~90年代パチンコ番組レビュー~
「今夜も千両(ドル)箱」(1998年OA、テレビ東京)
(放映日)
1998年(平成10年)5月14日(木)
※ビデオ録画日はメモっていなかったが、番組途中の
CMから割り出しに成功(本番組は、毎週木曜深夜OA)。
・JRA「NHKマイルカップ」(5/17)の開催CM
(キムタクが、馬に干し草を食べさせるVer)
・洋画「ナッシング・トゥ・ルーズ」封切のCM(5/16から公開)
・JH(日本道路公団)の道路工事のCM(5/18~28、篠崎~幕張間)
などから特定。
(出演者、ロケ地)
・MC:斉木しげる(名人)
・この日のゲスト:安部譲二(タレント、作家)
・ロケ地:サントロペ虎ノ門(東京都港区)
(対戦台)
「CRわくわく探検隊2R」(ニューギン、デジパチ)
「CR花満伝説Z」(西陣、デジパチ)
(ルール)
自腹1万円の出玉勝負。
(番組の流れ)
★冒頭、ゲスト安部譲二61回目の誕生日(1998.5.17)を記念して
シャンパンとケーキで前祝い(虎ノ門のケーキ屋「Cake Papa」で)。
シャンパンで乾杯後、ケーキ登場…のハズが、ここでハプニング発生。
ケーキに61本のロウソクを立てたスタッフが、全てのロウソクに着火。
小さなイチゴのホールケーキは炎まみれとなり、煙がモウモウと出て
店内の火災報知器が作動。幸い、火はすぐ消えたが、スタッフ大慌て。
「ケーキのロウソクを吹き消そうとする安部、なかなか消せずに怒る」
というドッキリ企画を狙ったものだが、大失敗に終わる。それを知った
安部、「神様が(自分を困らせようとした)スタッフに与えた罰だ」と
チクリ。それでも、ロウの溶けたケーキに手を伸ばすと、「美味しい
ケーキだよ」と、平然と食べてのける豪快っぷりを見せた。
★斉木&安部、対戦ホールの「サントロペ虎ノ門店」に移動。早速、
恒例の「景品選び」(出玉は、各人が事前に選んだ景品に交換する)。
名人は、スポーツタイプのソニー製カセットレコーダー「ショック
ウェーブ」(2500発)、安部はジュンコ・シマダの真っ赤な財布
(2500発)を、それぞれチョイス。
★対戦開始。シマ端の券売機にてパッキーカード購入後(両者ともに
3000円券1枚)、ニューギンのデジパチ「CRわくわく探検隊2R」に
着席。まだ新台扱いで、周りの客も箱を積んでいる。シマに活気アリ。
★ここで、対戦機種の紹介映像。
「CRわくわく探検隊2R」(ニューギン)…大当り確率1/336.5の
液晶デジパチ。出玉は約2300個。確変突入・継続率は1/2。最高
5回のリミッター付きの新基準機。SPリーチは「男の子リーチ」
(足でダイナマイトのスイッチを踏んで、右図柄を爆破・停止)、
女の子リーチ」(ドリルを掴んでグルグルと回転⇒勢いあまって
右図柄に体当り)など。スクロール中の右図柄が横拡大すれば
チャンス。また、デジタル始動後、背景画面に「金の宮殿」が
浮き出る予告が発生すると、期待度はさらにアップ(管理人註:
左中同時停止テンパイなら、リーチ次第で鉄板となる場合も)。
「CR花満伝説Z」…大当り確率1/341の液晶機。名機「CR花満開」の
後継マシン。大当り図柄に数字の他、パチンコ大賞、ニューモンロー、
魔界組、レッドライオン、ダービーキングの各ヤクモノキャラを使用。
SPリーチも豊富で、「スローリーチ」(背景が緑・黄・赤に変化)、
「羽根モノリーチ」(ヤクモノ図柄時のみ発生)、「パンチリーチ」
(一旦ハズレ⇒ゲンコツ出現で右図柄パンチ⇒全回転状態で再始動)、
「全回転リーチ」など。初代で激アツだった「花満リーチ」も健在
(サクラ・サクラの旋律に乗り、右図柄の花びらが散るアクション
(管理人註:BGMにはハイテンポ、ローテンポの2種類があって、
ハイテンポの方がアツい))
★続いて、「今週のラッキーリーチ」紹介(これで当ると温泉宿泊券)
・CRわくわく探検隊2R⇒「男の子リーチ」(上述)
・CR花満伝説Z⇒「羽根モノリーチ」
(5種のヤクモノ図柄のリーチ時のみ、発生の可能性アリ。
画面がハネモノの「ヤクモノ入賞場面」に切り替わる。リーチ図柄が
そのままセンターヤクモノとして出現。金色の玉がV入賞なら大当り。)
ゲストがラッキーリーチで当ると、ペア温泉宿泊券ゲット。斉木名人が
当てた場合は、視聴者へプレゼント。今週は、過去3週分の持ち越しも
あるので、当たれば計4軒分まとめての放出と豪華。貰える宿泊券は
・「塵表閣本店」(長野・上林温泉)
・「ホテル白銀」(長野・湯田中温泉)
・「鉄鉱泉本館」(長野・下諏訪温泉)
・「石苔亭いしだ」(長野・昼神温泉)
の計4軒分。
★さらに、獲得出玉一万発を超えると、ペア4泊6日のハワイ旅行。
ビジネスクラスの豪華旅。宿泊はホノルル「ヒルトン・ハワイアン
ビレッジ」のアリイ・タワー。この放映分では映っていなかったが、
同ホテル支配人が妙なアメリカ訛りで「ガンバッテ、クダサ~イ」と
応援メッセージを送るVerもあった。
★斉木、ザックリと安部にルール説明。「回してりゃ、出ますから」と
あまりにザックリ過ぎる名人の言葉に、「無責任な名人」のテロップが。
★斉木、データロボで事前チェックしたレシートを安部に見せて、
「(安部の)36番台は、データによりますと、良い台ですね」
★ゲストの安部、おもむろに一冊の本を取り出して、自著の新刊を宣伝。
「天下御免の13人」(1998年、PHP出版)
橋本龍太郎、和田アキ子、妹尾河童など、安部と個人的に交流のあった
有名人13名の裏話やエピソードを紹介した本。斉木が「妹尾河童さんの
ライターの話もあるんですよね」と振ると、衝撃的「逸話」を披露する。
安部と妹尾が二人で飲んでいた時に、手元の百円ライターを見た安部が、
「お前、これ飲めないだろ?」とからかい気味に聞くと、「飲める」と
言った妹尾は、そのままゴクリと丸飲みしてしまった。病院に行くと、
胃の中のライターの口金がレントゲンに写っていたが、10時間経つと
「下から」出てきた、とのこと。
★続いて、恒例の設置機種ベスト5(「サントロペ虎ノ門」編)紹介。
第5位「CRレッツおとぎ村A」(マルホン)
第4位「CR大工の源さん」(三洋)
第3位「CRFデーモンGP」(SANKYO)
第2位「CR花満伝説Z」(西陣)
第1位「CRわくわく探検隊2R」(ニューギン)
※リミッター新基準機時代を反映した順位。それでも「源さん」がランクイン。
★安部、何度もリーチがかかるが悉くハズレ。最初の3000円をあっさり
飲まれると、再び券売機で3000円カードを1枚購入(計6000円を投資)。
ほぼ同じタイミングで、斉木名人も二度目のカード購入。ここで名人、
お得意の「1000円券・二枚買い」の作戦に出る(計5000円分を投資)。
過去にも、この方法でパッキーを買った後、何度も大当りさせている。
まぁ、縁起を担いだ「オカルト」ではあったが、視聴者には楽しみな
「定番シーン」といえた。
★安部、液晶背景に「金の宮殿」が出現。「大当り予告演出」だが、
実際はハズレも多かった。ただ、斉木の中ではこの予告の信憑性が
高いらしく、安部に「来ました、これですよ!これです!」と興奮。
安部も固唾をのんで液晶を見つめていたが、かかった女の子リーチが
あっさりハズレ。すると、ここから立て続けに安部にリーチ。「3」と
「女の子」のWリーチ(男の子リーチ)、「スフィンクス」「ミイラ」の
Wリーチ(女の子リーチ)とSPリーチが連発するも、一向に当る気配なし。
「あー、もう、この野郎!」と、露骨に悔しがる安部。
★券売機でさらに2000円カードを購入した安部(計8000円分投資)、
「別の台をやるよ」と斉木に告げて台移動。CR花満伝説Zのシマに。
各台の頭上データランプを見て「166回転、大当り0」の台を選択。
「これは、今までに1回も出てないんだよ!」と、ごくありふれた
履歴について、オーバーアクション気味に解説。
★斉木もなかなか大当りしない。1000円二枚買いは奏功せず、普通に
3000円のカードを購入(計8000円を投資)カニ歩きして、右へ右へと
台移動をしているようだが…。すると、再三のリーチを外した名人が、
おもむろにカメラに向かって、「えー、まことに早いとは思いますが、
あまり出る気が致しません、今日は。こういう時は、早めにヤメて
帰りましょう」と、まだ残金があるのに弱気な発言。
★安部も調子はイマイチ。最初に選んだ大当り0の台をヤメて、2台右隣りの
大当り8回の台へ移動。「8は末広がりだから」が選択の理由。座った直後に
リーチが外れるが、カメラに「もう出るぜ、もう間もなく出るぜ。」と宣言。
★すると、その直後に、安部ではなく、斉木の台にリーチが。女の子図柄が
上段にテンパイして、SPリーチ。これが女の子リーチとなり、見事大当り。
待望の確変をゲット。安部の「野性的カン」が、見事的中(?)した形だ。
★直後、安部の花満伝説にもリーチ。「5・5」とテンパイすると、待望の
花満リーチ(花びらリーチ)に発展。サクラ・サクラのメロディがシマに
響き渡る。2周目の「4」が崩れれば大当りとなる。が、惜しくも散らず…。
絶好のチャンスを逃してしまう。ここで安部、「このオヤジが邪魔なんだ」
と一言。パチンコ大賞のオヤジ図柄を、盛んに気にする(真意は不明…)。
その後も、立て続けにリーチをハズした安部、ついに「オレには才能が
無いんだ」と、意気消沈してしまう。
★ここで「パチンコ店大募集(自薦・他薦は問いません)」の告知。
(ロケ地候補の優良店を、番組内で募集するという形をとっていた)
★告知後、安部の花満にスローリーチがかかる。背景は黄。赤>黄>緑の順で
期待できたが、実際には黄でもよく外れた(期待度の高い赤でもハズレ多し)。
案の定、このリーチもハズレ。その直後、今度はリーチが1コマ手前で一旦
ハズれた後、画面にゲンコツが出てきて、右デジをド突く「パンチリーチ」
へと発展。全回転で再始動アクションを見せるも、大ハズレ。「ゲンコツが
出たのに…」と、唖然とする安部。
★一方、確変を引いた斉木の台に、自ら「アツい」と強調する「金の宮殿」
予告。だが、普通にハズれると「あれ、意外と当たりませんね」と呟く。
その後、宮殿予告からラッキーリーチ「男の子リーチ」がかかって大当り。
だが、揃ったのは単発図柄の「サソリ」。あえなくワンセット終了。斉木、
「私はさそり座だからな。サソリで当るわな。別に関係ないけど」と一言。
これにて、計4軒分の温泉宿泊券は、視聴者プレゼントと相成った。
★安部、ついに1万円を使い果たしてギブアップ。だが、割と楽しんだ様子で、
「凄く面白い、このごろのパチンコは。ハイテクだよ。桜の花びらが散るんだよ。
おまけに、パンチをするんだよ。(図柄が)吹っ飛んじゃうんだよ。面白いぜ。
でも、俺やられちゃった。」と総括。当らず負けても、どこか満足気である。
★大当り中の斉木の元に安部が来ると、待たせておくのが忍びないと思った
名人、1000円分の度数が残った自分のパッキーを、安部にプレゼントする。
その斉木、「パチンコは、幾つになっても結構楽しめるんじゃないですか?」
と安部に問うと、「なんで、オリンピックの競技種目にないんだろう」と、
真面目な表情で切り返す。それを聞いた斉木、「だって(パチンコは)
日本だけだもん」と苦笑い。
★斉木の大当りが終わって、対戦終了。計数の結果、斉木は計2回の当りで
3787個をゲット。一方、安部は一度も大当りせず、獲得個数もゼロ。安部、
温泉宿泊券が視聴者行きとなった事に、「僕がヘボでよかったですね」と
自嘲気味。さらに、すっかりパチンコでヤラれた自分を、「ガブちゃん」
と表現する。斉木が「どういう意味ですか?」と訊ねると、「有森裕子の
旦那さんだよ」。恐らく、この放映の数か月前、有森さんと結婚した直後、
自らの金銭問題等が発覚して、早々に「別居会見」を行った外国人夫(当時)
「ガブリエル氏」(有森さんに「ガブちゃん」の愛称でと呼ばれていた)に、
パチンコで負けた己の不甲斐なさを重ね合わせた、安部氏独特の表現だろう。
エンディングで恒例だった「アナタにとって、パチンコとは?」の問いにも、
「ボルダーのガブちゃん(ボルダーは有森さんとガブリエル氏が出会った、
コロラド州の地名)のガブちゃん」と、皮肉っぽく答えていた。
★この日の賞品は、ショックウェーブ1名、温泉宿泊券4軒分×各2名、
「天下御免の13人」(安部の新刊本)計5名と大盤振る舞い。しかし、
賞品ゲットの為には、「翌週のゲストの出玉」を予想して、ハガキで
送らなければならなかった(結構、ハードルの高いクイズである)。
(エンディングテーマ)
スーパーソニックフロート「追いかけたい」
(今夜も千両(ドル)箱、ゲスト安部譲二の項、了)