンケンデジタルを搭載していた。但し、「ジャンケン」との大きな違いは、「スタートチャッカーの位置」である。「サイドウィン」では、メインの始動チャッカーがヘソではなく、「天下」(メインデジタル上部)という珍しい位置に付いていた(ヘソにチャッカーはない。両オトシにも始動チャッカーあり)。なお、大当り確率は「1/225」とされる。

因みに、ジャンケン、サイドウィン共に連チャン性のない「ノーマルデジパチ」といわれた(当時、設置は非常に少なかったが…)。


★おまけ


盤面右上の賞球表示脇にいる「謎の西部劇男」(テンガロンハットを被っているように見える)
この怪しげなデザインは、かつての銀座の機種では、どこかしらに付されていたという…。隠れキャラみたいなものかな?


Viewing all articles
Browse latest Browse all 378

Trending Articles



<script src="https://jsc.adskeeper.com/r/s/rssing.com.1596347.js" async> </script>