今回は、1994年(平成6年)にパイオニアから登場した
初期4号機、「ミリオンシティEX」について振り返る。
(認可時期は94年10月。但し、ホール導入開始は95年3月頃)
かの「シティボーイ目」(上・上・中や上・中・中などの変則的リーチ目)で
マニアなファンを唸らせた4-1号機「シティーボーイII」、兄弟機の4-2号機
「シティーボーイBL」に次ぐ、パイオニア4号機第3弾が本機である。筐体は、
2-2号機「ムサシ」以来使われていた旧型から、本機よりガラッと刷新された。
ゲーム性はオーソドックスなAタイプ。あまりビッグ偏向スペックでは
なかったものの、バケ確率や通常時のコイン持ちは良好な部類に属した。
ビッグ図柄は赤7と青7の2種類。青7は「黒の塊に3連の小さい青7」を
あしらったデザインで、一見するとバケ図柄にも見えた。かくいう私も、
初めて青7を揃えた瞬間、バケかと思いきやビッグが始まって戸惑った
経験がある。なお、バケは赤7or青7が同色テンパイして、右リールに
色違いの7が停止した形(赤・赤・青と青・青・赤の2通り)。
また、本機の面白い特徴を挙げれば、下皿の容量がかなり大きく、軽く
1500枚は入ってしまう程の余裕があった。ただ、これは自分にとって
「良し悪し」だった。好調時はドル箱にコインを移す手間が省けたが、
ハマリに捕まると、ギッシリ下皿に詰まった大量コインが、いきおい
「全ノマレ」になる危険も多分にあった。「これだけノマれたらヤメ」
と決めておけば何の心配もないが、私の場合、いったんハマり出すと、
ついアツくなってコインを入れる手が止まらなくなり、下皿に入った
分をとことん使い切ってしまう、悪い癖があった。それを防ぐ意味でも、
本機のような大きな下皿であれ、なるべくビッグ1回分以上のコインは
入れないようにするのが、自分なりの勝ち逃げのコツだった。まぁ、
よほどの好調で余裕があれば、下皿をギュウギュウのカチカチの
パンパンにして、コインをどれだけ詰められるか試したりしたが。
当時、本機を打ったホールは、百合ヶ丘「J-ONE」や、新宿西口
「フレスコ」など。高田馬場「国際センター」でも何度か打った。
J-ONEは、ダイバーズXXやセブンリーグ、スープラ(赤パネル)
などの山佐台がメインだったが(後に、ピンクパンサーも入った)、
本機も「守備範囲」にしていた。フレスコ新宿は、当時ワシントン
ホテルの1FとBFに新規開業したばかりの近代的ホール。女性層や
若者層を強く意識した、綺麗で洗練された店内設備が特徴だった。
本機では、高設定らしき好調台に幾度か座った記憶があるのだが、
当時の換金率は「8枚交換」であった。なお、このフレスコ新宿、
1996年に日テレで放映されたパチンコドラマ「グッドラック」
(松本明子主演)のロケ地にもなっている(メインロケ地である
「飛鳥球殿」のライバルホールとして登場。松本演ずる鈴子が
ライバル店の偵察に行き、奥村のCR権利物「CRサーカス3」を
打つ際、台間カードユニットに百円玉を入れようとして戸惑う
シーンも、この店で撮影された)。また、同時期テレビ東京で
大人気だったバラエティ番組「TVチャンピオン」(コチラも
松本明子がMCやコーナー進行担当)のパチンコ対決企画でも、
たびたび対戦会場になった。とかく、メディアへの露出が高い
店としても知られた((個人的には、相模大野の系列店にも、
チョイチョイ出向いた時期がある(時期はズレるが、ロデオの
大量獲得機「ガメラ」などを目当てに。ガメラの初ビッグは、
相模大野のフレスコだった(2パンだったが))。
(ボーナス確率)
(払い出し表)
(リーチ目)
基本的には、両ボーナス図柄とチェリーの「一直線型」「大V型」
「大山型」がリーチ目になるが、揃ったラインや組み合わせ次第で
NGとなるケースも。具体的には、「左・中・右」の順で以下の
(1)~(3)の形であればOKで、それ以外はガセる。法則的に、
先行機のシティーボーイIIよりも分かり易くなっていた。なお、
ボーナス成立中は赤7、青7を最大限引き込んでテンパイさせる
制御がある為、リーチ目以外に「スベリ」によるフラグ判別も
可能。
(1)上段or中段の一直線でリーチ目となる並び
(a)赤7・赤7・チェリー
(b)赤7・青7・チェリー
(c)赤7・青7・赤7
(d)赤7・青7・青7
※同時にチェリーが払い出された形はNG。
※チェリーの払い出しが無くても、下段or
右下がりor右上がりの一直線は無効。
(2)大V字or大山型でリーチ目となる並び
(a)赤7・赤7・チェリー
(b)赤7・青7・チェリー
(c)赤7・青7・赤7
(d)赤7・青7・青7
(e)赤7・赤7・赤7
(f)赤7・赤7・青7
(g)青7・青7・赤7
(h)青7・青7・チェリー
※同時にチェリーが払い出された形はNG。
※小V字、小山型はNG。但し、中リールの
配列上、大Vと小V(大山と小山)を同時に
作る場合もある。その場合、大V(大山)が
優先されるのでリーチ目となる。
(3)ボーナス成立後のリーチ目
(a)3連チェリー(上段、中段、右下がり)
(b)右下がり2連チェリー⇒右「プラム・ベル・リプレイ」
※下段、右上がりの3連チェリーはNG。
(4)チャンス目(期待できるがガセもある)
(a)中リール上段に、赤7or青7(切れ目の青7を除く)停止
※左枠内にボーナス図柄が無いとアツい
※右リール上段にもボーナス図柄が止まれば期待度アップ
※中リールが「スベリ」を伴って止まれば期待度大幅アップ
※左⇒中で小役非テンパイ(ズレ目)なら期待度大幅アップ
(リプレイハズシ)
ビッグ中のメイン小役が10枚(ベル)なので、ハズシ効果は
かなり高い。手順は様々あるが、簡単なものを紹介すると…
(1)1、2回目の小役ゲームは、順押しで左枠内チェリー狙い。
中・右は適当打ちでOK。
(2)3回目の小役ゲームは、中⇒右(右⇒中)の順で適当打ち。
ベルがテンパイしたら、左に1つしかない青7をテンパイラインに
狙えば、ベルは取りこぼさない。一方、リプレイがテンパイしたら、
(a)上・中段受けならベル同様、左のテンパイラインに
青7を狙ってハズす(4コマ余裕があるので楽にハズれる)
(b)リプが下段受けになったら、左に青7の4コマ上にある
プラム(5コマ上のオレンジでも可)をテンパイラインに
狙ってハズす。上中段受けと違い、余裕は2コマしかない。
また、ボーナス図柄を基準にして狙うのが難しい位置の為、
目押し難度は高い。プラム直視が難しい場合、左に2つある
「上チェリー付き赤7」のうち、「青7が付いていない方の
赤7」を基準にする事で対処。この赤7を左の「枠2コマ上or
枠上」に狙えばリプレイは外せる。
(3)残り11ゲームから順押し・左チェリー狙いに戻す。
(通常時の小役狙い)
通常時のメイン小役はチェリーとベル。ベルは適当押しでも
こぼさないが、チェリーは適当だと取りこぼす。また、15枚
(プラムとオレンジ=同一フラグ)は、右リール適当押しだと
取りこぼす。但し、15枚役はさほど出現率が高くなく、また、
小役補正時はベルが揃い易くなる為、あえて15枚は狙わずとも
OK。メイン役で取りこぼし易いチェリーのみ狙えば、通常時の
コイン持ちアップ。
(兄弟機)
筐体カラーとボーナス確率、小役確率の異なる
「ミリオンシティRX」
(1994年11月認可。ホールデビューは95年夏。
本機よりもやや遅れて登場。)
⇒ビッグボーナス確率を本機より甘く、バケと
小役の確率を辛めに変更。ビッグ比率の上昇で、
連チャン性アップ。無論、コイン持ちは低下。
(パイオニア「ミリオンシティEX」の項、了)
※※記事中、記載ミス、勘違い、誤植などにお気付きの際は、
「非公開コメ」と明記の上、そっと指摘して下さると幸いです。
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ミリオンシティEX(パイオニア、4号機)
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