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アレジン(藤商事、アレパチ)

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前記事の件…どうやら投稿した方に悪意は全くなかったようで、スッキリと水に流す事にした。
(色々とお騒がせして、申し訳ない)

私自身、あの日はもともと感情的に荒れていて、帰宅後コメを見てさらに「沸騰」してしまって、少々早合点してしまった部分もあった。その点、率直にお詫びしたい。

ただ、誤記・勘違いの指摘については、今後も、非公開コメにてよろしく…(弱気)。



という訳で、今回は「荒れた」に引っかけて、「荒れ人」=「アレジン」(藤商事)を取り上げたい。



アレジン(アレパチ、藤商事、1992年登場)


もはや、説明も不要だろう。「アレキング」の後釜としてデビュー後、瞬く間に全国中のホールを席巻した、当時を代表する大人気アレパチである。

(そういっても、あれこれ説明するのが、当ブログのクドイところだが…)


流行りの「乱数グループ化」「天国・地獄モード」をベースに、香ばしい連チャンとキツいハマリの「荒波」を我々に見せつけた、筋金入りの「ギャンブル台」。

もちろん、天国モード滞在を示唆する「リーチの集中」も、大変アツかった。連続して「ピュイッ」とテンパイ音が鳴った時の高揚感といったら…。

本機を最初に打ったのは、高田馬場の早稲田通り沿いにある「日拓EO」。名称は変われど、現在も営業している模様。

新装間もない頃、満員のシマで空き台待ちをしていたら、たまたまヤメた台があり、速攻で着席。

新装だし、釘も甘そうだし、周りもガンガン出ているし、「これは貰ったな」と打ち始めたのだが、回せど回せどサッパリ当たらない。しかも、賞球がほとんどなく、投資ペースも異様に早い。

さらに、両隣が爆連の真っ只中で、終始左右から煽られっぱなし。ここでヤメたら、間違いなくオカマを掘られるし、こうなったら財布の中身を全ツッパ…と思っていたら、ホントに有り金そっくりやられてしまった(涙)。

まぁ、最初の出会いとしては、正直「最悪」であった。

その後は、モーニング狙いに積極的に出向くなどして、連チャンで箱を積む展開にも、たびたび恵まれた。しかし、相変わらずスコーンとやられてしまう事も多く、トータルではマイナス収支だった筈だ。後続の「エキサイト」では、割と好結果を残したのだが…。


ここで、「モーニング」の話にちなんで、本機の朝一出目について一考察をば。

アレジンを知る方ならもはや「常識」だが、電源ON後の開直出目は、お馴染みの「7・3・1」。



シマでこの目が落ちていれば、10回ほど回してカニ歩きするのが、朝の立ち回りの基本だった。



では、なぜ、朝一出目が「731」という配列なのだろうか?


そこには、何かしらの「メッセージ性」が込められているのではあるまいか。例えば、三洋の台は朝一が「341」で「サンヨーイチ」と読めた。

そこで一寸調べてみた所、「なるほど」と思える事実を発見したので、報告したい。

当然ながら、本機のモチーフは「アラジン」である。ハッキリいえば、スロの「アラジン」(後継機はアラジンII)だ。

名称もソックリだし、センターには「ラクダ」のヤクモノ(ハネ)もある。そして、何よりもメーカー自身が、当時のカタログで「リーチだ!リーチだ!アレジンチャンス!」というキャッチフレーズを、堂々と使っていた。言うまでもなく、2号機アラジン(3号機アラジンII)の「アラジンチャンス」に因んだ表現であろう。

ところで、「アラジン」といえば、アラブの古い説話を集めた「千夜一夜物語」(千一夜物語、アラビアンナイト)という書物が思い浮かぶ。この中に、「アラジンと魔法のランプ」という、皆がよく知る例の話が収められているからだ。

この「千夜一夜物語」は、もともと王様に夜な夜な読み聞かせる為、様々な説話の類が「第1夜」から「第1001夜」まで、計「1001夜」(※註)に分けて書かれている。

※原本は「二百数十話」程度で、後から色々な話が追加されたらしい。「アラジンと魔法のランプ」の話も、原本にはなかったようだ。


で、よくよく調べてみると、なんと、「第731夜」から「第774夜」までの部分が、ちょうど「アラジンと魔法のランプ」のストーリーだったのだ。即ち、アラジンの物語の「始点」が、まさに「第731話」だったのである。

偶然にしては、あまりに出来過ぎた数字であろう。どうやら、朝一出目「731」のネタ元は、これだったようだ。

うーむ、調べてみるものだな。ひょっとして、この朝一出目の「秘密」に言及したのは、私が初めてかも…と、一寸うぬぼれてみたり(笑)。そういえば、スロのアラジンの過去記事でも、パネルに書かれた「ニョロニョロ文字」の秘密を明かした事があったっけ。


因みに、この事実に気付く前は、「7」はビッグ(大当り)、「3」はレギュラー(中当り)、「1」はシングル(小当り)で、スロのアラジンを意識した出目かな…くらいに思っていた。


と、ここまで断言しておいてアレだが、この解釈が「実は、全然違っていた」なんてこともあろう。まぁ、その時は「御愛嬌」ということで…。



さて、本機のゲーム性は、既に多くの方が知るところだろう。一応、確認の意味で説明すると…


(通常時)

盤面左の「GO」チャッカー通過で、天下の3ケタデジタルが変動。1、3、5、7(奇数)の3つ揃いで止まると、センターヤクモノ(ラクダ)のハネが4.5秒開放する。この時、ヤクモノの中央穴に入れば大当り発生となる。デジタルが揃っても、中央穴に入らなければアウト。この悔しい「お流れ」を、当時は結構喰らった。散々ハマった挙句のお流れなどは、心底ガックリきた。

デジタル変動時間は1.5秒と短く、16発の打ち出し→リセットを繰り返しつつ、デジタルをガンガンまわして、小気味よいテンポでゲームは進んでいく。まぁ、これが知らぬ間にドハマリしている原因でもあったが…。

ちなみに、先行機「アレキング」では、GO通過でハネが開き、ヤクモノ中央穴に入るとデジタルが回って、「7」で大当り(14R)、「3」で中当り(2R)だった。すなわち、「ハネ開放」と「デジタル回転」の順序が、本機とアレキングは「真逆」である。



そして何より、本機では左・中デジが奇数テンパイすると、「ピュイッ」という独特の電子音(リーチ音)が鳴って、打ち手を大いに煽った。このリーチ集中が「天国モード」を示唆した為、大変にアツかったのだ。

繰り返しになるが、当時のメーカーカタログでも、「リーチだ!リーチだ!アレジンチャンス!」というフレーズが使われていた。即ち、スロ2号機アラジンの「アラジンチャンス」にあやかって、本機のリーチ集中を、メーカーが公式に「アレジンチャンス」と呼んでいた訳だ。


ここで、「モード」の話が出てきたので、本機の大当りの仕組みを少々説明しておこう。

基本的には、ブラキンでお馴染みとなった「乱数のグループ化によるモード移行」方式を採用。
後発の「エキサイト」も、この方式を継承している。


本機には、計16個の乱数グループ(No.0~No.15 の計16グループ)があり、大当り乱数を含むグループは1つのみ(No.8)。

他の15個は、全て大当り確率0の「ハズレグループ」で、滞在中は絶対に大当りしない。一方、天国時の大当り確率は1/8と高い。

そして、グループの移行は、デジタル回転毎に約1/17で行われる。

つまり、大当り後は、1/17でモード転落する前に、1/8の大当りを引けば連チャンとなる。

この数字だと、平均連チャン数は約3回と少ないが、ヒキ次第で大連チャンにも繋がった。逆に、ドハマリしてやっと引き当てた大当りが単発終了という事もあった。まさに、「バクチ台」と呼ぶに相応しい挙動を見せた。


また、天国中は、ハズレリーチ確率が1/4(大当りも含めると3/8)にアップ。これが「リーチの集中」(アレジンチャンス)である。「ピュイッ」「ピュイッ」と連続するテンパイ音には、「もう来るか、もう来るか」と嫌でも期待させられた。因みに、ハズレグループから天国グループに移行する際には、必ずハズレリーチが発生する為、たとえ1回のハズレリーチでも、その後の数回転はアツかった。

また、大当り後も必ず天国スタートなので、リーチ音が鳴る度にドキドキであった。運悪く1/4を引けずにバラケ目が5回、10回と続き、「モード落ちたか…」と思わせておいて、引き戻しの様に突然当って、驚かされる事もあった。

逆に、通常時リーチ多発で天国と思わせておいて、一度も大当りを引かず、そのままハズレグループに転落してしまう事も、少なからずあった(なお、リーチ確率1/8の「フェイク」グループも存在⇒後述)。


一方、15個あるハズレグループは、全て大当り確率ゼロの「アリ地獄モード」だ。さらに、ハズレリーチ発生率も、大半が1/16~1/24(1/16~1/32説もアリ)と低い為、まさに「眠くなるようなハズレ目の羅列(田山プロ風)」が繰り返された。

唯一、リーチ確率1/8の「フェイクグループ」(No.0)もあったが、もちろん大当り乱数は含まれておらず、ハズレリーチばかりで大当りする事はない。


(解析的補足)

大当り判定には、周期が異なる2つの乱数カウンターX(「0~255」の計256コマ)とY(こちらも「0~255」の計256コマ)の2つを用いた(Xは周期が早く、Yは遅い。また、XとYの差は一定)。なお、乱数を拾うタイミングは、「GO」チャッカーを通過した瞬間である。

但し、X、Yをそのまま判定には用いず、両者を複雑に加工(Yを16倍してXに加算したり、算出した値の「排他的論理和」を求めたり…詳細は割愛)して、最終的には「0~127」の計128通りの乱数値(Z)が出てくる。この「Z」こそ、大当り抽選用の判定値となる。

判定値Z(128通り)の中で、大当りは「67」のみ。よって、表面上の大当り確率は1/128。

但し、実際は、Zが16個の乱数グループに分かれる為、滞在するグループによって、取得するZの値にも、大きな偏りが生じる。即ち、大当り確率0のグループでは絶対「67」は拾わないし、唯一存在する天国グループならば、1/8の高確率で「67」を拾う…という具合だ。

したがって、実質的な大当り確率は、単純に「1/128」とはならない。

肝心のグループ移行の契機は、カウンターXの値が「16の倍数」だった場合。「0~255」のうち、16の倍数は「16、32、48、64・・・192、208、224、240」の計15個※。つまり、他のグループに移行する確率は、15/256≒1/17.07となる。

以上の事から、地獄⇒天国の移行率は
1/17.07(グループ移行率)×1/16(天国に移行する割合)=1/273.12となる。

また、天国⇒地獄の転落率は
1/17.07×15/16(天国以外に移行する割合)≒1/18.21となる。


天国中の大当り確率「1/8」の根拠だが、天国滞在中は乱数のグループ化によって、どのタイミングでGOを通過しても、Zは「64~71」の8通りの値しかとらない。一方、大当り値は「67」なので、大当り確率も必然的に「1/8」となる。

また、、天国中にハズレリーチが多発したのは、Zが「64」か「66」だった場合に、ハズレリーチが掛かる仕様だったから。つまり、天国グループは乱数が8つのみで、そのうち2つがハズレリーチに指定されていたのだ(発生率=1/4)。

なお、Zが「0」「60」「100」「116」「124」でもハズレリーチは掛かるが、天国中、これらの値を取る事はない(ハズレリーチ乱数を多く含むグループが、「フェイク」となる)。


もちろん、天国滞在時でも、モード転落前に「1/8」の大当りを引かなければ、全く意味がない。よって、実質的な初当り確率は、1/273の天国移行率よりもさらに低い、約1/360となる。確率の「3倍」ハマリなら1080回転もハマる訳で、あのキツイ展開も頷ける…というものだ。



(モーニングについて)

電源立ち上げ直後は、16個ある乱数グループ(No.0~No.15)のうち、8つの「偶数」グループにしか飛ばない。この中には、「天国グループ」(No.8)も含まれる。

よって、朝一は「1/8」で天国モードからスタートとなり、モーニング狙いが有効だった。実戦でも、モーニングから連チャンに繋がって大勝ちしたケースは多い。

但し、一説では、「台の製造時期(ロット)」により、朝一の滞在グループに「偏り」が出る、ともいわれた。どの偶数グループにも万遍なく飛ぶ台、「No.0」のフェイクばかりに偏る台、高確率で「No.8」の天国に行くモーニング台などがあったとされるが、果たして真相はどうだったのか
(一部攻略誌の実験では、そう思わせるようなデータも出ている)。




(大当り中)

大当り中は右打ち(ゴム打ち)で消化。右肩オープンチャッカー通過で、センターヤクモノ下のアタッカーが約4秒開放。ここに入賞すると、下段ポケットの「8、9、11、12」番のナンバーランプが点灯して、さらに得点も「2倍」扱いとなる。通常、「9、12」には入賞しづらいが、アタッカー入賞により、「9、10、11、12」の4つが全点灯して、ジャックポット(3点獲得)となり易い。

さらに「8」番も点灯して、普段から入り易い「7番」も容易に点くから、右打ちで「7~12」のランプが全灯して「F(10点)=160発」を獲得できる訳だ。計14ラウンド消化で、出玉は約2000発。



(Bモノ・セット打法について)

当時の「アレジンブーム」に乗じて、特定の地域(九州など)では、連チャンとハマリに一層メリハリを持たせた、「裏基板」が出回ったといわれる。

それに合わせて、特定の打ち方(「デジタルの回転に合わせて精算ボタンを押す」「大当り中、特定ラウンドでデジタルを再び揃える」、「出目の回数分、玉突きをさせる」など)をすると、連チャンモードに入ったり、爆連に繋がったりという、「セット打法」の噂も、当時は次から次へと出た。

実際、九州の某・攻略会社からネタを買い、大儲けしたファンもいたとか。まぁ、私自身はセットで儲けた経験もなく、どこか「おとぎ話」的な印象を受けていた。果たして、真相はどうだったのか(そういえば、golgoさんの動画で、連チャン時の挙動が?なアレジンがあったような…)。


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