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Channel: まにあっく懐パチ・懐スロ
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スパニッシュスターII(平和、ハネモノ)

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1991年(平成3年)に平和から登場した新要件ハネモノ「スパニッシュスターII」

★賞球…7&15
★ハネ開閉時間…オトシ0.3秒、センター0.8秒×2
★最高15ラウンド継続
★大当り中は、下段V手前に玉を1個貯留
★貯留解除…ハズレ6カウント後又はハネ16回開閉後
★小デジ(天下)と電チュー(センター)搭載
★電チュー(小デジ)確率…1/30(表示上)



ご存知の通り、かつてのハネモノ時代には、ヤクモノに様々な「動物(生物)キャラ」を使うのが、定番の手法となっていた(現状は良く知らない)。

愛嬌タップリな個性的キャラ(今なら「ゆるキャラ」か)がセンターヤクモノに身構えて、時には堂々と、時にはひっそりと、その存在感をアピールする。打ち手に親しみやすく、記憶にも刺さり易い…そんな効果を狙った「動物系」のハネモノが、80~90年代には数多く登場した。特に、業界が女性ファン層を強く意識した、90年代前半の機種が多い。


犬…うちのポチI(II)、ブルドッグSP(SPII)
猫…ハッピーキャットI(II)/(ニュー)ラッキーキャット/まねき猫/ゴロニャンマーチ/ボンバーキャット
タヌキ…たぬき丼/ぽんぽこ林/ポンキッド2/たぬ吉くん/たぬ吉くん2
サル…モンキータクシー/孫悟空/もちあげ隊/悟空II(III、SP)/アイランド(3)/モンキー倶楽部
馬…エレックスジョッキー/ダービーキング/じゃじゃ馬キック/キャロットボーイ(リ)⇒パカパカダ-ビー/メリーゴーランド2
(メリーゴーランド2の馬は「動物」ではないが)
虎…サーベルタイガー、ライガーP3(虎とライオンのミックス)
ウサギ…ムーンラビット/ペッタンラビット
鳥…バードオブパラダイス/ピーコック/ぺりかん便
鳥&猫…ブンブン丸、ブンブン丸DX
クマ…鮭取伝説/小熊のプータン
サメ…おジョーズランド/サメざんす5
クジラ…くじら君
ペンギン…ビッグウェーブ/ファミリーペンギン
カバ…カバまるI/カバ丸くんP3(P2)
ワニ…アリゲーターI/元祖ワニ道楽(2、3)
ワニ&猿…アマゾンII
ゴリラ…キングコング/ゴリゴ13/キングゴリラI/ジャングルコング(EX)/マイティコングI/ゴリコップ
アシカ…あしかのジョー
ビーバー…ビーバーダム
象…エレファント
マンモス…マンモスくん(ED)、スーパーマンモスくん
コウモリ…こうもりくん、ミスこうもりさん、ドラッキー2
カンガルー…カンガルーチャンピオン
カニ…カニゴン
タコ…たこべぇ~/タコラーズDX
カニ&タコ&フグ…海鮮将軍
ヘビ…レッドスネークカモン/スネークマン
カエル…ピョンピョン丸2
ミツバチ…ハニーバー(II) (ニューギン「サンフラワー」もミツバチ説あり)
恐竜…パックンザウルス(P2)
竜…ドラゴンアタック3/ドラゴンアタックZ/サンダードラゴンGP(EX)
カッパ…カッパブギ(P2)

などなど、枚挙にいとまがない(全てを網羅するのは、到底無理)。

※(リ)…新セル版のリメイク機
※※一部台は原型をとどめぬ程「メカメカしく」デフォルメされているが、一応動物モノに含めた。



今回紹介する「スパニッシュスターII」も、そんな動物系ハネモノの1つだ。ヤクモノのキャラは、過去にあまり例を知らない「闘牛」。「牛」がモチーフのハネモノというと、真っ先に本機が思い浮かぶ(大一のハネモノ「牛若丸」も、デジタルに「牛」が出るので、一応牛繋がりだが)。因みに、デジパチでは、三星の「トリプルキング」(新セルのリメイク版は「モーモーズ」)がピンとくる。


当時、ハネモノが十八番だった平和が、「南欧の暴れ牛」という珍キャラを選んだのは、リリース翌年(1992年)が、スペイン・バルセロナ五輪の開催年だった事と、少なからず関係があろう。まぁ、「時節ネタ」というヤツである。


本機は、センター(ヘソ2チャッカー)に電動チューリップを搭載していた。新要件ハネモノの特性の1つが電チュー(電動役物)だったが、意外にも平和は電チュー参戦が遅い。逆に、早期から積極的に電チューを取り入れたのがマルホンだ。もちろん、西陣も第1弾「ニューモンロー」から電チューをウリにしていたし、三共も電チュー搭載・非搭載の兄弟機を多く出した。

一方の平和といえば、新要件初期の平成3年に「ニュートキオ」「ボイジャー1号」「ボイジャー2号」「ブンブン丸」「バイキングキッド」「バットマン」「ニューヨーカー」「ぽんぽこ林」「ジェットスピナー」など、数々の香ばしいハネモノをリリースしたが、いずれも電チューは非搭載だった。その後、同年末にデビューを飾った本機こそ、「平和初の電チュー付き新要件ハネモノ」である。

本機の導入時期は平成3年12月だが、本格的な設置は翌年に入ってからだった。こうした時期的な背景からか、盤面に付された「NEW VERSION」の円形ロゴ(平和・初期新要件ハネモノの象徴的なマーク)には、「’91」の年号が入っていない(本来ならば「’91 NEW VERSION」と付されるところ)。

因みに、本機の後継機は「スパニッシュスターF」(1993年)である。本機は「BIG HIT」枠だが、「F」は代替わりの「BIG BONUS」枠。役物の作りはほぼ共通だが、後発の「F」は電チュー非搭載。また、賞球も初代の「7&15」に対して、「F」は「8&10」とヤクモノの戻し玉が少ない。なお、スパニッシュスターFについては、実機を紹介する貴重なページがある為、詳細はそちらをご覧頂きたい(リンクは自重)。



(ゲーム性)




センター役物内では、立派な角を生やした赤い牛が、気合十分な表情でこちらを睨みつける。
この牛(特に頭上の角と下段の両前足)が、通常時も大当り中も大いに活躍した。

しかし、まず本機を語る上で外せないのが、独特の構造を有した「ハネ」であろう。


闘牛士を模ったハネは、外側(先端)と内側(根本)で構造・特徴が異なる。

ハネの外側で拾われた玉は、ハネ先端の入口から、ハネ内部をパイプの要領で通り抜けると、下段に直接落ちる(下段ルート)。一方、ハネの内側で玉を拾った場合、平坦ステージのハネに乗った玉は上段奥へと転がり、牛の頭上を通って下段奥へ落ちる(上段ルート)。

つまり、本機のハネは、上下二層構造の「二枚バネ」になっていた(当時、ニューギンが得意だった手法)。したがって、玉を拾ったハネの位置によって、役物内での玉の動きも全く変わった。

玉がハネの先端に拾われて、下段ステージに直接落ちた場合、大半がV左右のハズレ穴へと落ちる(勢いよく落下して、直接Vに入賞する事もあったが…)。一方の上段ルートは、角の間を通り抜ければ、下段で両足の間から出てきて、手前に転がってV獲得のチャンスとなる。

そう、本機はナキも重要だが、「ハネの内側」で玉を拾い易い台ほど、勝ち易くなっていたのだ。

風車下にある計6本の釘が、ハネの内側に流れやすい調整ならば、それだけ有利。逆に、先端付近でしか玉を拾わないと、ナキや拾いがいくら良くても、Vの遠い「性悪台」となる。

ただ、上段ルートが有利とは言っても、そう簡単にVが決まらない「カラクリ」もあった。役物内の牛は、ハネ開閉時に「左⇒右⇒中」とゆっくり動く。その為、角の間を通過するには、役物への入賞タイミングと牛の動きが、ピッタリ合わなければならない。また、たとえ角の関門をクリアしても、下段で足の間から出て来た玉が、牛のアクションで左右に逸れてしまう事が多い。

このように、V入賞がさほど容易ではなかった本機。だが、センターの2チャッカー入賞時に限っては、V獲得のチャンスが一気に高まった。

実は、ヘソに入賞して、ハネが二回目の開閉を行う時には、牛が左右動作を終えて、正面を向いて停止したのだ。この時、うまくハネの内側で拾えば、角の間を通り易い上に、足の間から出てきた玉がVに直進するので、大当りしやすかったのだ。本機における最大のチャンス、いわば「黄金パターン」といえた。


だが、2チャッカーは「電チュー」の為、入賞しない限りは黄金パターンも実現しない。

センター電チューの真上には、「CHANCE」と書かれたスルーチャッカーがある。スルー通過で、天下にある2ケタデジタルが、約6.3秒変動(保留4つ付き)。「33」「55」「77」のゾロ目が出ると、センターの電チューが2秒開く。ここで電チューに玉が入ると、ハネが0.8秒×2回の開放を行うのだ。

小デジタルは、左が「1~9」の9通り、右が「0~9」の10通りで、計90通り。一方、小デジ当選の出目は上記の3つで、小デジ確率は表示上3/90=「1/30」となる。実戦上、もう少し当りにくかった気もするが、単にヒキ弱だった可能性もアリ(解析値は不明)。

元々がスルーに流れ易いゲージの為、小デジは割と良く回った。だが、「1/30」なので、そう頻繁に当った訳ではない。また、電チューが開いても、寄りが悪いと空振り連発だったので、電チューへの「寄り」も重要なポイントだった。

ともかくも、「小デジ当選⇒電チュー開放⇒入賞」、そして「2回目のハネ開閉時、ハネ内側から役物に入賞」の条件さえクリアすれば、高確率で大当りが期待できた。ここでVを外すような、「クセ悪台」だと厳しい。



大当りすると、牛は正面を向いて停止する為、上段ルートの玉が角の間を通り易くなる。また、下段Vの手前にストッパーが出現して、足元から出てきた玉を、1個貯留する。貯留個数こそ少ないが、この1個貯留が、V継続を強力にアシストした。

但し、貯留の条件は、ハネに拾われた玉が「上段ルート」から角を通って落下した場合、つまり、ハネの「内側」で玉を拾った場合に限られる。

つまり、通常時のハネの拾いが、そのまま大当り中の継続率にも反映したのだ。もちろん、ハネの内側で拾い易い台ほど、継続率も高くなる訳だ。


貯留解除タイミングは、ハズレ6カウント後(センサーはハズレ穴)、又はハネ16回開閉後。解除された玉は、中央のミゾを伝って真っ直ぐ手前に進むので、貯留があれば高確率でV継続する。

一方、空振り多発で玉を拾わなかったり、ハネの先端でばかり玉を拾ったりすると、貯留できずにパンクする可能性が高くなる。

なお、下段ルートからでも、直接Vに飛びこみやすい「クセ良台」がたまにあった。しかし、そのテの台は、継続し易い代わりに、出玉も少ない。やはり、上段ルートを取り易い台の方が、初当り、継続率、出玉のいずれにおいても、有利だったのは事実だ。


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