過去記事のコメントで、機種紹介リクエストを2件頂いた。
もったいぶらず、今回は両方まとめて取り上げる事にする。
なお、ご要望があったのは、
・CRエキゾチック(1993年、大一、新要件CR権利物)
・トルネードC(1991年、高尾、新要件デジパチ)
の2つである。
実は、これら2機種は、私にとって「グレーに近い存在」の認識が強く、
取り扱いづらさがあり、あえて避けていた(関連機種で触れはしても)。
ただ、今般リクエストを頂いたからには(しかも同じタイミングでw)、
この機会に、ちゃんと触れておきたい。
まずは、コチラから。
CRエキゾチック(大一、1993年登場)
名機「フルーツパンチ」を彷彿とさせるシンプルな7セグ。
爆裂権利物「ダイナマイト」同様、大当りと小当りが存在。
登場から暫く、設置店に恵まれずあまり打てなかったが、、
1990年代後半~2000年辺り、丸の内で勤めていた時代、
会社終りに晴海通りをテクテク歩いたり、地下鉄を使ったりして、
東銀座駅・歌舞伎座近くのパチ屋「モンタナ」によく出向いた。
同店は長らく本機を置いたので、実践機会にもたびたび恵まれた。
前も紹介したと思うが、この店は「大一」と繋がりが強く、
1Fに本機や「ラッキーボーイ」(ダイナマイトの後継機)、
「CRバトルヒーローV」(1/3で2回ループ、3段階設定付)を
長らく設置。また、2Fパチスロの「コンチIII」も名物だったが、
ここでも、大一を連想させる特徴として、コインの裏に同社の
キャラクター「ダイナマイト君」が描かれていたのだ。
銀座モンタナ…空き台の椅子に荷物を置く、スロの1枚掛け、
パチの固定ハンドルなどの「店員チェック」が、やたらと
厳しい店だった。店員や他の客に目押しして貰うのもNG。
因みに、道路向いに「ピーアーク銀座」(現存)があって、
4号機の「マッドドクター」(大都)や「ラインズセブン」
(NET)、ハナビ(アルゼ)目当てに、コチラも会社帰りに
足繁く通っていた。
銀座モンタナのコイン。表は普通に店名ロゴだが…
裏側のデザインは思いっきり「大一」テイスト
さて、CRエキゾチックの基本スペックだが、
・賞球:5&15
・7セグデジタル(3桁)
・左・中デジは「3、7、F」の3図柄
・右デジは「1~7」と「F」の8図柄
・スルー通過⇒電チュー入賞⇒ヤクモノ貯留でデジタル始動
・デジタルは「左⇒中⇒右」の順に停止
・「777」で大当り、16ラウンド(2400個)
・「333」「FFF」で小当り、1ラウンド(140個)
・メーカー発表のデジタル当選率は「1/48」(大・小の合算値)
・777で当たると確変突入、デジタル確率10倍アップ(1/4.8)
といったところである。
リクエストのコメントで「リーチの集中」について言及があったが、
本機は、左・中デジの図柄が「3、7、F」の3つしかなく、必然的に
リーチも頻繁にかかり易い仕様。リーチアクションは極めてシンプル。
SPリーチ(ロングリーチ)などは無く、左・中テンパイ後、右デジは
実にあっさりした感じですぐ止まった。但し、当たると「爆音」が鳴る。
さて、本機の大きな問題は、「連チャン機」として出回ったにも拘わらず、
正確な内部解析データを示す、過去の文献がほとんど存在しない事である。
私はこれまでに、90年代のパチ・スロに関する資料・文献は1000冊以上
目を通しているが、CRエキゾチックの連チャンシステムを解析した資料に、
一度もお目にかかった事が無い(基本スペックやゲーム性を紹介する記事は
幾つもあるが…たまたま、縁が無いだけなのだろうか?)。
巷の情報に頼れば、777で大当りすると確変プラス「連チャンモード」突入。
以後は「小当り」(333、FFF)が来るまで、天国状態が継続するとされた。
連モード中は16ラウンド大当りばかりだから、爆裂度も高めとなる。
天国モードのループ率は70%(表面上は、大当り1種類、小当り2種類で1/3だが)。
なお、「大当りしたら電チューに入賞させて右打ち」の連チャン打法(?)も
流行ったようだが、その効果のほどは、私にはまったく判らない。
ただ、銀座でも大当り(777)はしっかり連チャンしていたし、
小当りで天国状態が終了する点も、全くその通りの挙動だった。
ただ、私の実戦時は展開が芳しく無く、ショボい2連だったり、
単発で終了したりする事も多かった。まぁ、周りは景気よく
ドル箱を積んでいたので、単に私のヒキの問題だろう。
という訳で、皆さんが期待するような情報を提供できず
残念だが、記事に出来るのはここまで。本機に関する調査は
継続して行っている為、何か進展があれば記事で報告したい。
では、続いてこちらのリクエスト機種。
トルネードC(高尾、1991年登場)
コチラも、私にとっては、いまだ「謎」の残る台だ。
ただ、CRエキゾチックと比べれば、押さえてある
情報も比較的多い。それでは、早速参りましょうか。
まずは基本スペックから。
・新要件デジパチ
・賞球:7&15
・大当り確率:1/240
・ドットデジタル(3桁)
・最高16ラウンド継続
・出玉:約2400個
・大当り図柄
「0~9」と¥、$、α、β、γの各三つ揃い(計15通り)
中デジのみ、ハズレ図柄の「米」も存在(16図柄)
(中デジのみ規則的な配列で、左右デジタルは
各数字や文字が、きわめて不規則に並んでいた)
本機は、デジタルの動きに大きな特徴があった。3つのデジタルは、
上下互い違いにスクロールした。加えて、カラフルな装飾ランプが、
各デジタルを結ぶような格好で、ピカピカS字状に流れる。その為、
変動中のデジタルが、「竜巻」の如くクルクルと渦を巻いて見えた。
「トルネード(竜巻、渦巻)」の名に相応しい、味のあるアクション。
ここで系譜的な話をすると、当時の高尾は「ニューフェニックス」
「ビッグバン」など、デジタル表示に特徴のあるデジパチを幾つも
出していた。このトルネードCも同じ流れで、平成3年末に登場。
実は当時、トルネードは「シリーズ」化されていて、
「トルネード」「トルネードB」「トルネードC」
「ニュートルネードプリティ」「トルネードE」と、
少なくとも、スペック違いの5機種が順次リリースされた。
今回リクエストがあったのは、その中のトルネードCだ。
最も話題となり、かつ設置も多かったのが「C」とされる。
さて、基本スペックでは触れなかったが、本機の大きな特徴として、
・保留玉連チャン機(保1~保4全てで発生)
・モーニング付き(朝イチ50回転以内に当り易い)
という二点が挙げられる。
私が、今まで記事に取り上げるのを躊躇したのは、この二点が
「メーカーが最初から意図したのか」、或いは「カバン屋など
裏業者が絡んだ不正基板か」が、一般ファンに過ぎない私には
全く不明だからだ。変な事を書けば、メーカーに迷惑が掛かる。
(25年前の古い話なので、特に問題になる事はないハズだが…)
だが、当時のホールでの挙動は、明らかな保留連を見せており、
また、そんな連チャンやモーニングが仕込まれた基板が、92年の
「パチンコ攻略マガジン」誌によって、詳細に解析もされている。
つまり、連チャン台が出回った事実は、動かしようがないのだ。
ただ、今回記事に関しては、「あくまでも連チャンする基板が
「出所不明」で出回っていたが、メーカー自体は関係ない」と
させて頂く。曖昧の域を出ないが、どうか、ご了承願いたい。
(某誌は「メーカーがシステムとして取り入れた」としたが)
まず、連チャン性について。これは、私がよく知る新宿アルタ裏
「モナコ」(閉店)でも、ちゃんと確認が取れている。大当り後、
保1~保4全てで、保留連チャンが発生した。さらに、その挙動を
裏付けるが如く、当時のパチマガの「袋とじ」で、同誌が入手した
「ある基板」の解析結果が報告されて、件の連チャンシステムも
白日の下にさらされたのだ。
詳細は割愛するが、ザックリいえば、本機の連チャンは大当り終了後
(保留消化前)に連チャン抽選が行われて、約16%の抽選に当れば、
保1~保4(1/4で選択)でダブルが来るよう、プログラムされていた。
また、ダブル止まりの「天井」もあり、ダブル発生後は連チャン抽選
そのものが行われない仕様。但し、ダブル後の保留で「自力連チャン」
すればトリプルも可能。また、そのトリプルは「初当り」扱いとなり、
(自力)トリプル後に1/16の連チャン抽選に当れば、4連が発生する。
(以下、同じ)
新宿モナコの実戦でも、ダブル止まりが大半で、時折3連以上したから、
上記の解析結果とも見事に符合する。
次に「モーニング」について。これは、店舗毎に異なる挙動を見せた。
例えば、私がよく出入りした新宿モナコは、露骨なモーニングなどは
入っていなかったと記憶。一方、大久保の「Y-D」(仮名、閉店)は、
当初から連チャン、モーニングの噂が絶えず、朝イチの行列も出来た。
実際、設置台の1/3以上が、朝イチ50回転以内に当る挙動も見せていて、
到底、「1/240の自力モーニング」では、説明がつきづらい状況だった。
で、この点についても、実はパチマガの解析で明らかになっている。
解析の結果、RAMに「連チャンフラグ」と「大当り発生回転数」を
設定できるエリア(保留連もこのエリアで処理)があり、専用の
打ち込み機を使えば、「1~256」回の何れかで、朝イチ最初に
大当りする回転数を、任意に決定できるようになっていたのだ。
(その回転数前に自力で当てた場合、その時点で打ち込みは無効)
露骨なモーニングが目立っていた店は、この仕込みで50回転以内の
回転数を仕込んだ可能性が高い。この場合、開直目(3・0・3)が
潰される為、開店後の出目によって「仕込み」の有無を推測できた。
但し、繰り返しになるが、こうした基板が正規のものか、カバン屋等が
持ち込んだものかは、今となっては確認のしようがない。本機に限らず、
当時は、そのテの裏基板がスロ・パチともに数多く出回っていた訳で、
客寄せに必死なホールが、裏ルートを通じて連チャン基板を用意した
可能性も大いにあろう(パチマガ解析の基板も、封印が切れていた)。
そんな訳だから、「メーカー絡み云々」の話は、ここでは避けたい。
コメントを投稿する際も、その点はぜひとも「配慮」をお願いする。
今回は、この辺で。
★追記(2016.9.8)
釘師マンさん
貴重なコメントをお寄せ頂き、ありがとうございます。
業界関係者ならではの、大変臨場感あふれる内容ですね。
内容がデリケートな為、公開は控えさせて頂きますが(滝汗)、
本機研究における重要資料として、大事に保存したいと思います。
「浜」(謎)の記事作成の折には、また宜しくお願い致します。
(追記、ここまで)
2機種まとめて(大一CRエキゾチック、高尾トルネードC)
懐かしのドリンク
9月に入っても、まだ残暑厳しい日が続くが、皆様の体調は如何だろうか。
(最高気温が30度を切る日も、徐々に増えてきたが…)
そうそう、「アツイ」といえば、プロ野球セ・リーグでは広島カープが
25年ぶりのリーグ優勝を果たした。小学4年からカープファンだった
私としても、実に久々の快挙で嬉しい限りだ。今は無き後楽園球場で
高橋(慶)、山本浩二、衣笠、水谷、ライトルなどにアツイ声援を送った
昭和期のエピソードも、いつか記事にしたい。当時、大ファンだった
高橋慶彦の電光板での表示方法に、子供ながらに腹が立った記憶など。
(古いカープファンなら分かる話)
さて、私なんぞはこの暑い中、毎週末に健康管理の一環と称して、
2時間ほどのウォーキングをしている。一応、日差しの強い日中は
避けて、夕方4時辺りから開始するよう留意しているが。
このロング・ウォーキング、今まで「決意⇒実行⇒挫折⇒決意⇒」の
無限ループで、途中何度も断念しつつも、何だかんだで10年くらい
続いている。そのお陰か、体力の衰えが進む四十路半ばではあるが、
目立った体調不良もなく、そこそこ健康的な生活をキープしている。
最近は、ただ歩くだけだとつまらないので、徒歩で片道一時間の
大きな古本屋にわざわざ向い、到着後は休憩を兼ねて店内を徘徊、
ブログのネタになる本が無いか、あれこれ物色している。先日も、
漫画の棚に「トキちゃんのパチスロ万枚倶楽部」(石山東吉)や
「プロスロ」(畠山幸太郎、ガリぞう)など、スロ4号機絡みの
香ばしい本を発見。共に100円だった為、即購入した。いずれ
機会を見つけて、こういったスロ漫画も紹介できればと思う。
ところで、毎回2時間もウォーキングをすれば、当然に喉が渇く。
幸い、コース上には、自販機もコンビニも公園も至る所にあり、
水分調達には事欠かない。なるべく安い自販機で(500ミリの
スポーツドリンクが100円のお得な販売機も、幾つか抑えてある)、
渇きを覚えたら、その都度買うようにしている(熱中症は怖い)。
そんな時、「昔から、こうやっていろんなドリンクを買っているが、
いつの間にか、姿を消してしまった銘柄も多いな」と、ふと思った。
幼少期から中学、高校、大学、そして社会人と、人生の傍には必ず
「ソフトドリンク」の姿があった。心底「美味い」と感動したモノ、
ありきたりの味だが、定番ゆえに何度飲んでも飽きの来ないもの、
美味いか不味いか微妙なラインだったヤツ、明らかな失敗作など、
実に様々な清涼飲料が存在した。無論、パチ・スロの勝負時にも、
数々のドリンクが喉の渇きを癒し、気分転換にも貢献してくれた。
今回は、そうして私が「体感」してきた清涼飲料の中で、特に強く
印象に残るものを、幾つか紹介する。既に販売中止になった銘柄が
中心で「一風変わった」ものも多いが、いまだ健在な商品も含む。
販売開始順に並べたので、ドリンク史研究の一助になれば幸いだ。
・不二家ネクター(不二家、1964年~)
小学校時代の大好物(特にピーチ)。前も書いたが、地元の銭湯前にあった
自販機が故障して、100円でネクターを大量確保⇒隣のレモンスカッシュの
ボタンを押したら元に戻った思い出もある。今なお販売が続くロングセラー。
・スコール(南日本酪農協同、1972年~)
炭酸入り乳酸飲料。緑の缶と白い中身が印象深い。程よく甘く、程よく炭酸も効いた
絶妙な味。類似商品も多いが、一番のお気に入りの一つ(カルピスソーダより好み)。
いまだ健在で嬉しい限り。
アンバサ・サワーホワイト(コカ・コーラ、1981年~)
前述のスコールやカルピスソーダの対抗馬として登場。これらの
ライバル商品よりも甘味や炭酸がすっきりしていて、飲み心地が
素晴らしく良かった。自分にとってスコールと双璧をなした存在。
・ピクニック(森永、1981年~)
今も販売が続く人気商品だが、かつてお世話になった四角い
ブリックパックは、代替わりで形も変わった。小学生の頃、
ヨーグルト味(ヨーゴドリンク)にハマり、ひたすらそれだけ
飲んでいた事もある。スイミングスクール(イトマン)の
授業終わりだったな。中学の自販機にもあって、その時は
「フルーツ」味にも傾倒していた事を思い出す。
・NCAA(サントリー、1981年~)
スポーツドリンクのハシリ。「頑張った人にはNCAA、頑張れなかった人にもNCAA」
のCMキャッチフレーズは有名。250ミリ缶を自販機で購入したり、水に溶く粉末を
スポーツ用品店で仕入れたりした(NCAAとゲータレードの二択で、よく迷った)。
小学、中学時代、野球に明け暮れた私には、何とも有り難い存在だった。
ストロー付ボトルに入れ、存分に凍らせてからバッグに入れて練習に向かう。
・スポーツエネルギー(ダイドー、1983年~)
コチラも由緒正しきスポーツドリンク。野球の練習帰りに、自販機で購入。
(当初は250ミリ缶)「スポエネ」の略称で長く親しまれ、後続商品も多く
登場したが、現在は製造中止。なお、定番のポカリスエットやアクエリアスも
当時からよく飲んだが、今でも普通に買えるので、さほど思い入れは強くない
(販売中止になれば別だが…)。
・セーフガード(チェリオ、1984~)
スポーツドリンクばかりが続いて恐縮だが、こちらも部活終りの
必須アイテム。中学の野球部時代とセットで記憶が繋がっている。
なお、同じチェリオの瓶ジュースも、学校近くの駄菓子屋で購入。
同社の炭酸飲料「ライフガード」は、高校の自販機で最初に飲んだ。
その自販機には、伝説のドリンク「ウィズユー・スイカソーダ」も
あったが、コチラはさすがに不人気だった…。
・サスケ(サントリー、1984年~)
いわゆる「コーラ系」飲料。「冒険活劇飲料」のキャッチフレーズ。白と黒の
市松模様の瓶が特色。味はドクターペッパーやチェリーコーク系。梅の風味も
多少感じられた。「ナニ?サスケ?」と、変なイントネーションで喋る神父の
CM(モノクロ映像)が、今なお記憶に刺さる。
・チェリーコーク(日本コカ・コーラ、1985年~)
サスケが出たら、こちらにも触れない訳にはいかない。ドクターペッパーを
さらに甘くした感じ。香りも強かったが、やたら中毒性が強く飲んでいた。
なお、ドクターペッパーも思い出深い飲料だが(かつて、晴海で「宇宙博」
が開催された折、初めて飲んで衝撃を受けた)、まだバリバリの現役の為、
今回は割愛させて頂いた。
・維力(ウイリー)(ポッカ、1987年~)
漢方系スポーツドリンク。「中国自然植物の不思議な力」のキャッチフレーズ通り、
不思議な味だった(率直に「マズイ」と評する者も多数…)。時代が早すぎたか。
・ストライカー(ヤクルト、1989年~)
バブル末期から出回っており、割と息の長い活躍を見せた。個人的には2002年、
町田で沖スロの「シオラー30」を打っていた頃、勝負終わりに駅前の自販機で
ほぼ毎日飲んでいた。飲み口スッキリのスポーツドリンク。美味かったなぁ…。
・ポストウォーター(キリン、1990~)
最初飲んだ時、好意的に評すれば「水とスポーツドリンクの中間」に思えたが、
悪く言うと中途半端で微妙な味だった(ライチ味)。だが、慣れると案外イケた。
ポカリスウェット・ステビア(大塚製薬、1990年~)
天然植物「ステビア」の葉が甘味料で、ダイエット用に開発された。
ただ、飲んでみると、元祖ポカリより、むしろ甘みが強かった印象。
・ジョルトコーラ(UCC、1990年~)
ビートたけしのCMでお馴染み(日本ジョルト党総裁、ビートたけしです)。
何もかも「濃」かった。駄菓子屋的な怪しさも感じる味で、炭酸もキツ目。
・ジャズイン(日本ペプシコーラ、1990年~)
当時割と珍しい、炭酸の入った紅茶。飲み口スッキリで好きだった。
これがきっかけで、「午後の紅茶」と「キリンレモン」を混ぜて
飲んだ事があったが、全然違う味で「二度とやるまい」と誓った。
・梅麗露(メイリールー)(アサヒビール、1990年~)
中国系清涼飲料。梅ドリンク的な風味と色。個人的に嫌いではなかった。
梅に山査子(さんざし)、甘草、ナツメ、桂花などを配合。CMのキャッチ
フレーズは「体の芯まで休みたい」。確かに癒される味に思えたが、実際
好みはハッキリ分かれたと思う。
・華茶果茶(かちゃかちゃ)(JT、1991年~)
「ハーフタイム」ブランド。無糖なのに、ほのかに甘い。ジャスミンティに
ライチ果汁を加えた味。まぁ、「甘い中国茶」がピッタリだった。’91年の
早稲田祭のパンフ裏に広告が出ており、気になってコンビニで買った事を
覚えている。正直、微妙な味であった(元々、ジャスミンティが苦手)。
・熱血飲料(サントリー、1991年~)
味よりもネーミングのイメージが強いが、甘さ控えめのグレープフルーツ系
スポーツドリンク。中身は赤色だったが、缶入りだったので気にした事は無い。
・タブ・クリア(コカ・コーラ、1993年~)
無色透明のコーラ。物珍しくてチョイチョイ飲んだ。不味くは無いが、
「色の無いコーラは、コーラではない」と、再認識したのも事実だ。
・オズモ(キリン、1993年~)
ダウンタウンのCM「体の芯に、うまし!」のキャッチフレーズで有名。
いわゆる「オロナミンC」的な味だが、爽快感をワンランク上げた感じ。
・暴暴茶(ポッカ、1994年~)
ほんのり甘めの中国茶。明・清朝時代の古文書をもとに、再現されたという。
「体にやさしい幻のお茶」。原材料はプーアール茶、ハマナス、ウーロン茶、
菊花、甘草。アクション俳優のジャッキーチェンが監修。自身出演のCMで
「毎日、飲んでます」の台詞が、「毎日、ぬんでます」と聞こえて笑えた。
・島と大地の実り(日本コカ・コーラ、1994年~)
トロピカルフルーツ味の飲料。コカ・コーラと男子高校生の共同開発。
独特なデザインの缶が、普通に街の自販機に並んでいた頃が懐かしい。
なお、「キスール」は女子高生との共同開発商品で、アプリコット味。
・カンフー(サントリー、1996年~)
漢方系の炭酸飲料。香取慎吾のCMが印象的だった。ローヤルゼリーと
5種の植物エキス配合。ガラナ系の風味が特徴。好きな人は好きな味だ。
・とんがらC(大塚ベバレジ、1999年~)
口当たりは柑橘系だが、劇的に辛かった。怖いもの見たさで買って、 その刺激にカルチャーショックを受けた。「ほどよい辛味、ほどよい
甘味」がキャッチフレーズだが、辛味は「ほどよい」を超えていたな。
今回は、こんなところで終わりたい。あらためて振り返ると、
自分の「好み」の変化も見てとれる。子供時代はネクターや
炭酸入り乳飲料など甘めの商品がメインで、徐々にあっさり系の
スポーツドリンク方面にシフトしている。ちょっと風変わりな
健康飲料系にも果敢にトライしていたな…。今回紹介したのは、
我がソフトドリンク歴の中のほんの一握りに過ぎないから、
そのうち「第二弾」もやってみたいと思う。
CRどろろん忍者くんV(大一、CRデジパチ)
1996年(平成8年)に大一から登場したCRデジパチ
「CRどろろん忍者くんV」
★忍者がモチーフ
★「どろろんえん魔くん」と「忍者ハットリくん」を
融合したような、ちょっとコミカルなネーミング
(同社は、後にスロやCR機で「ハットリくん」をリリース。
「えん魔くん」は、ニューギンや奥村がCR機、KPEがスロ
5号機を後に発表している)
★賞球:5&10&15
★大当り確率(通常時)
設定1:1/359
設定2:1/401
設定3:1/463
※当時の大一は、最低設定(設定3)の大当り確率が
激低のCRデジパチを、ちょくちょくリリースしていた
(CRビッグソロッター2(1/450)、CRバトルヒーローV(1/443.5)、
CRちんじゃらV(1/463)、CRワンダーランド(1/474.5)など)
★大当り図柄:〇~九(漢数字)、姫、殿様の各三つ揃い(全12通り)
(中デジのみ、ブランク図柄の「手裏剣」を計7つ配置)
★全12図柄中、「三、七、姫、殿様」の4図柄で当ると、
プラス2回の確変に突入
※突入・継続率1/3で+2回継続の
いわゆる「フルスペックタイプ」。
(平均連チャン数:4.75回)
ただ、当時は射幸性も問題視されていて、
本機はフルスペック末期の登場となった。
★大当り確率(確変時)
設定1:1/89.8
設定2:1/66.8
設定3:1/77.2
※確変時の確率が最も高いのは「設定2」
★確変中は、電チュー確率も1/9⇒1/1.2にアップ
(電チュー開放時間も通常時より長めになる)
★最高16ラウンド継続
★出玉:約2300個
★リーチアクション
・左右図柄が12個づつしかなく、リーチは多め。
・デジタルは「左⇒右⇒中」の順に停止。
・左右テンパイでリーチ発生。
・リーチは2系統に分かれる。
(爆発系、変身系)
(1)爆発系リーチ
忍者がデジタル上(城の屋根を模した)の右端に登場。
続いて、「タイムボカン」チックなドクロ爆弾も出現。
火の付いた導火線が徐々に短くなる。爆発しないと「不発」、
「BOM」の表示⇒モクモクと煙が立てば、「暴発」「巻物」
「千両箱」の各リーチに発展。不発、暴発はハズレ確定の
サムいリーチ。巻物、千両箱への発展を期待するしかない。
(a)不発リーチ:導火線が無くなっても、爆弾破裂せず。忍者泣く。
(b)暴発リーチ:BOM⇒煙⇒忍者が黒焦げになって、白旗を振る。
(c)巻物リーチ:BOM⇒煙⇒デジタル上に巻物出現⇒「ハズレ」「V」が
交互に並んで巻物内部で横スクロール。Vとハズレの間で一旦停止した後、
Vの方に動いて止まれば当り。ハズレならOUT(中デジは±1コマハズレ)。
(d)千両箱リーチ:BOM⇒煙⇒各デジタル上部に千両箱が3つ出現。
忍者が右⇒左⇒中の順に各箱に手裏剣を投げつけて、命中すると箱が
パカッと開く。大抵、びっくり箱のアカンベー人形で外れるが(中デジは
±1コマハズレ)、箱の中に小判が入っていれば大当り。つまり、最大3回の
チャンスあり。また、中デジのみ「アカンベー人形出現⇒中デジ回りっぱ⇒
アカンベーが上部に消え去って、小判出現」の再始動パターンあり(鉄板)。
当然、中デジの千両箱が開く時が、大当り期待度も最も高い。
(爆発(BOM))
(巻物リーチ)
(2)変身系リーチ
忍者がデジタル上部中央奥から出現。
気合を入れて変身の呪文を唱えだす。
(画面に「忍法」の文字も出現)
その後「サル」か「黄金忍者」に
変身して、各リーチに発展する。
サルリーチはほぼハズレだが、たまに当る。
黄金忍者はそこそこ期待できるが、ハズレも多い。
稀に、忍者が変身しないまま当ることもある。
(a)サルリーチ…
不貞腐れたサルに変身した後、煙草を一服。
スクロールが伸びて大当り図柄まで届くと、
大当りと1コマ先の間で一旦停止後、前後
どちらかに動いて最終停止(結構アツイ)。
(b)黄金忍者リーチ(高速回転)
…金装束に変身して中デジに派手な光線を発射。
中デジは高速スクロール後、最後はビタ止まり。
ハズれる時は2コマ手前~1コマ先で停止。
(c)黄金忍者リーチ(コマ送り)
…やはり金装束の忍者が中デジに光線を送るが、
忍者の動きが異なる。中デジはコマ送り進行。
コチラもハズレは2コマ手前~1コマ先。
(d)変身なし
…中デジがしばらくスクロール後、「忍法」の文字が
出るタイミングで忍者が変身せず、そのまま中デジが
停止して大当り。レアパターン。
サルリーチ…怠惰な表情で一服するサル
黄金忍者リーチ(高速回転)
※忍者の装束の色がおかしい、爆弾が出ていないのに
「BOM」の画面が出た、忍者が登場しないで当る等、
本機では「バグ」と思しき現象もしばしばみられた。
★同時期リリースの兄弟機
「どろろん忍者くん」
(現金機、1996年登場)
・大当り確率:1/224.5
・全12図柄中、「三、五、七」の三図柄で当ると
プラス2回の小デジタル確変(時短)に突入
(突入率1/4、3回ワンセット、確変ループ無し)
・確変大当り時は、最高10ラウンド継続の為、
出玉は1500個程度と少なめ(他は16R継続)
違和感
あれあれ、おかしいですよ…(加藤一二三九段調で)
~続く~
違和感・その2
違和感の正体
~前々記事、前記事の続き~
それでは、例の「違和感」について種明かし。
最初の画像をアップした時は、全く反応が無かった為、
「あまり皆さんのツボじゃなかったかな」と反省したが、
「赤7揃い」の画像アップ後、続々とコメントが届いた。
やはり、皆さんの脳裏にコンチIII「777」のイメージが
強烈に刺さっていたのだろう(最初のハズレ目でピンと
来た人は90年代スロトリビア1級。ネタ元も判れば初段)。
それはともかく、ここらで「ネタバラシ」に移りたい。
件の二枚の画像だが、実は、いずれも1992年(平成4年)に
オンエアされた、ある商品のテレビCMのワンカットである。
商品名は、アサヒ缶コーヒー「J.O.」赤ラベル(ワイルドジョー)。
出演は俳優の松方弘樹(当時49歳)。CMの流れは以下の通り。
仕事帰りのサラリーマン(松方)が、とあるスロ屋で
缶コーヒー(J.O.赤ラベル)片手に、勝負の真っ最中。
だが、この日は調子が悪く、出るのはハズレ目ばかり。
なお、撮影に使用された機種だが、メーシー3-1号機
「コンチネンタルIII」(赤パネル)と、容易に判る。
(ロケ地は現在調査中)
ストレス解消で座ったハズのコンチIIIでヤラれて、
不調で顔をしかめる松方さん。「あ~、ダメだ…」
手元には、「J.O.」の空き缶の山が積みあがる。
すると、ドル箱を持ったボディコン女性が、背後の通路を通過。
その際、形の良いお尻がドンと当る。女性は「御免なさい」と
軽くあしらって立ち去る。バランスを崩した松方さん、思わず
台につんのめると、その弾みで、回転中の右リールのボタンを
止めてしまう。
すると、中段に777が揃ってビッグボーナス!
右ボタンを押してこの形が降臨…という事は、既に
「中段赤7テンパイ」の2確目で回していた事になる。
ただ、あくまでも「正規」のコンチIIIなら、の話。
これで調子が上がった松方さん、ドル箱3杯満タンの
大量メダルゲット。「女神」がくれた意外な逆転劇に、
ご満悦の様子。片手でドル3を楽々担ぐ辺り、当時
日本テレビ「松方弘樹・世界を釣る」で巨大カジキと
激闘を繰り広げていた、腕っぷしの強さが垣間見える。
J.O.赤ラベル缶を手に、「今日もウマイっす!」
とピースサインを決めて、ニンマリ笑う松方さん。
そういえば、この当時は、たった一機種のみを
ズラリと並べるスロ屋も、至る所に存在したな。
とまぁ、こんな感じである。
なかなか香ばしい内容であろう。
水前寺清子っぽいBGMもGOOD。
で、このCM中、例の「ハズレ目」と「中段7揃い」の
映像が出てくる訳だが、コンチIIIを打ち込んだ人なら、
「アレ、おかしいぞ?」と、強い違和感を覚えたハズ。
「コンチネンタルIII」(1990年、メーシー3-1号機)
A-Cタイプで、シングルボーナス集中「セブンラッシュ」が
最大の特色だが、ハマリもキツかった。緑パネルも存在。
(この画像の盤面を見れば、すでに答えは出ている…)
では、もう一度、例の場面を振り返ってみよう。
(最初は、ハズレ目出現)
(次が、中段赤7揃い)
最初のハズレ目(プラム右上がりハズレ)にせよ、
次の中段赤7にせよ、実戦で普通に出る「形」ではあるが、
各リールの「図柄の配列」に注目すると、何かおかしい。
まず一枚目のハズレ目。左上段は「箱7」(黄7)。
だが、枠上が「赤7」である事にお気づきだろうか。
コンチIIIで、左リール箱7の真上に赤7が来る事は、
配列上ありえない。配列表を見れば、一目瞭然だ。
(コンチネンタルIII、リール配列表)
ご覧のように、左リールの箱7は一つのみ(15番)。
しかも、箱7の上は赤7ではなく「BAR」である。
よって、映像の左リールは、本来の配列ではない。
なお、「左リールのチェリーは本来、全てBARの下にあるが、
映像では箱7の下がチェリーなので、違和感がある」とする
コメントも頂いたが、まさにその通りである。
同様に、中リール下段に箱7があるが、その上は「プラム」。
一方、配列表からも明らかな通り、正規の配列であれば、
中リール箱7の上は、「赤7」か「オレンジ」しかない。
よって、映像の中リール配列も変である。
さらに、右リール中段BARの下が「チェリー」だが、
本来、右のBARは1個で、BARの下は「赤7」のハズ。
なので、右リールの形も明らかにおかしい。
つまり、このハズレ目は、全リールが正規の配列と異なる。
さらに観察すると、各リールが互いに入れ替わっている
事が判る。即ち、「左端に本来の中リール」「中央に
本来の右リール」、そして「右端に本来の左リール」が、
それぞれ来ている格好だ(配列表を参照)。
それを確信できるのが、前記事で紹介した「赤7揃い」の映像。
赤7の下に箱7があるのは、本来「中リール」のみ。左にあるのは妙だ。
また、中・右の「赤7とBAR」ダブルテンパイも、どう見てもおかしい。
特に着目すべきは、上段BARの上の図柄(枠上)。中リールは「箱7」、
右は「オレンジ」が見える。これを見ても、本来の左リールが右端、
本来の右リールが中央に、それぞれ入れ替わっている事が判るハズ。
(正しい赤7中段揃い(右側)と並べて比較すれば、その違いもハッキリ判る)
以上をまとめると、
各リールは、全て本来の位置と入れ替わっていて、
・左側に(本来の)中リール
・中央に(本来の)右リール
・右側に(本来の)左リール
が来ている事になる。つまり、「中・右・左」の順だ。
この点を察知した正解コメントも、複数寄せられた。
ただ、いったい何の為に「リールの入替」を行ったかについては、
正直、私もよく把握していない。もしかすると、「実在の機種を
CMに登場させると、その台の宣伝になってしまう為、「架空台」
との設定にすべく(フィクション性を高める為)、わざと配列を
入れ替えて撮影したのかもしれない。実際、赤7が揃った直後、
コインが滝の如く、ジャジャ漏れで下皿に出続ける映像もあり、
本来のコンチIIIのビッグ中の挙動(というかスロ全般の挙動)と
大きく異なるのだ。むしろ、ラスベガスなどカジノのスロットで、
ジャックポットが当選して、一気に大量コインが出てくる感じだ。
そうすると、この台は見かけこそコンチIIIだが、中身は全く別の
「フィクション台」という事になるのだろうか?
因みに、CMで私が個人的に「ツボ」なのは、この場面。
美人スロッターのヒップアタックで、ビッグな幸運を手にした松方さん。
まぁ、この女性のお尻が「ツボ」なのかと問われれば、否定はできない。
だが、それよりも、当時の「実体験」に置き換えた場合、コンチIIIでの
「体当たり攻撃」は、私にとって一種の「トラウマ」になっているのだ。
以前にも告白した話だが、当時、西武新宿駅前「日拓1号店」の
2Fに、赤パネルのコンチIIIが大量に置いてあった。私は何度も
このフロアに足を運び、ビッグ連打やセブンラッシュ目指して
勝負を繰り返した。そんなある日、運よくラッシュを引いて、
意気揚々とプレイを消化していた折、後ろの通路を通ったオッサンが、
「ドン」と背中にぶつかって来たのだ。偶然か意図的かは知らないが、
とにかく不意を突かれて腹が立った。だが、振り返ると、既にオヤジは
シマから速足で出ていく所。で、さらに腹が立ったのが、気を取り直して
回した次のプレイで、ラッシュがあっさり「パンク」してしまった事だ。
(中段プラムハズレのパンク目がいきなり出現して、大いに萎えた…)
オカルチックな話だが、オヤジのアタックがツキを持ち去ったと、
今でも思っている。以来、コンチIIIで勝負する際には、台と体を
ピッタリ密着させる姿勢をとり、通路の客と極力接触しないよう、
心掛けるようになった。まぁ、松方さんのCMとは正反対だが、
ぶつかってきたのが「若い美女」か「暑苦しいオッサン」かで、
その後の展開が大きく異なっても、無理はない(オカルト)。
それから、「コンチIIIの違和感」について、関連ネタを一つ。
1993年(平成5年)公開のVシネマ「ジャック パチスロ闇の帝王」
(製作:KSS、主演:杉本哲太、共演:生稲晃子ほか、原作は
竹書房の連載劇画)では、以下のような出目で打ち手が悔しがる
シーンが出てくる。
あらためて見返しても、「何だこれ?」と唸ってしまう。
コンチIIIファンならば説明不要だろうが、上の出目は
「順押し三枚掛け」なら、シングルorBRorラッシュ。
また、下は鉄板の2リール確定目(順押し三枚掛け)。
それが、なぜか右リールでリーチ目も作らず、普通に
ハズれてしまうという、違和感タップリな状況である。
実戦でこれが出たら、ショックでその晩は眠れないハズ。
こちらも、やはりフィクション故の「お遊び」だろうか。
余談だが、Vシネでも原作の漫画でも、「チェリー抜き」という
主役(南井彰)の必殺技(目押しで自在にチェリーを出し続ける)
が登場して、作品の「フィクション性」が見事に増幅されていた。
そういえば、このVシネにも、松方さんのCMの「オマージュ」的な
場面がある。カップルの男女(小栗雅弘、依田小夜子)が、馴染みの
スロ屋で打つシーン。持ち金ヤラレた男が、床に落ちたコインに
最後の望みをかけてリールを回すが、冴えない男を彼女がなじって、
思いきり頭をドツく。彼は思わず体勢を崩し、つんのめって顔面で
右ボタンを止めてしまう。すると、偶然にも上段に赤7が揃っており、
まさかのビッグに二人で大騒ぎ…というもの。但し、演出の担当者が、
実際、松方さんのCMから着想を得たかは不明だ。
主演の杉本哲太は、当時の雑誌インタビューにおいて
一番スロをやっていた頃、「リバティベルIII」など
ユニバーサル系の機種をよく打った、と発言している。
(目押しが容易で、7テンパイ時に派手な音が鳴るのが
緊張感があって好きだった事などを、理由に挙げている)
そんな訳で、全3回でお届けした違和感シリーズも、これにて終了。
連休中の、ちょっとした気分転換にはなっただろうか。そういえば、
このCMの主役だった松方さんは、少し前に大病を患った事が発覚。
今も、引き続き療養中との事だ。あの明るく豪放なキャラクターが、
画面を通じて見られないのは、何とも寂しい。カジキやマグロとの
対決で見せた、持ち前の「粘り」で病を克服して、また我々視聴者を
楽しませて欲しい…と願わずにはいられない。
フルーツパンチ(大一、一般電役)
1991年(平成3年)に大一から登場した
(旧要件)一般電役「フルーツパンチ」
(基本スペック)
・賞球:7&14
・デジタル
左と右=0~9の赤数字
中:0~9の赤&緑数字とH、F
・大当り確率:1/240
・出玉:2400個以下~4000個以上(釘調整でバラつく)
・連チャン性:アリ(保留1個目での連チャン)
(新セル)
催眠効果がありそうなデジタル回転音、リーチ時の「ピピピピー」という効果音、
華やかな大当りファンファーレ、当った瞬間バックライトが真っ赤に染まる演出、
大当り中の電チューと2回開きチューリップのリズミカルな連動、バックに流れる
ロシア民謡「コロブチカ」の軽快な旋律と、全てが打ち手を魅了。電卓の表示を
思わせる、昭和チックな7セグデジタルにも、何とも言えぬ趣があった。後の
CRエキゾチックやCRフルーツパッションなどの「原型」が、まさに此処にある。
しかし、何といっても、フルパンといえば「連チャン」に尽きるだろう。
大当り中、上段の電チューが4回目の開放を終えた後、保留ランプが点灯
していれば、メインデジタルは再び変動を開始。その連チャン率は「5/22」
(約22.7%)と、大いに期待のできる数値だった。しかも、運が良ければ、
ダブル、トリプル、4連…と出玉は伸びていく(連チャンの仕組みは後述)。
一発台やオマケチャッカー機が消えて行く中で、4000発近い出玉の期待できた
フルパンは、古くからの一発ファンにとっても魅力だった。さらに、大当り中の
連チャンまで重なれば、嫌でも人気が出るというものだ。電チューのメモリーに
「F」(最大255個の入賞を記憶)まで用意あったのは、明らかに「連チャン機」
との前提であろう。当初は関西の設置が主だったが、次第に、東京や神奈川など、
首都圏エリアでも設置は増えていく。
マイホでも人気は高く、小田急線・向ヶ丘遊園駅北口の「ニューギンザ」では、
完全なる目玉機種だった。ちょうど、景品カウンター前がフルパンのシマで、
いつ見ても、空台が出ない程の人気。その分、デジタルの回りはイマイチ
だった記憶もあるが、出玉も多いし連チャンするしで、随分お世話になった。
同じ頃、この店には権利モノ「スーパースリー」や「ニューヨーク※」(共に三洋)
なども置いてあり、大量出玉ファンにも満足のいくラインナップだった。そうそう、
一発台「ターゲット」(三共)も、新要件の初期までは、まだこの店に残っていた。
因みにスロは4シマあって、奥の2シマがリノ、手前2シマがコンチネンタルI。
どちらもバリバリに連チャンして、大いに賑わっていた事を思い出す。
(※ニューギンザは、「ニューヨーク」の後釜として「マンハッタン」も設置)
本機の解析結果が出るまでは、連チャンシステムを巡って、様々な憶測が流れた。
また、各地で「裏物」絡みの情報が出たりして、何かと話題になる事が多かった。
ともかくも、当時多くのファンを魅了した、「名機」の一つである事は疑いない。
では、ここでフルパンに関する二つの「論点」(自分がそう思うだけだが)
について、少々説明を加えたい。やや難解な話も絡んでくるが、ご辛抱を…。
(論点1)
~フルパンの連チャンについて~
フルパンの目玉である「保1連チャン」だが、他の連チャン機のような、
「保留上書き回避」や「大当り乱数へ書換」といった仕組みではない。
あくまでも「物理的要因(時間的設計)」で、あの香ばしい連チャンを
誘発しただけである。以下、その仕組みについて説明。
・本機は、始動チャッカー入賞の瞬間、大当り判定を行うのではない。
デジタルが始動開始後、左デジがスローに切り替わる直前、任意の
乱数を拾って当否の判定を行う(連続回転中であっても同じ)。
・大当り判定カウンタは「0~239」の計240コマ。
・乱数の移行速度は0.0041秒につき+1コマ。
(同社の「ランバダ」「エスケープ2」も同速度)
・大当りカウンタの周期は、240×0.0041=0.984秒。
(ランバダは4.2秒、エスケープ2は2.24秒と長め⇒体感器攻略)
・拾った乱数が「1」で大当り。他はハズレ(大当り確率1/240)。
・デジタルは「左⇒右⇒中」の順に停止。左右ゾロ目でリーチ。
・デジタル停止処理、大当り中のチューリップ動作の処理などを、
内部の「タイムカウンタ」(1コマ=0.0041秒が単位)が管理。
(各デジタルを何秒回す、電チュー何秒開放といった挙動を制御)
・このタイムカウンタと大当りカウンタは、いずれも
移行速度が「1コマ=0.0041秒」で同調関係にある。
・以下は、各動作の処理における時間的特徴。
(デジタル始動⇒リーチ発生⇒大当り(消化)⇒連チャンの
流れを、タイムカウンタで見た場合の動き)
(1)「デジタル始動から、乱数取得(左デジがスローになる直前)まで」の
間隔は、常に一定。タイムカウンタで表すと、「1314コマ(5.3874秒)」。
(2)「乱数取得から、右出目停止まで」の間隔も、常に一定(400コマ)。
(3)「リーチ発生時の中デジタル回転時間」は不定。中デジは22図柄あり、
リーチが掛かった瞬間、中デジがどの図柄でスタートするかで、大当り図柄で
最終停止するまでの回転時間も、22通りに変化する。
(4)「中デジ停止(大当り)から、(大当り中の)保1デジタル始動」の
間隔は、常に一定。全デジタルが揃った直後の「待機時間」(37コマ)に、
大当りの各動作(7249コマ)を加えた、計7286コマ(≒29.9秒)となる。
(5)「保1デジタル始動から、乱数取得まで」の間隔も、常に一定。
((1)と同じで、1314コマ)
・繰り返すが、「大当り」とは、240コマ(0~239)の範囲の
大当り判定カウンタで、大当り値「1」を拾った事を意味する。
・大当りカウンタとタイムカウンタは、移行速度が「0.0041秒」で
ピッタリ重なる。ここで、上記(2)~(5)のタイムカウンタ上の
合計コマ数が「240(コマ)」の倍数ならば、(2)の乱数取得時に
大当り値「1」を引いている以上、(5)の乱数取得時も同じ周期で
「1」を拾う事になる。これが保1連のカラクリである。
・だが問題なのは、(2)(4)(5)の合計が不変でも(計9000コマ)、
(3)の「中デジ回転時間」が、毎回一定でない点だ。先述の通り、初当りの
リーチ発生時、中デジのスタート図柄は22通りある。よって、大当り図柄で
停止するまでの時間も、計22パターンと大きくバラつくのだ。
・ここで、リーチ発生後の中デジは「19~40コマ※」の範囲で進むが、
そのうち、移行コマ数が「22、26、30、34、38コマ※」の何れかで
あった場合、(2)~(5)のタイムカウンタ合計は、何れもキッチリ
「240の倍数」になる。デジタル回転時間や、大当り中の電チュー開放時間
など、全て連チャンに繋がるよう、巧みに計算された設計である。
※この場合の「コマ」は、「図柄1つ分」を意味する。
(タイムカウンタのコマ数(0.0041秒刻み)とは違う)
リーチアクション中は、中デジが1図柄動くのに、タイムカウンタでは
「60コマ」の時間(=0.246秒)を要する。実際は「22×60=1320コマ」
「26×60=1560コマ」「30×60=1800コマ」…という具合になるが、
こうした各値に(2)(4)(5)の合計「9000」を足すと、ピッタリ
「240」で割り切れる値となって出てくるのだ。
(例)
・1320+9000=10320 10320÷240=43 あまり0
(ちょうど大当り周期「43周」分の時間)
・1560+9000=10560 10560÷240=44 あまり0
(ちょうど大当り周期「44周」分の時間)
以下同じ。
連チャン確定となる、リーチ発生時(初当り)の
中デジタル移行コマ(図柄)数(計5パターン)
・22コマ…ちょうど1周で停止
・26コマ…1周+4コマで停止
・30コマ…1周+8コマで停止
・34コマ…1周+12コマで停止
・38コマ…1周+16コマで停止
リーチ時、中デジの移行パターンは、「19~40コマ」の全22通り。
そのうち、連チャンが確定するパターンは上記の5つ。よって、
連チャン率は5/22=約22.3%となる。但し、事前(大当り中、
保1消化開始の予定時間前)の保留点灯が必須であることは、
言うまでもない。
で、この中出目移行コマ数を、リーチ図柄から見て逆算したのが、
当時、各攻略誌に掲載された「リーチ時の中出目一覧表」である。
★リーチ時の中出目一覧表
(連チャンが確定する、中デジのスタート図柄)
・左側の数字→リーチ図柄
・右側の数字→リーチの瞬間の中出目
・赤文字=赤デジ、緑文字=緑デジ
0…0,2,4,6,8
1…1,3,5,7,9
2…0,2,4,6,8
3…0,H,3,6,8
4…1,2,4,7,9
5…0,H,3,5,8
6…1,2,4,6,9
7…0,H,3,5,7
8…1,2,4,6,8
9…H,3,5,7,9
初当りのリーチで、中デジが上の各出目から回転を始めれば、
(保留点灯を条件に)連チャンが確定。この早見表を財布に
入れたり、丸暗記したりしたフルパンフリークも多かったハズ。
リーチの瞬間の中出目は、一瞬だが案外ハッキリと見えるから、
慣れれば、判別もわりと容易。
中には、「連チャンか否かのドキドキ感が減るから、出目は読まない」
と考えるファンもいた。ただ、連チャン確定パターンで保留無点灯だと、
何としても点灯の必要に駆られた訳で、中出目の先読みさえ出来れば、
対策を取ることも可能だった(出玉をある程度犠牲にして、大当り中、
通常ストロークに戻して保留ランプ点灯を狙うなど)。
~まとめ~
フルーツパンチの連チャンは、初当りで乱数を拾うタイミングから、
大当り中、保1消化で再び乱数を拾う迄の時間を、大当りカウンタの
周期(240コマ、一周0.984秒)の「倍数」となる時間(コマ数)に
なるよう、各挙動のタイムカウンタが設定してあって、保1消化時に
タイミングよく大当り値を拾う事で発生。この際、初当り(リーチ)時の
中出目回転時間が、連チャンか否かの重要ポイントとなる。この場合に、
どの図柄のリーチも中出目回転時間は22パターンに分かれるが、そのうち
特定の5パターンならば、保1連発生。よって、連チャン率は5/22≒22.7%。
無論、保留ゼロのままでは無効。
(論点2)
連続回転を240回キープすると、必ず大当りする理由
フルパンには、「連続回転を240回キープすれば、必ず大当りする」という、
「天井」チックな面白い特徴もある。これには、単純だが奥深い理由が存在。
大当りカウンタとタイムカウンタが「同調」していることは、先述した。
加えて、連続回転中は、デジタル始動⇒次のデジタル始動までの時間が、
リーチが発生した場合を除き、常に一定である。つまり、この条件では、
絶えず「同じ間隔」で、大当り抽選が行われる事になる。
(乱数取得タイミングは、常に「左デジがスローになる直前」なので、
保留が点灯したタイミングは、取得する乱数に何ら影響を与えない)
具体的には、
・デジタル始動→乱数取得(タイムカウンタでは1314コマ)
・乱数取得→右出目停止(400コマ)
・右出目停止(非テンパイ)→中出目停止(440コマ)
・全デジタル停止後の待機時間(277コマ)
となっており、タイムカウンタの合計は「2431コマ≒9.97秒」。
つまり、連続回転中(リーチ無しが条件)は、ひたすら「2431コマ間隔」で
大当り抽選が行われる。ここで、「2400」は大当りカウンタ「240コマ」の
倍数で大当り周期と同調するから、余った「31」がハズレ時の「実質的な
移行コマ数」となる。即ち、非リーチのハズレ出目が続く限り、次の回転で
拾う乱数は、前回拾った乱数値に「31」を加えた値となる訳だ。
フルパンの大当りカウンタは「0~239」の240コマだが、240コマ周期で、
0から数字を31ずつ順に足していくと、実は一度も同じ乱数値を取らない。
31、62、93、124、155…(240を超えたら0に戻る)と計算して行くと、
0~239の各値が重複せず、全て1回づつ出現。つまり、どんなにハマっても、
240回転目まで回せば、必ず大当り乱数「1」にぶつかるようになっていた。
無論、1回転目に拾った最初の乱数次第では、240回より早く当る事もある。
以前、リバティベルIVの「5G連の謎」を解説した際も、同じような数値
(素数の「31」)が出てきたと記憶する。
但し、この「連続回転天井」、途中でリーチがかかってしまうと、
大当り判定の間隔がその瞬間にズレてしまう為、アウトとなる。
しかし、当時のフルパンの釘で、連続回転を240回キープするのは
至難の業だった訳で、現実的に見れば、天井の恩恵に預かる事など、
ほぼ無かったのだが…そのカラクリだけでも、明らかにしておきたい。
CRレッツおとぎ村X(マルホン、デジパチ)
1998年(平成10年)にマルホンから登場した
CRデジパチ「CRレッツおとぎ村X」を回顧。
(同数字の3つ揃いで確変。中デジが「青鬼」のカードだと単発。)
・賞球:6&15
・大当り確率:1/296.5 (通常時) 1/74(確変時)
・デジタル停止順:左⇒右⇒中
・大当り図柄:0~9(中デジはオールマイティの「青鬼」でも可)⇒計20通り
・確変突入率:1/2(数字3つ揃いで確変、中デジ「鬼」だと単発(確変終了))
・確変継続リミッター付(新基準CR機):初当りを含めて最高3回まで
・最高16ラウンド継続(9カウント)
・出玉:約2100個
・兄弟機
「CRレッツおとぎ村A」…最高「5回」のリミッター付き
「レッツおとぎ村S」…本機の現金機Ver
(時短デジパチ。突入率は1/2。次回大当り獲得か、
赤鬼or青鬼の図柄でリーチが掛かるまで、時短継続)
本機リリースの1998年は、業界にとって一種「冬の時代」でもあった。
2年前の1996年、ファンから圧倒的支持を受けた連チャン機(現金機)や
一部の連チャンCR機などが、軒並み「社会的不適合機」の烙印を押され、
ホールからの(段階的)撤去を余儀なくされたのだった。
マルホン「ソルジャー」、SANKYO「フィーバーパワフルIII」、平和「綱取物語」、
西陣「春夏秋冬」「CR花満開」、大一「エスケープ2」といった数々の名機達が、
「過度に射幸性を煽る」などと、不適合のレッテルを貼られた。だが、ファンに
してみれば、「これほど面白い台が、なぜ撤去なのか?」と残念至極であった。
さらに、日工組の内規も改定され、CR機については「確変継続5回まで」の
上限(リミッター)が義務付けられた。一撃逆転を狙う「大物釣り」ファンに
してみれば、これも何とも歯がゆい仕様変更であった。なお、この内規改正で
登場したリミッター付きCR機は、「(97年)新基準CR機」と呼ばれる。
従前と大きく変わったスペック。特に、CRの十八番だった「爆発力」の封印は、
多くのファンに「消化不良感」を与えた。まぁ、新基準CRのマッタリ感を好む、
私のような打ち手もいた訳だが…。ともかくも、内規変更を契機に、パチ人気は
下降路線を辿る。それに代わって、人気を爆発的に伸ばしたのがパチスロである。
リミッターもなく、適度な射幸性を有するスロが、「技術介入」という若者好みの
特性と相俟って、幅広い層のファンに受け入れられたのだ。結果、パチから
スロへのシフトが進んでいった。
やや前置きが長引いたが、本機はそういった「デジパチ低迷期」の登場。
「3回リミッター付」のマイルドな台で、物凄くヒットした訳でもないが、
活動エリアでは遭遇機会も多かった。個人的に、本機の持つ「ユルさ」が
好みで、当時、首都圏エリアでよく対峙した機種の一つである。
そのユルさの典型が、リーチアクションだろう。「おとぎ村」の名の如く、
日本のおとぎ話(昔話)がモチーフで、リーチ時には様々なキャラが出現。
また、その登場の方法も意外性があり、コミカルでユニークなものだった。
リーチが掛かり、液晶背景の「川」の上流から、様々な物体が手前に
流れてくる。ピンクの「桃」らしきものがプカプカとコチラに近づき、
「桃太郎リーチか?」と期待するが、水面に浮かび上がって来たのは、
桃ではなく「豚」…。同様の「二択」は、他にも2パターン存在した。
さらに、高信頼度の「かぐや姫リーチ」「花咲か爺さんリーチ」と
いったSPリーチが出ると、期待度はさらに高まった。また、通常時
「右から左」に流れる背景の白い雲が、スタートチャッカー入賞と
同時に反転して「左から右」に流れれば、信頼度も一気にアップ。
(「CRレッツおとぎ村X」リーチアクションまとめ)
★デジタル回転中(予告)
(a)通常停止
(b)右図柄のスベリ(必ずリーチ発展。SP発展率アップ)
(c)雲の方向が反転(対応する保留は必ずリーチに。信頼度も大幅アップ)
★リーチアクション(大別して、a~dの4種類)
(a)ノーマル(左右テンパイ後、中デジが普通にスクロール)
※信頼度は非常に低いが、たまに当る
(b)ノーマルから発展⇒川の上流から「何か」が流れてくる
⇒以下の3パターンに分岐。
(i)ピンク色の物体⇒「桃(桃太郎)」or「ブタ」
(桃太郎なら、桃の中の「犬、猿、キジ」が上昇⇒中デジに掴まって下降)
(ii)赤い物体⇒「お椀(一寸法師)」or「やかん」
(一寸法師なら、「打ち出の小づち」で中デジをバシッと叩いて止める)
(iii)おかっぱ頭⇒「金太郎」or「カッパ」
(金太郎なら、斧を上にポーンと放り投げる。その斧が
中デジに刺さった状態で降りてくれば、大当りとなる。
※何れも「おとぎ話キャラ」の方が高信頼度。特に桃太郎リーチがアツい。
一寸法師や金太郎だと、ハズレも多い。ブタ、やかん、カッパのリーチは
さらにハズレまくりだったが、稀に当ってビックリする事も。
(c)リーチ直後、画面左に「竹」出現⇒放射状に光り輝く
⇒かぐや姫リーチ(高信頼度)
※いったん通常図柄(中デジ鬼)で当った後、かぐや姫が
着物を脱ぎだすと、必ず二段階に発展して確変に昇格する。
(d)リーチ直後、画面全体に「花びら」落下
⇒花咲か爺さんリーチ(高信頼度)
※通常図柄が揃った時に、中デジが大当り図柄を
半コマ通り過ぎてから戻りで当った場合、必ず
再始動して確変に昇格する。
※爺さんの撒く花びらの形が、中デジ停止図柄を示唆。
★(a)~(d)何れのリーチも、通常図柄で当った時に、
中デジが再始動するチャンスあり。確変昇格もあるが、
再び青鬼(単発)で停止する事もある。なお、再始動で
確変が「確定」するのは、上記の2パターン。
(花咲か爺さんの「半コマ戻り」と、かぐや姫の「服脱ぎ」)
(かぐや姫リーチ)
花咲か爺さんリーチ⇒「333」(確変)大当り
また、盤面ヤクモノに着目すると、「波」を模した回転板ステージが、
液晶の下で絶えず回転していた。回転ステージの手前には、クシ状に
並んだ5つの溝を有する「仕切り」も存在。左右ワープからステージに
乗った玉が溝の間を通り抜けると、そのまま手前(ヘソ側)に落ちる。
一方、仕切りが邪魔して溝を通過できなかった玉は、一旦ステージの
裏に隠れた後、再び回転板に乗って手前へと戻る。こうして回転板に
「翻弄」されつつ動いた玉が、中央の溝から転がり出れば、真っすぐ
センターのヘソに向かう訳だ。因みに、回転板のクセのいい台だと、
中央以外の溝からでも、度々ヘソに入った。どこかハネモノチックで、
面白いギミックだったと思う。
「爆発力は旧フルスペックに及ばないが、ファンが「楽しめる」台を作って、
人気の低迷を回復させたい」といったメーカーの気持ちが、かくもキッチリ
作り込まれた演出群に繋がったのではないか。「規制の枠に苦しみつつも、
開発陣の知恵と創意工夫で、魅力的な台を創出する」のは、まさに業界史
そのもの、といえるかもしれない。
ただ、こうした新基準機の登場が、ファン離れを招いたのも事実。
それに伴い、業界の不況も進み、各地でホール閉店も相次いだ。結局、
1999年に内規は再改定され、リミッター規制も撤廃されるに至った。
(リミッター222回(実質撤廃)のSANKYO「CRFゼウスSX」登場が、
大きな話題となった)
一方で、確率甘めの現金機を好んだ私は、本機や「CR柔キッズ」(京楽)、
「CRモーレツ原始人T」(豊丸)、「CRデラマイッタJ-3」(同)、
「CRがきデカ5」(三星)、「CR花満伝説Z」(西陣)等のリミッター
付き新基準CR機を(現金機に準して)案外好んで打っていた。
爆発力はあるが、ハマリもキツい旧フルスペック。それよりは、マイルドな
新基準機の方が「とっつき易く」感じられて、実戦機会も増えたのだった。
つまり、私の中で見れば、新基準CR機は概ね「好評」だった訳だ。むしろ、
リミッター撤廃後、(個人的に)スロへのシフトが加速したのを思い出す。
マドンナ(マルホン、一発台)
1990年(平成2年)にマルホンから登場した
一発台「マドンナ」(正確には「普通機」)
★賞球:オール13
振り分けヤクモノのない「完全一発」タイプ。天穴を囲むような菱形ゲージの
左右命釘を抜けると、中心(天穴真下)の「in」穴に入賞して大当りという、
何ともシンプルで判り易いゲーム性が特徴であった。
以前紹介した同社の「タイムリー」と同時期の台で、いわば「兄弟機」関係。
(同社の一発台の人気台「ビッグポーター」と比べると、マイナーな存在)
タイムリーは新宿・歌舞伎町の「日拓III」で打ったが、本機は同じチェーンの
「IV号店」で対峙。ただ、初打ちから暫くすると「新要件機ラッシュ」が到来、
旧要件一発台は軒並み撤去された。この店でも、豊丸の一般電役の新台
「アメリカンドリーム」(一発型)が代わりに入った為、実戦期間は短い。
(C)Google
歌舞伎町「日拓IV号店」(現「スロットエスパス日拓歌舞伎町店」)
出玉の稼ぎ方も、兄弟機タイムリーと似ていた。天穴下のV穴に入ると、
その下にある「2」と書かれたセンターチューリップが開放。無論、2は
「2回開き」の意味(タイムリーは「8回開き」)。タイムリー同様、通常、
2チューリップは閉じていて、当然振り分けヤクモノなども無く、盤面全体に
何となく「華が無い」というか、地味な印象しかなかった。だが、センターの
チューリップが一つパッと開いただけで、あたかも「生命」を宿したかの如く、
全く別の台へと「変貌」する。このギャップを好んだ訳だが、一発抜ければ
「4000発定量の12000円」(3円交換)なので、天下の菱形ゲージの狭い
命釘を通すのは、実に困難を極めた。
基本通りブッコミを通したり、やや強め、やや弱めに変えてみたり、
さらに弱くして山釘と谷釘の間を通したり、谷釘間から風車に絡めたり、
逆に強めに打って天四本の間から落としたりと、ストロークをアレコレ
変化させながら、難攻不落の命釘にトライした事を思い出す。
バイト学生だった当時、投資額にも限度があって、「ン万円勝負」とは
なかなかいかなかった。それでも、時には数千円の投資で(運がいいと、
最初に崩した1000円分の小銭で)命釘を抜けて、あっさり当たる事も
あった。何とも「夢」のある、良き時代ではなかっただろうか。
白矢印で示した左右命釘を通れば、「in」穴(A)に直行して大当り。
(ゲージ上、命釘を抜けてもAの両脇からこぼれる可能性があるが、
店がこぼれない釘調整にしておけば、命釘を抜ける=大当りとなる)
Aに入ると、真下の2回開きチューリップ(B)が開く。大当り中、
Bに2個目が入ると、チューリップ閉鎖で「パンク」するが、やはり
店側が釘を巧みに曲げて、Bに再入賞しないようガードしていた為、
実際パンクの恐れは無かった。Bが開くと、チューリップの先端に
当って外へと弾かれた玉が、風車内側の三本釘(X)に当って戻り、
下のチューリップ(C)に入賞。すると、真下の電動チューリップ
(D)が連動して約3秒開く。後は、C・Dの連動で、予定終了まで
出玉を稼ぐ仕組み。
因みに、タイムリーはCがチャッカー、Dが1回開きチューリップだが、
本機はCが1回開きチューリップで、Dが電チューという違いもあった。
また、Dの電チューにはメモリー機能が付いていて、3個までの入賞を
記憶してくれたから、大当り中の出玉増加スピードは意外と速かった。
なお、大当り中の右打ちは不要で、通常ストロークでも出玉は増えた。
最後に、完全な余談で恐縮だが、当時、日拓4号店向いの雑居ビルの
2Fに、アダルトビデオを販売する少々怪しい店が入っていた(現在、
このビルの1Fでは、コンビニ「サンクス」が営業)。
何でそんな事を覚えているかといえば、同時期、新宿西口大ガード脇の
パチ屋「ニューミヤコセンター」(閉店、跡地は「新宿カレイド」)で
勝った時、たまに景品でVHSのアダルトビデオを取る事があった。他に、
文庫本やカセットテープ、食料品も取ったが(コンビニ並みの品揃え)、
若かりし頃、モヤモヤ時にはAVあたりにも手が伸びたのだ。
で、そこそこ「戦利品」が貯まったが、あるとき不調続きで金欠になり、
バイト料が入るまで日もあったので、景品で取ったAVを、歌舞伎町で
売ってやろうと思い立った。
今でもよく覚えているが、「女教師美冴の唇でレッスン(秋山美冴)」
「観音狂い咲き(樹まり子)」「(新東宝)痴漢電車・早くイッてよ!
(鮎川真理)」の3本(巧くいったら別のも売ろうと、試しに3本だけ
持っていった)をリュックに入れ、引き取ってくれそうなビデオ屋を探索。
すると、例のビルの2Fに「らしき」店を発見。が、中に入ると、いかにも
「その筋」な強面オヤジが2人、カウンターに陣取っていた。ヤケに低音の
「いらっしゃい」にビビりつつ、「あの、ビデオを売りたいんですが」と
申し出ると、急に鬼の形相に変わり「ウチは買取なんかやってねえよ!」と
怒鳴って来たので、慌てて頭を下げて店を出た。何とも他愛のない話だが、
状況が状況だったので、25年前の出来事でも、ハッキリと覚えているのだ。
(たかが買取の依頼ぐらいで、あんなに怒らなくてもいいと思うが)
結局、ビデオの類は売らずにそのまま持っていたが、引っ越し時に
ゴミ捨て場へ全部「不法投棄」してしまった。今なら、そこそこの
値段が付いているらしく、ちょっと勿体なかったなと反省している。
因みに、新宿「日拓村」に位置する喜多方ラーメン「坂内」(当時は
角地で営業、現在は隣に移転)の左隣にも、ノレンのかかった小さな
ビデオ屋が2軒並んでいた(別に「坂内」の隣に限らず、あちこちに
同様の店があったが…)
店内は、作品紹介のポラロイド写真がベタベタと壁に貼られており、
それを参考に注文番号を紙に書いて渡すと、店員が携帯でどこかに
電話した後、しばらくして現物が届いて、5本を1万円ほどで購入、
というシステムだった。こういう現場にいる時、たまたま当局の
「手入れ」があると、店員も客も一網打尽にされた、という話だ。
まぁ、私の場合、随分昔で時効の話だし、手入れでとばっちりを
受けた経験もないのだが、一応、参考資料用に書き残しておく。
パチンコ物語番外編 パチスロ一獲千金(1993年)
90年代の懐かしパチ・スロ映画(Vシネマ)レビュー
「パチンコ物語番外編 パチスロ一獲千金」
(1993年8月27日VHS版リリース、2005年5月20日DVD版リリース)
(主な出演)
勝俣州和、仁藤優子、堀部圭亮、沼田爆、綾田俊樹、
松金よね子、中村由真、久保田篤、山下洵一郎
勝俣州和(遊平)
仁藤優子(麻美)
左端:沼田爆(深見) 右端:堀部圭亮(カズ)
当時、勝俣と堀部はお笑いコンビ「K2」を組んでいた
(元々、勝俣はアイドルグループ「CHA-CHA」所属)
久保田篤(敵対するスロプロ軍団のリーダー)
中村由真(桃子…スロプロ軍団の女メンバー。カズを誘惑。)
綾田俊樹、松金よね子(遊平の両親、焼鳥屋「鳥広」経営)
右:山下洵一郎(麻美の父。「青葉幼稚園」園長)
(その他の出演)
掛田誠、浅見小四郎、二橋進、清家利一、
浅岡陽子、桐生さつき、鵜川彩花、大海渡歩
(スタッフ)
監督:鎌田浩
企画:シネウェーブ
制作:シネマパラダイス
原作:間部洋一
脚本:井上誠吾
プロデューサー:草野啓二、玉盛正陽、夏山昌一郎、大山雅義
撮影:町野誠
照明:岡本幸典
録音:湯脇秀雄
美術:小林正己
助監督:久田昌
編集:神田信武
製作担当:浅津弘義
技術指導:辻野優
撮影助手:小山田勝治、割谷浩
照明助手:上田雅晴、木村匡博、板沢友己
録音助手:鶴巻仁、筒井努
監督助手:広田幹夫、市原大地
スクリプター:吉田真弓
美術助手:中谷暢宏
メイク:山上綾子
衣装:小野今朝義
選曲:山川繫
効果:脇坂孝行
整音:中田裕章
編集助手:中川毅彦、加藤佳恵
ネガ編集:大橋まさみ
助手:小笠原郁恵
スチール:吉田元芳
デスク:竹島貴美江
制作進行:千葉裕美、戸田格、増田悟司
プロデューサー補:新井正勝
(各種協力)
撮影協力
・パーラースエヒロ1、2号店
・パーラーABC東久留米店
・HOTEL CITY2
・IDO
協力:東京現像所、光映新社、映広、イトナガオフィス
制作協力:ヌーベル
(あらすじ)※ネタバレあり
若いのに就職もせず、パチスロに明け暮れる遊平(勝俣)。だが、その腕は一流で、
完璧な目押しと高設定看破、ハマリ台のハイエナを駆使して、連戦連勝。馴染みの
ホールの店長(掛田)は、遊平の顔をシマで見かける度、「またヤラれる」と胃が
キリキリ痛む。勝ち分でベンツの頭金を稼いだ遊平は、高級車をダシにナンパ三昧。
だが、小さな焼鳥屋を営む両親(綾田、松金)から見れば、道楽に耽るダメ息子だ。
そんな遊平には、麻美という幼馴染みがいた。恋人というより、喧嘩ばかりの腐れ縁
といった関係。麻美の父親(山下)は地元幼稚園の温厚な園長だが、経営は苦しい。
「保母の資格を取り、園を手伝って欲しい」と願う父だが、麻美にそんな気はない。
しかも、就いた仕事はどれも続かず、転職を繰り返す日々。そんな二人は、ある日、
遊平の発案で、大好きなパチスロで遊んで儲ける人材会社「遊カンパニー」を設立。
早速スカウトを開始して、二人の人材を獲得。一人は、上司に不満タラタラだった
陰気な営業マン、カズ(堀部)。もう一人は、リストラ間近な年配サラリーマンで、
麻美の元上司だった深見(沼田)だ。二人とも、仕事では冴えないが、パチスロは
大の得意でメンバー入りを承諾。遊平を中心に、徹底した立ち回りと分業(技術の
無い麻美は情報収集に励む)で、着実に儲けを出していくメンバーたち。一週間で、
一人頭100万円もの荒稼ぎを見せる。順調な滑り出しの「遊カンパニー」だったが、
地元の若手スロプログループに、目を付けられてしまう。リーダー(久保田)の女、
桃子(中村)が仕掛けた美人局に引っかかったカズは、仕返しで軍団から袋叩きに。
だが、純情な彼は桃子を一途に愛してしまう。また、その想いを感じ取った桃子も、
カズと真剣交際を決意、スロプロ軍団と決別する。一方、コケにされて引っ込みの
つかなくなったリーダーは、遊平の申し込んだ「パチスロ勝負」を受ける。遊平が
勝てば軍団が手を引き、負ければ麻美が桃子の後釜になる、という条件。勝負台は
3号機「スペーススペクター」。凄腕のリーダーが早々のビッグ獲得で先行するが、
遊平は残りコイン3枚から起死回生のビッグで追いつくと、3連チャンで逆転して
勝利を収める。軍団を追い払い万々歳…と思いきや、カズは桃子との結婚を決意、
メンバー離脱を申し出る。さらに、「会社から追い出しを喰らうまでの限定活動」
だった深見も、リストラが現実となりメンバーを抜けてしまう。元の二人に戻り、
開店休業状態となった遊カンパニー。折角の「生き甲斐」を失った遊平と麻美は、
やる気を失って抜け殻と化す。そんな折、悪徳金融・黒崎(浅見)からの電話で、
麻美の父が借金の保証人になっていた知人が行方をくらまし、父が3000万円の
負債を背負い込んだことが発覚。しかも、返済期限まで10日。心労で倒れる父。
途方に暮れた麻美が、涙ながらに遊平に相談すると、彼は「パチスロで返す」と
息巻く。離れていた他のメンバーも、のっぴきならない事情を知って、再び終結。
さらに、対立していた軍団リーダーが、自分は幼稚園の卒園生だと遊平に告げて、
全面協力を申し出る。パワーアップした新生・遊カンパニー。10日で3000万の
大金を稼ぎ出そうと、懸命にホールで立ち回る。だが、リストラ直後で妻子持ち、
懐事情の苦しい深見が、つい出来心で、皆で稼いだ800万を持ち逃げしてしまう。
信頼する仲間の裏切りに、遊平はショックを受けるが、事情を全て両親に話すと
「麻美と結婚する」と勢いで出まかせを言って、店の権利書を預かる事に成功。
当日、不足分を権利書で払おうとする遊平。と、そこへ深見が800万を持って
現れて、借金の完済に成功。まさかのどんでん返し。平謝りの深見を遊平は許す。
万事うまくいって喜ぶメンバーたち。一方、遊平の両親は、息子が麻美と一緒に
なるものと、すっかり信じ切っている様子だった…。
(ロケ地となったパチンコ店)
エンディングで正式にクレジットされたホールは、以下の3軒。
・パーラースエヒロ1号店(閉店)
・パーラースエヒロ2号店(閉店)
・パーラーABC東久留米店(閉店)
また、クレジットは無いが、映像から確認できるのが、以下の二軒。
・新宿・西口「アラジン」(現存)
・パチンコ「日の丸」(⇒何処の店舗かは不明、現在調査中)
パーラースエヒロPart1(京王線・稲城駅近く)
(C)Google
既に閉店。建物も現存しないが、2009年のストリートビューを見ると、
取り壊し前の店舗の外観が確認できる。
パーラースエヒロPART2(JR南武線、稲城長沼駅近く)
「新・パチンコ物語」シリーズ(主演:西川弘志)、
「田山幸憲のパチプロ日記」(主演:斉木しげる)等、
90年代パチンコVシネマのロケ地となる事が多かった。
(C)Google
コチラも既に閉店。やはり2009年のストリートビューで、
在りし日の雄姿が確認できる。
パーラーABC東久留米店(西武池袋線・東久留米駅)のネオン
(C)Google
コチラも閉店。現在は「パチンコ大学・東久留米店」が営業
新宿・西口(ヨドバシ本店エリア)の「アラジン」(現存)。
麻美が店の出玉状況を遊平に報告する為、IDOの大きな
携帯電話で連絡する場面。時代を感じるワンシーンだ。
パチンコ「日の丸」(店舗不明)。新装の出玉状況を調べた麻美が
店外に出てくるシーン。右端に「祝開店」の花輪。一方、左側には
「新台入替・新装開店」の大きな張り紙が。これらのアイテムが、
撮影用に急遽置かれたものか、元から店頭にあったものかは不明。
造作としては、「モノホン」の可能性が高いと思うが…。
(気になるロケ地)
遊平の実家=両親が営む焼鳥屋。看板に「鳥料理 鳥広」とある。
(不鮮明ながら電話番号もある。まだ「3桁―4桁」の表記)
昭和然としたレトロな店の造りが印象的。現在、都内には
同名の焼き鳥店が数店舗あるが、どの店舗か(或いは既に
閉店したか)について、現在、追跡調査を行っている。
(本作で登場するパチスロ台)
当時の文献によれば、本作のロケは「93年5月」に終了。
よって、映り込む台も、その当時、実際ホールに並んだ
人気機種ばかり。具体的には、以下の7機種が確認できる。
・コンチネンタルIII(メーシー3-1号機、1990年)
・ワイルドキャッツ(アークテクニコ3-1号機、1991年)
・アラジンII(サミー工業3-1号機、1991年)
・スペーススペクター(日活興業3-2号機、1992年)
・コンチネンタルII(ユニバーサル3-2号機、1992年)
・バニーXO(オリンピア3-1号機、1992年)
・チェリーバー(ECJ4-1号機、1992年)
(個人的な見どころ、抜粋)
(その1)
「爽やかでコミカル」のイメージが強い勝俣だが、
本作ではセクシー女優との濡れ場に挑戦(90年代
パチ・スロVシネマでは、お色気シーンがお約束)
(その2)
遊平の両親が、熱海への旅行費用を捻出しようと、
初めてパチスロに挑戦する場面。出だしは好調で
アラジンIIの連チャンでドル箱を重ねるが、後に
大ハマリを喰らって全部飲まれた挙句、夫婦で
20万もヤラれて、閉店時には茫然自失となり、
台の前に佇む。貯金や状態など、裏全盛だった
3号機のハマリの怖さを、改めて思い出す。
(その3)
遊平とのスロ勝負で、スペーススペクターでビッグを終えた
軍団リーダー(久保田)が、下皿のコインをドル箱に移す時、
「スライドドア」(スペスペの大きな特色)をしっかり開けて
コインを流し入れている。賛否両論あった機能だが、改めて
見ると、何とも味わい深い。
(その4)
やはりスペスペの場面だが、「777」が揃ってビッグが
スタートしても、「ダッダダッダダッ」のドラム効果音
ばかりで、何時まで経ってもスターウォーズのサウンドが
聴こえない(多分、著作権の問題で流せなかったのだろう)
(その5)
麻美がコンチIIIを打つ場面で、背後でコーチする遊平が
「フラグが立った」と呟く(リール窓は映らず)。直後、
盤面映像に切り替わるのだが、麻美がリールを止めると、
「左中段赤7・下段プラム」から、プラムが右上がりに
テンパイして、右でハズれる。コンチIIIの制御上、BRや
7ラッシュの成立中には出ない目である。だが、次の
プレイでは上段に赤7が揃う。「考証」の詰めが甘い…。
(参考:間部洋一原作による’90年代映画
(Vシネマ)「パチンコ物語」シリーズ)
・パチンコ物語/満員御礼大放出(古尾谷雅人、財津一郎)1990年
・二代目/パチンコ物語・一発勝負必勝篇(美木良介、財津一郎)1991年
・大阪パチンコ物語・浪花の勝負師(長原成樹、長江健次)1992年
・パチンコ物語・裏ワザ大勝負(榊原利彦)1992年
・新・パチンコ物語/デジパチ必勝法(風見しんご)1993年
・新・パチンコ物語/パチプロVS伝説の釘師(西川弘志)1993年
・パチンコ物語番外編 パチスロ一獲千金(勝俣州和)1993年
・新・パチンコ物語/壊滅・闇のゴト師軍団(西川弘志)1994年
・元祖/パチンコ物語・駅前戦争(財津一郎)1994年
・元祖/パチンコ物語・温泉珍道中(新藤栄作、財津一郎)1994年
このシリーズでは財津一郎が複数作品に登場。
どれも、いい味出してるんだよな…
※※本記事中、作品に関する画像の著作権は、全て下記に属します。
(C)1993 シネマパラダイス
レモン牌(平和、デジパチ)
1996年(平成8年)に平和から登場した
現金機デジパチ「レモン牌(れもんぱい)」
(レモン色の牌=レモン牌。洋菓子
「レモンパイ」にも引っ掛けている)
★麻雀がモチーフ。「まどか、さやか、えりか」の
美人三姉妹(盤面や液晶で活躍)と麻雀で対決。
盤面上部イラスト。左から、さやか(次女)、
まどか(長女)、えりか(三女)の順。
★賞球:7&15
★大当り確率:1/245.5
★図柄:筒子(ピンズ)の1~9、東、南、西、北、
花牌、白、発の計16図柄
(3、7、花牌、発は黄色。黄色い牌=レモン牌)
★上記各図柄の三つ揃いで大当り
★最高16ラウンド継続
(大当り中は、脱衣麻雀ノリのお色気シーン。
そして、最終ラウンドまでくれば…なお、
保留ランプはマンズの「一萬~四萬」)
★出玉:約2350個
★小デジ確変(≒時短)機能搭載
⇒16図柄中、「3ピン、7ピン、発、花牌」の4図柄で当ると、
次回までの小デジ確変(時短)突入。突入率1/4、ループ有。
※「1/4=25%」の確変ループ率は、初代麻雀物語の
保留連チャン率(約23%)を明らかに意識した数値。
★確変中は、小デジ当選率が通常時の1/11から、
1/1.1に10倍アップ。但し、メイン確率は不変。
また、盤面下部のミニアタッカー式電チューも、
通常時と比べて開放時間が大幅延長(約2.5秒)
★確変中の止め打ち効果大
⇒小デジ回転後、台枠ランプの点滅回数をカウント。
8回光ったら数発打つ⇒打ち出し停止。これだけで、
確変中の玉持ちアップ。ヘソやスルー周りの釘が
まともならば、玉増えも期待できた。確変中も
メイン確率不変(小デジ確変)の為、ある程度
ハマる覚悟も必要だが、こうした小技で出玉増。
★保留点灯時のデジタル回転短縮(時短)機能
保ゼロと比較して、保2点灯時は約3秒、保3以上
点灯なら約5秒、デジタル回転時間が短縮される。
甘釘台なら時間効率が上昇、さらに勝率アップ。
★後継機…「ピーチパイ」シリーズ(1997~1998)
(図柄はマンズ、春・夏・秋・冬など。「中」もある)
・CRピーチパイV(新基準CR機、5回リミッター)
⇒賞球5&7&13。確率:1/297。確変ループ率:7/15。
アタッカー13個戻しで、出玉少なめ。
・CRピーチパイシスターズ(新基準CR機、5回リミッター)
⇒賞球6&7&15。確率:1/337.7。確変ループ率:7/15
・ピーチパイ8(現金機、時短)
⇒賞球6&7&15。確率1/220.3。全15図柄中、「七」で
200回時短、「一、三、五、九、発、中」で100回時短。
・ピーチパイ娘(現金機、時短)
⇒賞球5&7&13。確率:1/202.3。時短システムは
「8」と同じ。アタッカー13個戻しで、出玉少なめ。
1991年(平成3年)リリース、不朽の名作・保留連チャン機
「麻雀物語」の後継機として登場。元祖と同じく麻雀がテーマ。
図柄も筒子(ピンズ)と字牌を採用。但し、様々な変更点もある。
図柄の変更に関して、特に触れるべき点は、以下の2つであろう。
・字牌の「中」を無くした代わりに、「花牌」を採用
(最初の頃、花牌が一索(イーソー、鳥)に見えた…)
・初代麻雀物語は、筒子のチーピン(7)の模様が
本来の麻雀牌と異なっていた。本機はそれを修正。
(本来の麻雀牌のチーピン)
(初代「麻雀物語」のチーピン…斜めに3つ並ぶ
「青丸」の向きが、本来とは真逆になっている)
(レモン牌のチーピン(右)⇒麻雀牌本来の形に戻した。
なお、左・中デジの図柄が「花牌」。イーソーではない。
★リーチアクション
・メインデジタル停止順は、基本「左⇒中⇒右」。
但し、違う停止パターンのSPリーチも複数存在。
・リーチアクションは、以下の6種類。
(1)ノーマル
(2)カウントダウン
(3)迷い捨て牌
(4)ツモ切り
(5)全回転
(6)天和
SPリーチの突入サインあり。ノーマル1周目のスロー中に、
画面左上から「リーチ棒」のヤクモノが降りれば、SP発展
確定。このタイミングでリー棒が出ない場合は、ノーマル。
(本機の見せ場の一つ、「リー棒落下」演出)
また、4種類の確変図柄でリーチが掛かると、「役満リーチ」の
字幕と音声が出現。但し、リーチの種類や信頼度を示すものでは
なく、単なる「確変リーチの合図」に過ぎない。
(役満リーチ。通常図柄の場合は、普通に「リーチ」)
(各リーチアクションについて)
(1)ノーマル…左中テンパイ後、右デジが早めスクロール⇒スローを繰り返す。
最大4周するが、信頼度は非常に低い。とはいえ、完全な捨てリーチでもなく、
意外と大当り機会にも恵まれた(出現頻度が高い分、当りも引けた)。
(2)カウントダウン…リー棒落下後、山から一つづつツモっていく画面。
大当り手前5コマでカウントダウン開始。「あと〇(数字)」のメッセージ。
徐々に当りに近づいてハラハラする。「あと0」の時に赤い当り牌を掴めば、
「ツモ!」と叫んで大当り。ハズれる時は、手前で普通にハズれてみたり、
当り牌を一瞬ツモったと思わせてから、スルッと1コマ進んでハズれたり。
個人的に、カウントダウン中のBGMは、「後楽園」時代から長らく続く、
巨人ファンお馴染みの「拍手の応援テーマ」にソックリだと思っている。
(私は小3まで巨人ファン。小4でカープファンに転向したクチ。)
(カウントダウンリーチ)
(3)迷い捨て牌…リー棒落下後、対面が手牌の中から捨て牌を選ぶ。
また、画面左上に牌選択する手元を映す「シャッター画面」も出現。
女の子がしばし迷った後、赤い牌を掴んで捨てれば、「ロン!」の
大声がして大当り。1回の捨て牌で終わる場合と、最初の捨て牌で
女の子がハズレ牌を捨て「セーフ」と言った後、続けて2回目の
捨て牌を行う場合がある。対面の女の子は、長女、次女、三女
何れのパターンもある。
(迷い捨て牌リーチ)
(4)ツモ切り…左右テンパイ後、すぐリー棒が降りて来て、
対面の女の子が「ヒョコッ、ヒョコッ」という効果音と共に、
手牌をコチラに次々放り投げる。大当り手前6コマから開始、
手前2コマから当り図柄までスローダウン。期待できるのは
2周目だが、スローにならず大ハズレする事もあるので、
過度な期待は禁物。図柄が揃った時は「ロン!」と叫ぶ。
コチラも、登場する女の子が3パターン用意されている。
(ツモ切りリーチ)
(5)全回転…デジタル回転中、いきなりリー棒が落下。
全デジタルが揃った状態で、そのまま全回転スクロール。
100%大当りの、鉄板リーチアクション。後は、黄色い
図柄(確変)で停止するか否か。なお、このリーチは、
図柄が揃った時の絶叫(ロン!ツモ!テンホー!)が
ない。但し、その後の「ヨッシャ!」の台詞はある。
(全回転リーチ)
(6)天和…通常時、左デジが停止寸前、中・右も同時に停止。
コチラも必ず当る鉄板アクション。揃った瞬間「テンホー!」
の字幕と音声。滅多にお目にかかれない、レアなアクション。
なお、このリーチでは、リーチ棒が出ない(天和なので当然)。
(天和リーチ)
※確変時のリーチ…ノーマルと全回転のみ出現。
大当りも、これら2つのリーチのみ。その他は
リーチ省略で即止まり=ハズレ。なお、確変中、
液晶背景はピンク色に変わる。
★個人的な「相性」
全16図柄中、4図柄で小デジ確変(時短)に突入だから、
計算上の突入率は「1/4」。だが、当時の実戦を見ると、
1//4よりも遥かにキツく、大きな「壁」になっていた。
当時は、登戸「ハトヤ」や、新百合ヶ丘「ジアス」で
対峙する機会が多かったが(その他、早稲田「三光堂」
成瀬「ユーガ」等でも実践)、単発のヒキは良いのに
なかなか確変に入ってくれず、ジリジリさせられた。
酷い時など、ヘソが激甘の台を半日打ち通した挙句、
一度たりとも「黄色」が揃わず、途中ハマリも喰らい、
終えてみれば、たった2箱しか流せなかった事もある。
個人的に、本機の生涯確変突入率は、「1/8」程度。
でも、存分に楽しめたので、悔いはない。
★テレビメディアへの登場
・この時代の現金機としては、かなりヒットした本機。
当時放映された様々な「パチンコ関連番組」の中でも、
その「雄姿」に触れる機会があった。当方が把握する
TV放映の内容は、以下の通り。
・「パチンコスタジアム」
(テレビ東京、毎週木曜・深夜放映)
1997年1月30日放映分で、本機が対戦台に。ゲストは、当時
まだ中堅どころだったお笑いの爆笑問題。ロケ地は池袋の
「パチンコエイト・池袋西口店」。残念ながら、持ち金の
1万円(自腹)で、全員が当らないまま終了。オープニングで
爆笑問題の二人が斉木に財布を見せるが、田中は長財布に
現金一万円のみ(後はレシート)。一方、太田は小銭入れに
万札や千円を隙間なく詰め込み、パンパンに膨らませていた
(ひと月の小遣い「5万」を全て入れた、と発言)。勝ったら
「家庭用ジャム製造器」の景品を取ると意気込んだ太田だが、
実戦ではいい所無し。相方、田中も見せ場なく、所持金を
使い果たす。頼りの斉木名人も撃沈。終了後、近くの蕎麦屋
「早池峰そば」で反省会。
(C)テレビ東京
※97年5月8日、中野英雄がゲストの時も本機登場
(ロケ地は千葉県市川市「MAX八幡店」)
・「DAISUKI」
(日本テレビ、毎週土曜・深夜放映※)
※地域によっては別の曜日にOA
1997年5月3日、「パチンコ対決」の第2回戦で登場。
レギュラーは中山秀征、松本明子、飯島直子の3名。
この日のゲストは千堂あきほ。ロケ地は東京・江東区
門前仲町の「パーラーミナミ」。2回戦冒頭、松本の
愛犬「チャーちゃん」登場(中山が変身したとの設定)。
勝負は、松本が「迷い捨て牌リーチ」から444が揃い、
単発大当り1回。他のメンバーは当らず。松本2131発。
その他、97年11月1日OA「北海道SP番外編」では、知る人ぞ知る
昭和レトロな店「第2新星」(上川町)を訪れたDAISUKIメンバー。
本機と「ブラボー七福神」が対戦台に。ゲストは川合俊一と見栄晴。
唯一、河合が七福神で大当り(単発)を1回出す。出玉は1919発。
(「イクイクだね~」と盛り上がる)
・「パチンコNOW」
(TVK、毎週土曜・深夜放映※)
※他の地方局では別の曜日にOA
1997年1月25日「パチンコマル得講座」にて紹介。
なお、同日のホール紹介コーナーでは、埼玉・東松山の
「ピアス」登場。MCは渡辺正行と中條かな子(二代目)。
解説は「守ピー」こと守屋彰二が担当。なお、この放送の
2か月後、三代目女性MCとなったのが、女性タレントの
菊池万理江である(現「ひろせまい」名義)。因みに、
初代女性MCは斉藤絵里。なお、後続「パチンコNOW2」の
MCは、小林千絵と守屋彰二の両名が担当。
新宿・西口思い出横丁「メシ屋」マップ(1990年)
1990年代初頭、まだ大学生だった私は、通学途中の
新宿駅周辺に居並ぶパチ屋・スロ屋に入り浸っていた。
歌舞伎町、東口、東南口、ヨドバシカメラ本店界隈と、
至る所にホールがあったから、カネと時間の許す限り、
これらの店をハシゴする、怠惰な日々を過ごしていた。
なかでも、駅西口のJR大ガード付近は「ジャンボ」
「ニューミヤコセンター」「パチスロランガー」と
計3軒の店が営業しており、このエリアにも足繁く
通った。特に、パチンコを覚え始めの1990年だと、
「ジャンボ」でデジパチ「ラスベガス」(西陣)や
「エキサイト123」(ニューギン)、スロ2号機の
「アラジン」(ニイガタ)辺りにガッツリとハマり、
「ニューミヤコ」ではハネモノやチューリップ台に
傾倒。また、リバティーベルIVのみ置くガラガラな
地下フロアのスロ専「ランガー」にも、気が向けば
勝負不問で足を運んだ。
(ジャンボは現存。ニューミヤコ跡地は現在「カレイド」。
ランガーは閉店(交差点前、宝くじ売り場地下にあった))
で、勝負終わりには、勝っても負けても空腹を満たすべく、
近くのメシ屋に出向いた訳だが、これらのホールの傍には
「新宿西口・思い出横丁」(通称「しょんべん横丁」)が
あって、どこも財布に優しい値段設定だったから、当時は
何かと重宝した。特に、ジャンボの換金所は横丁の路地に
あったから、換金を終えると、必然的に何処かのメシ屋に
入る機会も多かった。で、満腹になると再びシマに戻って、
「第二回戦」に突入するパターンも、少なからずあった。
(ニューミヤコの換金所は、店からやたらと遠かった…)
今回は、そんな学生時の淡い思い出がアレコレ詰まった、
新宿思い出横丁のメシ屋を「マップ」にしてみた。無論、
あの界隈は「呑み屋」中心だが、当時の行動パターンは、
専ら「食べる」専門だったから、焼き鳥屋、居酒屋等の
名称は、さほど印象には残っていない(路地に充満する
焼き鳥の煙や、カウンターでコップを煽るオヤジ連中の
表情なら、嫌というほど記憶に刺さっているが)。正直、
かなり偏ったマップである。だが、17年前の1999年に
起きた横丁火災を機に、メシ屋のラインナップも大きく
変貌してしまったのも事実。90年代当時の思い出横丁を
偲ぶうえで、この拙いマップが何かの参考となる機会は、
多少なりともあろう。
新宿西口・思い出横丁「メシ屋」マップ(1990年)
※一度も入った事のない店は、マップに書き入れていない。
これが、当時、思い出横丁にあったメシ屋の「全容」では
ないので、その旨をご了承頂きたい。
(センター路地の右サイド)
・イマサ(大通り側の角地 カレー専門店)
・うな丸(入口角地 うなぎ屋 並500円(小さいのが2切れ、肝吸い))
・若月(ラーメン、店先で焼きそば)※現存
・かめや(中央角地 立ち食いそば屋 天玉に温泉卵使用)※現存
・かわち亭(ラーメン 大通り側にも入口 夏は冷やし中華アリ)
・三角(ラーメン 夫婦で切盛り)
(センター路地の左サイド)
・天幸(定食屋 鯨カツ定食)⇒東海林さだお「猫のいる鯨カツ屋」にも登場
・音羽食堂(定食屋)
・つるかめ食堂(定食屋 ソイ丼、ソースカツ丼)※現存
・もります(定食屋 「おふくろの味」)※現存
・ほなみ(定食屋)
・岐阜屋(ラーメン やきとり横丁側にも入口)※現存
・カワチ(ラーメン 早朝割引)
・ふじしん(ラーメン)⇒YOUTUBEに91年当時の店内動画あり
・牛若家(牛丼 24時間営業 やきとり横丁入口)
※1990年の「ライル動画」にも、これらの店が
映り込んでいるものが多数ある。興味ある方は、
ライルさんのサイトで検索するのも良いだろう。
プリティーハート6(ニューギン、3回権利物)
1996年(平成8年)にニューギンから登場した
3回権利物「プリティーハート6」
★カラー液晶(ニューギンお得意の「萌え系お色気キャラ」登場)
★賞球:7&10&15
・始動チャッカーは戻し0。ワープ穴下のチャッカーが7個戻し。
・電チュー真下の役物は10個戻し。玉持ち(出玉増加)に貢献。
・最下段のメインアタッカーは15個戻し。
★デジタル図柄(⇒トランプがモチーフ)
・左:A(♡付)、2~10、JOKER(オールマイティ)
・中:A、2~10、♡
・右:A(♡付)、2、3(♡付)、4~6、7(♡付)、8~10
★デジタル停止順:左⇒右⇒中
★大当り確率:1/326(二段階抽選、合算確率)
・一次抽選(デジタル):1/81.5(2,3回目は1/8.15)
・二次抽選(シルクハット):1/4(常に)
★一次当選図柄パターンは26通りと多い
・「A~10」の各3つ揃い(10通り)
・左JOKER、中・右ゾロ目(10通り)
・♡揃い(A♡A、A♡3、A♡7、JK♡A、JK♡3、JK♡7の6通り)
※JKはJOKER
・ダブルリーチのケースが多く、期待感を煽る。
★二次抽選
・デジタルが揃うと、ヘソ下の電チューが5.8秒開く(複数入賞可)。
・電チューから役物に入った内の1個が、GOチャッカーに一時貯留。
・貯留解除後、液晶画面で「シルクハット抽選」スタート。
・8つの帽子の中に当り(リンゴ)2つ、ハズレ(ケムンパス的な毛虫)6つ。
・「手」が指さしたハットが開いて、リンゴなら当り、毛虫ならハズレ。
・表示上も内部も、当選率は1/4。
★盤面最下部にある小デジタル(0~7)も、二次抽選の当否を表示。
・3、7で当り、他はハズレ。但し、液晶より一足先に、結果が判ってしまう。
⇒同年登場の「CRFパワフルFX」(三共)も、小デジ先走り⇒アタッカー先開き。
★16ラウンド継続(アタッカーは9カウントだったが、拾いは良好)
★出玉:3回権利で約6300個
・電チュー下の役物(二次抽選用)は10個戻し。
・2,3回目はデジタル確率が10倍アップ。電チューも
頻繁に開くので、大当り出玉の増加に大いに貢献した。
・但し、シルクハット抽選は1/4の為、連続で外す事も。
★リーチアクション:ノーマル、SPの2種類とシンプル
・どちらでも当たるが、SPの方が期待度は遥かに上。
・ノーマル…左右テンパイ後、中デジがゆっくりスクロール。
・SP…ノーマルから発展。中デジが高速回転後、当り図柄の
2コマ手前から、超スローに減速。前後1コマの範囲で停止。
・いったんハズレ後、スベリ(再始動)発生なら必ず当る。
当時、本機は結構な人気で、都内・神奈川でもよく見かけた。
また、いわゆる「みなし機」として、長く残す店も多かった。
個人的に印象深いのは、登場から何年も経った頃、都電荒川線
早稲田駅そば、新目白通りの「三光堂」で行った実戦だろうか。
既に閉店しており、跡地では現在「パイナップル」が営業中。
(在りし日の早稲田「三光堂」)
当時、大学はとうの昔に卒業して働いていたが、資格を取る為、
土・日は母校の図書館(グランド坂)に出向いて勉強していた。
(当時、卒業生は「図書館カード(無料)」があれば、校友として
いつでも入館できた。現在は校友費を納めないと、継続利用不可。
敷居がやや高くなっている)
(実際使っていた図書館カード)
その際、勉強疲れで気分転換したくなると、三光堂や「みよし」と
いった学生時分から馴染みのパチ屋が近くにあった為、不謹慎だが
頻繁に「逃避」していたのだった。
本機は決して甘釘ではなかったが、バイト学生の頃とは違って、
投資金に多少余裕があったので、粘って大当りする事もあった。
(勉強のストレスの反動か、刺激の強い大量出玉に惹かれた)
ただ、デジタルが揃っても、二次抽選で毛虫に好かれてしまい、
大きくハマるケースも少なくなかった。期待を煽るSPリーチで
揃い、二次抽選であっさりハズれると、余計に損した感じで
意外とダメージを受けた。因みに、当時の三光堂は本機の他、
「夢幻伝説」(京楽)、「ハニーフラッシュ7」(西陣)、
「FルーセントDI」(大同)、初期4号機「ソレックス2」
(ユニバーサル)なども残す、香ばしいホールだった。
勝利を手にすると、路地の換金所(長屋の軒先)で勝ち金を
受け取ってから、三光堂のすぐ近く、同じ通りにあった小店
「巨摩しゃんぽん」(ちゃんぽんとは呼ばず「しゃんぽん」)
で空腹を満たし、その後、図書館に戻って勉強の続きをしたり、
そのまま帰宅したりしていた。小さい店だったが丼は巨大で、
麺も具もボリューム満点で、大いに重宝した。本機に思いを
馳せる時、あの店の「豪快かつ素朴な」しゃんぽんの味が、
フッと脳裏をよぎるのだ…。
ドラマ「グッドラック」(1996年、松本明子主演)第9話レビュー
「グッドラック」(日本テレビ、1996年放映)
(C)日本テレビ
※ドラマの全体情報はコチラ
http://blog.goo.ne.jp/selfconfide777mc/e/4efdbe572ced6a46a4c0303100cbd603
第9話「裏切りの新装開店」
★放映日時
1996年(平成8年)8月28日(水)
午後10時00分~10時50分(水曜10時ドラマ枠)
★主なキャスト
飛鳥鈴子(松本明子) ※鈴子は「りんこ」と読む
藤堂竜作(佐野史郎) ※元パチプロ「ブッコミの竜」。現在はバーのマスター。
高原俊輔(豊原功補) ※駅前再開発を手掛ける「黒部興産」プロジェクトリーダー。
高原祐二(原田龍二) ※俊輔の実弟。パチンコメーカー「ラッキー商会」営業。
佐藤年男(勝村政信) ※飛鳥球殿ホール係
栗原妙子(網浜直子) ※飛鳥球殿カウンター係
木村緑(宮地雅子) ※飛鳥球殿カウンター係
飛鳥友利(秋本祐希) ※鈴子の実妹。黒部興産に就職して俊輔をサポート。
黒部辰吉(西田健) ※黒部興産社長
吉川美沙子(真梨邑ケイ) ※黒部の愛人。竜作の元妻。
黒部栞(吉村美紀) ※黒部の娘。俊輔の婚約者。「しおり」と読む。
松岡恵一(金田明夫) ※元・飛鳥球殿主任。現在はライバル店に鞍替え
長谷川義彦(故・伊藤俊人) ※元・飛鳥球殿ホール係。現在は松岡の下で働く。
鬼頭清十郎(徳井優) ※飛鳥球殿の常連。怪しい易者。
園田満吉(ドン貫太郎) ※飛鳥球殿の常連。八百屋(八尾満)の大将。
村瀬和則(山田明郷) ※飛鳥球殿の常連。床屋の主人。
★その他のキャスト
阿部裕
五森大輔
志村和彦
宇田茂雄
鈴木耕司
ヤマ・プロダクション
★提供(スポンサー)
大塚製薬
花王
黄桜酒造
国内信販
象印マホービン
日産自動車
★スタッフ
脚本 寺田敏雄
音楽 BIG HORNS BEE(ソニーレコード)
技術 遠藤文章
カメラ 渡部健
照明 野村博幸
音声 岩橋尚治
VE 高田彰彦
VTR 大沼成康
編集 伊藤信行
MA 大川恵達
音響効果 鈴木晴夫
PM 西本秀勝
美術デザイン 門奈昌彦 中村桂子
装置 其田順一
装飾 小泉貴志
衣装 田村智枝
スタイリスト 稲葉加奈子
持道具 佐藤秀治
メイク 竹内三枝子
持効 内山栄一
造園 浜野義雄
生花 田中昭範
建具 佐藤正人
電飾 松本剛宏
美術デスク 川野裕司
美術協力 日本テレビアート
衣装協力 noue-rue ケイハウス 菱屋 ABX
赤川英株式会社 FINAL STAGE ルーニィ
株式会社ラブエル 十仁プラザ
持道具協力 CITIZEN Why Company Limeted
MURAL トップサービス株式会社 THEおせわや
ロケ協力 パチンコ平和(JR代々木駅東口)
宗特機 IDO
車輌 麻生リース
擬斗 FCプラン
技術協力 NTV映像センター
制作協力 5年D組 太田雅晴
タイトル ケネックジャパン
CG 青木伸治
広報 立松典子※ 「松」は正しくは「木へんに八、口」
宣伝デザイン 森亜希子
スチール 山口喜久義
演出補 長瀬国博
記録 荒井静香
制作担当 喜多智彦
制作デスク 大沢久美子
プロデューサー補 土井かおり
制作補 井上博己
主題歌「SQUALL」 詞 氷室京介 松井五郎
曲・唄 氷室京介(Beat Nix/ポリドール)
挿入歌「もっと静かに」
詞・唄 鈴里真帆 曲 つんく(キングレコード)
チーフプロデューサー 小杉善信
プロデューサー 田中芳樹
演出 藤本一彦
製作著作 日本テレビ
★あらすじ
第9話は、飛鳥球殿が「新装開店」をする話です。長く新台入替をせず
古い台ばかり並ぶ飛鳥球殿は、台の故障が絶えません。無論、流行りの
CR機とも無縁。そんな冴えぬ状況に、メーカー営業の祐二(原田)は
「飛鳥球殿はパチンコ台の骨董屋だ、骨董屋!」と、痛烈に皮肉ります。
その言葉に奮起した鈴子(松本)は、店として5年ぶりの新台入替を決意。
お客も減って、資金も厳しいですが、いつまでも店を「ガラクタ置場」に
しておく訳にはいきません。すると、祐二が気を利かせて、開業予定の
ホールが周辺住民の反対でポシャったことで、新台を格安で購入できる
手筈を整えます。祐二は、鈴子に「これが、自分の置き土産代わり」と
言います。実は、祐二は、会社から札幌へ転勤を命じられていましたが、
飛鳥球殿への愛着と、鈴子への密かな好意から、転勤を渋っていました。
しかし、鈴子が、いつも自分を助けてくれるブッコミの竜(佐野)に
惚れている事を知ってヘソを曲げ、急遽、札幌行きを決めたのでした。
ともかくも、飛鳥球殿久々の「一大イベント」に、店員の佐藤(勝村)、
妙子(網浜)、緑(宮地)は興奮気味です。彼らが仕事終りに居酒屋で
ワイワイやっていると、元店員の松岡(金田)と長谷川(伊藤)が現れ、
「飛鳥球殿は台が古い」と盛んに皮肉ります。思わずカチンと来た鈴子、
「何よ、ウチだって…」と新装の予定をバラしかけますが、その場にいた
竜が、つまみの野菜スティックを鈴子の口に突っ込み、事なきを得ます。
新装情報をライバル店に漏らすのは「ご法度」。店にとっては、まさに
トップシークレットに他なりません。しかも、竜の計画によれば、
今回の新装はお客にも内緒。抜き打ちの入替をして、インパクトを
大きくしたい狙いがありました。しかし、脇の甘い鈴子は、妹の友利
(秋本)に、新装の予定をバラしてしまいます。友利は、元来、
家業のパチンコを嫌っていましたが、飛鳥球殿の買収を目論む
黒部興産のリーダー、俊輔(豊原)の計画的でスマートな考えに
惹かれて、同社に就職した挙句、彼のそばで働いています。その友利に
大事な計画を話してしまった鈴子。案の定、話は俊輔の耳にも入り、
「飛鳥球殿をツブす絶好機」と、彼は妨害工作の計画を練ります。
新装前夜、祐二と佐藤が雨の降りしきる中、トラックで新台を工場に
取りに行って深夜に戻ると、台をチェックしていた竜は、全台が
「裏基板」にすり替えられていると気づきます。どの台も、1回転
させただけでフィーバーするよう仕込まれていて、とても新装時に
デビューさせる訳にはいきません。そう、俊輔の企みとは、密かに
基板を不正なものとすり替えておいて、飛鳥球殿の新装そのものを
頓挫させる事だったのです。ガックリ肩を落とす店員達。さらに、
俊輔の計略は卑劣を極めており、偽の新装ビラを部下に撒かせて、
当日、鈴子が後に引けない状況を作り上げていたのです。まさに、
進退窮まった鈴子ですが、常連の期待を裏切れないと、まさかの
新装強行に打って出ます。翌朝、易者(徳井)、八百屋(ドン)、
床屋(山田)といった常連はじめ、偽のビラを見て集まった大勢の客が、
新台目指してなだれ込みますが、シマの何処にも、肝心の新台が無い。
不審に思った客らが詰め寄ると、鈴子は「新台はありませんが、店員一同、
徹夜で台も椅子もフロアも、ピカピカに磨きました。お昼も用意しました。
皆様が、少しでも快適に過ごせるように…」と理解を求めますが、当然
「ふざけるな!」と皆怒って帰ってしまいます。自分の思いが伝わらず、
愕然とする鈴子。すると、シマの一角に、易者、八百屋、床屋の常連客
三人だけ残り、のっぴきならぬお店の現状を察して、「新台無き新装」に
笑顔で付き合ってくれます。常連の温かさ、人情に触れた鈴子は、思わず
涙を流します。それを外から見ていた俊輔は、傍らにいた竜に「これで、
飛鳥球殿もノックアウトですね」と誇らしげに言いますが、竜は
「新装開店は、台を入れ替えるだけじゃない。「心の新装開店」も
ある」と、冷静に反論します。確かに新台は一台もありませんが、
鈴子も、他の店員も常連客も、地元のオアシス「飛鳥球殿」を
心から愛する思いを、この新装で新たにしたのでした。一方、
妹の友利は、目的の為には犯罪行為も辞さぬ俊輔の卑劣さを知り、
「貴方にはついていけない」と、ある夜、車から飛び降りて
彼の下から逃げ出します。着いたところは原宿陸橋。鈴子が
事あるごとに立ち寄る、「心の拠り所」でした。そこで見たのは、
祐二が鈴子に「好きだ」と告白する場面。祐二は、今度の新装で
一生懸命動いたのは、他ならぬ鈴子の為だったと気づいて、今の
会社を辞めて飛鳥球殿で働きたい、と鈴子に申し出ます。そして、
友利もまた、己の過ちに気づいて鈴子のもとに駆け寄ろうと
しますが、そこへ俊輔の婚約者だった栞(吉村)が現れます。
実は、彼女の父で黒部興産社長の黒部(西田)は、愛人の
美沙子(真梨邑)に暴行を加えて、近く社長から解任される
見通しでした。美沙子は、かつて、自分を庇って無実の罪を
被った元夫、竜との復縁を望んでおり、それを知った黒部は
激怒したのでした。一方、出世欲の強い俊輔は、先の無い
黒部や娘などさっさと捨てて、自分を慕い、懸命に尽くして
くれる友利に「乗り換える」気満々でした。だが、栞にすれば、
友利さえ俊輔の前に現れなければ、自分が婚約者でいられたのに…
と、友利が疫病神にしか見えません。恨みつらみを友利にぶつけ、
彼女に掴みかかる栞。と、次の瞬間、栞に押されてバランスを崩した
友利は、階段から激しく落下します。ゴロゴロ転げ落ち、頭から血を
流して、ピクリともしない友利。それを見た鈴子は、ガタガタ震えて
「友利!」と絶叫します。果たして、友利の運命は…?
(C)日本テレビ
(老朽化した台で、玉補給の具合が悪くなり、混乱する鈴子たち)
(C)日本テレビ
新台入替について話し合う、鈴子と祐二。それを見守る妙子、緑、佐藤。
★鈴子が新装当日に配る予定だった、ビラの文面
ビックリ 5年ぶりの
新装開店
本日10時!
最新機種=多数= 新台入荷
◎その他の台もオール大放出!!
出玉快進撃!
お待たせしました…
飛鳥球殿
★俊輔が部下にバラ撒かせた、「偽の新装ビラ」の文面
NEWラインナップぞくぞくデビュー
新装開店
本日10時OPEN
THE BEST of PACHINKO
あなただけに教える
最高出玉保証「設定1」
パチンコ&パチスロ
飛鳥球殿
※「設定1」の謳い文句から、飛鳥球殿が入荷予定だった
新台は、設定機能の付いた「CR機」と推測できる(従来、
飛鳥球殿にCR機はなく、台間カードユニット等の設備も
確認できないが…)。因みに、新台の液晶に注目すると、
オープニング(エンディング)で映像が流れる「カエル」の
デジパチと、同じ図柄だと判る。但し、オープニング台の
盤面には「グッドラック」と書かれている一方、新台には
「Hawaii Gaeru」の表記があり、両者は別機種(前者が
「グッドラック」、後者が「CRハワイガエル」)と推測できる。
(グッドラック、豆トリビア)
本作では、株式会社SANKYOが全面協力している。
(オープニングのデジパチ「グッドラック」の
原型は、「CRダウンタウン劇場」と思われる)
だが、第9話は「裏基板」という微妙なネタが絡んでおり、
「同社に要らぬ迷惑を掛けてはならぬ」との判断からか、
この第9話のみ、エンディングのスタッフロールの中に
「株式会社SANKYO」の表記が一切出てこない。
(他の回は、全て表記が出ている)
業務連絡(追記あり)
についての記事を書いたが、その後「ハマショー」さんという方から、
「何かのCMで、同機のデジタル部分のアップ映像が使われていた」
との情報を、同記事宛てに頂いた。
その時は、そういうCMがピンと来ずにスルーしてしまったが(失礼!)、
本日、別の方(ひろほんさん)から、「その何かのCMって、確か煙草、
洋モクだったような…」との追加情報が寄せられた。ハマショーさんの
コメでは、我がレトロ脳もサッパリ反応しなかったが、ひろほんさんの
「煙草」のキーワードで、私の「90年代アンテナ」が、なぜか急に
ビビッと来たのだった。
(ともかくも、貴重なコメントを下さったお二人に感謝したい)
確か、当方所有の90年代雑誌の中に、元ボクサーでタレントの「赤井英和」が
出ている広告が掲載されていて、それが煙草の広告(JT「ショートホープ」)
だった気がする(洋モクではないが…)。
しかも、その広告で赤井さんはパチンコを打っていて、その台が例の「花鳥風月」
だったような記憶も、うっすら残る(咥え煙草、台に座ってカメラ目線だったか)。
ハマショーさんのコメで、この事を全く思い出せなかったのは、実に迂闊だった。
(「雑誌広告」ではなく、「(テレビ)CM」とコメントにあったのが原因か)
仮に、その雑誌広告の写真が、私の記憶通り「花鳥風月を打つ赤井さん」
だったとしたら、同時期、TVでも同バージョンの「ショートホープ」の
CMが流れていて、同機のデジタル部が映り込むカットが入っていても、
何ら不思議はないだろう。そして、ハマショーさん、ひろほんさんが
言うCMこそ、まさに「JTのショートホープ」という事になるハズだ。
そんな訳で、これから、件の雑誌広告の「大捜索」を行いたいと思う。
現在、書庫には対象となる雑誌が約800冊ある為、すぐ発掘できない
可能性も大いにあるが、発掘を完了次第、追加報告させて頂く予定。
(但し、全くの「記憶違い」であった場合、どうぞご容赦下さい)
なお、Youtube辺りでそういったCMの映像を発見された方は、
是非、当ブログまで情報をお寄せ頂きたい。では、また後ほど…。
(追記1)2016.10.15
予想以上に捜索は難航…割とアッサリ見つかってくれると思いきや、
全く件の広告に出会えずにいる(滝汗)…
そういや、赤井英和といえば、1994年(平成6年)にパチンコ漫画が
原作のVシネ「雷電」に主演した。或いは、94年~95年辺りの雑誌を
重点的にチェックすれば、発掘に至るかも(花鳥風月の登場時期を鑑み、
92年辺りの資料を重視していたのだが…)。引き続き、捜索を続ける。
(追記2)2016.10.15
ようやく、お目当ての広告を発掘。いや~、マジで疲れた。でもなぁ…
(C)JT
若き赤井英和がデジパチを打っている、煙草の広告(1995年)。
やっぱり、JTの「ホープ(&ホープライト)」だった。
(「ホープの男」が、当時のキャッチフレーズ)
まぁ、そこ迄の記憶は正しかったが、肝心の機種がね…
(咥えタバコの記憶もその通りだが、カメラ目線でなく、
盤面をグッと睨みつけている)
よく観察すると、対峙するのは平和「ビッグボーナス」枠だ。
さらに盤面を細かく見ると、ノーマルデジパチ「弾丸物語」。
嗚呼、記憶違い、勘違い(滝汗)。
先入観は怖い。脳内では、花鳥風月の映像にすり替わっていた。
そんな訳で、件のテレビCMの謎解明は、お預けと相成りました。
今後も調査は続けますが、皆さんにもご協力のお願い。90年代の
CM(タバコのCMとの情報もあります)で、西陣・花鳥風月の
デジタルが出てくるバージョンをご存知の方、又はそのCMを
動画サイト等で発見された方は、ぜひご一報下さい。ふぅ…
西陣「花鳥風月」(ルーキーデジロイド)が使われたCM
※ネコレンさん、(前記事への)コメント有難うございます。
私も別の情報源からCMを探し当てて、今さっき
記事を書き終えました。実は、数時間前に作った
記事が無情にもアップした瞬間に消滅したので、
作り直していたところでした。ネコレンさんの
コメントも、たった今読ませて頂きました。件の
映像を確認次第、情報を追加したいと思います。
(情報追加、文末の「追記」をご覧下さい)
前記事の続き。
2011年にアップした西陣デジパチ「花鳥風月」の記事に
2013年にハマショーさんが気になるコメントを残して、
本年10月、そのコメントにひろほんさんが反応した件。
実に5年越しの大きな流れが、終焉を迎える…(大袈裟)
という訳で、当ブログで話題沸騰(?)、西陣・花鳥風月の
デジタルが使用されたという、90年代テレビCMの「謎」。
前記事で、赤井英和「ホープ」の広告を紹介する追記をアップ後、
さらに目の色変えて、1992~93年の資料文献を捜索していた私。
(花鳥風月は1992年の台なので、その直後辺りが有力と踏んだ)
何かヒントになるものは出てこないか、文献を隅々までチェックした
訳だが、数時間後、拍子抜けするほどアッサリ、謎は解けたのだった。
1992年(平成4年)11月に発行された、今は無きパチンコ攻略誌
「プロが教える秘密のパチンコ術」(KKベストセラーズ)の中に、
答えがちゃんと出ていたのだ。同誌の巻末読者欄(秘密のPW)の
中に、CMについて触れた「囲み記事」を発見したのでご紹介。
それによると、メンズモード(紳士服)の老舗「ダーバン」※が、
1992年(平成4年)秋頃、以下のテレビCMを流したとの事。
※もともとレナウン系の衣料会社であったが、現在は
(株)レナウンダーバンホールディングスに吸収合併
以下は、記事の引用。
「とあるパチンコ店。モウモウとタバコの煙が立ち込める中で、
くわえタバコの男がデジパチを打っている。喧騒の中、デジタル音が
ひときわ大きく聞こえる。リーチがかかった!盤面のアップ。AAと
揃い、右デジタルがゆっくりとまわっている。そしてまさにデジタルが
止まろうとする瞬間、画面が切り替わり、ダーバンのニューブランド
“AAR”(アールと読む)が写し出される。たったこれだけのスポット
なのだが、非常に印象に残るCMだ。」
(引用ここまで)
成る程、ダーバンの当時の新ブランド「AAR」に引っ掛けて、
左・中でデジタルが「AA」とテンパイしたリーチ時の映像を、
巧みに利用したという訳だ。なかなか味な事をやってくれる。
さらに、CMのワンショット(記事ではモノクロだが)も掲載、
スーツ姿の男の背中越しに、デジパチらしき盤面が確認できる。
画像の下に、次のようなキャプションが付いているのでご紹介。
以下、再び記事の引用。
「“あの台は何だ?”CM登場台の謎
問題のCM。よく見ると、デジタルは“花鳥”(当ブログ註:「花鳥風月」)
だがセル画は別モノ(当ブログ註:盤面上部に「ROOKIE」のロゴがある)。
西陣によると、これは「ルーキーデジロイド」で中身は“花鳥”と同じ。
撮影した直営店にしかない盤面とのことだ。」
(引用、ここまで)
これまた貴重な情報だ。CMに使用されたのは、デジタルだけ見れば
我々が良く知る「花鳥風月」だったが、実はそうではなくて、直営店
のみにテスト導入された先行機、「ルーキーデジロイド」だったのだ。
しかも、ロケ地が「西陣直営店」(桐生や鴻巣辺りか?※)というのも
面白い情報。因みに、花鳥風月の正式な型式名も「ルーキーデジロイド」
だが、内部プログラムやデジタルはそのままで、盤面のみを「和風」
(水墨画調のデザインなので中華風か)に差し替えたものである。
※都内の数軒にも、極めてヒッソリと先行設置されていたという。
なお、記事では、CMを受け持った制作プロダクションに取材を敢行。
CMコンテを作ったスタッフによれば、彼自身、当時、花鳥風月が
好きだったという。また、このCMのコンセプトをダーバンと共に
打ち出した世界的デザイナー、山本耀司氏が、花鳥風月(正確には
ルーキーデジロイド)のデジタル 画面をいたく気に入った事も
大きかったとか。見栄えする美麗な デジタルなので、スタッフ受けも
良かったのだろう。
因みに、新ブランド「AAR」のコンセプトは「不良」(今でいう
「チョイ悪」ビジネスマンか)」。そのイメージを巧く出すのに、
「パチンコ」が面白いという事になり、CM作りが進んでいった。
また、CMの演出で「店内にモウモウと立ち込める煙」があるが、
これは、「線香の煙」を使っていた。パチンコ店の持つ不健康さを
出そうとしたが、現場は煙たくて困ったという。ひろほんさんが、
「洋モク」のCMでは、との印象をお持ちだったのは、出演者が
くわえ煙草でパチンコを打ち、さらに店内が煙で充満した映像が、
記憶に強く刺さっていたからではないだろうか。加えて言えば、
ダーバン「AAR」とタバコ「LARK」のロゴも、微妙に被っている。
ともかくも、長年「謎」のまま放置してあった「花鳥風月」問題が、
ひょんなことから再び動き出して、無事解決となって嬉しく思う。
最初にコメントをお寄せ頂いたハマショーさん、解決のヒントを
与えて下さったひろほんさんには、あらためて感謝申し上げます。
また、CMの内容をキッチリと記憶しておられたクリクリさん、
貴重かつレトロな情報をお寄せ頂き、有難うございました。
後は、CMの映像がYoutube辺りにアップされるのを待つだけ。
当時、テレ朝「日曜洋画劇場」枠で放映される機会が多かった
という事なので、映画好きの方が投稿してくれるかも知れない。
まぁ、気長に待つとしましょうか。それでは、また。
(追記)
…という解決記事を書きあげて(正確には一度消えた為、二度目の書き上げ)
「記事公開」ボタンを押して、無事公開となった後にコメント欄を確認した所、
ネコレンさんから貴重な情報提供が(前記事に)入っていた。何と、件のCMを
Youtubeで発掘されたというのだ。ネコレンさんも「~パチンコ術」の記事同様、
「日曜洋画劇場」でCMをご覧になったとのこと。早速、映像を確認したところ、
情報提供の通り、以下にリンクを貼った動画の0:59に、お目当てのCMが!
ネコレンさん、誠に有難うございます!これで、まさに「完全解決」ですね。
https://www.youtube.com/watch?v=QWJnnQAoXaU
ペプシ缶コーヒー「Birdy」のテレビCM(1994年)
前回、西陣「花鳥風月」(正確には先行機ルーキーデジロイド)」の
テレビCMの「謎」が、完全解決した。気分が良いので、過日質問の
あった「根津甚八の缶コーヒーCM」についても、考察を加えたい。
これは、OSUTORAさんからの質問(同CMで使われた機種は何か?)
を受けたもの。90年代前半、二枚目で個性派の名俳優(病気等の為、
現在は俳優業を引退)の根津甚八さんが出演した、ペプシ缶コーヒー
「Birdy(バーディー)」のCMで、とあるパチンコ台(ハネモノ)が
使われていた件だ。当方は機種の「正体」を掴んでおり、その時は
機種名と補足説明のみ「追記」で回答した訳だが、少しゾンザイな
対応だったかな…と反省。そこで、今回はCM画像を参照しながら、
もうちょっと掘り下げて解説したいと思う。
まずは、件のCMについて概説。
1994年(平成6年)のペプシ缶コーヒー「BIRDY」のCMだ。出演は
根津甚八ほか。この当時、根津さんといえば、パチンコ映画&Vシネ
「ゴト師株式会社」シリーズの主演(君島一明役)でも話題となり、
パチンコとは切っても切れぬ関係だった。出演するCMにハネモノが
使われるのも、自然な流れだったといえよう。また、「BIRDY」の
シンボルマークは「射的のマト」のようなデザインで「大当り」を
連想させた為、パチンコはうってつけの題材だったのかもしれない。
当時オンエアされた「パチンコ編」(他に「競馬編」など)は2つ。
1つ目は、店内を闊歩する根津さんが、自販機の前で必勝祈願の柏手を
打ってBIRDY購入。すると、座ったハネモノが大当り。出玉ザクザクで
背後の常連客らも目を見張る(丸メガネのおばさんは、「ゴト師」で
解析担当だった「博士」を意識した?)。片手でハンドル、片手に
BIRDYの根津さん、ゴクリと一口飲むと、ニンマリのホクホク顔で
「うま~い」と一言。それにあやかって、後ろの常連も柏手を打つ…
という内容だ。
2つ目は、店内でBIRDY缶を開けて飲もうとした根津さんの手を、
謎の美女が掴んで引き寄せると、自分が代わりにゴクンと飲んで、
ニッコリ微笑む。美女の予想外かつ大胆な行動に、常連は驚くが、
直後、彼女の打つハネモノが大当り。ハネがパカパカ開き続けて、
まさに「ジャジャ漏れ」の状態。根津さんにツキを貰った美女は、
歓喜と興奮で体を大きく揺らして反応。最後は、美女からお礼の
キスを貰い、頬にキスマークを付けた根津さんが、デレデレ顔で
「うま~い」の決め台詞を発して、CMを締める。
なお、バックでこぶしの効いたテーマソングを歌っているのは、
独特な声の調子から、浪曲師の国本武春さん(故人)と思われる。
(現在、調査中)
※Youtubeに当時のCM動画がアップされている
https://www.youtube.com/watch?v=LI6CiaZJtek
とまぁ、こんな感じである。2バージョンとも、ハネモノの大当り中の
映像が入っているのだが、ヤクモノに注目すると、何れも「風変わり」
(≒不気味)な雰囲気を持つ、「オリジナル台」のように見えるのだ。
1本目…ヤクモノ内で、大口開けた馬ヅラの男(個人的に先代の
故・円楽師匠を想起する)が、振り子のように左右に動き回る。
ハネは、人の手を模したような形。また、映像では玉を打ち出す
スピードが異常に速く、ヤクモノに次々と玉が吸い込まれていく。
出玉のザクザク感を強調する為の、意図的な「改造」と思われる。
これは、一見オリジナル台っぽいが、よく見ると、その「原型」に
気づく。当時、口をパックリ開けたキャラが、振り子の如く左右に
動くハネモノというと、西陣「パックンザウルス」が最右翼だった。
実際、ヤクモノの動きやVゾーン周りのデザインを観察すると、CMに
使われた台のモデルがパックンザウルスと判る。但し、盤面デザインを
注意深く観察すると、ヤクモノ戻しが13個の「パックンザウルス」では
なく、11個戻しで出玉が少ない兄弟機、「パックンザウルスP-2」が
ベースになっていた。
西陣「パックンザウルスP-2」(1993年、賞球5&11)
CM画像の役物両脇の盤面イラストにも注目。ピンクと
青のちょっとコミカルな表情の恐竜が確認できるハズだ。
また、ヤクモノ上の「パックンザウルス」プレートが、
CMの方は「LUCKY」に差し替えられている。
コチラは賞球7&13の「パックンザウルス」(1993年)
盤面イラストは「P-2」と大きく異なるが、口がデカイ
恐竜の長い首が、ヤクモノを左右に動き回る様子は同じ。
ハネに拾われた玉が、恐竜の首を通って口から出た時、
タイミングよく中央Vの正面に首が来ていれば、大当りの
チャンス(首を通らなくてもノーチャンスではないが)。
1チャッカーより、2チャッカー入賞時の方がVに入り易い。
(ヘソ入賞時は、ヤクモノがセンターで一時停止)
コチラは、初V獲得時にヤクモノ下のデジタルが
変動する抽選アリ(「P-2」はデジタル抽選無し)。
「B」なら(=BIGゲーム)、毎ラウンド貯留が働き、
ヤクモノも中央で一旦停止するので、継続率も良好。
15ラウンド完走もある。一方、デジタルが「N」だと
(=NORMALゲーム)、貯留がなく、恐竜ヤクモノの
一旦停止時間も極めて短くなる為、継続率は大幅悪化
(⇒継続アップに止め打ち有効)。完走は困難だった。
因みに、P-2の場合は、全ラウンドで貯留が働く為、
継続は良いが、11個戻しの為、出玉ボリュームは小)。
BとNの出現率は1:2。但し、「B」が出ても
ヤクモノのクセが悪いと、途中パンクが多発。
続いて2本目…やはり人間の手を象った異様なハネ。ヤクモノ内には
妙にリアルな女性の顔(満面の笑みが、かえって不気味さを増す)。
コチラも玉の打ち出しスピードが猛烈に速く、ヤクモノにガンガン
玉が飛び込む様子が印象的だ。
これも、店で実際お目にかかった事は無いが、盤面で「原型」は判る。
ヤクモノ左右のイラストに、どこか見覚えのある「おにぎり」の姿…
そう、1994年、平和から登場したハネモノ「おむすびくん」である。
平和「おむすびくん」(1994年)
賞球6&10&12。ヤクモノや盤面の「脱力系」キャラ。
そのヤクモノの足の動きが、V獲得を大きく左右した。
大当り中は貯留機能アリ。V入賞時、天下ミニデジに
「77」が出れば最高15ラウンド継続、他は8Rまで。
「77」が出た後、足の動きが変わってVを射止め易く
なる特徴もアリ(「デジタル」の連チャン性ではなく、
「ヤクモノ」の物理的動きの変化で、連チャンを実現)
ここで、元の「おむすびくん」の盤面とCMとを比べると、
コチラのケースも、色々手が加えられている事に気づく。
特に注目すべきは、ヤクモノ左右のおむすびくんのイラスト。
元の盤面では、左側のパラソルを持ったキャラは、何とも
愛くるしい笑顔。また、右側のキャラも、愛嬌たっぷりな
「酸っぱい表情」(「梅ー、ウメ―」の台詞もコミカル)が
描かれているが、CMの台の盤面を見ると、こうした表情が
全く確認できないのだ(「のっぺらぼう」状態のおむすび)。
CM上の架空台である事を強調して、「おむすびくん」臭を
消し去る為、特徴的なキャラの顔を白く塗り潰したのだろう。
同様に、天穴やV両脇などに描かれていた、おむすびくんの
小さなイラスト(白丸で囲った各部分)も、CMの中では
全てカモフラージュされており、見えなくなっている。
それにしても、CM台のヤクモノキャラの顔が怖い…(汗)。
という訳で、かつて根津甚八さんが出演したペプシ缶コーヒーの
CMにおいては、一見すると怪しげだが、実は当時の現役機種を
アレンジした、個性溢れるハネモノ2機種が登場したのだった。
そういえば、以前取り上げた、松方弘樹さんのコーヒー「JO」の
CMでも、コンチIIIのリール配列が完全に入れ替わっていたが、
当時パチンコやパチスロをCMで使う際は、つとめて「フィクション性」を
高めるのが、一種「暗黙のルール」になっていたのかな、とも思う。
(「ダーバン」CMでも、人気の花鳥風月ではなく、あえて直営店で
テスト導入された、レア盤面のルーキーデジロイドを使用していた。
他にも、「ゴン太のササミジャーキー」のCMでは、当時の人気台
「CRくだもの畑」(サミー)をアレンジしたドラム機が登場。)
確かに、既存台をそのまま使うと、ヘタすれば「台自体の宣伝」に
なってしまうから、色々と都合が悪かったのかもしれない。まぁ、
これは、私なりの推測に過ぎないが。
では、今回はこの辺で。
マフィアX(タイヨー、4号機)
1995年(平成7年)にタイヨーから登場した
Aタイプ4号機「マフィアX」。
初見は小田急・読売ランド前「パチンコランド」(現存)
(1996年に導入。当時、正面入口から見て左端のシマ。
初期4号機の頃、ニューパルサー、スーパーヘヴィメタル、
ウィリーチャンプなんかも、ここで初打ち。2号機時代は
初代アラジンとビッグパルサー、3号機はアラジンII
にスーパープラネット…青春の思い出が詰まった店)
★ボーナス確率
★払い出し表
小洒落た横文字の「マフィア(MAFFIA)」だから検定も通ったが、
もっとストレートに「ヤクザZ」や「暴力団SP」なんかだったら、
確実にアウトだったと思われる(金角・銀角辺りの得意ネタ?)。
しかし、危険でアウトローなそのネーミングに違わず、ホールで
香ばしい挙動を示してくれたのも事実(〇モノの話だが…)。
また、サウンド面も非常に秀逸。何とも「硬派」なBGMで、
我々打ち手の感情を揺さぶったのだった。
初期4号機時代、タイヨーはオリンピアと技術提携していて、
4-1号機「ゴールデンダックIII」、4-2「マスターダックII」
の2機種をリリースした。しかし、4-3号機の本機から提携は
解消となり、タイヨーは再び「独自開発」に舵を切ったのだ。
筐体は3-2「トライアンフ」の流用であった。また、図柄も、
7の形状※やベル、ブドウ、チェリーは、トライアンフ譲り。
(下の「図柄比較表」を参照)
※7のフォルムは、トライアンフ⇒マスターダックIIの流れ
(図柄比較表…上段:マフィアX、下段:トライアンフ)
7は色、サイズ、縦横比などが異なる。ブドウは色を変更。
チェリーは「つや」の有無に違いアリ。ベルは一緒。なお、
本機の「プラム」は、マスターダックIIの流れを汲む。
さらに、トライアンフの顕著な特徴、レバーでない
「タッチ式スタートボタン」も受け継いだ。傾斜の
付いた前面パネルには、左からベット(INSERT)、
スタート、ストップの順に丸いボタンが並んでいて、
「将棋」の如く、指先でペシペシ叩けば操作も可能。
初見で「あ、トライアンフと同じ」とピンときた。
(筐体比較…左:トライアンフ 右:マフィアX)
タイヨーといえば、ハイアップターボ(1.5)、ガルーダ(2-1)、
リスキーダック(2-2)ミラクルUFO(3-1)で、まさに異色の
「右レバー」を採用。さらに、後続のトライアンフ(3-2)は
件のタッチボタンという具合に、他メーカーとは一線を画した
「拘りの操作性(賛否両論あったが)」をウリにしていた(無論、
連チャン性も忘れてはいけない)。4号機に入り、オリンピアと
技術提携すると、一旦「オーソドックスな操作性」に変わったが、
本機の登場により、再び3号機以前の流れに戻った格好だ。以後、
「ゾディアックα」「アクアリオ」「ファントム」「ジーワンウィナーズ」
「ギャンブラーリュウ」といった後継機にも、連綿と受け継がれていった。
但し、1997年の「ブーブーブロス2」以降、タッチ式スタートボタンは
採用されていない。
★連チャン性について
ご存知の通り、マフィアといえば「連チャン」(もっと言えば、
「タイヨー=連チャン」だが)。おっと、「メーカーとBモノは
関係ありません」と、一応「おまじないの呪文」をかけて
おかねば…。あくまでも、カバン屋らの「チューンナップ」
の結果、との見解をとるものだ。
デビュー当初はノーマルも出回ったが、やがて、各地でBマニアを
唸らせる様々なバージョンが増殖。ビッグ偏向(ノーマルはバケが
出易いスペック)で、ツボに嵌れば1ケタ連をバシバシかますVer、
速攻連とダラダラ連が絡むもの、BRの混合連チャンを見せるもの、
2~4連の小規模な連チャンと500G程度の中ハマリを繰り返すもの、
普段ノーマル低設定そのものだが、突如豹変して放出状態に転ずる
ものなど、店によって多様な出方だった。但し、全バージョンの
特徴を網羅するのは、私なぞには到底不可能だ。いずれにしても、
「ガツンと連してガツンとハマる」メリハリが、Bモノフリークを
ヒリヒリさせた事だけは間違いない。仮にノーマル一色だったら、
今頃は、記憶に刺さらぬ「忘れ去られた遺跡台」に落ちぶれたハズ。
やはり、あの過激な連チャンあってこその「マフィアX」であろう。
★リーチ目について
筐体や(一部)図柄に加え、リール制御もトライアンフを踏襲。
トライアンフには、通常時の特徴として「成立小役は左リール
上下段に停止」「左⇒中のテンパイ制御」「成立役は最小限の
スベリ幅(最大4コマ)で引き込み、引き込めないとビタ停止」
の三大法則があった。本機も、基本的に上記を受け継いでいる。
なお、2つ目のテンパイ制御については、引き込み100%の
「ベル」or「リプレイ」をテンパイさせようとする、通常時
(ボーナス未成立時)の制御を指す。
また、「成立役が左・上下段停止」の法則は、小役のみならず、
ビッグやレギュラーにも当てはまった。したがって、通常時、
黒7、白7が左・中段に止まると、その時点で「ほぼ」ノーチャンス。
(左がこの形だと、ボーナスの期待薄)
一方、両ボーナスのフラグが立つと、法則通り、
黒7or白7は「左リール上下段」に停止。さらに、
白7より黒7を優先的に引き込む制御があるので、
原則、BR成立中は左・上下段に「黒7」が停止。
即ち、左リールに「黒7・リプ・白7」或いは
「ブドウ・ベル・黒7」が止まった形である。
(前者で、左上段に黒7がズルッとスベるとアツい)
もっとも代表的でインパクトのあるリーチ目は、
この「トリプルテンパイ」形であろう。通常時
ペシペシ打っていて、唐突に降臨した時の衝撃。
それでいて、連チャン中はいともアッサリ止まる。
無論、ガセの無い鉄板目(これがガセる裏〇ノが
あったというが、経験なし)。なお、こういった
「2確目」(こぼし含む)が多いのも本機の特徴。
通常時の「テンパイ制御」法則が崩れた時もチャンス。
左リールがこの形だと、BR未成立時なら、中・中段に
リプレイがテンパイするが(但し、トリテンの形を除く)、
それ以外の図柄が止まって「ズレ目」になればアツく、
トライアンフ同様「ボーナスor小役こぼし目」となる。
(ベルやリプレイと異なり、チェリー、ブドウ、プラムは、
配列上、引き込みが悪い)
但し、中リールの引き込み範囲(4コマ以内)に黒7や
白7があるのに、同色の7を引き込まずズレ目になった
場合は、ボーナスの可能性無し(中リールでボーナスの
優先引き込み無し=BRフラグ非成立の「ガセズレ目」)。
なお、BR未成立時、左「黒7・リプ・白7」から
中リールの白7が右上がりテンパイする事がある。
これは、中リール中段に法則通り「リプレイ」を
テンパイさせたかったのだが、1コマスベらせると
「トリテン」のリーチ目が出てしまう為、リプの
下にある白7がビタ止まりするもの。但し、白7が
スベって右上がりテンパイならばボーナス確定。
(黒7・白7引き込み制御が働くのは、BR成立中のみ)
次に、左下段に黒7が止まった形。やはりチャンスはある。
この場合、フラグ未成立なら、「テンパイ制御」によって
中・中段に「ベル」がテンパイ。但し、ベルテンパイでも
「ノーチャンス」ではない。仮にベルが揃えば、後述する
「中段ベル揃い」で鉄板(アト目)だし、ベルが外れても、
中がビタ止まりなら、チャンスは残る。一方、ベルが中段に
スベッてテンパイした場合は、通常時の「ベルテン制御」
即ちハズレ濃厚だが、ベルが揃えば成立後のリーチ目だ。
中リール中段がベル以外だと、「ズレ目」でチャンス。
BR又は小役のこぼし。次ゲームでトリテン狙いも良し。
中が黒7でも同じだが、スベリテンパイは「7の優先引き込み」
発生=ボーナス確定となる。1コマでもスベればOKだ。一方、
ビタで黒7がテンパイした場合は、ボーナスor小役こぼし目。
(黒7の下段テンパイも同じ)
中・中段がリプレイだと、上段にブドウがテンパイする
ケースもある。この場合、ブドウが外れればリーチ目。
中段ベル、中段リプレイ、中段チェリーは、
何れも、ボーナス成立後の鉄板リーチ目。
これらも、トライアンフの系譜といえる。
(3号機トライアンフにリプレイはないが…)
先述の通り、通常(BR未成立時)、成立した
小役やリプレイは、左リール上下段に止まる。
一方、ボーナスフラグが立つと、ボーナスを
上下段に優先停止させようとする為、配列上、
どうしても上記小役は「左中段」に追いやられる。
結果、BR成立中に上記小役フラグが立つと、中段に
そのまま揃ってしまう。「積極的」に小役を中段に
引き込むのではなく、ボーナス図柄を積極的に(角へ)
引き込んだ結果、小役が「消極的」に中段で揃うのだ。
トライアンフも、同じ理屈で中段小役が鉄板目だった。
なお、フラグ成立後の「ブドウorプラム(8枚)の中段揃い」は
配列上考えられないから、本機のリーチ目に含める必要も無い。
★ビッグ中のリプレイハズシ手順
(1)1,2回目は順押し(ベルがメイン小役、目押し不要。)
(2)3回目は中押し(中は適当打ちでOK)
(3)中リール中段の停止図柄でフラグ判別
(4)中・中段にベルが止まったらベル。
・左⇒右の順で適当打ち、ベルが揃う。
(5)中・中段にリプレイが止まったらジャックイン。
右を先に押して、テンパイラインに応じて狙う位置を変える。
左下がりテンパイなら、左のテンパイラインに黒7を狙って外す。
(1コマ遅くても可)
中段受けも、左のテンパイラインに黒7狙い。
(1コマ遅くても可)
上段受けの場合は、左テンパイラインにチェリー狙い。
(1コマ遅くても可)
(6)中リール中段にベルorリプレイ以外が
停止したらハズレ濃厚。左⇒右の順で適当打ち。
(左はチェリーを狙ってもいい)
(7)パンクの危険を考慮して、残り13ゲームで
順押し・適当打ちに切り替える。
※確か、調子に乗ってハズしていたら、2連続パンク。
挙句に、連チャンもピタッと終わってしまったという
嫌な記憶が残る。それ以降、ハズシも止めたような…。
ハズさないのに、リプが来ずパンクするケースもあった。
効果はそこそこあったハズだが、リプのヒキが弱かったか。
備忘録(レトロパチンコ的映画研究)
(今回は完全に「備忘録」的なつぶやき…流し読みで結構です)
26年前の1990年(平成2年)に公開された、北野武監督の映画
「3-4X10月」(「さんたいよんえっくす じゅうがつ」※)。
(北野映画といえば、久石譲が音楽を担当した「菊次郎の夏」が
感動的だった…)。
主演は柳ユーレイ。役どころは草野球チーム「イーグルス」の
補欠で、バイク屋の「雅樹」(ガソリンスタンドでバイト中)。
本名「小野昌彦」で出演。好演するも「全然主演っぽくない」と、
当時の深夜ラジオ「オールナイトニッポン」で、北野監督自身が
突っ込んでいた。それだけ、「自然」な演技だったという事か。
※「4アルファ―対3 10月」と読ませる説もアリ。主演の柳も、
当時「パチンコ攻略マガジン」誌で連載中だった自身のコラム
(「パチンコ家計簿」コーナー内企画。自身の実戦や収支紹介。
その後、ラッシャー板前にバトンタッチ)の中で、タイトルの
読み方を「4アルファー~」と紹介していた。
当ブログが扱うのでお判りと思うが、本作では、登場人物が
パチ屋で遊技する、当時ごくありふれた光景だが、今見ると
実に香ばしいワンシーンが出てくる。
(C)1990 株式会社バンダイ 松竹富士株式会社
「イーグルス」のチームメイト、和男(ダンカン=「飯塚実」名義)と
拓也(ラッシャー板前=「鈴木浩」名義。なぜか「らっしゃーい玉枝」
と誤変換される)が二人並んで打つ場面。使われた台は、ニューギン
4ケタデジパチ「エキサイトキングV」(旧要件機、1989年)である
(0~9の数字4つ揃いの他、7なら3つ出れば大当り。デジタル上部に
メインアタッカー。ヘソの左右には、チューリップ経由で入賞する
始動チャッカーが存在)。シマ端には「フィーバーコーナー」の札。
「この台、天井(天釘)がシメてある」「裏で店が電圧をかけて…
(完全なオカルト)」と、二人でブツブツ言って玉を弾いている。
そこへ、キレると怖い監督(元ヤクザでバーのマスター)の隆志
(ガダルカナル・タカ、「井口薫仁」名義)が来て、和男の台の
下皿に手を突っ込むと、強引に玉を奪い取る。見かねた和男が、
「やめて下さいよ」と抵抗するが、隆志は全く聞く耳持たない。
結局、セブンスター1個しか取れなかった和男(拓也は景品すら
取れず)。すると、同じくヤラれた隆志が、ブチギレて勝手に
店内マイクを使い、「この店は全然出ない!」と言いふらす。
当然、店からは「出入り禁止」を喰らうのだった…。
ロケ地となったパチ屋は、JR錦糸町駅南口「京葉センター」
(現「パチンコkeiyo」)。主演の柳も、先述したパチマガ
「パチンコ家計簿」のコラムの中で、「ロケ中に錦糸町で
パチンコやって、勝った分全部お菓子にかえたの。結構、
たくさんとれてね。みんなで食べたよ。」と述べている。
これも余談だが、和男役のダンカンは、1992年~94年にかけて、
パチンコVシネの名(迷?)作「銀玉マサやん」シリーズ(全3作、
堂上まさ志の漫画が原作)で主演。ラッシャー板前を始め、他の
たけし軍団メンバーも多数出演。そういえば、シリーズ第二弾
「琉球パチンコ決戦」(安原麗子や未来莉が出たヤツ)は沖縄が
メインロケ地だったが、この作品がリリースされる3か月前に、
北野監督の「ソナチネ」が公開されている。ソナチネも沖縄で
撮影が行われたので、その「オマージュ」的な意味合いから、
「マサやん」2作目のロケも沖縄で敢行されたのだろうか?
(要・追加調査)
因みに、たけし軍団メンバーは当時からパチンコ好きで有名。
(先述の通り、かつてはパチマガの誌面にもよく出ていた…)
中野坂下、新中野辺りのパチ屋が主なテリトリーだったようだが、
TVの撮影の空き時間など、ロケ先で暇を見つけては、あちこちの
ホールに入り浸りだったという。昔、日テレの「スーパージョッキー」
か何かで、大勝ちしたダンカンが「出玉を全部ハイライトに替えろ」と
カウンターでゴネていた…という豪快な逸話を、やはりパチ好きだった
グレート義太夫が明かしていた記憶も残る(実話かネタかは知らない)。
※エキサイトキングVは、初心者時代に何度か打った記憶アリ。
新宿ヨドバシ傍の「アラジン」(現存)。他の店では見かけた
記憶がない。’90年デビューの私がパチ屋に入り浸った頃だと、
既に入れ替えたホールも少なくないだろう。ストップボタンは
切られていて使えなかったな。で、当時の新宿「アラジン」の
映像を、私が敬愛する神ユーチューバーの「ライルさん」が、
残してくれていたのだ。撮影時期は「90年6月」とのこと。
私がエキサイトキングVと遭遇した頃の、タイムリーな動画。
ありがとう、ライルさん。
https://www.youtube.com/watch?v=H0-1hW7N_mk
(アラジンは0:17~から)
映像中、エキサイトキングVがハッキリ映る箇所は確認
できないが、確か正面入口から見てやや右手の方だったと
記憶する(さらに右手はスロットのシマ。当時はスーパー
ウィンクルを設置)。或いは、0:32辺りでコーラを飲む
オッサンのいるシマが、エキサイトキングVだったかも
しれない。チラリと映る盤面の雰囲気が、そう見えるような…。
(要・映像分析)
オアシス(パイオニア、4号機)
今年も「ハロウィンシーズン到来」という事で、三洋の懐かしき
ドットデジパチ「ハロウィン」、高砂4号機「ハローウィニング」、
NETのCT機「ハロウィンIIVCT/SCT」といったタイムリーな
台を扱おうと思っていたが…なぜかコチラを回顧したくなった。
2001年(平成13年)にパイオニアから
登場した、Aタイプ4号機「オアシス」。
別に、「ハロウィンがモチーフ」の台という訳でもないが、
怪しげな顔のスイカが、例の「カボチャ」っぽくも見えた。
加えて、個人的な思い入れもタップリな台なので、思わず
ピックアップしてしまった次第だ。悪しからず。
(参考)
~現役時、オアシスを打ちに通ったホール一覧~
・荻窪「ダイアモンド」
・赤坂「エスパス赤坂A館」
・青葉台「フラミンゴ」「ダイエー」
・藤が丘「ミナト」
・武蔵溝ノ口「エスパス日拓溝の口駅前店」
・新百合ヶ丘「ZIATH」
・相模原(麻溝台)「ブルーホール」
・鷺沼「ニューサギヌマ」
・藤沢「フォーラム」
(他にもあったと思うが失念…)
本機に関して言えば、私は露骨な挙動の裏〇ノ
(スイカVer、ダイナマイトVerなど)よりも、
「ノーマル?或いはマイルドなハウス物?」と
思わせるような、連チャンとハマリと単発が
「適度」に訪れる出方を好んだ。上記の店も、
あからさまなBの出方では無かったから、多分
ノーマルだったと思う。それでも、好調時には
ビッグ5連、6連くらい平気でするし、ハマると
スコーンとビッグ間で1000超えなど食らうので、
波は非常に荒かった。また、ノーマル(濃厚)でも
低設定だと終日4000~5000枚平気で吸い込む事も。
当然、連チャン期待の過度な投資は禁物だった。
(逆に高設定をブン回せば、それ位出た訳だが)
★払い出し表
3種類のビッグボーナス(赤7、青7、OASIS)。
私は青7派。ビッグのファンファーレとBGMは
2パターン。赤7、青7共通。OASISのみ別の音。
バケは2種類。小役はスイカ、ベル、チェリー。
★ボーナス確率
★リール配列表
★所感
「華が光ればボーナス確定」のシンプルなゲーム性にハマった。
元々、同社の30Φ「シオサイ30」「ハイハイシオサイ30」を
追っていたので、その流れを継いでいた本機も、25Φながら
沖スロ感覚で付き合った。また、告知タイミングも絶妙だった。
上記の30Φ2機種は、共に「先告知」。レバーを叩いた瞬間、
ビスカスが光った。一方、本機は「後告知」も取り入れており、
25Φらしく、リーチ目の存在も重要であった。告知の50%は
成立ゲームのレバオン時だが、37.5%は第3停止後(正確には
第3ボタンを指から離した瞬間)、残る12.5%は次ゲームの
レバーオン時だった(見た目は「先」だが、実質は「後告知」)。
ランプが光る前に、出目を見て「よし、入ったな」と察知する
機会も多かった訳だ。「光待ち」で単調になりがちなゲーム性に、
幅・奥行きを与えた点を大いに評価したい。
※告知の発生比率を
・成立Pのレバーオン時50%
・成立Pの第3停止後35%
・次ゲームのレバーオン時15%
とする情報も存在。要・継続調査。
リール窓左右上部のハイビスカスは、シオサイともハイシオとも
毛色の異なる、かなり独特なフォルム。特に、左右の華が内側に
顔を向け合うのではなく、お互いに「外向き」なのも異色だった
(キングキャッスル30も外向き)。このビスカスに、ピカピカと
光が宿ればボーナス確定。通常点滅に加えて、「ボワボワッ」と
超高速でビスカスが点滅する、プレミア告知(ビッグ確定)も存在。
因みに、本機の沖縄Verとして後を追う形でデビューしたのが
ご存知「ハナハナ30」。配列や役構成、リーチ目が共通する
兄弟機である。プレミア告知もあったが、告知ランプの華は
本機よりも「エッジの効いた」形で、ビッグ中のBGMも別。
また、ボーナスの告知タイミングも違っており、コチラは
メインが成立Gのレバオンで、たまに第3停止。次ゲームの
告知は無かった。
(後述する小役狙い、リーチ目、ハズシ手順も本機と共通)
★通常時の小役狙い(DDT、KKK)
取りこぼし易い「スイカ」「チェリー」を毎回キッチリ狙えば、
コイン持ちアップとフラグ察知の迅速化(←コチラがより重要)
が期待できた。現役時、適当打ち(オヤジ打ち、フリー打ち)の
客が、「スイカこぼしorボーナス」の目を出して、一喜一憂する
場面によく遭遇した。勿論、そういう楽しみ方もあるが、無駄な
コインはなるべく節約して、ガセもなくして素早くフラグ察知する
必要があった。そういう意味でも、小役狙いは大いに効果があった。
当時の私のスタイルは、「左上段・青7狙い」。これだと
スイカ、チェリー共にフォローできるので、「こぼし目」
(ガセ目)がほぼなくなった(左にスイカが停止した時、
勢い余って中をすぐ止めてしまうと、こぼしたりしたが)。
(1)
左「青7・ベル・リプ」がそのまま止まれば、中・右適当押し。
ベルフラグが立っていれば中段に揃う。無論リプもこぼさない。
スイカ時に左がこの形で止まる事はない。チェリーも引き込む。
(2)
左枠内チェリー(角4枚or中段2枚)が止まったら、
中・右オヤジ打ち(フリー打ち、適当打ち)でOK。
(3)
注意すべきは、左にスイカが出た時。中・右適当打ちだとこぼしが生じる。
キッチリと各リールのスイカを目押し(スイカはリーチ目に絡む重要図柄)。
★リーチ目について
当時、私は愚直なまでに上記「左上段青7狙い」に徹したから、
拝むリーチ目の類も、その周辺図柄からのパターンが多かった。
赤7狙い時のリーチ目などは、ほとんど体感しなかったクチだ。
よって、今回は「左青7狙い時」に出易いリーチ目を紹介する。
(1)
ボーナス図柄(赤7、青7、OASIS)の一直線(鉄板)。
5ライン有効で図柄の組み合わせは不問。なお、右の
「OASIS・チェリー・赤7」は「強い目」。この目は
ボーナスorスイカこぼし。因みに、右ボーナス図柄の
代わりにチェリーも代用図柄となる(「ボーナス・ボーナス・
チェリー」の形。一部NGアリ)。
(2)
中段「ベル・ベル・スイカ」(鉄板)
(3)
リプレイの小山型(鉄板)。逆向きの小V型もOK。
(4)
左上段青7時、右・中段に「スイカ」が止まって、
リプレイが揃わなければリーチ目となる(鉄板)
(5)
ベル・スイカのWテンパイハズレも鉄板。
当然だが、右のスイカ目押しが必要だ。
(6)
中段リプ・リプ・スイカ。
「リリス」はコンドルのオマージュか。
(7)
スイカ、リプレイのWテンパイハズレ。
ハズれた時、右上段にリプレイが停止する
ことが多い。スイカを狙って外れたら鉄板だ。
(8)
上段リプ、下段ベルの平行Wテンハズレ。
(9)
左「スイカ・スイカ・ベル」(ススベ)は、
小役ハズレでリーチ目。無論、スイカを
こぼさない事が条件だ。
(10)
左「リスス」も小役ハズレで鉄板(要スイカ目押し)。
特に、中リールでスイカorリプがノーテンなら、
その時点で二確となる。
(11)
良く知られた一確目だが、左上段青7狙いだと
あまりお目にかからない。目押しをミスって、
早く押しすぎた時など、いきなり降臨する。
(12)
コチラも、左を押すタイミングが早いと出る。
中段スイカテンパイ⇒右上段or下段にスイカ。
右のスイカが枠外に逃げてしまうと無効だ。
(13)
上段オアシステンパイは小役ハズレ目。
上の形で左・中がテンパれば、二確目。
中の「オアシス・リプ・オアシス」は
いわゆる「強い目」。リプハズレで入り。
(14)
コチラの上段OASISテンパイは、
右でベルがハズレたらリーチ目。
(15)
左・右でベルとリプがWテンパイして、何も
揃わないとリーチ目。なお、図示しないが、
左上段青7時、ハサミ打ちで右に「強い形」
(OASIS・チェリー・赤7)が止まっても、
スイカの可能性ゼロで二確となる。なお、
もう一つの強い目「リプ・OASIS・青7」は、
中リールでリプレイがハズれたら入り。
(左にスイカがあればスイカハズレも条件だが、
左「青7・ベル・リプは」スイカの可能性ゼロ」)
★フラグ察知後の「BR判別」
人により様々な手法があったが、割とオーソドックスなのは
以下の方法であろう。私の活動エリアでも、多くの客が実行。
・レバーオン告知時の判別
(3枚掛けでビスカス光り、リールは回転中)
※次プレイ告知の場合、小役やリプが揃う事もあり、
判別通りにいかないケースも出てくる。前ゲームで
ハズレが確定していれば、必ず法則通りになる。
(a)
左上段青7⇒右青7狙い。青7がテンパればビッグ。ズレればバケ。
(次プレイ告知だと、リプレイが揃う事も(揃ったらやり直し))
(b)
中押しで赤7を中段に狙い、そのまま止まればバケ。
一方、赤7が下段までスベってきたらビッグ確定。
(c)
左中段に「OASIS」を狙い、そのまま止まればビッグ一確。
また、下段にOASISが止まってもビッグ確定となる。
「OASIS」が落ちて左上段に青7がスベッて来たらBR共通。
ハサミ打って青7テンパイならビッグ、ズレればバケだ。
・第3停止告知時、又は未告知時(リーチ目でフラグ察知)の判別
(リールは停止中)
次プレイ、1枚掛けハサミ打ちで、左⇒右の順で
中段に青7狙い(赤7も可)青7がテンパイすれば
ビッグ。ズレたらバケだ。
※小ネタ
(1)後告知時、次プレイを1枚掛けで、右リールに
「赤7の2コマ上のOASIS」を中段に狙う。
→大抵、そのまま停止する。
(2)次に、左上段に青7を狙う。バケなら
青7が中段に落ちてテンパイするので揃える。
ビッグなら上段に青7が止まり、上の形に。
(3)ビッグが確定したら、中・中段に青7狙い。
これで準備目は完了(青7は枠下に落ちても可)。
(4)次プレイ、1枚掛けで右中段に赤7を狙い、
高速で中⇒左も続けて押すと、中段に赤7が揃う。
(小役・リプが成立したら揃わないが…)
隣の客にアピールする時などに有効だが、何度も
続けてやると確実に嫌われた。
★ビッグ中のリプレイハズシ
(1)1,2回目の小役ゲームは、順押しで通常時小役狙い
(2)3回目の小役ゲームに入ったら、中押しに切り替える。
(中段停止図柄が成立の可能性高)
狙うのは中リール上段に「赤7の上のスイカ」。
(別に、青7の上のスイカでもいいが)
(a)
そのまま中リール上段にスイカが止まれば、
ハズレorスイカ。
右に何れかのスイカを狙い、スイカ上段テンパイなら
スイカ確定。左にもスイカを狙う。取りこぼさぬよう、
「スイカ・オアシス・スイカ」の塊を狙うと安全。
(b)
中リール中段スイカ停止⇒スイカ確定。
右⇒左の順でスイカ狙い。狙う位置は
(a)同様、OASISを挟んだスイカ。
(c)
中リール中段ベルは、ベル確定。
左⇒右の順に適当押しすればOK。
(d)
中リール下段にベルが止まったら、ベルorハズレ。右適当打ち。
ベルテン時は、左下段にベル狙い。「OASIS・スイカ・ベル」を
狙えば取りこぼさない。ベルノーテンならハズレ確定。
(e)
中段リプレイは、ジャックインorチェリーorベル。
右を適当押し。リプレイ中段テンパイなら、左は
「上にチェリーが付いた青7」を中段に狙ってハズす。
(1コマ早くても遅くても可。3コマの余裕アリ)
但し、中・右でベルが下段にテンパイしたら
ベル確定。左下段にもベルを狙う。取りこぼしを
回避すべく、「OASISの2コマ下のベル」を狙う。
ジャックイン成立時は、左の青7を中段に押せば左、
下段に押せば真ん中、「上段」に押せば右の形で
リプレイはハズれる。左をどの位置で押したか、
一目瞭然。
(3)
3回目、残り9Gになったら、順押し小役狙いに戻す。
⇒上記ハズシを駆使すれば、適当打ち比で30枚以上の差。
(12枚役のスイカは頻繁に成立する為、目押しミス厳禁)
★当時の思い出
当時、某店で本機を追っていた頃の話…
この店は比較的シマの平均年齢が高く、目押しは苦手だが
告知モノ好きなオッチャン、オバちゃんも頻繁に出没した。
また、国際色豊かで、巨漢でコワモテ&ヒゲ面のイラン人
(非常に温厚)、普段優しいが、ハマり出したら目つきが
急に怖くなる中国人のオバちゃんなど、香ばしい外国人が
好んでシマに寄り付いた。たまに態度の悪い連中もいたが、
総じて和やかな感じのするシマで、大変居心地が良かった。
その常連の中に「Aさん」という女性がいた。細身で
年の頃は30代前半か、人当たりもよく、和気藹々と
肩を並べて打つ機会も多かった。ただ、Aさんは相当
「アツくなり易い」タイプ。一度「これ」と決めた台に
腰を落ち着けると、「出るまで突っ込む」傾向にあった。
そんな立ち回りが祟って、ある日、夕方から打ち始めた
Aさんは、一台のオアシスでハマり続けて、ストレート
5万近くヤラれてしまった。彼女は大いに悔しがり、明日
同じ台でリベンジしたいと言った。だが、あいにく翌日は
仕事で夜からしか打てないとの事。そんなAさんは、私に
「明日、朝からこの台を代わりに打ってくれない?」と
頼んできた。負けても投資分は全部持つし、勝ってくれれば
幾ばくかのお礼も出すという。特に予定もなかったし、何より
自分が大ハマリした台が、次の日イチゲン客辺りに出されると、
やたら悔しい事は私自身も分かっていたので、快諾した。
翌日、誰にも台を取られてはならぬと、9時半オープンのところ、
イベントでもないのに、2時間半前の「朝7時」から並びを決行。
その甲斐あって、狙い台はゲット。しかも、店側が設定を上げて
いたのか、朝イチから順調に両ボーナスを重ねて行き、その後も
さしたるハマリの無いまま、持ちコインはグングン伸びていった。
夕方6時過ぎには既に4000枚近く。まさに、シマ一番の優秀台。
等価で8万両の快進撃だ。そこへ、仕事を終えたAさんが現れて、
私が頭上に積みあげた箱の山を見るなり、「やったじゃない!」
と狂喜乱舞の表情で大はしゃぎ。「この台、多分高設定だけど
まだ続ける?」と私がつとめて冷静に問うと、「昨日の負けも
取り返せたし、すぐにヤメていいよ」とAさん。勿体ない気も
したが、この日の勝ちを確定させるべく、ジェットに流した。
結局、この日の収支はプラス7万オーバー。大いに喜んだ彼女は
お礼に2万くれた(Aさんは二日トータルでチャラ以上に戻した。
私は、お礼が幾らでも文句は言わないつもりだったので、2万を
「いいバイトだったよ」と笑顔で受け取ったのだった…。
まぁ、この日いわゆる「代打ち」というのを経験した訳だが、
後にも先にも「人の為だけに打つ」機会は遂になかったから、
これが私にとって「最初で最後の代打ち」となった格好だ。
ただ、あの日ボロクソに負けていたら、どれ程重い空気が
二人を襲っていたか…そう思うと、己の幸運に感謝である。