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ロイヤルクイーン(西陣、デジパチ)

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※記載ミス、誤植等発見の折は、「非公開コメ」と明記の上、
該当箇所をご指摘頂けると有難いです。








1995年(平成7年)に西陣から登場した現金機「ロイヤルクイーン」


★新要件デジパチ
★(小デジ)確変機
★デジタル表示はブロックドットの蛍光管(黒地に白)
★「トランプ」がモチーフ
★賞球…7&15(ヘソ7個、その他15個)
★大当り確率…1/230
★図柄…A、2~10、J、Q、K、ハート、スペードの15種類
★最高16R継続
★出玉…約2400個
★小デジ確変機能アリ
⇒全15図柄中、「A、7、J、Q、K」の5図柄で当ると、次回大当りまで
小デジ確率が10倍アップ(1/12⇒1/1.2)。1/3ループ。箱積みも可能。
★当時の設置店…高田馬場ダイナム、渋谷日拓、豪徳寺一番センターなど





(女性ディーラー奥の「1~4」表示は保留ランプ)



トランプがモチーフのデジパチ。デジタルの挙動はいかにも西陣らしく
「遊び心」に満ちていた。外観のみならず、1/3ループ(次回まで)の
小デジ確変は、それなりの出玉力もあった。ただ、登場時期が阪神淡路
大震災と同時期(95年1月)で、自粛ムード漂う中でのデビューだった。
微妙なタイミングが災いしたのか、「マイナー機」扱いされてしまった
感もあるが、完成度は何気に高く、味わい深いゲーム性だったといえる。


黒地に白というモノトーンで、ブロックドットタイプの蛍光管デジタル。
また、奥(上部)にはカラフルな外国人の女性ディーラーも待ち構える。
手前が3桁デジタルという構図で、デジタルのスクロールも個性があった。
単に縦スクロール変動⇒停止を繰り返すのではなく、カジノのテーブルに
見立てた画面の奥に陣取ったディーラーが、カードに見立てたデジタルを
左⇒右⇒中の順で、手前にサッサッと配っていく。左右テンパイでリーチ。
中デジが高速回転して停止するノーマルの他、リーチ図柄手前3コマから
1枚づつカードをめくる要領でコマ送りへと切り替わる「コマ送りリーチ」、
コマ送り時にカードがクルクル回転して奥から手前に近づく「回転リーチ」、
高速変動⇒停止を2、3回繰り返して止まる「緩急リーチ」等、SPリーチも
充実。特に、左右非テンパイと思わせてから、右デジが画面下に落ちると、
ディーラーが右デジを配り直してリーチがかかる「フェイントリーチ」は
意表を突く動きだった。フェイントリーチ時はコマ送り確定。大当り時は、
左・右・中が同図柄となり、見事「スリーカード」の完成…という訳だ。
流行りの液晶を使わずとも、立体的で味のあるデジタルの挙動を見せた。
(各リーチの正式名称が判らない為、自分なりに命名)


この時代の西陣は、本機以外にも「ラーメン道場」「フリーゲームEX」
「ビバシティ」「CRメロディボックス」「どんぐりこ」「CRエース
トレイン」「コスモフラッシュ」など、非液晶の香ばしい機種を量産。
無論、「アンタはエライEX」「CR撃墜王」「CRチキチキドリームR」
「ハニーフラッシュ7」「CRヤッタルデー」「CRマジックボックス」
「アミダロード」等々、液晶やブラウン管を使った台も人気だったが、
「液晶一辺倒」とはならなかった辺り、旧要件からドットデジタルを
得意とした老舗メーカーの「矜持」を感じたものである。


先述のように、小デジ確変機能を搭載(当時「(小デジ)確変」と
まだ出始めの「時短」は、明確に区別されていた)。全15図柄中、
特定の5図柄(A、7、J、Q、K)で当ると、次回当りまで小デジの
当選確率が10倍アップ(1/12⇒1/1.2)。また、小デジ変動時間も
通常の約29秒から5.5秒に大幅短縮する。小デジ当選時は、ヘソの
電チューが1.6秒×2回の開放を行う。さらに、メインデジタルの
回転時間も約8秒から約3秒に短縮される。無論、次回も確変図柄で
当れば確変継続。とびきり爆連仕様という訳ではないが、良心的な
初当り確率と1/3ループがうまく絡んだ時は、それなりにドル箱を
積めるスペックだった。


現在、本機を詳細に紹介したネット情報は極めて少ないが、この駄文が
契機となり、さらなる情報の判明や、実機動画のアップなどに繋がれば
幸いである。今後の展開に期待したい。それでは。



(西陣「ロイヤルクイーン」の項、了)


キングオブジャングル(パチスロ4号機)にハマった日々

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15年以上前の2001年、短期間だが「キングオブジャングル」という
スロ4号機を追った時期がある。今回は、それを振り返ろうと思う。



(キングオブジャングル 4号機、2000年12月登場)


★払い出し表




本来なら、メインタイトルを「キングオブジャングル(テクノコーシン)
にハマった日々」にしたかったが、私が15年前付き合ったのは、本来の
ゲーム性とは一線を画する「裏モノ」だ。「メーカーとBモノは無関係」の
立場をとる都合上、今回は機種名のみで回顧させて頂く。ご了承の程を。

(註)テクノコーシンは旧・興進産業。後にラスター⇒破産。



ひっくり返ったキングオブジャングルを打ったのは、当時のメモによれば
2001年10~11月の約2か月。勝負地は「溝〇口」。諸事情により店名は
明かせないが、傍に昭和然としたマーケットが存在、と記しておこう。
(一部伏字にした。以下同じ)

このホール(便宜上、「X店」とする)は、当時ノーマルらしからぬ挙動を
示す台を少なからず置いていて、「赤〇の剣」「ス〇ィッキー5」のBモノを
初打ちしたのもX店だった。「ゴ〇ック」「ユ〇コーンSP」の連仕様も設置。


元々、溝〇口にはパイオニアのビスカス系沖スロ、即ちシオサイ30、ハイハイ
シオサイ30、ハナハナ30、キングキャッスル30、シオラー30といった辺りを
触りに、某大手チェーンの地階に通っていた。件のX店は、そのチェーンとは
無関係だが、同様に沖スロを多数設置。ただ、X店の沖スロはバリバリに裏化
しており、迂闊に座ると大怪我した。なので、大抵はシマの様子を見て回り、
試し打ち程度で帰っていた(イベントはバリバリ出していたが、それ以外は
死臭が漂うほどシマ全体がガラガラだった記憶も…)。


そんな感じでX店に足を踏み入れる事があったが、ある日25φのシマに行くと
「赤光〇剣」が妙に香ばしい挙動を示しており、しかもデータランプを見ると、
1000越えの大ハマリがほぼ皆無。「とっつき易いBモノ」と勝手に推測して、
つい座ってしまったのだった。その赤光の初打ちで「そこそこ」の勝ちを拾うも、
以降は鳴かず飛ばずの展開が多くなって、「別の刺激が欲しい…」と思い始める
(ならば、露骨にチューンナップされた沖のシマに直行しても良かった訳だが)。


すると、赤光のすぐ手前にキングオブジャングルが1シマ8台ほど並んでおり、
コチラも露骨な連チャンの挙動を示していた。データランプも「1ツブの嵐」。
ワンチャンス3000枚程度なら軽々と出ていた(実際、万枚オーバーも狙えた)。
しかも、筐体がやたら香ばしく、「打ってみろ、打ってみろ」と当方を盛んに
誘っている。その誘惑に負けてしまい、何の予備知識もないまま打ち始めるが、
当たり前のようにスコーンと3万ほどヤラれてしまう。


ただ、周りの挙動を見る限り、このキングオブジャングルは「小役連続前兆」と
容易に判断できた。ボーナスが入る直前、チェリーやスイカが連続で落ちるのだ。
出方も香ばしければ、前兆まで香ばしい…何と味わい深い台であろうか。


この機種には、通常時の演出として「アイラインナビ」という小役予告が存在。
リール間のカラーLED(2列三段なので左右で6個)が、レバーオン後にBGMと
共にピカピカ光って成立役をナビ(但し、小役成立で必ず発生する訳ではない)。
まぁ、これは当時のテクノコーシンの主たる特性の一つだった(スターゲートX、
ビッグボーダー、銀河伝説、月夜の鷹姫など)。おっと、あくまで「アイライン
ナビ」の話であり、X店の裏キングオブジャングル自体は、メーカーと無関係だ。


(アイラインナビ…上段の青いランプがスイカ、中段の赤ランプがオレンジ、
下段の黄緑ランプがチェリーとリプレイに対応。レバーオン後に各色LEDが
光って、対応役を狙って外れればボーナス確定。)


普段はオレンジ対応の中段赤LEDこそ頻繁に光るが、その上のスイカ対応の青い
LEDは、あまり光ってはくれない。また、下段の黄緑LEDもしばしば作動するが、
大抵リプレイで、チェリー成立で光る機会は少なかった。


即ち、この裏キングオブジャングルでは、普段アイラインナビが発動しても、
ほとんど「オレンジorリプレイ」で、スイカとチェリーはレア役扱いだった。
因みに、ノーマルも通常時のスイカ確率が1/63、チェリー確率が約1/205で
(メーカー発表値)、やはり頻繁に出る役ではない。なお、X店の連仕様は
メイン小役のオレンジが露骨にカットされて、コイン持ちが極端に悪かった。


但し、普段出づらいスイカやチェリーが「連続」で落ちると、ボーナス前兆に。
この時は、レバーオンする度に、上段青LEDや下段の黄緑LEDが当たり前の如く
立て続けに光った。この露骨な「煽り」が、脳に突き刺さる程の衝撃だったのだ。
無論、単発だとガセも普通にあったた為、続けてスイカやチェリーが落ちないと
安心できなかった(定番のスイカ2連、チェリ4連Verだったハズ)。そういえば、
当時のテクノコーシンの台は、このテの「小役前兆モノ」が多かったと記憶する
(無論、メーカーとは無関係なカバン屋辺りの仕業と考えるが…)。温泉天国の
小役連続前兆モノ、デジタルカウボーイのリプ連Ver、バイパーの8枚役Ver、
チェリー連Verなどなど。バイパーに関しては、設置店の少ない当時にあって
向ケ丘遊〇の某店や富山の〇郎丸・某店にあった激荒バイパーに遭遇したのは、
我ながら幸運だったと思っている。


なお、本機はレバオン時のスタート音が複数(4種類)あって、一番派手な
「ジャングルスタート音」が鳴れば、ボーナス期待度も高いとされていた。
しかし、小役前兆の裏キングオブジャングルは、連続前兆が絡まない局面の
SPスタート音など、サッパリアツくなかった。無論、連続前兆後に出れば
激アツだが、あくまで小役連続前兆が主で、SP音は「脇役」という感じだ。


連続小役の降臨後、リーチ目でボーナスを察知する事もあったが、コチラも
本機の大きな特徴である「ジャングルルーレット」が作動するケースも多い
(前兆後、いきなりボーナスに繋がるケースの他に、10数プレイ回してから
ボーナスが来る事もあった)。リール窓左の動物ランプ(下から魚、鳥、蛇、
ワニ、サーベルタイガーの順に5つ並ぶ)が全リール停止後に作動して、下から
順番にランプが消えていって、一番上のサーベルタイガーまで消灯すると、
「全消灯」でボーナス確定。この時、リール窓右の告知ランプ(サルランプ)が
必ず点灯(告知ランプは、ボーナス成立後、毎G1/2で点灯する。但し、成立後に
ジャングルルーレットに発展した時は、100%点灯)。リーチ目も豊富だったが、
制御がやや独特で、不自然な「スベリ」も多発。鉄板一確目の「JUNGLE・青7・
JUNGLE」も狙って必ず止まる訳ではなく、リーチ目より先にルーレット演出で
ボーナスが確定する事も珍しくない。ルーレットは、通常時約1/50で出現するが、
小役前兆が絡まないとハズレ濃厚なので、正直ウザい(自力キャンセルも不可)。
一方、連続前兆の後のルーレット発生は、ほぼボーナスの「追認演出」となり、
激アツアクションと化した。


(ジャングルルーレット…通常時はチャンス演出、ビッグ後はPAT抽選(後述)で活躍)


(愛らしい、桃色サルの告知ランプい。上の小役ナビランプはビッグ中に活躍(後述))


以下、本機の主なリーチ目(大量リーチ目のうち、ほんの一握りを抜粋)。

 
 







なお、月夜の鷹姫で搭載した告知ランプの「タイマー機能」も引き継いでいた(最長
14秒後に発動(点灯))。また、告知ランプの点灯と同時に筐体全体がフラッシュ
した場合は、ビッグが確定。但し、筐体フラッシュがなくても、ビッグの可能性は
多分にあった。


X店の裏キングオブジャングルは、初当りがビッグ、レギュラーどちらからでも
「状態」に突入(ビッグ経由が多かった印象も残るが…)。台毎に「B24-R7」と
ビッグに大きく偏ったり、「B20-R17」とレギュラーが増えたりと、展開には
バラつきもあった。好調台であれば初当りが連チャンに繋がり易く、不調台は
中ハマリ、大ハマリでの単発当りが続く。但し、単発6回目に引いた初当りから、
いきなり10連以上の爆連をカマす逆転劇もあった。無論、アツく追いすぎると、
スコーンと800、900、1000越えのドハマリに捕まったりした。800越えの台も
平気で捨ててあったから、仮天や天井などは一切無かったハズ。コインの悪さも
相まって、ハマり始めると吸い込みは強烈だった。


それほど荒い台だったから、状態中はボーナスの連打、連打でまさに天国。速攻の
1桁(1G連もアリ)で次のビッグが来たり、10~50ゲーム回してから当ったりと
一定の幅はあったが、いったん連チャンが始まると「どこまで続くの?」と逆に
不安を覚えるほど、ボーナスの波がグイグイ押し寄せたりした。但し、あっさり
2連、3連で終わってしまうケースもあり、結局は台の(裏)設定と本人のヒキの
問題だったと思う。


連チャン中、とりわけ面白かったのは、これまた本機の特性だったPAT(パラレル
アシストタイム)を、「状態」に巧く絡めていた点だ。PATは、当時流行りの「RT」※
(リプレイタイム…ビッグ後にリプレイ確率が大幅アップ。コインを極力減らさずBR
抽選を受けられる)の一態様で、ビッグボーダーから引き継いだ機能。。ビッグ後の
ジャングルルーレット抽選で当選後、突入する流れになっていた(但し、PAT当否は
ビッグ当選で既に決まっていたハズ)。ノーマルでは、高設定ほどPATに入り易く※※、
しかも本機のPATは次のビッグまで続いた為(PAT中にREGを引くと、消化後にPAT
再開。なお、先行機ビッグボーダーのPATは、ビッグ後100Gorビッグ成立で終了)、
「合法的な連チャン」を実現する機能として注目された(同時期、ネット「ブラック
ジャック777」も、「合法的な貯金連チャン機」として脚光を浴びた)。

※当時、RTはメーカーによって名称も様々だった。岡崎産業はEG(エキストラゲーム)、
ネットはLT(ラッキータイム)、エマはSG(サービスゲーム)、バンガードはRCT
(リプレイチャンスタイム)など。当初はビッグ後の一定ゲーム消化orビッグ当選で
RTが終わる「ゲーム数上限型」が主流だったが、本機で初めて「次回ビッグまで」の
疑似連チャンが実現。なお、先行機のサミー「キャッツアイ」も最大2000G継続する
仕様で、「ほぼ次回ビッグまで」を選択する事があったが、キャッツは普段3択となる
12枚役もナビする「AR」(ATとRT)の元祖。本機のようなRT機とは「別物」だろう。

※※ノーマルのPAT当選率(設定差が存在)
設定1~3…1/21.3 設定4…1/17.1 設定5…1/9.5 設定6…1/6.9


(ジャングルルーレットを使ったビッグ後PAT抽選演出は、通常時の
ような「ランプ消灯演出」とは反対に、下から順に1個づつ点灯する、
「点灯演出」であった。一番上のサーベルタイガーまで点灯すれば、
PAT突入。当選すると、リール窓下の7セグに「F-F」と表示される。)


X店の裏キングオブジャングルも、ビッグ後にPAT抽選演出が発生したが、不思議な事に
PATに当選すると、その後必ず連チャンに繋がった。早い話が「PAT当選=連チャン確定」
だったのだ。ノーマルでも次回ビッグまでPAT継続とはなるが、BR抽選自体は通常確率の
為、普通に300、400…とゲーム数が増えたりもした。一方、裏キングオブジャングルでは、
PAT突入後は1ケタ連や早めのゲーム数での連チャンしかなく、PATに入って状態を抜けて、
長々とPATが続くケースは全く無かった。内部仕様は謎だが、恐らく連チャンモード選択時
のみ、PAT当選となる仕組みだったのではないか。兎も角も、連チャン中にPAT当選ならば
次回の連チャンも約束されて一安心だった。


なお、ビッグ中も小役がカットされていた感じで、獲得枚数はせいぜい370枚程度。
(ノーマルはハズシ実行で400枚オーバーも普通に狙える仕様)。キッチリハズせば
多少は増えたと思うが、自分の場合、裏モノでハズすのは「ハズしても状態を抜けない」
と確信している時のみで、裏キングオブジャングルではその確信が持てなかったから、
ハズシはしなかった(もう少し長期間付き合っていれば、何か結論が出たハズだが…)。
なお、ビッグ中のメイン小役はオレンジ(10枚)で、「青7・オレンジ・オレンジ」
(ビッグ中のみ、15枚)も出る事はあった。レバーオン時、成立役をリール窓右上の
「ナビランプ」で指示。オレンジ点灯時は、適当打ちで問題はない。特殊15枚役の
点灯時のみ、左リールに青7を上段か枠上辺りに狙い、中・右は適当打ちで良い。一方、
ナビ非点灯時はリプレイ(ジャックイン)orハズレ。当然、そのまま入れる。なお、
スイカとチェリーは、ビッグ中全くといって良いほど出なかった為、狙わなかった。


(小役ナビランプは、オレンジと特殊15枚の2つ)


この裏キングオブジャングルと2か月ほど付き合って、トータル収支は
大幅なプラスで終了。ただ、最後の方で調子に乗って、「単発の壁さえ
乗り越えれば、きっと激しい連が来る」と思い込み、不調にも拘わらず
深追いしたら8万くらい溶かしてしまった。その荒波ぶりに流石に怖く
なって、自然とシマから遠のいてしまった感じだ(いつしか、シマも
ガラガラになってしまった)。後に、同じX店で「スティ〇キー5」の
Bモノにも手を出したものの、キングオブジャングルや赤光〇剣ほど、
アツく打ち込む事は無かった。


まぁ、自分のスロ歴からすると短い付き合いではあったが、その香ばしい
挙動に心を激しく揺さぶられた、まさに「記憶に刺さる」一台だ。X店の
裏キングオブジャングルに、あらためて感謝したい。



★参考:キングオブジャングル(ノーマル)のボーナス確率表



※兄弟機に「キングオブジャングル2」も存在(筐体が緑だったかな…)。




(「キングオブジャングルにハマった日々」の項、了)


ドリフに新ギャグを提供?

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今から35、6年くらい前の古い話になるが…

小学校低学年の時分、同じクラスに「N君」という男の子がいた。

背丈はさほど大きくなく、色白で少々ポッチャリ型。性格は温厚だった。
物静かで、運動より勉強が得意。テストは大抵が高得点の秀才タイプだ。

ただ、友達付き合いが苦手な感じで、休み時間も一人ポツンと読書が多かった。
積極的に話しかけても、反応はイマイチ。一緒に遊ぶ友人も少ないようだった。

まぁ、頭は良いが、孤独を好むというか、覇気がないというか、根が暗いというか。

一方、当時の私は、明るさと活発さだけが取り柄で、あまり勉強が好きではなかった。
何よりもまず「遊び」が優先するタイプだったので、当然と言えば当然だが。
(勉学に多くの時間を費やすようになったのは、小6の中学受験がきっかけ)

学校が終わると、近くのグランドや空き地で友達と野球。暗くなるまでひたすら遊んだ。

また、親に小遣いを貰うと、馴染みの駄菓子屋に直行して、少ない予算であれこれ飲み食い。
(赤い汁入りスモモ、プロ野球チップス、ベビースターカップラーメン、マルカワフーセンガム、
キャベツ太郎、アンズジャム、ソースせんべい、コーラ飴、ホームランバーなどが好物)

さらに、探検と称して学区外も頻繁に歩き回り、偶然出会った別の学校の子と仲良くなったり。
(調子に乗って、その子の家に上がり込んで、菓子やジュースを御馳走になる事も…)

ともかく「アクティブさ」「社交性」の面でいえば、人生で最も秀でていた頃だ。

そんな私は、N君の内気な性格が気がかりで、「彼を笑わせて明るくしたい」と常々思っていた。

そこで、何か面白い「一発ギャグ」を彼に披露して、笑いをとってやろうと考えたのだった。

無い知恵を振り絞ってあれこれ考えた結果、こんな一つのギャグを編み出した。

~親指と人差し指を「指鉄砲」の形にして、「デーン!」「デーン!」とN君を撃つ(真似をする)~

たった、これだけである。何とも単純で子供っぽい発想だったが…(子供だから当然か)

これでN君が笑うか大いに不安だったが、「ものは試し」と、次の日の休み時間に作戦を決行。

ただ、一人でやってもインパクトに欠けるので、仲良しの友人2名にも訳を話して協力を仰いだ。

例の如く、教室で読書にふけるN君の不意をつき、「デーン!」「デーン!」と背後から強襲。

最初は、呆気に取られて驚いていただけのN君。だが、コチラが何度も「デーン!」とやると、
次第に笑顔を見せるようになり、遂には「デーン!」とやる度に「アハハッ!」と大きな声で
笑うようになった。

こんなシンプルなギャグでも、彼の笑いの「ツボ」にハマったようだった。作戦は成功である。

その後も、休み時間は勿論、体育の授業中や給食の時間など、何かにつけて「デーン!」を
彼にお見舞いした。当のN君も、それを心底楽しんでいる風に見えた。

この件がきっかけで、N君は次第に性格が明るくなり、クラスの皆とも溶け込んだ訳だが、
結局、学年が上がって別のクラスになってから、理由も知らぬままに転校してしまった。

それから暫く経ったある日、家で大好きなドリフの「8時だよ!全員集合」を観ていると、
番組の前半にやっていた定番の「ドタバタコント」で、こんなシーンに遭遇する。

コントの設定は失念したが、いかりや長介と加藤茶の掛け合いで、何かやりとりがあって、
いかりやが加藤に向って「5秒前、4、3,2,1 デーン!」とカウントダウンの合図を送る。

すると、加藤が最後の「デーン」の声に合わせて、これでもかという「変顔」を披露したのだ。

今まで、全員集合でも「大爆笑」でも見なかった「新ギャグ」に、観客の子供達は大ウケ。
(志村と仲本が謹慎中で「3人構成」という非常時だった為、インパクトも大きかったのだ)

で、その時、いかりやさんが「デーン!」とカトちゃんの顔に向けた指の形が、まさに
人差し指と親指で作る「指鉄砲」そのものであった。
(5、4、3…のカウントダウンで指を一本づつ折り曲げて、最後に指鉄砲を出す流れ)

「デーン!」と「指鉄砲」を組み合わせた新ギャグに、私は笑いよりも「衝撃」を受けた。

「あの時、N君を笑わせた自分の一発ギャグが、ドリフの新ギャグになっている?」

実は、この衝撃には別の「伏線」もあって、N君と同じクラスの時、「彼の父親は、TBSの関係者
らしい」と、誰かが噂していたのを覚えていたのだった。確か、本人にも「真偽」を確認したが、
どうにも要領を得ない感じで、ハッキリとは答えてくれなかった。

そんな事情があったから、この新ギャグをTVで見た私の脳内で、ある「妄想」が一気に駆け巡る。

「N君は私の「指鉄砲ギャグ」をいたく気に入り、自分の家族にも紹介した。すると、TBS勤めで、
しかも「全員集合」の番組制作にも関わっていたN君の父親が「これは」と思って、会議か何かで
いかりやさんに話した所、いかりやさんも気に入って、例の「カトちゃん変顔ギャグ」にアレンジ
したんじゃなかろうか…」

とまぁ、こんな感じである。「するとN君の転校も、人気番組に携わってTVの仕事が忙しい
彼の父親が、職場に近い都内の一等地に新居でも構えたのか…」と、妄想は止まらなくなる。

そのN君とは、もう35年以上も音信普通の為、事の真相を突き止めるのは、恐らく無理だろう。
彼の父親がTBSの関係者かどうかも、ましてや、ドリフの番組制作に関わっていたかどうかも、
憶測の域を出ないので全く判らない。したがって、私がN君に「デーン!」のギャグを披露した
時期と、その後ドリフの新ギャグが誕生した時期が、たまたまカブッただけの可能性だってある。
いや、むしろ、そう考える方が自然なのかもしれない。

ただ、あの絶妙なタイミングでドリフが新ギャグを出した事(これは、3人体制で持たせる為、
いかりやさんが急遽編み出したギャグ、とする説が有力だが、それだけに、色んな関係者から
ネタの材料を探っていた可能性もある)、しかも指鉄砲の時よく使う「バーン」「バキューン」
ではなく、あえて「デーン!」という独特の擬音を使った事が、単なる偶然以上の「何か」を
私に感じさせたのだった。

ひょっとすると、いかりや+カトちゃんの合作「5秒前、4、3、2、1、デーン」は、私がN君に
見せたあの一発ギャグが元ネタになっていたのかも…そんな子供時代の下らぬ妄想を
思い返すと、大人ながらにワクワクする。ただ、それだけの、他愛ない昔話である。


(「ドリフに新ギャグを提供?」の項、了)

「ふしぎばなし」(幼年みんわ10、岸なみ、偕成社)

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前記事で小学校低学年の頃を振り返ったら、別の事も思い出したので
備忘録として記す。

その記事では「当時、あまり勉強が好きでなかった」と書いたが、別に
「文章に接する事」自体が嫌いではなかった事を、一応申し添えておく。

むしろ、日本の昔話とか世界童話(グリム、イソップ、アンデルセンetc)などは、
好きだったクチである。

前回触れた「8時だよ!全員集合」のある土曜日などは、1時間前の夜7時から同じ
TBSで「まんが日本昔ばなし」(声:市原悦子、常田富士男)を楽しみにしていた。

また、その頃、自宅には世界文化社「日本の民話」シリーズや「少年少女世界の名作」
シリーズ、「ドレミファブック」(朗読レコード付き童話絵本)なんかが並んでいた。
そうそう、小学館の「世界の童話」シリーズもあった。教科書嫌いでも、そんな類の
童話を読むのがとにかく好きで、妙に正義感が強くなってしまった。「勧善懲悪」を
教訓とする昔話に傾倒しすぎた「副作用」だろうか。

ともかくも、童話や民話を好んだ幼少期の自分には、特にお気に入りの一冊があった。

それが、記事タイトルでも紹介した「ふしぎばなし」という絵本。残念だが、手元に
現物は残っていない。毎晩、枕元で寝落ちするまで読みふけるくらい好きだったが、
大掃除か引っ越しかで誤って捨てたらしく、いつの間にやら無くなってしまった。
実に惜しい事をした。

内容は、「ぶんぶく茶釜」「一寸法師」「王様の耳はろばの耳」など定番の昔話の他、
「隣の家の鶏の卵を盗み食いする悪童が、こっ酷い罰を受ける話」とか、「爺さまに
助けられた小ネズミが恩返しする、浦島太郎に似た話」とか、そんなのも入っていた。

早速、「ふしぎばなし」や収録内容であれこれとキーワード検索をかけた所、運よく
その本の「概要」をまとめたサイトを発掘。但し、無断リンクは怒られそうなので、
興味のある方は自身でお調べ頂きたい。脳裏に焼き付いた表紙のさし絵(「ぶんぶく
茶釜」のタヌキ)も載っていて、懐かしく拝見させて頂いた(「まんが日本昔ばなし
~データベース~」という素敵なサイトである)。ただ、本の現物を手に入れようと
思ったが、あまりに古い本の為か、アマゾンやオークションで中古本を見つける事は
出来なかった。

(因みに、「ふしぎばなし 岸なみ 偕成社」でググると、上記サイトが上位ヒットする)

件のまとめサイトによれば、「ふしぎばなし」は偕成社から昭和48年に初版が出たとの
ことだが、自分は小学校に上がる前後の、昭和51~53年頃に読み始めた記憶がある。
日本のみならず、中国や朝鮮の昔話も収録されていて、子供ながらに読み応えのある
内容だった。因みに、「幼年みんわ10」とあるのは、当時、偕成社から「幼年みんわ
シリーズ」が出ていて、その10作目が「ふしぎばなし」だったという事である。

ただ惜しい事に、そのサイトでは収録された各話のタイトルや物語の背景が短く紹介
されているのみで、各話の具体的な内容や概要には、あまり触れていなかった。幸い、
私は幼少期に繰り返しその本を読んでおり、今も全話の内容をあらかた覚えている。
良い機会だから、今回は各話の「概要」を振り返ってみたい。無論、40年近く前の古い
記憶に基づくので、話の細かい設定などは記憶違いしているかもしれない。どうか、
ご理解の程を。


 「ふしぎばなし」(幼年みんわ10、岸なみ、偕成社、1973年)各話概要(古い記憶に基づく)


(1)一寸ぼうし

子供がいない爺さん婆さんが「小さくてもいいから子供が欲しい」と願うと、一寸ほどの
小さな男の赤ちゃんを授かった。二人は「一寸ぼうし」と呼んで大切に育てる。しかし、
いつまで経っても小さいままの一寸ぼうしは、周りの子供達から馬鹿にされて、爺さん
婆さんは悲しむ。そんな一寸ぼうしだが、ある時一人前になるべく「京に出る」と宣言。
腰には針の刀を差し、お椀の舟と箸のかいで川を下って京に向かう。京で大きな屋敷を
見つけて「家来にしてくれ」と頼むと、そこのお嬢さんが気に入って、家来にして貰う。
一寸ぼうしは喜んで、お嬢さんの手習いの世話をする。ある日、お嬢さんが外出すると、
山中で鬼に襲われる。周りの者は逃げてしまったが、一寸ぼうしは恐れず戦う。途中で
鬼に食われてしまうが、針の刀で腹の中をチクチク刺すと、鬼はたまらず一寸ぼうしを
ペッと吐き出して逃走。慌てた鬼が置いて行った「うちでの小槌」をお嬢さんが振って
「大きくなれ」と言うと、一寸ぼうしはグングン大きくなって、立派で美しい若武者に。
無事一人前になった一寸ぼうしは、お嬢さんと結婚して身分も上がり、田舎の爺さんと
婆さんを京に呼んで幸せに暮らした。



(2)とっくりじいさん

酒好きな爺さんがいたが、貧乏で腹いっぱい飲むことができない。せめて、自分が死んだら
土になって、「とっくり」に生まれ変わって酒を一杯入れて欲しいと願う。その願いが叶い、
旅先で死んで土に返り、大どっくりになる。だが、それを買った寺の小僧は「しょう油」を
入れて戸棚にしまった。酒どころかしょう油を飲まされたから、しょっぱくてたまらない。
すっかりアテが外れたとっくり爺さん、毎晩戸棚から抜け出しては、水をガブガブ飲んだ。
気味悪がった小僧にそう告げられた住職は、夜中に一人待ち構える。すると、戸棚の中の
とっくりが勝手に抜け出して、水を飲んでいる。訳を聞いた聞いた住職は哀れに思って、
とっくりの中のしょう油を捨てると、代わりに美味しい酒を並々注いでやった。やっと
本当の望みが叶って、とっくりじいさんも満足だった。


(3)文ぶくちゃがま

ある村に一人の貧乏な男がいた。一文無しで、食べるものもない。そこへ顔なじみのタヌキが
やって来て「俺が茶釜に化けるから、それを売って足しにしろ」という。男は言われた通り、
タヌキが化けた茶釜を持って近くの寺に行くと、住職に高値で売った。住職は、その茶釜を
小僧に磨くよう命じる。小僧が思いっきり強く磨くと、タヌキは痛がり「やさしく磨け」と
言う。小僧は気味悪くがって住職に告げる。そこで住職が茶釜をやんわり磨くと、タヌキは
くすぐったいのを必死に我慢する。磨いた茶釜に小僧が水を入れて、囲炉裏にかけてお湯を
沸かすと、熱がったタヌキが思わず尻尾や手足を出して、大ヤケドで命からがら逃げだした。



(4)しおふきうす

お人よしの兄と、ケチで意地悪な弟がいた。兄は、家の食べ物を貧しい人達に分け与えたから、
自分も貧乏になってしまった。そこで、裕福な弟に食べ物を恵んで貰いに行くが、ケチな弟は
「食べ物をやってしまう兄さんが悪い」と突っぱねる。兄が途方にくれていると、老人が出現。
老人も空腹な様子だが、兄は「あげるものは何もない」と悲しむ。唯一残っていた「石うす」も、
食べる足しにならない。すると、老人が石うすに不思議な力を与える。不思議な呪文を唱えると、
石うすが勝手に回り出して、米をザンザカ吐き出す。驚いた兄が「豆を出せ」というと、今度は
石うすから豆がザクザク出てくる。老人は、石うすを止める呪文も兄に教えると、「欲張っては
いけない」と釘をさす。兄は、その石うすで村の人々に御馳走を振る舞い、村中が元気になった。
そして、兄も金持ちになった。それを聞いた弟は羨ましがり、「俺にも石うすを貸せ」と強引に
奪って逃げる。海まで行き小舟に乗り込んだ弟は、試しに「塩を出せ」と言って石うすを回す。
塩がザンザカ出てきたが、肝心のうすの止め方が判らない。そのうち、舟は塩で一杯になって、
欲深い弟は石うすと一緒に海中深く沈んでいった。海水が塩辛いのは、そのうすが今も海底で
回り続けているからだ。



(5)金のおうぎ銀のおうぎ

グータラな男が「遊んで暮らしたい」と神様に頼むと、「金のおうぎ」と「銀のおうぎ」を授かった。
金をあおぐと鼻が伸び、銀をあおぐと伸びた鼻が縮んで元に戻るという。二本のおうぎを手にした男、
町でとびきり美人の娘とすれ違うと、すかさず金のおうぎであおいだ。すると、娘の鼻は天狗の如く
伸びてしまい、一緒にいた金持ちの両親も大騒ぎ。どんな名医や祈祷師を呼んでも治らないので、
両親は「娘の鼻を元に戻したら、娘の婿に迎えて遊んで暮せるようにする」と張り紙を出す。それを
見た男が「鼻を治して差し上げよう」と白々しく出向くと、娘も親も大喜び。男は治療のフリをして、
銀のおうぎでパタパタ煽ぐと、娘の鼻も元通り。念願叶って金持ちの婿になった男。のんびり寝つつ
パタパタとおうぎで煽ぐが、間違って金のおうぎを使ってしまう。たちまち男の鼻は伸び、雲の上で
雷様が住む家の囲炉裏にズブリと突き刺さる。「なんだ、これは!」と不審がった雷様、火箸で鼻の
先をブスっと突き刺してしまった。ひどく痛がった男は慌てて銀のおうぎであおぐが、火箸で鼻先を
刺されているから、鼻が縮むたびに自分の体が浮き上がり、雲に向って上がったまま見えなくなって
しまった。



(6)ふしぎなうり

果物のウリ(瓜)を京まで運ぶ行商人の一行は、あまりにも暑いので、喉の渇きを癒そうと背中に
背負ったウリを食べ始める。それを羨ましそうに眺める周りの人々。そこへ一人の老人が現れて、
「わしにも一つくれ」と言って近づくが、「売り物だ。ただではやれぬ」と拒む。すると老人は
彼らが吐き捨てたウリの種をかき集めると、地面に埋めてしまった。すると、たちまち芽が出て
茎がのびると、あっという間に立派なウリが沢山の実をつけた。それを美味そうに食べる老人。
周りの人々にも、ただで分け与える。あまりに美味そうで、行商人らも老人からウリを貰って
食べる。満足げに立ち去る老人。行商人たちも休憩を終えてカゴを背負うが、何とカゴの中は
空っぽだった。老人の不思議な術で、かごのウリは皆に食べられてしまったのだ。「あの老人は
神様だったか」「あの時、1つでも老人にウリをあげていれば…」と後悔するが遅かった。 


(7)天にとどいた竹

あるところに正直な爺さんがいた。爺さんは、子ねずみが子供らに苛められている所を助ける。
すると後日、その子ねずみの案内で立派な屋敷に招待される。親ねずみに感謝されて御馳走に
なった爺さん。帰り際に竹の根をもらって、親ねずみから「台所の裏に埋めろ」と言われる。
爺さんがその通りにして根を埋めると、竹はグングン伸びて天まで届いた。翌朝、台所から
チャリチャリ音がして爺さんが行ってみると、竹の中をつたって小判がザクザク流れ出して
いる。「あれは雲の上の蔵に竹が刺さって、蔵の小判が流れ落ちたに違いない」と村人たち。
たちまち爺さんは大金持ちに。それを見た隣のひねくれ爺さん、「自分も金持ちになりたい」
と子ねずみを踏ん捕まえて、脅して竹の根を手に入れる。それを台所の裏に埋めると、やはり
グングン伸びて天まで届いた。「これで俺も金持ちだ」と喜んでいたが、翌朝、竹をつたって
中から泥水が流れてきた。「雲の上のどぶ川に竹が刺さって、泥水が流れてきたに違いない」
と村人たち。欲張って人のマネをしても、ロクな事にはならない。



(8)王さまの耳はろばの耳

朝鮮を治める王様は、たいへん立派な人だったが、ある秘密があった。それは、耳がロバのように
長いこと。恥ずかしくて、人にも言えない王様は、耳を隠す為に帽子職人を呼び寄せ、自分専用の
帽子を作らせた。立派な帽子をあつらえて王様は満足だが、職人は王様の秘密を握ってしまって、
誰かに喋りたくて仕方がなかった。しかし、喋れば殺されるかもしれない。一人思い出し笑いを
していると、家族に不審がられるが、「何でもないよ」とごまかすしかない。そのうち、職人は
すっかり歳をとってしまった。このまま秘密を腹に秘めて死ぬのは嫌だから、一度は大きな声で
誰かに喋ってスッキリしたいと思った。そこで竹林に入り、竹に向かって「王様の耳はろばの耳!」
と叫んだ。胸のつかえがとれた職人は、心底安心してこの世を去った。すると、竹林がソヨソヨと
風で揺れるたびに、「王様の耳はろばの耳」と聞こえるように。怒った王様は、「そんな竹など
刈り取ってしまえ」と、全て刈り取って山椒を植えた。だが、山椒が大きくなって葉をソヨソヨと
揺らすと、やっぱり「王様の耳はろばの耳」と聞こえた。結局、国中の人々が王様の秘密を知った。
でも、人々は「良い政治さえすれば、耳の大きさなんて関係ない」と言った。それを聞いた王様は
安心して、帽子をとって耳を出すと「この大きな耳で国民の話をよく聞き、良い政治をしよう」と
心に決めた。



(9)誰もいない町

昔、中国のとある村に「しよ」という少年がいた。「しよ」は大変ないたずら者で、毎日隣の
鶏小屋にそっと忍び込み、卵を盗んで熱い灰に埋めて、ゆで卵にして食べていた。自分の鶏が
卵を産まなくなったと思い込む隣人を、陰で笑う「しよ」。ある日、役人風の男が「しよ」の
家にやって来て、一緒に役所までくるよう言った。「しよ」が食べかけの卵を懐に隠して後を
ついていくと、「隠しているものを当ててやろう」と言われる。「しよ」が「ゆで卵です」と
いうと、役人は「熱い灰の中で作ったゆで卵だな」と笑う。やがて、大きな城門が見えてきた。
「しよ」は、「ここは畑だったが、いつの間に城が出来たのか」と不思議がる。役人に「中に
入れ」と言われて進むと、城門がガシャンと閉ざされる。その足元はなぜか熱い灰で覆われて、
靴の裏がどんどん焦げていく。城の中には、人っ子一人いない。「しよ」は怖くなって反対の
門に駆け寄ったが、「しよ」が近づいた瞬間、バタンと門が閉まる。そこで、別の門に走って
いったが、やはり寸前で門が閉まってしまう。靴は焼け焦げて素足となり、熱くてたまらない。
「しよ」は苦しそうに走り回り、最後の城門に向かうがバタリと閉ざされる。その様子を見て
いた村人たちは、「「しよ」が畑で走り回って一人で遊んでいるよ。」と笑うだけで、助けず
行ってしまう。確かに、村人たちにはそう見えたのだ。そこへ、姿を消した息子を探していた
父親が現れる。狂ったように喚きながら走り回る「しよ」を父が呼び止めると、そのまま気を
失って倒れる。父が近寄って「しよ」の両足を見ると、真っ黒に焼け焦げていた。畑を走って
回っただけで、どういうことか…と不審に思う父親。だが、「しよ」だけは分かっていたのだ。
隣宅の卵を毎日盗み出しては、熱い灰に埋めてゆで卵を食べていたから、自分が灰に焼かれる
「罰」を受けたのだと…。



(「ふしぎばなし」(幼年みんわ10、岸なみ、偕成社、1973年)の項、了)

ドラキュラ(ネット、4号機)

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1997年(平成9年)にネット(NET)から登場したAタイプ4号機「ドラキュラ」
(筐体に「ドラキュラEX」とあるが、正式名称は「ドラキュラ」である)


(コメント)

19世紀の著名な怪奇小説「ドラキュラ伯爵」がモチーフ。ネットといえば、4号機時代
「ドラキュラ7A」(’99)、「ドラキュラ7DX」(’99)、「ドラキュラRX」(01)、「十字架」(’04)、
「十字架600式」(’04)など、ドラキュラに因んだ機種を多数リリースしたが、その元祖と
いえるのが本機。同社にとっては、まさに「記念碑的」な一台だろう。

(5号機時代も「ドラキュラ」(’09)、「十字架2」(’13)、「十字架3」(’16)
など後継機が出ているが、いずれも当ブログの守備範囲。コメントは避けたい。)


ドラキュラや吸血鬼、或いはコウモリ絡みの歴代機種は、台自体の特性とキャラの個性が
相まって、パチ・スロ問わずインパクト大。古くは平和の旧要件ハネモノ「こうもりくん」
「ミスこうもりさん」、同社の新要件ハネモノ「ドラッキー」、ニューギンの新要件ハネモノ
「ドラキュラ城」などが記憶に刺さる。デジパチだと、竹屋の名機「モンスターハウス」や
その後継機、或いはSANKYO「CRFゴーストSP」のドラキュラ図柄なんかがピンとくる。
一方、スロでは本機をはじめとするネットのドラキュラシリーズが、やはり最右翼だろう。
「こうもり」のBAR図柄だと北電子3号機「アポロン」も思い当たるが、あれはギリシャ
神話がテーマだから、ドラキュラとの関係性も薄いハズ。コウモリといえば、マツヤの
4号機「パタッキーSP」なんかも思い浮かぶ(O線Y駅某店でバリバリの〇モノを打った)。


この時代のネット(NET)は、日活興業時代の初期4号機から長く付き合っていた旧筐体を、
(社名変更を機に)新筐体へ刷新。本機や「ペンタゴン」(新筐体1号機)「ジュリアンS」
「ネイバル802」「ドッグファイト」など、立て続けに送り出した。その新筐体の各機種を
売り込む際の「営業戦略」として、他社よりも価格を安めに設定した事が、導入率アップに
貢献したともいわれる。それ故、「完成度の低さを値段でカバー」と揶揄されたりもしたが、
実際に打ち込んでみれば、ドラゴンエース時代から続くリールの「大スベリ」あり、新たに
テーブル制御を用いた機種なら多彩なリーチ目あり、さらにサウンドのクオリティーの高さ
など、評価すべき点は多かった(コイン投入口トラブルなどの粗さもあったが)。角ばった
スマートな筐体、広くて見易いリール(ワイドスルースクリーン)、成立ラインが赤く光る
仕様などには好感が持てた。「価格が高いから良い機種」とは一概に言えないし、仕入れが
安い分は客にも還元できたから、「値下げ戦略」を安易に批判するのは、筋違いだと考える。
私自身、新筐体の時期に登場した「サハラ」(大量獲得新基準機のハシリ。枚数こそあまり
取れないが、ビッグ中のリプレイハズシの変則的システムなど、新基準の先駆的存在だった。
ネット初の完全告知)に心底ハマったクチ。90年代後半~末期のネットに対する思い入れは、
それなりに強い。


ビッグ偏向仕様で、低設定域でもビッグ確率は高め。その分、バケ確率を削っていた。
また、通常のメイン小役であるベルは、払い出しこそ12枚だがさほど頻繁には落ちず、
さらに小役カウンターも非搭載だった為、出現率(コイン持ち)は大きくバラついた。
通常の小役狙いの効果がほぼなく(取りこぼす唯一の小役がチェリーだが、出現率は
低い)、ハズシ効果も「そこそこ」で、全体的に見れば辛い台だった印象は拭えない。
ただ、これも当時のネットが機械割の甘い台と辛い台を用意して、ホールの営業形態
(交換率)に合った台が選べる戦略を採用していた事による。本機の場合、明らかに
高換金率向けのスペックだった(ペンタゴンやジュリアンなどは、低換金向けの仕様)。
但し、実際は7枚交換店で普通に見かけた(これでボッタだと、目も当てられないが…)。


私自身、本機は渋谷「マルハンパチンコタワー」(閉店)でよく実戦したが、当時まだ
等価ではなくて、7枚交換だったと記憶(その後、5.6枚⇒等価という流れだったハズ)。
換金が低かった分、高設定と思しき好調台も多かった。但し、朝から大行列が出来る程の
超人気店だったから、自分が行くのは大抵が午後以降で、シマの看板台は抑えられていた。
そんな中でも、ビッグ連打で1500~2000枚くらい出した経験は、幾度もある。マルハン、
白鳥、ジャンボマックス、オーケストラ、タンポポ、ジャンボ、ホワイトバード、大番、
ウチダ、日拓、ファイン、タイガー…あの頃の渋谷はアツかったな。


本機のボーナス察知は、リーチ目がメインだった。テーブル制御による豊富なリーチ目が
ウリだった訳だが、シンプルな法則もあり、基本形を頭に叩き込んでおけば問題なかった。
とりわけ、「中リール中段のボーナス図柄」が強い形で、「赤7or緑7or黒BAR」停止で
小役ハズレなら「入り」。但し、第3のビッグ図柄だった「棺」(十字架、ダイヤなどと
呼ばれる事も)は弱く、中・中段停止で小役ハズレでも「チャンス目」扱いとなる。一方、
強そうに見える「赤7と緑7の一直線」などは、中リール中段が絡まない限り、当たり前の
ようにガセった(上段緑・赤・赤は入っていたが)。また、大V型や大山型もチャンスで、
中リールの「上段緑7」or「下段黒BAR」が絡んだ停止形は、それなりに期待が持てた。


なお、日活興業時代から「伝統」だった「スベリ」も、一応健在。但し、スーパードラゴン
などの「ヌルリ」という大スベリとは違い、「ストーン」と遠くから飛んでくる感覚だった。
但し、2コマ程度のスベリを伴うボーナステンパイはハズレ時も出たので、3コマ以上大きく
スベって赤7や緑7がテンパイすると、それなりにアツい瞬間となった。


日活時代と一味違ったリール制御、複雑なように見えて、実は判り易いリーチ目、そして
ビッグ高確率ゆえの、小気味よいボーナスの連打。これに、秀逸なサウンド(ビッグ時の
ファンファーレも、図柄毎に3種類用意)が絡めば、否が応でも興奮した。当時、本機は
ネットとしてはかなりの大ヒットを飾ったが、それは「価格が手頃だから」だけではなく、
機種自体の魅力によるところも大きかったハズだ。思い入れをお持ちの方は、多いと思う。



(ボーナス確率)




(払い出し表)


ビッグ図柄は3種類、レギュラー図柄は2種類。
小役はベルとチェリーの2種類のみ。後はリプレイ。


(リール配列)




(主なリーチ目)

(A)2リール確定目
配列上、チェリー成立時を除き、左リールに必ず何れかのボーナス図柄が停止。
中リール中段に「赤7or緑7or黒BAR」が停止したら、小役ハズレで入りとなる。
よって、中を止めた時点で小役非テンパイなら、その時点で二確となる。























(B)小役ハズレ目











(中・中段の棺は弱いが、リプとのWテンパイハズレはOK)



(C)成立後のリーチ目


(左チェリー出現時、チェリーが枠内4個以上で入り)


(同上)


(通常、この形でベルは揃わない)


(D)その他


一見入っていそうに見えるこんな目も、普通にガセってしまう。
ボーナス一直線型は、中リール中段絡みでないとリーチ目とは
呼べない。但し、下の形は入っている。


(上段緑・赤・赤はリーチ目)

一直線型の他、大V型や大山型もチャンスだが、いずれも中リール中段に赤7、緑7、黒BARが
絡まないと、確実なリーチ目(小役ハズレ目)とはいえない。また、中リール中段でなくとも、
「上段緑7」or「下段黒BAR」が絡めば、それなりに期待できた。



(リプレイハズシ手順)

※「1,2回目は順押し・適当打ち。3回目は逆押し適当打ちでリプのテンパイ形に
合わせて左を狙い分ける」だけのシンプルな手順もあるが、以下の方法を使うと、
成立役を確実に見抜ける。ハズシ効果は、適当打ち比で約20枚。


(A)1、2回目の小役ゲームは順押しで、左枠内にチェリー狙い。
(メイン小役のベル(12枚)は、適当打ちでOK。チェリー出現率は低いが、一応狙う。)

(B)3回目の小役ゲームは、中押しで上段緑7狙い

(a)そのまま緑7上段停止か、(b)1コマスベって緑7中段停止に分岐。


(a)中リールがビタ停止(上段緑7)=「ハズレorジャックイン」

右リール上段に緑7を狙う。


そのまま右上段緑7停止ならハズレ確定。左は適当打ち。

 
一方、ジャックイン時は右下段まで緑7がスベッてリプが下段受けに。
左には、「棺付きの赤7」を下段or枠下に狙えば、リプレイを外せる
(棺付きの黒BARを下段or枠下でもOK)。ハズシの余裕は2コマ。


(b)中リールが1コマスベッた場合(下段緑7)⇒ベルorチェリーorジャックイン
 (右中段緑7の画像)


右が1コマスベって下段緑7でチェリー。左枠内チェリー狙い。但し、ほとんど出ない。


右のベルがスベッて上段受けならベル確定。左上段に、緑7の上のベルを狙って12枚ゲット。


右のリプレイがスベッて下段受けならジャックイン確定。やはり棺付き赤7を下段or枠下でハズす。

残り12ゲームから順押し・チェリー狙いに戻す。


なお、効率を重視するなら、3回目は中・右適当打ちで、ベルテンパイなら左テンパイラインに
緑7狙い。リプレイがテンパイしたら、(1)上段受けなら、左の上or中段にチェリー狙い、
(2)中・下段受けなら左はリプレイ成立ラインに棺付きの赤7狙い(1コマ遅くても可)でOK。
但し、成立役が曖昧になる上、リプ上段受け、中段受けにも対処が必要となり、たまたまリプが
テンパイしただけの「完全ハズレ」時に、左でハズシを行う機会が増える。確実にジャックイン
成立を見抜き、かつ下段受けに限定する意味でも、今回紹介したハズシ手順は有効だった。



(ネット4号機「ドラキュラ」の項、了)

CRビッキーチャンスI(SANKYO、CRアレパチ)

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1993年(平成5年)にSANKYO(三共)から登場した新要件アレパチ
「CRビッキーチャンスI」

・賞球…オール16
・大当り確率…1/480
・ループ率80%の超強力連チャン機



(コメント)

言わずと知れた、SANKYOの爆裂連チャンアレパチ。当時、「爆連アレパチ」は
藤商事と太陽電子の2トップだったが(藤…アレキング、エキサイト、アレジンetc/
太陽…スーパーアレパチ、アレパッチンDX、アレパッチン365、アレパッチンET、
モダンタイムetc)、その2強に「風穴」を開けるべく、三共が「初のCRアレパチ」
として送り込んだのが本機だ。強烈な連チャンで多くのファンが虜となり、まさに
巨大な風穴を開ける事に成功した。


なお、あまり知られていないが、本機の登場以前に、同社はマイナー現金機の
「ビッキーチャンスI」も出しており(盤面やデジタルはほぼ共通)、そのCR版と
して後発で出たのが本機だ(連チャン性は全く違う)。また、同社のアレパチに
「ビッキーマグナムI(II)」という先行機も存在したが、やはり設置は少なめ。
また、本機登場後には、ヤクモノが機関車の「CRビッキートレインII」という
個性的なアレパチも出たが、本機はとうって変わってマイルドな出方であった。


本機と対峙したのは、新宿・歌舞伎町(西武新宿駅そば)「日拓」(現エスパス)。
当時、このエリアには日拓系チェーンが併設・スロ専合わせて7軒ほどあったが、
本機を置いたのは、「横浜銀行新宿支店(JUKIビル)」や海鮮割烹「勇駒」などと
同じ並びの「3号店」。本機のシマは異様な程の「鉄火場」状態で、眼を血走らせた
オッサンや若者で絶えず盛況だった。積み上げたドル箱も印象深いが、それ以上に、
床に散乱した無数の玉(「落ちた玉などシラネ、連チャンにぶっこめば関係無し」の
空気)や使用済の大量のパッキーカードで雑然とした感じが、「いかにも」といった
シマの雰囲気を醸し出していた。因みに、この店は、やはり連チャンアレパチの定番、
藤商事「アレンジマン」(パチプロ集団「梁山泊」のターゲットになった台でもある)も
同時期に設置。コチラも負けじと鉄火場の空気ムンムンだったが、パッキーカードは
落ちていなかった。まぁ、現金機だから当然である(但し、店によっては、現金機の
シマにパッキー対応の玉貸機をつけているところも。)


当時は暇さえあればパチ屋通い、しかも勝ったり負けたりで満足のパチバカだったから、
資金にさほど余裕は無かった。だが本機と勝負する場合、それなりの軍資金がなければ
安心できない。で、私の取った策が「ハマリ台のハイエナ」だ。大当り直後に空く台が
あれば絶好のハイエナのチャンスだが、あいにくそんなユルい客は見当たらず、大抵は
ガンガン金を突っ込んで連チャンさせて、連チャン終了を確信して止める手練ればかり。
ただ、シマの挙動を見ていると、「大ハマリ後に連チャン」の光景を当たり前のように
見かけたから、やみくもに打つより、他人がタンマリ投資して諦めた後釜を狙った方が、
気分的には楽だった。そこで、同じ新宿日拓チェーンでスロの「アポロン」をハイエナ
していたのと同じ要領で、大ハマリ中の台をチェック。但し、台はすぐに空かないから、
一旦店を出てラーメン屋で飯を食ったり、ゲーセンで得意の「テトリス」をチマチマと
やったり、歌舞伎町中のパチ屋、スロ屋を歩き回ったりして時間を潰してから店に戻り、
チェックした台が空きになっていたら、すかさず座る方法をとった。当時、台上データ
ランプなど無かった時代なので、こうしたアナログな立ち回りでも、案外と奏功した。
実際、お座り1パッキーで当たる事もあったし、ある程度投資してダメなら未練なく
諦めたから、さほど大怪我する事なく付き合えた。但し、露骨にハイエナを決めたり
すると、隣でアツく現金投資中の強面オヤジに、物凄い形相で睨まれたり…。ただ、
自分のハマリ台の上皿を殴りつけて当方を威嚇する姿にも、心揺れる事はなかった。
あの時代、パチ屋でのこうした一つ一つの局面が、まさに「精神修養」の場だった。



(通常時のゲーム性)

デジタル下のヘソ入賞後、3桁のメインデジタル変動。デジタル回転時間は0.24秒と短く、
ヘソ入賞後、ほとんど時間を置かずに停止する。このデジタルに「111」「555」「777」
「999」のゾロ目が出れば、大当りで14ラウンド。「333」なら小当り2ラウンドとなる
(但し、1ラウンド16発仕様の為(⇒後述)、13発目や14発目などでデジタルが揃うと、
そのラウンドでの払い出しが受けられず、1R160発がフイになる)。デジタルが大当り、
小当りになると、ヘソ内臓の回転体が時計方向に回って、一時貯留玉は右側のVゾーンに
入って権利発生。デジタルがハズレなら回転体は反時計方向に回り、貯留玉は左サイドの
ハズレ穴へと送られる。


また、本機はアレパチの為、1ゲーム16発打ち切るとゲームオーバーとなり、一旦
リセットされる。賞球数は一応「オール16」だが、パチンコのように入賞口に一発
入る度に賞球が得られた訳ではない、盤面最下部ナンバーポケットへの入賞により、
1~16のナンバーランプが4つ横並びで点灯して初めて「1点」獲得となり、1ゲーム
終わる毎に精算されて、「1点につき16発」が払い出される(最大10点=160発)。
玉持ちは酷く悪かった。なお、右デジに特定5図柄(数字以外)停止で、盤面左の
電チューが一瞬開放するが(入賞時は2,6番ポケット点灯)、通常、左サイドの
ポケット絡みで得点が入るケースは、ほぼ皆無だった。



(ヘソのスタートチャッカーは一時貯留式。なお、ヘソの左右には「8」の数字が
あるが、これはデジタルの当否に関わらず、ナンバーポケット8番が点灯する意味)



1~16の番号付き入賞穴=ナンバーポケット。ここに入れて「1、2、3、4」「11、12、13、14」
のように「4連続」でナンバーランプが点灯すれば、「1点」入る訳だ(5連続で2点、6連続で3点)。
最大16発打って、できるだけ多くの点を稼ぐのがアレパチの基本。但し、連チャンアレパチの場合、
大・小当りして右打ちすれば、最高点を取り易いタイプが大半。本機も同様で「11、12、13、14、
15、16」が全灯し易い。理由は3つ。1つ目は、「13、15」のポケットが元々入賞し易いゲージ
だった事(逆に、通常時の得点を防ぐ為、最初から入賞しづらいゲージになっているポケットも)。
2つ目は、盤面右スルー通過で真下の電チューが開くが、電チュー入賞で「11、12、14、16」が
全灯して、得点2倍の「2倍ランプ」も点いた事。そして3つ目は、「12、13、14、15」全灯で
「Jack Pot(ジャックポット)」となり、一気に「3点」獲得となる事だ。それ故に、大小当りで
右打ちすると、ポケット下の得点表示には最高点「F」(10点)が出易くなり、各ゲーム終了毎に、
「16発×10点=160発」が払い出されるチャンス。大当り14Rで約2000発、小当り2Rで約300発。
無論、13番に入らないなど、運悪く点数がゼロのラウンドもあった訳だが…。なお、「2~5」や
「7~10」全灯でもジャックポットとなるが、先述の通り、通常時も大当り中もこの部分に入って
払い出しがある機会は、ほとんどない。当然、ヘソも賞球はなく、デジタルが揃うまではひたすら
現金(カード)投資が続く(現金投資中、時間当たり15K以上は平気で消えた)。


なお、メインデジタルが止まる際、大当りハズレの別を問わず、右デジに2種類の止まり方があった。
全デジタル同時にビタッと停止するものと、右出目が2コマ進んで停止するパターンだ。大当りにも、
ビタの当りと2コマ進んで当る時があったから、左右ゾロ目で右デジに「大当り手前2コマ」の図柄が
見えて進んだ時は、大当り確定。逆に、一瞬「3つ揃い停止」と思いきや、右が2コマ進んでハズれる、
思わせぶりで悔しい「逆転ハズレパターン」も。



(初当り確率)

ド派手な連チャンの半面、初当りは非常にシビアだった。抽選には3段階判定方式を採用していて、
一次判定が1/6(カウンターは0~5の6コマ、当選値1)、二次判定が1/64(0~63の64コマ、当選
値1)、そして三次判定が4/5(0~4の5コマ、1以外の値で当選)。即ち、トータルの大当り確率は
1/6×1/64×4/5=4/1920=「1/480」と低い。約1/500の初当り確率は、かつてのデジタル一発台
を彷彿とさせる辛さだった。また、既述のように、通常時の払い出しはほぼ無いので、ハマり出すと
凄い勢いで財布の中身が減って行く(これを防ぐ意味で、私はハイエナ打法を好んで用いた訳だが)。
酷い時は、朝から稼働の良い台が夕方まで初当りしないなど、吸い込みの強烈さは怖い程であった。
無論、その反動が一度始まったらどこまで続くかわからない、あの過激な連チャンだった訳だが…。



(連チャン)

大当り終了後、3段階判定の二次判定(1/64)がフリーパスとなり、大当り確率は1/6×4/5=1/7.5
に大幅アップ。露骨な「1G連」も多く、或いは「1/6」もフリーパスではないかとの推測もあったが、
一次判定は行われていた。連チャンは、三次判定の「4/5」通過に失敗するまで、延々とループする。
即ち、連チャン継続率は80%で、転落率20%。8割ループの激荒スペック。5箱、10箱…とドル箱が
一気に積み上がるのも当然といえた。なお、連チャン中は、大当り確率が1/7.5にアップしていたが、
ヒキ次第では20回以上ハマる事もあったので、大当り後、数回転でヤメるのは厳禁。ただ、先述の
通り、自分のテリトリーで即ヤメする客は皆無に等しく、全てを知った上で敢然とツッ込む猛者で
溢れていた。ループ率8割といえども、引き悪だと単発やショボ連で抜けてしまう為、大ハマリ後、
何の反動も見られないまま「抜け殻」と化す客も少なくなかった。



(モーニング)

電源立ち上げ時の内部特典はないが、店側の「仕込み」でモーニングを入れることが可能。手順は
ヘソに玉を乗せた状態で電源投入。これで電源オンと同時にデジタルが回り出し、「000」で停止。
大当りではないが、内部的に大当り終了状態になっていた。この仕込みの有無を外から判断すべく、
ヘソの回転体の飾りランプの点滅パターンが他の台とズレているものを探す…という技も存在。但し、
朝一の行列や台取りが激しく、しかも入口からシマが見えない状況では、それを探す余裕も無かった。



(大・小当り毎に160発余計に獲る打法)

大当り中は、右打ちでナンバーポケット「11~16」が6連続で点灯して「F」(10点)が出易いが、
それを可能にする重要な存在が、盤面右上にある「OPEN」と書かれたスルーチャッカーと、その
真下にある「2倍」電チューだった。



ご覧のように、電チューには「11、12、14、16」の数字と「2倍」の表示が。大当り中、右打ちで
電チュー上の「OPEN」スルーチャッカーを通過すると、通過の約3秒後に電チューが開放。ここに
玉が入ると、ナンバーポケット「11、12,14、16」が全灯する。一方、13と15には元々入り易く、
右打ちで「11~16」が全灯して、最高点の「F(10点)」が出易くなっていた。


この電チューの特性、即ち、藤商事や太陽電子の連チャンアレパチと違って、スルー通過から
電チュー開放まで約3秒という長い「間」があった事を生かした技が、大当りや小当りの度に
160発づつ出玉を稼ぐ方法である。攻略誌の読者投稿で大々的に発表されたから、ご記憶の
方も多いだろう。


その約3秒の「タイムラグ」以外にも、本機は一種独特な挙動を見せた。それは、大当り中、
毎ラウンド必ず16発をフルに打つ事は出来ず、ナンバーポケットの「11~16」が全灯して
「F」が出た瞬間、玉の打ち出しがシャットダウンされて、ラウンドがリセットされたのだ。
ゲーム消化をスムーズにする意味だったと思うが、この特徴が「160発抜き」を可能にする
要因になっていた。


例えば、10発打った時点で「F」が出れば、そのラウンドは直ちに終了。残り玉が6発あっても
次ゲームに強制移行した。かかる特性を用いて、最終14ラウンドは電チューに玉を入れるより
前に、入り易い「13」「15」に入れておき、両方点灯後に電チューに入賞させる。電チューは
1個入賞で閉じる仕様だが、電チューに1個入賞⇒電チュー閉鎖の瞬間、「11~16」が全灯して
即「F」獲得となり、ラウンドは打ち切られる。この時、電チューが閉じた瞬間にスルーを通過
していれば、通過3秒後に電チューが開く。しかも、ラウンド打ち切り処理によるラウンド間の
「間」が絶妙で、実際電チューが開くのは、次のラウンドに移行した直後であった。こうなれば、
新たなラウンドも右打ちで、開いた電チューに玉を入れて、さらに13、15の点灯も成功すれば、
「F」獲得で出玉を160発(1R分)増える。14Rの大当りが15R、2R小当りは3Rに増えた訳だ。
但し、玉を打ちっ放しでは先に電チューに入れてしまう恐れもあり、単発打ちで電チュー入賞を
防ぐ方法が効果的だった(単発打ちでスルーを通過しても、約3秒打ち出さないだけで、電チュー
入賞は容易に防げた)。なお、先に電チューの方に玉が入って「11、12、14、16」全灯、後から
13と15を狙う格好になっても、その13や15に入球して「F」が出た瞬間スルーを通過していれば、
やはりその3秒後(次ラウンドの頭)に電チューが開くから、同様に160発増やす事は可能である。
また、「13or15待ち(11、12、14、16が付いている)状態)」で電チューも開いている場合は、
単発打ちで電チュー入賞を避けつつ対象ポケットに入賞させれば、次ゲームの頭に再び電チューが
開くので、やはり160発増やすチャンスとなった。元来連チャンし易い本機では、こうした小技を
積み重ねるだけで、勝機も一段と強まる。160発を抜くと連チャン終了…なんて意地悪な仕掛けも
無かったので、積極的に狙える技だった。まぁ、「爆連させれば屁でもない」の風情で、ひたすら
打ちっ放しの客も多かった訳だが…(打ちっ放し全開でも、160発余計に取れるケースはあった)。


結局、その荒くれぶりが仇となり、後に「社会的不適合機」の烙印を押されてしまったが、かの
シンプルでアツいゲーム性は、多くのパチンコファンの願望に見事なまでに「適合」していた。
当時、不適合機のレッテルを貼られた名機は多いが、それは恥ではなく寧ろ「勲章」だと思う。


(SANKYO「CRビッキーチャンスI」の項、了) 

くわまんのパチ☆パチ★パラダイム(2005年12月放映分)

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ビデオライブラリーの整理中、また興味深い映像が出てきたので紹介したい。
さほど古くはないが、約12年前の2005年に録画しておいたパチンコ番組だ。


残念ながら、デジタル変換用機材が不調の為、映像キャプチャーはできないが、
文章のみでもそれなりの「資料価値」はあるハズ。今後、物好きな方がネット
検索をかけた際に引っかかるよう、備忘録も兼ねて残しておく。


★番組名「くわまんのパチ☆パチ★パラダイム」
(東京MXテレビ系列)⇒関東ローカルだったのかな?他地域の方はご勘弁を…。


★録画時期:2005年(平成17年)12月

⇒正確な放映日時は不明だが、番組終了直後に「東京10K・クリスマスラン2005」
というMXのチャリティーマラソン大会(2005年12月23日開催)のCMが入って
いたので、2005年12月放映分と推測できる。

⇒本番組は東京MX系で「毎週金曜、深夜26:30OA」だったの事(どエラく
深夜だったな…)。司会は、ラッツ&スターの桑野信義氏(くわまん)が担当。


★録画内容(番組途中から録画)

⇒「PS NEWS」というコーナーで、女性レポーターの金子絵里がパチスロ
4号機の新機種発表イベントの模様をリポート(当時はパチにあまり興味なく、
週末の暇潰しにダラダラ見ていただけだが、スロ関連の映像が出て来て、急遽
録画を開始した…という心理状態が推測できる)。主役となった台は、サミー
「アラジン2エボリューション(アラエボ)」(2005年、アラジンシリーズ
最初の液晶搭載機)。来場者が実機遊技する模様の他、記念グッズの紹介も。
筐体型の貯金箱、登場キャラ(アラジン、ローズ、ハミル)のクッションや
ぬいぐるみ、着信時にリールが回って光る筐体型の携帯用アイテム、ライター
(側面スライド式/筐体型/押すとLEDが光るタイプ)。続くスタジオトークで
MCくわまんが「横浜アリーナだぜ!」と興奮していたので、イベント会場は
横浜アリーナだったと思われる(イベ当日、ミュージカルも上演されたとか)。
因みに、スタジオトークのメンバーはMCくわまんの他に、八幡あつこ(当時
グラビアアイドル、後に広島東洋カープの石原捕手と結婚)、金子絵里(上記
イベントレポートを担当。コチラも、当時グラビアアイドル、モデル。現在は
結婚して子供もいるとの事)、BOSS(元パチマガ攻略軍団リーダー、OA当時
攻略誌「パチスロ攻略マニアックス」在籍。今も熱烈なファン多し)、そして
ブリザード中川(テレビ東京「TVチャンピオン」パチンコ選手権で優勝。OA
当時は攻略会社「KO企画」所属)の計5名だった。


⇒レギュラー陣が最新台を打って対決する「VS(バーサス)ニューマシーン」の
コーナー。参加者4名(八幡、金子、BOSS、ブリザード)による「ビッグ早当て
対決」。先にビッグを引いた者から勝ち抜けとなり、最後まで引けなかった1名が
罰ゲーム。この日の対決機種は、サミーの「ウルトラマン倶楽部ST」(20インチ
ドーナツビジョンによる美麗な液晶画面を搭載。ウルトラマンやウルトラセブンが
怪獣と対決する演出や、双六のようにリール窓の外周をグルグル回る、ルーレット
演出などが特徴。個人的には新宿駅南口「アラジン」2Fでよく打った)。ロケ地と
なったパチ屋は、JR大森駅の「シンフォニー」。試合展開は、いきなり八幡が対決
演出(「高確率モード中」画面)からイカルス星人を倒してボーナス確定させるも
バケ。その後、ブリザードとBOSSの男性2名が、早々にビッグを引いて勝ち抜け。
女性同士の対決となったが、金子が対決演出無しでいきなりボーナス確定の画面を
出し、青7を3つ揃えてビッグ。結果、八幡えつこが罰ゲームに。このコーナーで、
過去に一度も罰ゲームを食らったことがないという八幡は、激しく落ち込む。続く
スタジオトークでは、罰ゲームを何にするかが話題となって、BOSSから「公称の
スリーサイズが本当か検証したら?」とツッ込まれる場面も。結局、八幡の体重を
抜き打ちで測定する事となり、本人は当初激しく抵抗するも、シブシブ承諾。番組
エンディングで、視聴者に体重公開する事に決まった。


⇒続いて、「教えて!ティーチャー」のコーナー。「ティーチャー伍井」と名乗る
ガタイのよい男性が講師を担当。パチ・スロ初心者のギャルたちにレクチャーする
内容。生徒役は、伊藤あい(当時グラビアアイドル)、田中かおり(同)、そして
まだブレイクする前のはるな愛(もはや説明不要か)の計3名。この日のテーマは、
「パチスロ、良い台を探そうPART1」。パチスロには6段階の設定がある事、皆が
6の台を探して勝とうとしている事、しかし設定は外から見えない以上、立ち回る
知識やコツが必要である事など、基本中の基本を説明。だが、肝心の具体的内容は、
「来週に持ち越し」となってコーナー終了。


⇒ここでCMが入る。番組スポンサーKO企画のイメージCM。OL、学生、主婦、ギャル、
作業員、看護師、板前、おばさんなど、様々な人の顔が次々アップになり、右から左へ
次々と「伝言ゲーム」の要領で何かを伝えていく。そして、少し太川陽介に似た男性が
満面の笑顔でカメラ目線で映った後、「コミュニケーションを大切にするKO企画」の
テロップでCM終了。今となっては「色んな意味で(真意は各自でご理解を…)」貴重な
映像といえよう。


⇒CM明けのスタジオトークでは、視聴者からのハガキを紹介。ブリザードの大ファンと
いう女性から、「思い出の機種はありますか?」の質問が。ブリザードは「大花火」と
答える。その理由は、液晶主体の台が増えている中、リーチ目やリール制御や目押し等、
スロ本来の楽しみが詰まっていたから、とのこと。MCくわまんが同じ質問をBOSSに
ぶつけると、「スーパーバニーガール」辺りを挙げると思いきや、「俺、『思い出の
キス(機種⇒キス)はありますか?』って聴こえた」とまさかのボケに走る。すると、
八幡も「そう聴こえた」と同意、二人で妙に盛り上がる。その八幡は思い出の機種を
「ふたごっち」と回答。出演者の大半が「?」の表情を見せる中、BOSSだけ「ああ、
ふたごっちか~、あったね!」と感慨深げに反応、またも両者で盛り上がる。因みに、
ふたごっちは、ニューギンから1997年に登場した3回権利物。先行機「テキーラ」の
再販Ver。BOSSが「確か『たまごっち』から取ったネーミングだったね」というと、
「たまごっちは96年でしたね」とブリザード。約8年前の古い機種を挙げた事に、MC
くわまんが「あなた、今おいくつ?」と冷やかすと、八幡は「私、年をごまかしている
訳じゃないですよ」とキッパリ。確かに、当時の八幡は26歳で、8年前だと18歳。一応、
パチンコしても問題の無い年齢である。因みに、くわまんの思い出の機種は、子供の頃、
友達の親がパチ屋をやっていて、そこで打った手打ち台。機種名までは判らないとの事。


⇒ハガキ募集の告知などの後、エンディング。最後は八幡が控室で体重測定。体重計に
乗る前、「服を着て測るから」「さっき、お腹いっぱい食べたから」などと、あれこれ
言い訳する八幡。そして、測定値が画面に大写しとなり、「〇〇kg(数値は伏せる)」
と表示。自分から見れば、十分痩せている値だと思えたが、本人は「もういいでしょ、
もう終わり~」と、最後まで大焦りであった。


因みに、スタジオトークで盛り上がる出演者の背後には、オブジェ的に実機が何台か
飾られていた。確認できたのは、サミー「獣王」、アルゼ「ガッツだ!!森の石松」、
三洋「CR新海物語M56」、SANKYO「ボンバーパワフル」、アルゼ「アレックス」。
「ガッツだ」は割とお気に入りで、小田急線・町田駅前の「ダイマツ」跡地に出来た
「グランドフォーユー」って新規店でも一時期よく追ったな。評判こそイマイチの店
だったが、奇跡的に(?)勝ちを拾い続けた。あっという間に閉店となり、その後は
オリパサになったんだよな。そのオリパサでは、「南国育ち」のバタフライをアツく
追っていた事を思い出す…。


(「くわまんのパチ☆パチ★パラダイム」の項、了)


フリーゲームEX(西陣、デジパチ)

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1994年(平成6年)に西陣から登場した
新要件デジパチ「フリーゲームEX」
(小デジ確変+変則時短システム搭載)

・賞球:7&15

・大当り確率:1/230

・「春夏秋冬」の代替機として販売(台数はあまり出回らず)

・ドットデジタル(なんちゃって5ケタデジタル⇒実質3ケタ)
⇒「左2と左端」「右2と右端」は同図柄しか表示されない為、
実質3ケタデジタル。普段は左右からセンターに寄せるような
スクロールを見せて、リーチがかかるとセンター以外の4つの
デジタルがゾロ目状態となり、非リーチなら左右両端に装飾的
デザインが停止したような気もするが、記憶がやや曖昧。

・ピンボールを模した盤面(アタッカー下にフリッパーの飾り)

・一方、図柄はトランプがモチーフ

・デジタル停止順:左⇒右⇒中

・大当り図柄:A、2~10、J、Q、K、クローバー、ハートの
各3つ揃い(計15通り)

・デジタルのカラーは確変図柄(A、3、5、7)が赤一色で、
その他の単発図柄が「赤・橙」「赤・緑」「橙・緑」などに
色分けされていた。

・大当り最高16R継続(10カウント)

・出玉:約2400個

・小デジ確変機能搭載
⇒全15図柄中、「A、3、5、7」の4図柄で当ると、次回大当りまで
小デジ(ヘソの電チューに内臓された1ケタ7セグ)確率が1/6から
5/6にアップして、電チューが頻繁に開く(開放時間は5.8秒。但し
1個入賞で閉鎖)。また、小デジ変動時間も大幅に短縮(通常時は
約29秒変動だが、確変中は約5秒に短縮される)。但し、メインの
大当り確率は1/230のまま変わらず。

・確変突入率:4/15

・2回ワンセット機。確変中に再度上記4図柄で当っても、ループ無し。

・但し、初回が「3、7」で当った場合、さらなる特典が付いてくる。
⇒「2、4、6、8」の4図柄で当るまで、小デジの「時短」は継続する。

・時短ループ率:11/15

・例えば、初回「3」で当たると小デジ確変に突入するが、次回
大当りが「Q」なら確変状態は終了。但し、小デジの時短状態は
そのまま残る、という事。つまり、3、7で当った場合、確変2回
ワンセットに(不定継続の)時短モードが付いてくる仕様。但し、
確変中「2、4、6、8」で当ったら、確変も時短も即・終了となる。

・無論、時短中に確変図柄で当れば、そこから再び小デジ確変突入。

・メーカーは、小デジ確変モードを「チャンスタイム」、時短
モードを「チャレンジタイム」と名付けていた。大当り終了時、
ドット画面には、大当り終了後が確変なら「CHANCE TIME」、
小デジ時短が継続なら「CHALLANGE TIME」とメッセージが
流れた(その他の場合は「YOU ARE THE CHAMP」の表示)。

・時短中は、小デジ確率こそ1/6と通常時と同じだが(確変時5/6)、
そもそも1/6自体が高めの値であり、電チュー開放の機会も格段に
アップしたから、小デジ変動時間の短縮のみでも、投資を抑える
事が可能となっていた。

・現在の滞在モードは、盤面左の大きな1ケタの7セグで確認可能。
ここに「7」が出ていれば小デジ確変中、「3」なら時短モード中、
「8」なら通常時(朝一状態も「8」)と、一目で識別できた。これを
知らない人が、時短中の「3」のままでヤメていくケースも(⇒無論、
即ハイエナ)。

・リーチアクション

ノーマル、コマ送り、レインボーリーチの3種類。どのリーチでも当る。
大当り信頼度は、レインボー>コマ送り>ノーマルの順。

ノーマル…左右テンパイ後、中デジがスローでスクロール。ビタで当る他、
1コマ戻って当る事も。

コマ送り…ノーマル発展。大当り図柄が近づくと中デジがコマ送りに変化。

レインボー…図柄がカラフルに光って伸縮する。中デジは一旦ハズレ停止後、
高速回転を経て停止。当たる時は、高速回転後ビタ止まり又は1or2コマ進む。

・デジタル下のステージには上下動するヤクモノがあり、ヤクモノに当った
玉がヘソ方向に流れる仕掛けも存在。但し、それほどヘソ到達率は高くない。

・当時の対戦ホール:新宿・東南口「メトロ」(現存)

活動範囲での設置店は多くなかったが、新宿メトロは長い1シマにズラッと設置。
場所柄、昼間は客付きイマイチでも、夕方から急に混雑するのが特徴でもあった。
スペックをよく知らないオッサンなどが本機を打つと、小デジ時短モードのまま
(7セグ「3」)でヤメて行ったりしたから、意外とハイエナの恩恵にあずかれる
ケースも。流石に、小デジ確変のままでヤメていく客はいなかったが…。因みに、
同時期、この店ではスロ4号機「ジャックポットIIA」(尚球社)も頻繁に打った。
既に「連打攻略」は対策済だったが、ゲーム性自体が好きでしつこく追っていた。



(西陣「フリーゲームEX」の項、了)


アイスストーリー(オリンピア、4号機)を町田で堪能(2001年)

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16年前の2001年、小田急線(JR横浜線)町田駅に足を運んでいた頃、
「アイスストーリー」というオリンピア4号機と頻繁に対戦していた。



アイスストーリー(オリンピア4号機、2000年登場、Aタイプ)



(ボーナス確率)


(払い出し表)
 

当時の町田駅周辺エリアでは、大小合わせて14軒ものパチ屋・スロ屋が
営業していて、どの店で勝負しようか迷うほどだった。といっても、別に
他地域と比べて甘い店が多かった訳ではなくて、設置台のラインナップが
店ごとに様々で、私の如き「守備範囲」の広い打ち手にとって大変魅力的に
映ったからである。パチ・スロのハシゴ三昧には、最適の環境ともいえた。
(勝ち負けは別として…)



(2001年頃の町田駅パチンコ・パチスロマップ)
A:モモタロー(スロ専) B:エースゾーン(併設)
C:大松(併設) D:ピア(併設) E:バカラ(併設)
F:ゴードン(併設) G:レインボー(スロ専)
H:スーパースター(併設) I:ガイアWEST(併設)
J:ガイアEAST(併設) K:さくら屋(スロ専)
L:ひまわり(併設) M:アルファ(併設)
N:フジ(併設)

2002年にKの「さくら屋」で運命の「シオラー30」と出会ってからは、毎日の
ように同店でシオラー終日実戦が続いたが(人生最初で最後のスロ専生活を送る)、
そうなる迄は、なるべく良い店を探そうと町田中をウロツキまくった事を思い出す。
また、さくら屋に居を定めた後も、連日シオラーだとさすがに飽きてくるし、店に
設定が入っていない時期も少なからずあったので、別のホールに度々「避難」した。
モモタロー(A)なら「クランキーコンドル」「玉緒でポン」「ダイノ2」、エース
ゾーン(B)は「しむけんG」(後に「パイジマ」「ガンダム」も実戦)、大松(C)は
「リズムボーイズ」、ピア(D)は地下フロアの「美麗」「大江戸桜吹雪2」や最上階の
「カウントダウンファイアー」、隣のバカラ(E)は「ロッキー」(高砂)、裏通りの
レインボー(G)は「ライトアランプ」「ウルトラセブン」、スーパースター(H)は
2Fの「大漁2」「エイトマン」「タンゴブラザー」「ツインサーファー」という具合に、
店と設置機種をセットで思い出す。


私が件のアイスストーリーと頻繁に勝負していたのは、上図のJにある
「ガイアEAST」という店だ(登戸駅「スロットハトヤ」でも打ったが、
戦績は芳しくなかったな…)。当時、町田エリアではガイアチェーンが
2店舗出店していて、小田急線の駅から近い方がWEST(I)、遠い方が
EAST(J)だった。共に併設店だったが、WESTは2Fがスロ、EASTは
地下がスロ。どちらも足繁く通ったから、当時のシマの雰囲気も脳裏に
刺さっている。WESTは2Fへの階段を上るとすぐリアルボルテージ2の
シマがあり、さらに奥には山佐キュロゴスやタイムクロスが並んでいた。
また、沖スロも台数こそ少ないが設置。ハナハナ30やサザンコースト30
目当てに出向いたりした(沖スロの真後ろにはマネーゲームがあったな)。
一方のEASTは、地下への階段を下ると、真っ先に目につくのが大花火の
シマで、いつも何かしらの出玉イベントをやっていた。出玉も割と良好で、
大花は、この店の「看板台」的な雰囲気だった。また、それを打つ客層も
結構レベルが高い感じで、カド台で頭上にドル箱を5つ、6つと重ねつつ、
ビッグ中の15枚を毎回リール一周でキッチリ取り続け、ハズシもビタで
素早く決める「猛者」を見かけたりもした。一方、アイスストーリーは
地下階段を下りた裏手にヒッソリ置いてあって、出玉の派手な大花とは
対照的な地味な感じのシマであった。それでも、A-400やオリンピアを
好む客はそれなりにいたから、割と稼働は良かった。勝率も思いのほか
良好で、高設定に座る機会に多く恵まれた感じだ。そうそう、EASTの
すぐ隣にあった「ぎょうてん屋」というラーメン屋が当時お気に入りで、
入ると必ず「ラーメン中盛、味濃い目、麺柔らか目、油少な目」を注文。
また、EASTの角を入った路地に「ゲーヒャク」という小さなカレー屋も
あって、「ご飯の盛りが自由」というサービスに驚いた(残すのは厳禁)。



(当時使用したガイア町田のロボカード。但し、コチラはWESTの方。
アイスストーリーを触ったEASTのカードは手元に残っていなかった。)


では、なぜ当時の私はアイスストーリーという台にハマったのか。
それは、元々オーソドックスなAタイプが好みだったという単純な
理由(因みに、本機の開発コンセプトは「大量獲得機ブーム」への
アンチテーゼともとれるA-400への「原点回帰」である)に加えて、
いかにもオリンピアといった香ばしい4thリール、その4thと出目の
コンビネーションの妙、さらには適度な技術介入性と、私のツボを
グイグイ突く特徴を数多く兼ね備えていたからに他ならない。また、
背筋がゾクッとするほど気持ちよかったボーナス中のサウンドには、
ある種の中毒性があった。まさに「老舗」の名に恥じぬ、バランスの
取れたゲーム性だったといえる。ただ、4thリールにマンモスが出た時、
変則押しするとバグでフリーズする可能性があり、このバグの発覚後は
早々に撤去してしまう店も少なくなかった。全体的に完成度の高い台で
あっただけに、この点に関しては残念だった。


本機は4thリールを搭載、またリール上にはLEDの赤いドットランプも
装備していた(共に当時のオリ系定番)。基本的には、レバーオン時に
LED作動で4thが回り、4thにアザラシやペンギンが出現なら小役ナビ。
アザラシはプラムとチェリー、ペンギンはリプレイとベルに対応した。
ナビ出現時、対応役ハズレでボーナス確定。但し、ベルとチェリーは
適当打ちだとこぼす事もあり、各リールの正確な目押しが前提となる。
また、リプやチェリーは第1停止、プラムは第2停止、ベルは第3停止と
キャラが止まり易いタイミングがあり、普段あまり出ないタイミングで
4thにアザラシやペンギンが出れば、期待度アップ。なお、4th作動時の
スタート音は、乾いた感じのSPサウンドに変化。また、レバーオン時に
スタート音の「遅れ」が発生すると、チェリーorボーナスとなる。さらに、
スタート音が「無音」ならプレミアでビッグ確定。一方、4thリールが動く
タイミングが通常よりも遅れた場合は(4th遅れ)、ベルorビッグ。


4thリール作動後、一旦ブランク(無地)で停止して再始動すればチャンス。
4thは「三日月」⇒「オーロラ(UFO)」⇒「星座(こと座)」⇒「青7」の
順に進んでいき、青7で止まればボーナス。さらに、最終的に白7で停止なら
ビッグ確定となる。一方、4thに「スカ」が出るとハズレで、「CHANCE」が
止まれば次プレイに期待。4thの動き方には様々なパターンが存在(コマ送り、
スロー、繰り返しなど)。最終停止の直前、青7やスカ(CHANCE)を何度も
行ったり来たりする動きは、打ち手をジリジリさせるのに十分だった。この時、
上下で往復する回数が多くなればなるほど、ボーナス期待度も増した。因みに、
4thの星座は「こと座」が描いてあったが、これは当時オリンピアが得意とした
「ハープ音予告」から着想を得たのではないか(ハープ≒琴)、と勝手に推測。


因みに、4thに「CHANCE」表示が止まった場合、次プレイそのまま消灯する
事もあるが、次プレイ4thが回り、右上に妖精が付いた「CHANCE」が出ると、
「妖精チャンス」。この時は小役orボーナスなので、小役ハズレで入り。


さらに、レバーオン時、LED内に赤い隕石が降り注ぎ、ストップ音が爆発音
(ダーン)に変わると「爆発隕石予告」でチャンス。大抵は第1、第2停止で
ストップ音が通常音へ戻ってしまうが、第3停止まで「ダーン」のままなら
ボーナス確定。


そして、本機の4th演出において最もアツいのが、マンモス出現だ。約8割が
ボーナスに繋がる信頼度の高い演出で、ハズれるとかなり悔しかった。この
マンモスが4thに降臨すると、「パオーン!」という大迫力の鳴き声も響いた。
ただ、先述した通り、マンモス出現時に中押しなど変則押しすると、バグで
リールが止まらなくなり、リセットをかけないと復帰できないという大きな
不具合(フリーズ)が発覚。これは、ボーナスが成立していた時も同じで、
モノホンのマンモス演出でフリーズさせてしまうと、せっかくのボーナスが
フイになる。


リーチ目に関しては、私の場合、毎回左リールに「白7・プラム・リプレイ」
(枠上チェリー)ばかり狙っていた為、ここからのリーチ目しか詳しくない。
基本、この「白・プ・リ」狙いなら、1コマ早く押して枠上に白7が止まって、
左枠内が「プラム・リプレイ・ベル」の形になれば、小役ハズレでボーナス。
この小役ハズレ型が非常に判り易く、そのシンプルさ故にアツかった。また、
各リールにはその他の「強い目」も存在、それらが止まった時も小役ハズレで
「入り」となる。無論、出目と4thのナビ等との絡みで、一確、二確となる形も
少なくなかった。

★主な各リールの強い目(小役ハズレでボーナス)

~左リール~
・「プラム・リプレイ・ベル」(枠上は白7)
・「プラム・青7・プラム」
・「ベル・リプレイ・ベル」
・「中段チェリー」(成立後のリーチ目(「小役ハズレ目」ではないが))

~中リール~
・「チェリー・リプレイ・チェリー」
・「白7・リプレイ・BAR」

~右リール~
・「白7・プラム・BAR」


他にも「ビッグ図柄一直線」、「中段ベルテンパイハズレ」、「トリプルテンパイ
ハズレ(順押し/ハサミ)」など、判り易いリーチ目が多い。左の上or下段にビッグ
図柄が止まって、右下段に青7停止の対角形も、同時に小役が揃っていなければ鉄板。
上段青7と中段ベル(orプラム)の平行ダブルテンパイハズレなんかも、美麗な形だ。
また、左角チェリー付きビッグの中段ハサミテンパイも、成立後のリーチ目である
(色違いの7図柄で挟んでもOK)。さらに、左下段白7⇒右下段青7or白7の対角は、
左がチェリー付きでなくてもOK。他にも色々あるが、これ位押さえておけば問題は
無かった。



ビッグボーナス中は、レバーオン時の4thの動きを見て打ち分け。1、2回目は順押し
小役狙い。3回目からハズシ実行。何れもレバオン時の4thと予告音に注目する。

・4th順回転で白7停止(予告音「キン」)⇒角チェリー(ビッグ中6枚)+プラム複合(14枚)。
左枠内にチェリー付き白7狙い。中右適当で複合14枚(失敗時はプラム8枚)。角チェリーと
書いたが、変則押しはプラムが中段テンパイしてしまい、プラム8枚でしか取れなくなる上に、
左をNGポイントで押すとプラム8枚さえ取りこぼすので厳禁。

・4th逆回転で三日月停止(予告音「ピュルルル」)⇒ジャックイン確定。
入れる時は順押し・適当打ち。ハズす時は右⇒中を適当打ちでリプ中段テンパイ後、
左リール上段or枠上に「上にチェリーの付いた白7」を狙う。2コマの余裕あり。

・4th非作動(予告音「キン」)⇒単独プラム(8枚)確定。
順押し・適当打ちで、取りこぼし無し。

・4th非作動(予告音無し)⇒ハズレorチェリーorベル(ほぼハズレ)
左枠内チェリー狙い。左でベルがスベって来たら、中、右もベル狙い。


⇒残り8Pから順押し・小役狙い。よほどヒキ弱でない限り、しっかり目押しすれば
平均で420枚程度抜けたから、A-400というより「A-450」のスペックに近かった。
なお、ヒキ弱の原因としては、単に小役出現率が低い他、チェリー+プラム複合が
思うように引けず、プラムの単独ばかり揃う場合も。出現比率は、複合が13/21で
単独が8/21と複合役の方が出易いが、ヒキ悪だと単独プラムに大きく偏ったりした。


⇒ビッグ終了後、獲得枚数を4th図柄で示唆。枚数が増える毎に、三日月⇒
オーロラ⇒星座⇒マンモスと変化。マンモスは「パオーン」の雄叫びで祝福。






(「アイスストーリー(オリンピア、4号機)を町田で堪能」の項、了)

アドベンチャーツアー(平和、デジパチ)

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(90年代パチンコ・マイナー機列伝)



1995年(平成7年)に平和から登場した新要件デジパチ「アドベンチャーツアー」

★賞球:7&15
★大当り確率:1/216
★カラー液晶デジタル搭載
★デジタル停止順:左⇒右⇒中
★図柄:3、7、ショートヘアーの女性、ロングヘアーの女性、スペースシャトルA、
スペースシャトルB、敵機(宇宙船)A、敵機(宇宙船)Bの計8種類
★大当り継続ラウンド:最高16R(10カウント)
★出玉:約2400個
★意図的な連チャン性:なし(現金機の連チャン規制期に登場(当局はCR機を優遇))


「宇宙旅行」(Adventure Tour⇒冒険旅行)がモチーフのデジパチ。カラー液晶の
デジタル表示(「天の川」を思わせる黒い背景に、個性的な図柄が映えた)やリーチ
アクションなどに特徴があったが、当時の宿命と言おうか、「どノーマル」な現金機
ゆえに、出玉のインパクトは弱かった。また、大当り確率もノーマルにしては特段
甘くなかった(当時は、約1/200の甘いノーマル機が多数存在)。設置もさほど多い
印象はなく、しかも爆裂CR機や小デジ確変機に押されて客が飛び、短期間でハズす
ホールも少なくなかった。私が本機と遭遇した新宿・西口の「ジャンボ」(1F)も、
半年持たずに撤去されてしまった記憶がある。ただ、かつてレトロファンの聖地と
して知られた、宮城県柴田郡大河原町「エンパイヤ」に長らく設置されていたから、
ご記憶の方も多いだろう。


露骨な連チャンや確変、時短といった特性が無い以上、どうしても脚光が当るのは
「リーチアクション」となるが、そのリーチも僅か3種類しかなく、「豊富なリーチを
楽しめる」仕様とはいえない(別にリーチが豊富だからいい台、という訳ではない。
むしろ逆も多い)。デジタル停止順は「左⇒右⇒中」で、左右デジタルは高速から
低速に切り替わって1コマ進んで止まるのが原則だ。但し、時折、右デジが低速に
なってから数コマ進むこともある。こうなると、右デジは不規則コマ数のスベリを
見せて即テンパイするか、約1コマ通り過ぎてからクイッと戻ってテンパイとなる。
即ち、リーチが確定する「右スベリ(右ズレ戻り)」アクションだ。また、配列上
ダブルリーチとなるパターンも4種類あって、いっそう期待感を煽った。


そのリーチには、(A)ノーマル、(B)ノーマル再始動、(C)アメドリ風の3種類が
存在。ノーマルは、ごく普通に中デジが中速スクロールするのみで、信頼度は低い。
ノーマル再始動は、ノーマルで一旦ハズレ停止後、再び中デジがスクロールを開始
する、いわば「二段階」アクション。二段階といっても、信頼度はノーマルに毛の
生えた程度で、大半はハズレ。一方、アメドリ風リーチは中デジのスクロール速度が
上がった後、リーチ図柄手前でスローダウン⇒通り過ぎるとスピードアップを何度か
繰り返してから、いったんハズレ目で停止。その後、中デジがノーマルと同じ速さで
スクロールを再開する、やや凝った動きであった。他の2つのリーチが地味なのとは
対照的だ。しかも、このアメドリ風リーチが掛かると、約1/2が大当りとなる。ハズレ
多発のノーマル系と違い、発生頻度は低いが期待できるリーチだった。アメドリ風で
当る時は、中デジがビタ止まりで当る他に、停止直前に超スローに切り替わってから
半コマ戻って当るパターンも存在。また、ノーマルからアメドリ風に発展する場合と、
いきなりアメドリ風に突入する場合の、計2パターンがある。


大当り中は、ある惑星(地球?)の「姫」と思しき女性が操縦するスペースシャトルで、
宇宙空間を冒険する物語が延々と続く。出だしは順調だが、途中で敵機の攻撃を
受けたり、巨大ブラックホールに吸い寄せられたりして、ピンチも迎える。そして、
最後は自分の星に無事帰還して、宇宙探検も無事終了。敵機の形が実に個性的で、
「巨大な三ツ矢サイダーのマーク」みたいな形をしていた(メイン図柄にも採用)。


なお、本機の大当り図柄の二つの「顔」図柄を、「戦士」「女の子」と紹介する
ネット情報を散見するが、個人的意見としては、片方は髪が長めの女性、もう
片方がボーイッシュなショートの女性で、「二人とも女の子」だと考える。まぁ、
片方が「姫」、もう片方を「女戦士」と見れば、特に問題ないのかもしれないが。



(平和「アドベンチャーツアー」の項、了)



※追記(余談)※

昨晩、NHKラジオ深夜便で「80年代アイドル特集」というのをやっていた。
小泉今日子「艶姿ナミダ娘」、柏原芳恵「ハロー・グッバイ」、岡田有希子
「くちびるNetwork」、工藤静香「MUGO・ん・・色っぽい」と懐かしの
80年代ソングが次々と流れてきて、何と素晴らしい選曲かと思っていたら、
曲明け、アナウンサーが「続いては、男性アイドルの曲をお送りします」。
この一言で、テンションはダダ下がりであった。男の暑苦しい歌声なんて、
1ミリも望んでないのになぁ…まぁ、女性リスナーも多いので仕方ないが。
因みに、男性アイドルの曲は、田原俊彦「ハッとして!Good(グー)」、
風見しんご「僕笑っちゃいます」、吉川晃司「モニカ」、光GENJI「剣の舞」。
そして、締めの曲はまた女性に戻って、おニャン子クラブの「じゃあね」。
しかし、80年代女性アイドルを本気で特集したら、丸一日ぶっ通しで放送を
続けても足りないな…。一度、どこかの局でトライして欲しいものだが。


グランシエル(アルゼ、4号機)

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2000年(平成12年)にアルゼ(現・ユニバーサル)から登場した
Aタイプ4号機「グランシエル」


★ボーナス確率



★払い出し表




★リール配列






ユニバーサルの4号機台頭を決定づけた、名機中の名機「クランキーコンドル」(1995)。
個性的な「鳥」をメインキャラクターとした、バリバリの技術介入機…その系譜は、
以後もクランキーコンテスト(2)⇒アレックスと、形を変えつつ受け継がれて行った
(そういや、フローズンナイツのペンギンも、一応は「鳥」である)。今回紹介する
「グランシエル」も、元祖コンドル以来の特性(鳥が主役の技術介入機)を発展的に
受け継いだ、後継機種の一つと言ってよいだろう。秀逸な演出群、多彩なリーチ目、
そして適度な技術介入性と打ち手を引き付ける特性は多く、特に若者世代を中心に
受け入れられた。ビッグ中の複合15枚狙いやリプレイハズシは効果抜群だがビタは
不要。そんなとっつき易さも手伝って人気を博し、2000年代初頭のスロブームを
牽引する主力機種の一つになった。なお、当時の流れと言おうか、一部で〇モノも
出回った。


本機のメインキャラは、威厳漂う「大鷲」。そして、機種名「グランシエル」は
「Gran(Grandの語尾略)-ciel」、即ち「大空」を意味。ビッグ図柄の大鷲は
無論、下パネルの鳥のシルエットも、広大な空を羽ばたく鷲を表していた。


なお、機種名を「グランシェル」と表記するサイトを散見するが、正しくは
「グランシエル」である(細かい点かもしれないが…)。


個人的にも、本機は「勝てる機種」という印象が色濃く残っている。現役当時、
守備範囲の店で見かけるたび、条件反射的に座っていた事を懐かしく思い出す。
有楽町「DUO」(2F)、渋谷「マルハンパチンコタワー」(4Fエスカレーター脇)、
新百合ヶ丘「ジアス」(2F)などで幾度も対峙。「コイツさえ打てば、何とか
勝負になるだろう」と思いつつレバーを叩いていた。当時、目押しには自信が
ある方だったが、ビタが求められる局面だと、緊張度は半端なかった。その点、
複合役狙いはビタ不要で、ハズシも2コマ目押しOKだった本機にはストレスを
感じる事も少なく、打ち込むほどにその魅力にハマっていった。但し、店側も
その「甘さ」を良く知っていて、末期にはベタピンで待ち構えていたという。
(等価店だと、末期じゃなくても設定1中心だったと思うが…)


本機目当てに「プチ遠征」をかけた、相鉄線・天王町駅「ルモンド」での実戦も
懐かしい。当時、同店は過去10日分の詳細履歴が頭上データランプでチェック
出来たから、不慣れなアウェイでの立ち回りに役立った(北電子の技術介入機、
キングオブザタイガーもここで実戦)。また、本機の導入初日に長時間並んだ、
田園都市線・たまプラーザ駅の「PLAZA(プラザ)」も、何気に思い出深い。
夕方の新装に備えて早く並んだが、入店の段になって「会員の方から優先入場」
と店員に告げられて入場を後回しにされ、初日は本機を触れずじまい。代わりに
ハネモノのファインプレーを打ったのだった。その後も会員にはならなかったが、
新装から暫くの間は出玉も良く、本機の空き台で勝利する展開に幾度も恵まれた。
また、旅打ちで訪れた富山の「ノースランド太郎丸店」では、高設定とおぼしき
好調台を閉店まで打ち、「BOSS&しのけん」の旅打ちビデオに触発される形で
閉店時にコインを1枚仕込んだ所、翌日出目が同じでコインが飲まれていて設定
変更を確信、そのまま打たずに店を去った。「だから、何?」と言われると返す
言葉もないが、グランシエルに思いを馳せるたび、過去のこうした思い出が次々
フラッシュバックしてくるのだ。


本機は人気機種ゆえ、そのゲーム性も多くのファンに知られていたが、登場から
17年の月日が経てば、細かい特性などを失念してしまった方も少なくないだろう。
そこで今回は、本機のゲーム性などについて、「まにあっく」な考察も交えつつ、
あらためて振り返ってみたい。



(鳴り続ける予告音)

実戦経験をお持ちの方ならすぐ思い出すのが、コインを投入した瞬間「ジャカジャカ
ジャカジャカ・ジャカジャカジャン~」というサウンドが突然流れ出す、あの独特な
予告音機能ではないだろうか。一度始まると、リール回転中も停止間も鳴りっ放しで、
容易に止まない(非ベット状態で30秒放置すれば一旦静まる)。「常に何かしら音が
出ていて騒がしい」と批判的に捉える向きもあったが、これが「ハイテンポ&大音量」
に変わったり、「デレレデレレデレレ~」と重低音のBGMになったりと、音声演出の
「起点」になっていた。うるさかろうが煩わしかろうが、コイン投入後のジャカジャカ
サウンドこそ、本機の基本である。なお、予告音の変化については、別途説明する。


(スタート音)

レバオン時に鳴るスタート音は、通常音、SP音、初代コンチ音の3つ。通常音は
いかにもアルゼらしい固い感じの電子音で、個人的に、2号機リバティベルIVや
3号機アメマグなどを思わせる音だった。一方のSP音は「フィリフィリ」と甲高く、
乾いた音色。レバオンでSP音が鳴ると、後述の予告音変化とループフラッシュが
確定した(演出確定音)。また、初代コンチのビッグ時ファンファーレが鳴れば、
問答無用でボーナス鉄板。このコンチ音、厳密には「予告音変化」の一つだが、
便宜上スタート音に含めた。


ゲームの流れとしては、レバオン⇒通常音だと演出発展に繋がらない為、リーチ目に
期待。一方、レバオンSP音なら予告音変化とループフラッシュが確定する為、様々な
演出を通じてボーナスを期待…という感じだった。



(予告音変化)

レバオンで「フィリフィリ」とSP音が鳴ると、コイン投入直後から鳴り続けていた
「ジャカジャカサウンド」(これを「予告音A」とする)に「変化」が起きる。即ち、
予告音Aがテンポアップして大音量になる「予告音B」か、「デレレデレレデレレ」と
重低音で迫力タップリな「予告音C」の何れかに切り替わるのだ。そのタイミングは
様々で、第1停止時に音が変わる事もあれば、意表をついて第2停止又は第3停止で
切り替わったりもする。いったん予告音がBかCになると、全リールが停止するまで
鳴り止むことはない。しかも、非ベットで30秒放置しない限り、全リール停止後も
鳴りっ放しである(ベットかコイン投入で、予告音Aに変わる)。SPスタート音⇒
予告音変化⇒ループフラッシュは、原則3つでセットになっていて、どれか一つが
欠けるケースは、ほぼなかった(チェリー/スイカ成立時などの例外あり)。


(ループフラッシュ)

レバオンでSP音(フィリフィリ)だと予告音AがB又はCに変わるが、その瞬間、
必ずリール消灯となりバックライト点滅を開始。これが「ループフラッシュ」で、
点滅パターンによって「マシンガン」「スターダスト」「スネーク」「ウェーブ」の
4つに分かれた。ループフラッシュは、予告音変化と同じタイミングで発生。即ち、
フラッシュが始まるのは第1停止時、第2停止時、第3停止の何れかである。また、
各フラッシュには対応小役があって、フラッシュ⇒対応役ハズレならボーナスの
可能性がある。但し、ハズレ時に出るフラッシュも多数あるので、全フラッシュが
対応役ハズレで鉄板ではない。無論、フラッシュと成立役が矛盾して、ボーナスが
確定するパターンも多い。但し、発生したら第3停止まで必ず鳴り続ける予告音と
違って、第3停止よりも前にフラッシュが途中終了してしまう事もある。この場合、
フラッシュ終了と同時に、各リールも消灯状態から点灯に戻る。


本機の場合、予告音の選択、ループフラッシュの種類、フラッシュの開始タイミング
(第1停止、第2停止、第3停止)、消滅タイミング(第2停止で消滅、第3停止で消滅、
第3停止ボタンを離すまで継続(最終継続))などは、(ハズレを含む)成立役ごとに
全て内部テーブルで振り分けられる仕組みだった。細かいテーブルの内容や振り分けは
割愛するが、基本的にループフラッシュが第3停止前に消滅するとボーナス期待度も低く、
最終継続まで行けば期待度上昇、という感じだった。但し、最終継続でも普通に入って
いない事は多々あったので、過度の期待は禁物。


以下、各ループフラッシュの主な特徴を分説。
(フラッシュ時のバックライトの動きを示した図も参照)


(a)マシンガン
(フラッシュ最終継続⇒ベルorボーナス)



マシンガンは、各リールともバックライトが「上段⇒中段⇒下段」の順で点滅。
順押し時、第1停止でフラッシュが起これば、予告音変化と共に、左リールの
バックライトが「上⇒中⇒下」と点滅移動を繰り返す。中リールも同じだが、
光の移動タイミングが、左リールとワンテンポだけズレている。右リールも
同じ。フラッシュが最終継続すると、バックライトは上段⇒中段⇒下段の順で、
左から右に移動を続ける。三つ並んだ直線的な光の動きが、マシンガンの弾を
模していた訳だ。最終継続時はベルorボーナスに対応(ベルハズレなら鉄板)。
但し、フラッシュが途中消滅した場合は、リプレイやハズレの可能性もある。


(b)スターダスト
(フラッシュ最終継続⇒スイカ/チェリー(共通フラグ)orボーナス)



上のマシンガンとは、光の動きが微妙に異なる。左リールと右リールは「上⇒中⇒下」と
光が移動するが、中リールのみ「中⇒上⇒右」の順で動く。結果、フラッシュが最終継続
すると、上記の数字の順に点滅・移動を繰り返す。一連の動きは、左右リールが「上から
下に光が落下」、中リールは「いったん真上に上昇した光が急降下」するように見えた。
まさに、夜空でサッと光っては流れ落ちる、流星(スターダスト)である。フラッシュが
最終継続した場合、チェリー/スイカ(同一フラグ)orボーナス。よって、チェリーや
スイカがハズれればアツいが、チェリーは引き込みが悪く、4コマ以内の範囲で押しても
引き込まないケースが多々あった。また、チェリーを引き込めないとスイカを揃えようと
する制御もあるが、この時も「約89%」の高確率でスイカを強制的に取りこぼす処理が
働くので、目押しが適当だと「ガセスターダスト」フラッシュが頻発した。


因みに、マシンガンとスターダストは、左右リールの光の動きが全く同じだった。
したがって、ハサミ打ちだと、どちらのフラッシュなのか中リールを止めるまで
判らなくなる。これを「欠点」と見るか「ドキドキ継続」と見るかは打ち手次第。


(c)スネーク
(フラッシュ最終継続時⇒リプレイorボーナスorハズレ)


左右リールは「下⇒上」、中リールのみ「上⇒下」に光が移動する。フラッシュが
最終継続すると、左下段から上昇した光が中リールで反転して降下、さらに右で
再上昇して「S字」の挙動を見せる。文字通り、スネーク(蛇)の動きであった。
フラッシュ最終継続でリプレイorボーナスorハズレだが、単なるハズレでも頻発。



(d)ウェーブ
(フラッシュ最終継続時⇒ボーナスorハズレ)



スネーク同様、左右リールは下⇒上に光が走るが、スネークが一方通行的に
上昇する光り方なのに対して、ウェーブは一度上昇した光が下に戻りながら
消灯する、「往復動作」を見せる。中リールも光は上昇(スネークとは真逆)、
やはり上下往復の挙動を示した。フラッシュ最終継続時は、上に示した数字の
順番で点滅を続けるが、点滅間隔や速度が絶妙で、全対角ラインで左右両端を
光が行ったり来たりした。寄せては返す波の動きは、「ウェーブ」そのもの。
最終継続時はハズレorボーナス。但し、BR未成立時に選択される割合は低く、
ウェーブが最終継続まで行けば、ボーナス期待度アップ。



(ウイニングフラッシュ)

上記ループフラッシュは各リール停止時の演出だが、ウイニングフラッシュは
全リール停止後(第3停止でボタンを離した時)に発生するラストフラッシュ。
やはり対応役が存在。「狼煙」(のろし)はハズレ時にも出るが、他は対応役
ハズレでボーナス。但し、チェリーのように取りこぼし易い小役に対応する
フラッシュは、ガセである事も多い。


以下、各フラッシュについて、簡単に図解。

(a)燕(つばめ)返し
(チェリー/スイカorボーナス)

リールセンターを左⇒右に光がサッと走る
(チェリーはこぼし易いので、ガセフラも多い)

(b)狼煙(のろし)
(ハズレorチェリー/スイカorボーナス)

左・中・右の全リールで、下⇒上に光が素早く上昇

(c)三雷閃(さんらいせん)
(ベルorボーナス)

光がリール内で三か所、大きな円を描くように時計回りに動く

(d)大車輪
(ベルorリプレイorボーナス)

リール窓全体を、無数の星がきらめくようにキラキラと光る


(e)疾風
(ボーナス確定)

リールが「ビカビカッ」とV字フラッシュすると、ボーナス確定。
告知ランプ非点灯時に疾風が出たら、ほぼ確実にフラッシュ後は
告知ランプ点灯となる。「ほぼ」としたのは、内部テーブルで
「ランプ非点灯」を選択する可能性も僅かにあったから。疾風
イコール告知ランプ点灯確定…とはならない訳だ。



(スペシャルテンパイ音)

ボーナス成立プレイ限定演出。成立Pの3/4で、ボーナス図柄が
テンパイした瞬間、通常のテンパイ音とは異なる「スペシャル
テンパイ音」が発生する。全部で6種類あって、何れも過去の
ユニバ系人気機種の効果音となっていた。ただ、予告音変化が
絡むと聞こえ辛いのが玉に傷で、「あれ、今のテンパイ音って、
SPっぽかったよな?」程度の認識しかできない事も多かった。
SPテンパイ音の内訳は、以下の通り。

・センチュリー21のボーナステンパイ音(ブッタカ)
・フリッパー3のイルカ揃い音(キュイキュイ)
・オリエンタル2のボーナステンパイ音
・クランキーコンドルのボーナステンパイ音
・タコスロのスタート音
・サンダーVのレバーオン時予告音


(告知ランプ)

BR成立プレイ又は成立後に内部テーブルで「告知点灯あり」が選択されると、
最終リール停止後に派手なファンファーレが鳴り、リール右の青い「WIN」
ランプが点灯してボーナス確定。告知ランプは、ウイニングフラッシュの
「疾風」やレバオン初代コンチ音経由で点灯することが多いが、その他の
ウイニングフラッシュ発生後に点灯したり、ウイニングフラッシュ無しで
いきなり点く場合もある。



(リーチ目について)

上記の如く、演出が充実していた本機。ただ、レバオン通常音だと演出が起きない
特性もあって、演出発展や告知ランプ点灯よりも前に、リーチ目降臨でボーナスを
察知する機会が少なくなかった。


本来、本機は「順押し・枠内チェリー狙い」が効率的な打ち方とされた。だが、
現役当時、とあるリーチ目にすっかり魅了されてしまって、その目を出そうと
同じ箇所ばかりをハサミ打ちで狙っていた。それが、以下のリーチ目である。


左「鷲・ベル・スイカ」⇒右「チェリー・リプレイ・チェリー」(二確)

この「二リール確定目」が妙に己のツボにハマり、できるだけ多く拝もうと、
「上段鷲(枠上チェリー)狙い」に拘ったのだ。ただ、鷲を左上段に押せば
チェリーを枠内に引き込んでくれるが、鷲を「枠上」に押すと、チェリーを
100%取りこぼす(枠2コマ上にあるチェリーが、2コマスベッて来ない)。
一応、その救済処理として、チェリーを引き込めない時には同一フラグの
「スイカ」を揃えようとするが、先述の通り、成立したスイカの約89%は、
強制的に取りこぼしてしまう。よって、こぼしの多発するスイカは捨てて、
枠内に狙えば必ず落ちるチェリーを毎回狙う手順が、当時推奨されていた。
だが、当時の私は、多少コイン持ちが悪くなったとしても、このハサミ目が
「ズドン」と降臨した瞬間の興奮を何よりも優先していたから、「上段鷲・
中段ベル、下段スイカ)」をビタ押しして、ハサミ打ちばかりやっていた。
故に、知っているリーチ目も、上段鷲付近からの派生形ばかり。機種情報と
してはいささか偏るが、自分なりに思い入れのあるリーチ目を厳選した。


~左「鷲・ベル・スイカ」狙い時の主なリーチ目~


まずは、ここをビタで狙う(己の目押し能力を信じるのみ)。左枠上には
チェリーがあるが、先述の通り、枠上に鷲を押してしまうと、チェリーが
2コマスベッてくれない為、チェリー成立時に100%取りこぼしてしまう。
後は、89パーの強制取りこぼし処理をかわして、スイカ揃いに期待となる。

(1)1コマ早く停止した時のリーチ目(ベル・スイカ・リプ)


上段ビタで押すべき鷲を枠上に押してしまった「ミス」の形だが、
枠上鷲からの香ばしいリーチ目も多数存在。以下は、その典型。


(鉄板の二確目)


(ベルの大V型)


(中段スイカのハサミテンパイハズレ)


(上の形で中・中段がボーナスなら、スイカこぼしは無い)


(上段ベルテン⇒右下段ボーナス)


(ベルは右下がりテンパイでもOK)



(2)左上段に鷲が停止したリーチ目(鷲・ベル・スイカ)


キッチリ上段ビタで鷲を押した場合の他、枠上に鷲を押しても1コマスベって
この形になる事が多い。目押しが正確か否かは、出目からは判らない。己の
能力を信じるのみだが、以下の形は目押し精度に関わらず確実に入っている。


(わが極上目(ハサミ二確)。チェリーを犠牲にしても拝みたかった)


(スイカハズレで入りだが、左の目押しが正確なら二確※)
※左上段ビタで鷲を押せていれば、チェリー/スイカ成立時は
チェリーが左枠内に止まるので、この形からのスイカは無い。


(スイカ&ベルのハサミWテンパイハズレ)


(本機はボーナス一直線もガセるが、これは入り(註:鷲揃いはビッグ))


(ガセの多い右下がり一直線も、中上段スイカ付きで鉄板)


(左上段鷲⇒ボーナスの逆L字型も強い。但し、右の青7が
チェリー付きだと、「チェリーこぼし」の可能性もある。)


(スイカの並び方が大事。「下・上・上」で入り)


(左上段鷲からスイカ「下・上・下」の大山型もOK)


(上の派生形。右下段がスイカではなくボーナスでもよい)


(中リール上段スイカは強い。ボーナスの小V字型も入り)


(ほぼ鉄板だが、中リールの赤7がチェリー付だとNG)


上段鷲の目押しの正確性が如実に出るのが、何といってもこの形だ。鷲の
上段テンパイはボーナスorチェリーこぼし目。左の目押しの精度が低いと、
ガセも多発する。



(3)左枠内にチェリーが停止したリーチ目




左チェリー付きのリーチ目は、何れもボーナス成立後の目。
この形が出る前にBR成立を察知しないと、大鷲打ちとして
少々恥ずかしい。といっても、私自身も結構出していたが…。


(左チェリー付き鷲の中段ハサミ目⇒二確)


(上の派生形。右中段がボーナスではなくスイカでもOK)


(通常時、BR未成立で複合役の可能性ゼロ⇒揃えばリーチ目)


(左チェリー付き中段スイカのハサミテンパイ⇒二確)


(上の派生形。右スイカの代わりに青7でもOK)



(4)左「ベル・リプレイ・スイカ」からのリーチ目



左上段鷲狙いで1~2コマ遅いと、チェリーを上or中段に押す事になる。本来は、
チェリーをこぼさないこの打ち方がベストだが、個人的な極上目の「左上段鷲⇒
右チェリチェ」のハサミ二確目の出現頻度が下がってしまう。それ故、あまり
出したくない形だったが、「左でチェリーをこぼしたくない」思いが強いと、
どうしても枠内チェリーを狙ってしまい、その結果、チェリーが枠下に逃げて
この形で止まる機会も増える。さらに、左上段鷲のビタ押しが正確なら、リプ
成立時は、必ずここまでスベってくる。それでも、左「ベリス」のリーチ目は
何気に奥が深く、アツい形が多かった。


(止まると一瞬ゾクッとした、中段「リリボ」)


(中段「リリベ」も降臨するとシビれた)


(右ゲチェナ(赤)の強さを示す、ハサミ二確)


(スイカ大山型)


(ハサミトリテンハズレ。大抵リプレイが揃うが…)


(スイカ逆L字型にボーナス図柄が絡んだ形)


(左下・中上⇒スイカ、右上⇒ボーナスで入り)


(青7ゲチェナも、中リール条件付きでリーチ目)


(5)左上段に赤7が大スベリして来た場合(赤7・ベル・リプ)


左上段に鷲をビタで止め続ける限り、赤7がこの位置まで大きくスベッて
くることはない(リール配列表参照)。一方、鷲を左中段や下段に押すと、
チェリーが枠下に逃げて「ベル・リプ・スイカ」が止まるのが普通である。
その「ベリス」からさらにスベッて、赤7を上段に引き込んできた場合は、
その時点でボーナス確定となる。スベリ条件付きの一確目だ。



(リプレイハズシ)

さて、本機最大の見せ場が、ビッグ中の小役狙いとリプレイハズシである。
ビッグ中のみ有効の特殊12枚役(「鷲・赤7・赤7」「鷲・青7・青7」)は
適当押しだとこぼしまくるので、キッチリ目押しする必要がある。しかも、
この特殊12枚は、チェリーとの「複合役」で取る事が出来た。ビッグ中の
チェリーは3枚なので(通常時は1枚役)、成功すれば複合で15枚役となる。
ただ、制御で4コマスベらない箇所も多い為、2コマ目押しで狙う方が確実。
各リールの制御をトータルすると、赤7より青7の方が引き込み易い特徴も
存在。そして、これまた重要なリプレイハズシは2コマ余裕があり、さほど
難易度は高くなかった。さらに、ビッグ中の特殊12枚とハズレの確率には
「設定差」が存在した為、試行回数を重ねる事で設定推測も可能となって
いた。それでは、ビッグ中の手順を紹介していく。


(1)1、2回目の小役ゲーム

順押し消化。左リールの狙う箇所は、レバーオン時のスタート音によって
変わってくる。

・レバオンで通常音
⇒ジャックインorハズレ。全リール適当打ちでOK。


ジャックインなら、そのまま揃う。


ハズレ出現率で設定推測可能の為、ハズレ回数のカウントは重要。


・レバオンでSP音(フィリフィリ)
⇒複合役orベル。左の上段or中段に何れかの鷲を狙う。
複合役成立時は、チェリー付きの鷲が左枠内に止まる。
(リールは消灯、ループフラッシュも発生)

 

 
上記停止形なら、中・右リールに同色の7図柄を狙って複合15枚を取る。
常に2コマ以内で目押しすれば赤7でも青7でも問題ないが、引き込み率の
良さを勘案すると、青7を狙った方が安全。成功すれば複合15枚獲得だが、
失敗するとチェリー単独の払い出し(3枚/6枚)となって、大きなロス。

 

 
複合役の出現率で設定推測ができたので、成立回数のカウントは必須。
(ハズレにも設定差があり、同様にカウントする必要あり)


一方、左枠内にチェリー付き鷲が非停止なら、ベル確定(リール非消灯)。
ベルは、中・右適当打ちでも取りこぼさない。
 


(2)3回目の小役ゲーム

1、2回目同様、レバーオン時のスタート音で狙う位置を変える。
・SP音(フィリフィリ)
順押しで左の上・中段に鷲狙い⇒チェリー付き鷲停止なら、中&右に青7狙い。

・通常音
ジャックインかハズレなので、逆押し・適当打ち(中⇒右も可)。
ジャックイン成立時はリプレイが「左下がり」か「中段受け」に
テンパイするので、左は赤7をテンパイライン又は1コマ上に狙う
(2コマ余裕)。ハズシ成功時は、ウイニングフラッシュの疾風
(Vフラッシュ)で祝福。

⇒⇒⇒
(リプ下段受けなら、左の中段か下段に赤7狙い)

⇒⇒⇒
(リプ中段受けなら、左の上段か中段に赤7狙い)


※※残り8ゲームから、順押しに切り替える。打法は1、2回目と同じ。
(⇒ビッグ中のジャックイン確率:約1/3.4)


上記手順で平均約450枚ものコインを獲得可能。ヒキ次第で500枚オーバーも
可能。但し、複合役とハズレは設定差があるので、平均獲得枚数も設定により
差がついた。


なお、店内BGMや店員マイクパフォーマンスがうるさかったり、台自体の
音量が小さかったりすると、スタート音を聞き分けづらいケースもあった。
また、時にはスタート音を思わず聞き逃してしまったりした。その対処法が、
スタート音不問の「中押し手順」だ。これなら、音が判別不能でも、全ての
成立役に対応可能。但し、通常の手順よりも、慎重に目押しせざるを得ない。


★リプレイハズシ(スタート音不問、中押し手順)

(1)1、2回目の小役ゲーム

毎ゲーム、左の上段or中段に鷲を狙う。チェリー付き鷲が止まれば複合役。
止まらなければ、ベルかジャックインかハズレ。チェリー付き鷲が止まった
場合のみ、中、右リールに同色の7を狙って複合15枚を取る(手順は既述)。
それ以外は、中・右適当押しでOK。ベルもジャックインも取りこぼさない。
(複合役とハズレのカウントを忘れずに行う)

(2)3回目の小役ゲーム

毎ゲーム、中リールの枠内に「青7」を狙う。別に赤7でも構わないが、
青7の方がトータルの引き込み率が良い。また、青7をキッチリ枠内に
押さなくても、中リールの青7なら4コマスベッて引き込んでくれる。



複合役成立時は中リール枠内に青7停止(リール消灯、フラッシュ発生)。
停止位置に応じて、右リールも青7を狙って同色テンパイさせる。なお、
中リール枠内に青7が止まっても、リールが消灯しなければベル確定。

 






青7テンパイ後、左リールには鷲を狙うが、「チェリーが枠内に止まる形」で
揃わないと複合15枚役にはならないので、左に2つある鷲(片方はチェリーが
鷲の上、もう片方は鷲の下にある)を、慎重に狙い分ける。逆の鷲を狙うと、
チェリー無しの単独12枚になってしまって、3枚の損。

 
(上段受けなら、「下にチェリー」の付いた鷲を狙う)

 
(中段受けなら、どちらの鷲でもOK)

 
(下段受けなら、「上にチェリー」の付いた鷲を狙う)

一方、中リール枠内に青7非停止で、ベルかジャックインかハズレ。
(中リールに青7が止まっても、リール非消灯ならベルが確定する)
先に右リールを適当打ち。ベルテンパイなら左も適当打ちでOK。
配列上、下段受けのベルは左で取りこぼす箇所があったが、ベル
成立時に変則押しすると、下段受けにならない制御もあり(上段
又は中段受けになる)、心配不要。



(ベル中段テンパイもベル上段受けテンパイも、右は適当押しでこぼし無し)


一方、リプレイが下段受けか中段受けなら、ジャックインなのでハズす。
 
ハズシ手順は、スタート音で打ち分ける場合と全く同じ。左のリプレイ
テンパイライン又はその1コマ上に、赤7を狙えば良い(2コマの余裕)。

中⇒右と押して、上記以外の停止形ならハズレ確定。左は適当打ちでOK。
無論、ハズレ回数は設定看破に必須となるので、必ずカウントしておく。
残り8ゲームから、順押しに変える。

★★上述の通り、ビッグ中の特殊12枚役(チェリー複合15枚)とハズレの
内部確率には設定差が存在。試行回数を増やせば、設定推測できる利点が
あった。フル攻略時は設定1でも機械割が100%を越えるので、等価店では
低設定を察知しても、好調な出方をしている限り、打ち続けたりもした。


(ビッグ中の特殊12枚確率)

設定1:1/3.4
設定2:1/3.3
設定3:1/3.3
設定4:1/3.2
設定5:1/3.0
設定6:1/2.8

(ビッグ中のハズレ確率)

設定1:1/8.2
設定2:1/8.4
設定3:1/8.8
設定4:1/9.2
設定5:1/10.9
設定6:1/16.1

※ベル確率は全設定共通で約1/3.4。高設定になるほど、
ベルよりも複合役の方が出易くなる。



(アルゼ「グランシエル」の項、了)

七冠王(平和、デジパチ)

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現在、将棋プロ棋士の藤井聡太四段が快進撃を続けており、
将棋界のみならず、世間全体をも大きく賑わしている。


弱冠十四歳、中学生としてプロデビューを果たした藤井四段。
デビュー戦で現役最高齢の加藤一二三・元名人を破った時は、
「お、なかなか頼もしい新人が表れたな」位に思っていたが、
その後、あれよあれよという間に勝利を重ね、現在、公式戦
15連勝中と、その勢いは止まらない。先日は、かの羽生善治
三冠まで破り、ニュースやワイドショー等で大きく報じられた。
棋界に彗星の如く現れた期待の新人に、ファンの注目も集まる。


個人的にも将棋は大好きで、小学校時分からヘタの横好きなりに
趣味として続けている。子供時代の思い出としては、家族同士で
何度も対局を重ねるうち、そこそこ打てるようになり、調子に乗って
アマチュア有段者だった親戚のオジさんに勝負を挑んだところ、
あっという間に「瞬殺」されて、実力の差を思い知った。それと、
小学5年だか6年の時、学校の将棋クラブにも入った事があるが、
一学年下に元タイトル保持者の子息がいて(学校のすぐそばに
住んでいたのだ)、手合わせ願ったらやはりボコボコにされて、
「プロ仕込みの将棋は強いなぁ」と、実感せざるをえなかった。
(誰の息子かは明かさないが、当時、小学校1F隅の図書室が
将棋クラブの活動場所になっていた、とだけ言っておこう…)


中学や高校の時分にも、授業の合間に友人らと携帯用の小さな
マグネット式将棋なんかでよく遊んだ。最近はネット将棋対戦が
お気に入りで、某サイトでは初段~2級くらいの間を行ったり
来たりの日々。その努力が実ったのか、例の親戚のオジさんと
少し前に再戦する機会があって、1勝1敗と互角に渡り合えた。
まぁ、オジさんも既にかなりの高齢で、かつての実力は発揮
できなかったとは思うが、子供時分、全く歯の立たなかった
相手に一矢報いたのは、それなりに感慨深かった。


個人的は話はさておき、「強くて印象的なプロ将棋棋士」というと、
私はやはり「羽生善治」(現三冠=王位、王座、棋聖)の名が真先に
思い浮かぶ。件の藤井四段同様、中学生でプロとなり、デビュー以来
バッタバッタと中堅やベテランの棋士をなぎ倒す実力ぶりで、次々に
タイトルを奪取。1996年には、棋戦の七大タイトルを全て独占して、
前人未到の「七冠」を達成した。因みに、七冠とは、「名人」「竜王」
「王将」「王位」「王座」「棋王」「棋聖」の7つのタイトルを指す。
なお、羽生さんは同年にNHK杯将棋トーナメントも優勝を飾っており、
実質的に「八冠」を独占した。


そんな「天才棋士」の活躍ぶりを世間も放っておく筈はなく、
羽生さんが何か記録を打ち立てるたびに、メディアも大きく
報じた。そうした将棋ブームは当時のパチンコ界にも及んで、
(当時は、社会現象がパチンコ台に反映されるケースが多数)
将棋をモチーフにした様々な機種が登場。豊丸の「王将百番」
「CRコマコマ倶楽部3」などは、その一例といえよう。そして、
その豊丸と同様に、将棋ブームに目を向けていたメーカーが、
「平和」であった。羽生さんが名人位を初防衛した1995年に、
将棋の駒がヤクモノの新要件ハネモノ、「名人戦」をリリース。
この台が出た時点で、「いずれ、デジパチか権利物辺りでも
将棋モノが出るな」と思っていた。すると、案の定というか、
翌1996年の2月に、平和は当時流行りのフルスペックタイプ
「CR・RYU-OH」を発表して、さらにその現金機Verとして
「七冠王」も同時にリリースしたのだった。その頃、ちょうど
将棋界でも「羽生の七冠達成なるか」が最大の注目ポイントと
なっており、この年、既に六冠達成していた羽生さんが、残る
七冠目をかけて谷川浩司王将に挑戦する、「王将戦七番勝負」が
繰り広げられていたのだ。その決着がまだついていない状況で
(羽生さんが3連勝して、既に七冠濃厚の状況ではあったが、
第4戦の前に発表があった(全7戦中、先に4勝でタイトル獲得))、
平和は「フライング」気味に、上記2機種を公式に発表した訳だ。
それ故、実際にホール導入が進んだのは、羽生さんの「七冠達成
直後」という絶好のタイミングとなった。仮に、羽生さんがその後
4連敗して七冠奪取に失敗していたら、現金機「七冠王」の方は
発表のみでホールには出回らないまま、お蔵入りになっていたの
かもしれない。「3連勝したから、もう大丈夫だろう」と見切り
発車的に発表したのか、「ここまで期待している以上、羽生さん
絶対勝って下さい」とメーカー側がエールを送ったのか。真相は、
関係者のみ知るところであろう。


という訳で、随分と前置きが長くなったが、今回紹介するのは、
1996年(平成8年)2月に平和から登場した、現金機デジパチ
「七冠王」。特定図柄で当るとプラス2回の小デジ確変に入る
3回ワンセット機である。突入確率は「1/5」と低く、ループも
無かったので(必ず3回ポッキリで終了する)、CR版のような
ワンチャンスの爆勝ちこそ難しかった。その分、初当り確率は
「1/239」と良心的に設定されており、ツボにハマれば単発と
確変織り交ぜての箱積みも可能。爆発力がない訳ではなかった。




同時にデビューした「CR・RYU-OH」の方は当時の設置も多く、
現在でもネット情報は豊富に残るが、現金機のコチラは独特の
ゲーム性からかCR版より設置が少なく、人気もやや低調だった。
ネット検索しても、残念なほどに情報が少ないのが現状である
(実機動画もアップされていない模様)。まぁ、そんな「日陰者」の
機種を好んで扱う当ブログとしては、まさに絶好の相手ともいえよう。
また、当ブログで記事をアップすると、その後、不思議と実機動画が
出てくる機会があるので、今回も密かに期待している。


(コチラは「CR・RYU-OH」)



「七冠王」のスペック

★カラー液晶モニタ搭載

★賞球…7&15

★大当り確率…1/239

★デジタル停止順…左⇒右⇒中(全回転除く)

★図柄…一~十の数字と「銀」「金」「飛」「角」「王」の計15図柄
(三、七、王の3図柄は赤文字、他は黒文字)

★最大16ラウンド継続

★平均出玉…2400個弱

★小デジ確変機能搭載
⇒全15図柄中、「三、七、王」の3図柄で当ると、プラス2回の
小デジ確変突入。但し、必ず3回1セットで終了。ループは無し。
(大当り時の1/5で突入する、3回ワンセット機)

★確変終了時の出玉…約7000個(確変中の止め打ちで上乗せ可)

★小デジ確率…通常時:1/14、確変時:1/1.4(10倍アップ)
(小デジ当選時はメインアタッカー下のミニアタッカー開放)

★小デジ確変機ゆえ、メイン確率は常に1/239と不変

★リーチアクション
(「CR・RYU-OH」と共通する部分もあるが、幾つか違いも存在した)

・ノーマルリーチ…左右テンパイ後、中デジがやや高速でスクロール後、
一旦ハズレで停止。すぐ再始動して、スロー回転でスクロール⇒最終停止。
掛かったリーチによって、画面奥の対戦相手が変わるのが特徴。単発図柄
ならヒゲの棋士(石橋)、確変図柄ならメガネ姿の棋士(中山)が相手。
(CR版は、中デジがスロー気味にスクロールして一旦ハズレ⇒再始動して
やや高速でスクロール⇒最終停止。即ち、一旦停止の前後の速度が真逆だ。
図柄によって対戦相手が違うのは共通だが、CR機は確変図柄が5つに対し、
本機は「三、七、王」の3つ。即ち、「飛、角」リーチ時の相手が異なる。

・勝負リーチ…中デジのスクロール中、画面下からおもむろに「指」が出現
(棋士が駒を掴むようなフォルム)、スクロールを続ける中デジに向かって、
指が上下動を続ける。ノーマルより信頼度アップ。
(CR版は、「画面奥」の対戦相手が中デジに手を伸ばし、中デジをクルクル
横回転させる。一方、本機は「手前」の棋士の指が中デジに伸び、上下動を
繰り返す。即ち、中デジを動かす手が、CR版と真逆の設定になっている。
また、CRは中デジが横回転するが、本機は縦方向にスクロールするのみ)

・招き猫リーチ…画面左上に白い「招き猫」が登場、画面奥の対戦相手を
画面外に追いやって、自ら着席。中デジは、猫の手招きに合わせるように
スクロールしていって、一旦停止。すかさず猫が中デジに手を伸ばすと、
クルクルと縦回転で再始動となり、再び停止。一回目の再始動がハズレ
でも、再び猫が手を伸ばして縦回転すると(二回目)、信頼度アップ。
(CR版は、猫が二回目の「手伸ばし」を行えば、100%大当り。一方、
現金機は信頼度がアップするのみで、アッサリ外れることも多かった。)

・全回転リーチ…デジタル変動中、全デジタルがシンクロしてゆっくり
横回転を始める(画面奥の対戦相手は、謎の老人「谷岡」)。その後、
暫く全回転のまま変動が続き、全デジタルが同時に止まる。そのまま
ノーアクションなら大当り確定。しかし、一旦3つ揃って停止した後、
老人が中デジタルに手を伸ばすと「再始動」アクションとなり、再び
中デジのみ変動。こうなると、ハズレのケースが多いが、再始動後も
同じ目で止まれば大当り。全回転は全アクション中、最も高信頼度。


(招き猫リーチ)


(全回転リーチ)


なお、本機の主人公は「羽鳥竜二」という若手棋士で、年齢は25歳の設定。
本機が発表された1995年2月の時点では、羽生善治さんもちょうど25才だ。
名字に「羽」を入れるなど、羽生さんを強く意識していた事が見て取れる。
因みに、単発リーチの「ヒゲの石橋」、確変リーチの「メガネの中山」、
そして全回転リーチの「谷岡老人」が誰をモチーフにしていたかは、当方
全く以て判らない。当時の平和開発陣や役員の名前から取ったのだろうか。
羽生さん最大のライバルだった、谷川浩司棋士のトレードマークがメガネ
だったので、「メガネ(の中山)」にしたのか。今後の調査課題であろう。



(平和「七冠王」の項、了)

スターどっきり㊙報告(河合奈保子、お葬式編、1985年)

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以前、何かの記事で、10代の頃好きだったアイドルについて、
中森明菜と河合奈保子の名を挙げたと思う(最近、松田聖子の
魅力についても再認識しているところだが)。そのうちの一人、
河合奈保子が80年代の中頃、民放バラエティのどっきり番組で
見事に引っかかった「ある企画」が記憶に刺さっているのだが、
先日、その映像がYoutube及びニコ動にアップされているのを
偶然にも発見。大変懐かしかったので、つい「文字起こし」して
しまった。貴重な昭和期の映像を残して下さった方々に、感謝
申し上げたい(当方からは「撮影地情報」を提供させて頂いた。
多分、本邦初公開のネタだと思う。詳しくは本文を参照)。




フジテレビ「スターどっきり㊙報告」
(河合奈保子、お葬式編、1985年(昭和60年)OA)


河合奈保子(以下、奈保子)、リポーターのおぼん(「おぼん・こぼん」)
に名前をコールされると、正面奥の「マル秘扉」(自動昇降式)から登場。

おぼん「頭、合うてなかったですね、アハハ。」
(奈保子を呼ぶ声がマイクに乗らず、タイミングの悪さを反省)

奈保子「ウフフ(笑顔で)」

おぼん「(あらためて)こちらが、河合奈保子さんです!」

露木茂(総合司会)「アハハ、ご苦労様でございました。ねえ~、
何か、笑い転げたんだそうですね。さっそく、それでは一言。」

奈保子「(笑顔で)はい。VTR、スタート。」

 

「河合奈保子 お葬式で大混乱 こらえきれずにワッハッハ!」
の大きなテロップ

(リポーター:おぼん)


おぼん「(カメラに背を向け、葬儀祭壇前で正座。鈴を叩いて合掌後、振り向く)
スターどっきり、マル秘報告!!私は今、川崎市のあるお寺(註:川崎市川崎区の
「宝円寺」で撮影)にお邪魔している訳でございますけども。実はこれからですね、
あの河合奈保子さんのマネージャーの恩師であります先生がお亡くなりになった訳で
ございますけども(「必死にスタンバイするスタッフ」のテロップ)、その告別式に
来ている訳でございます。そしてですね、もう皆様方、準備万端整ったという感じで
ございます(「準備完了」のテロップ)。そこへ、やがて河合奈保子さんがやって
来る。果たして、どうなるか。お楽しみに。」


河合奈保子、式場に到着(「何も知らずに奈保子到着」のテロップ)。受付に
並んでいると、受付の男性が席を外す。一緒にいたマネージャーもトイレに行き、
奈保子一人だけ取り残される(「奈保子を残してトイレに向かうマネージャー」)
のテロップ)。そこへ、喪服で長髪の若い女が登場(「何やら、怪しい女が…‥」
のテロップ)。奈保子が不審気に見ていると、女は受付机の上の香典を全部勝手に
持ち去っていく(「なぜか香典を持っていく女」のテロップ)。香典泥棒の瞬間を
目撃してしまい、動揺を隠しきれない様子の奈保子。


葬儀が始まり、他の参列者らと祭壇前で正座する奈保子。僧侶が挨拶。

僧侶「この度は、お忙しいところ、ご苦労様でございました。」

僧侶が手をついてお辞儀すると、参列者らも同様に頭を下げる。それに合わせて
座ったままお辞儀する奈保子。暫くして顔を上げるが、周りは頭を下げたままだ
(「やけにおじぎの長い一同」のテロップ)。笑いを隠すように、もう一度深く
頭を下げる奈保子。今度は大丈夫かなと頭を上げるが、まだお辞儀中。あまりの
長さにウケる奈保子。その後、やっと一同は顔を上げる。


僧侶の読経が始まる。が、途中で読経の声が止まってしまう(「どこを読んでるか
判らなくなる和尚」のテロップ)。焦った僧侶、ラジカセを取り出して再生すると、
お経のテープが流れ出す(「あわててテープを流す和尚」のテロップ)。奈保子の
隣にいた男性の参列者、「お経、忘れちゃんたんですかね」と奈保子に話しかける。
さらに、男性は会話を続け、僧侶を馬鹿にしたような発言をする(「なにかと説明
したがるおせっかい男」のテロップ)。それを聞いて、思わず笑ってしまう奈保子。
さらに男性は、隣で泣いている女性を指して「こちらにいるのは、故人の二号さん
なんですよ」と、小指を立てて奈保子に小声で説明。見ると、さっき香典を盗った
女だ(「香典を持って行った女は故人の愛人」のテロップ)。衝撃の事実に思わず
笑ってしまう奈保子。すると、背後から別の弔問客が現れ、奈保子に突然サインを
要求する(「サインを求める非常識な男」のテロップ)。奈保子は当惑しながらも
(「困った様子の奈保子」のテロップ)、「今、お経をあげているので…」と断る。
立て続けに、別の参列者達からもサインをせがまれるが(「続々とサインを求める
参列者」のテロップ)、隣のマネージャーが奈保子に代わって丁重に断る。中には、
握手を求める参列者もいる。


隣のおせっかいな男、奈保子に「寝てんじゃないですか、和尚さん」と耳打ち。
見ると、僧侶が見事なまでに熟睡中(「気持ちよく寝ている和尚」のテロップ)。
笑い上戸の奈保子、ついに限界に達したのか、ここから笑いが止まらなくなる
(「急に笑い出す奈保子」のテロップ」)。顔を両手で覆って泣いたフリして、
ごまかすしかない(「泣いてるフリをして笑い続ける奈保子」のテロップ)。


読経を終えた僧侶が立ち上がろうとすると、足がしびれて転倒(「足がしびれて
立てない和尚」のテロップ)。本職としてあり得ない失態に、大笑いする奈保子。
しびれた足をさする姿に、奈保子の笑いも加速(「とめどなく笑い続ける奈保子」
のテロップ)。つい、笑い声をあげてしまう。


さらに仕掛人の「攻撃」は続く。焼香しようと祭壇前に参列者の男性が座ると、
ズボンの尻がビリッと割ける(「何と尻が破け‥…」のテロップ)。バカ受け
して大笑いの奈保子(「割と大胆に笑い出す奈保子」のテロップ)。男性が
立ちあがると、コチラも足がしびれて派手に転倒(「本当に足がしびれた仕掛人」
のテロップ)。笑いの止まらない奈保子。次に焼香した参列者も足がしびれていて、
畳に転がる。しびれの連鎖がおかしくて堪らない奈保子。続いて、前列の参列者が
立ち上がるが、足が臭い(「ウッ、足が臭い!!」のテロップ)。実は、仕掛人の
靴下の中に、納豆が仕込んであった(「何と!靴下の中に納豆を!」のテロップ)。
あまりの匂いに、奈保子の表情が一気に曇る。しかし、別の参列者の靴下に穴が
開いているのを見ると、再び笑い出す(「前の男の靴下は穴あき!」のテロップ)。


おまけに、隣のマネージャーも焼香時に足がしびれていて、奈保子の笑いの
テンションもピークに(「何とマネージャーも足がしびれた」のテロップ)。
自分の「身内」まで失態をさらして、奈保子は床にうっ伏して大笑いする。
(「身をよじらせて笑う奈保子」のテロップ)


焼香が奈保子の番に。「お先にどうぞ」と隣の男に番を譲ろうとするが、逆に促されて
意を決して立ち上がる。と、どこからかいきなり「奈保子ちゃーん!」の大きな声援が
(「いきなり奈保子ちゃんコールが」のテロップ)。不意を突かれて大焦りの奈保子。


続いて、故人の妻が奈保子にお礼の挨拶を述べる。さすがに真面目な表情になる奈保子
(笑いをこらえて急に真剣な顔で未亡人と対する奈保子)のテロップ。)。「ご丁寧に
花まで頂き、有難うございました」と感謝されるが、豪華な花輪に交じって、奈保子の
花だけ寂しい一輪差し(「何と奈保子の花は一輪差し」のテロップ)。それを見てまた
笑ってしまう奈保子。焼香中も笑いが止まらずに、線香を持ったまま吹き出す。両手で
口を押えて必死に我慢しようとするが、たまらず何度も笑い出す奈保子(「どうしよう‥‥
止まらない…」のテロップ)。


焼香が一段落したところで、受付の男性が喪主の未亡人にヒソヒソ何か話しかけている
(「受付の男が未亡人に耳打ちを‥‥」のテロップ)。その受付の男性、皆の前で「えー、
まことに言いづらいんでございますが、ちょっと一言、ご報告をさせて頂きます。えー、
先ほど、私がちょっと留守にした間に、お盆の中にありましたご香典が盗まれてしまい
ました。えー、警察が来るまで、暫時、この後ろに控室がございますので、そちらへ
ちょっと行って頂きたいと思いますが、どうぞ宜しくお願い致します。」と衝撃の報告
(「何と!香典泥棒?!」のテロップ)。唯一の目撃者だった奈保子は、不安な表情に。


ゾロゾロと控室に移動する参列者ら。式場に残った奈保子は、マネージャーに事件の
一部始終を話す。「与膳さん(註:マネージャーの名前)、トイレに行ったでしょう。
その間、私そこにジッといたら、ここに座っていた人(註:故人の愛人)がこうやって、
サササッて香典集めて、で、持っていっちゃったの(「懸命に犯人の事を話す奈保子」
のテロップ)」。


そのマネージャーも立ち去り、一人残された奈保子。すると、そこへ愛人の女が一人で
現れる(「犯人登場にア然とする奈保子」のテロップ)。愛人は祭壇をしばし見つめて、
唐突に奈保子に声をかける。


愛人「奈保子さん…」

奈保子「はい(「いきなりの質問にドギマギする奈保子」のテロップ)」

愛人「さっき…ご覧になったでしょ?私が、香典盗るところ…」

奈保子「(しばらく考えてから、小声で)ええ…」

愛人「奥様に香典取られるのが嫌で、何か、どうしていいんだか判らなく
なっちゃって…(気持ちが高ぶって、泣き出す)」

奈保子「そうっと置いといたら、どうですか。私、置きましょうか?」
(「思いやりのある意見を言う奈保子」のテロップ)

愛人「先生(註:故人)に、全部(香典を)お渡ししようと思って…」

奈保子「…(無言で頷き、理解を示す)」


愛人、祭壇に向かって「先生、ご香典ちゃんとあげましたよね、私」と呼びかける。
何の事だか判らず、不安な表情の奈保子。と、次の瞬間、ガバッと棺の扉が開いて、
棺の中から両腕がニョキッと出現(「突然、棺から手が」のテロップ)。両手には
一万円札の束が握られている。


中に潜んでいたリポーターのおぼん、死装束で「一枚、二枚、三枚…少ない~」と
叫んで、棺の中から登場(「おぼんレポーター、バカバカしく登場」のテロップ)。


奈保子、ここでようやく事態を把握、「ヤバ…」と呟いて安堵の表情を見せるが、
騙されたのがよほど悔しかったのか、立ち上がって部屋の障子を軽く引っぱたく。


おぼん「いや~、しかし私、あの中入ってましてね、ホントに
うかうか死んでられないなと思いましたよ。」

奈保子「アハハハ!(大笑い)」

おぼん「ええ、人が死んでる最中に、よう、あれだけ笑うてくれましたな。」

奈保子「私ね、いや、こんな場所で、やっぱ笑っちゃ失礼だと思ったんですけど…」

おぼん「その割には、豪快に笑っていましたよ、ホントに。」

奈保子「アハハハハ!(豪快に笑う)」

おぼん「裏でモニター見てて、皆で大笑いしてたんですよ。それでは、全国の皆様方に…」

奈保子「はい。」

おぼん「カメラに向かって、一言お願いします。」

奈保子「はい、やっぱりお葬式は、暗い方がいいですね。」


「大成功」の大きなテロップ)

 

拍手と共に、スタジオの映像に切り替わる

(奈保子、恐縮至極…といった表情で照れ笑い)

おぼん「はい、とにかく笑い上戸の河合奈保子さんでございました。」

露木「でも、分かるよね。やっぱり、一度あの、笑い始めちゃうと、止まらないでしょ?」

奈保子「(笑顔で)そうなんですよね。」

露木「ねえ。」

奈保子「(笑顔で)はい。」

露木「でも、僕はね。あの奈保子ちゃんも、大変だったと思うけどね。
あの周りの人ね、よく釣られて笑わなかったと思って。あれは大したもんだよね。」

奈保子「(笑顔で頷く)」

露木「うーん。でもやっぱり、お葬式よりね、結婚式の方がいいですよね。」

奈保子「(笑顔で)そうですね。はい。」

露木「この間もね、聖子(註:松田)さんの結婚式で、あの、お友達代表で
スピーチしてましたけど、ああいう方がいいでしょう?」

奈保子「(笑顔で)そうですね。はい。」

露木「それでは、一曲歌って下さい。『デビュー』です。」


奈保子、新曲の「デビュー~Fly Me To Love~」
(作詞:売野雅勇、作曲:林哲司、1985年6月リリース)
をスタジオで熱唱⇒彼女のコーナー終了。



(スターどっきり㊙報告(河合奈保子、お葬式編、1985年))の項、了)

CRくだもの畑(サミー、デジパチ)

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今回は、1995年(平成7年)にサミーから登場した
ドラムデジパチ「CRくだもの畑」を振り返りたい。

(最近登場したリメイク版に関する言及はないが、ご了承の程を…)



★賞球…5&15(ヘソ5個、アタッカー15個)
★大当り確率…1/389(設定無し)
★ワープゾーン搭載(フィーバークイーンIIと同部品使用)
★有効ライン…上段、中段、下段、クロスの計5ライン
★図柄…7、チェリー、スイカ、ブドウ、レモン、ピーチ、
BAR、メロン、プラムの計9図柄(5ライン⇒計45通り)
★最高16ラウンド継続(9カウント閉鎖)
★出玉…約2200個弱(2300個説を散見するが、誤り)
★確変機能搭載(フルスペックタイプ)
⇒全9図柄中、7、チェリー、スイカで当ると、
そこからプラス2回の確変に突入(ループ有)
★確変突入率及び継続率…1/3
★確変時の大当り確率…1/55.6
★確変中はチューリップ狙いの止め打ちが有効



アラジンやアラマスなどを思わせた赤7のフォルム


ブドウ揃い(単発)


メロン図柄はメロン型カップアイスに見えた(個人的見解)



文字通り、くだもの(フルーツ)をモチーフにした、ドラム式のデジパチ。


当時のサミーと言えば、やはり「パチスロメーカー」としての印象が
定着していて、同社から「パチンコ」を想起するファンは少数だった。


無論、同社は昭和の里見工業時代から、雀球やアレパチ、アレンジフィーバー
などの各機種を数多く生産しており、1991年以後の新要件時代に入っても、
「タイムスリップ」(1991)「ザ・ローリングアドベンチャー」(1992)、
「CRアラビアンチャンス」(1994)などのアレパチを世に送り出していた。
ただ、デジパチや権利物といった定番ジャンルは、まだ「未開拓」だった。


そんな流れの中、同社は1995年春にデジパチ第一弾「CRゴールドラッシュ」
をリリース。さらに同年夏、本機及び「CRドラゴンウィング2」を2機種同時
デビューさせて、本格的にパチンコへの参入を開始したのだ。


(本機と同時発表された、「CRドラゴンウィング2」
確変はプラス1回ループで、突入率1/2。同社のスロ
4号機「九龍(クーロン)」「神龍2」(シンリュウ2)
を思わせる、中華チックな大当り図柄が特徴であった。


デジパチについては新規参入の立場で、まだ自社製造ラインも
有さなかった当時のサミー。その為、パチンコのトップメーカー
SANKYOと提携契約を結び、部品もSANKYOから調達する形を
とっていた。本機についても、SANKYOドラム機の代名詞存在、
「フィーバークイーンII」(1993)のパーツ(台枠含)を使用。
即ち「ワープゾーン」も特徴で、天下左右のワープ入口経由で、
ステージから次々ヘソに飛び込むお宝台に遭遇する事もあった。


本機は、当時の流行りである、1/3突入+2回ループの「フルスペック」
タイプ。初当りこそ厳しいが、一旦確変ゲットすれば、ワンチャンスで
大量獲得も可能な荒波スペックだった。アタッカー9カウントだった為、
大当り出玉は2200個弱(当時の主流は10カウントで2300個強なので、
出玉やや少なめ)。一方の大当り確率は、当時のフルスペックの代表格
「CR黄門ちゃま2」(1994)の1/394.3より僅かに甘い「1/389」だが、
上記出玉を加味すれば、黄門よりもむしろ辛めだった。個人的な成績だと、
圧倒的に黄門より本機の方が上だったが…(相性と言ったら叱られるか)。


全回転リーチ、左中同時回転リーチ、中右同時回転リーチ等、ドラムの
本家SANKYOに引けを取らない、多彩なリーチアクションを搭載。但し、
全回転でも普通に外れたし、単なるノーマルでも、右ドラムがロングに
発展して、ビタッと当る事もあった(ショートなら大半がハズレだが)。
どんなリーチも一応は期待が持てるゲーム性が、個人的に好みだった。

設置も比較的多く、都内、神奈川で繁華街のホールを探せば、大抵どこかに
並んでいた。特に記憶に残る店は、今はなき、新宿歌舞伎町(コマ劇前)の
「オデヲン」というホールだ。本機で初めて確変を引いたのもココだったし、
本機の実戦で座席両脇に箱をガッツリ積んだのも、この店が初。基本的には
相性のいい台で、単発は他店でも多く引いたが、確変絡みの良い思い出だと、
なぜか新宿オデヲンばかりを思い出す。「台の相性+店の相性」かな(また、
「オカルトめいた話」と言われてしまうが)。確変の一気ループで快勝して、
店の裏にある古い中華料理屋「文華楼」にて、五目焼きそば+炒飯+餃子を
頼んで、ささやかな「祝杯」をあげた日が懐かしい。


(在りし日の新宿「オデヲン」。閉店後はオリパサ⇒マルハンと変遷。)



★★リーチアクションについて

本機のリーチは、ノーマル、左中同時、中右同時、全回転の4種類のみ。今と
なってはシンプルな部類だが、これでも当時は豊富な方だった。先述の通り、
どのリーチも大当りの期待が持てた半面、派手な全回転でも、4~5回に一度
当たる程度で、結構外れた。特徴的な挙動の中右同時回転は、全回転程では
ないが、割とよく当たってくれた。以下、各リーチの動きを簡単に説明する。

(1)ノーマル
左⇒中とテンパイの後、右ドラムが低速気味にスクロール。右の周回数が
増えると、効果音も高音に変化。周回が進み、音階が高くなるほど期待度
アップ。効果音の変化前を「ショート」、変化後を「ロング」とすれば、
ロングの方が圧倒的に信頼度は高い。なお、配列上、ノーマルはダブル
リーチにならない。また、一度外れた後の再始動(二段階)もない。

(2)左中同時

ドラム高速回転中、BGMが派手に変わり(予告音)、左と中が速度を
落として同調開始。そのまま、枠内に左中の図柄がテンパイして停止
すればリーチになる。その後の挙動はノーマルと同じだが、左中同時を
経由した方が信頼度はアップ。但し、左中非テンパイの位置で止まって、
非リーチのハズレ目で終ってしまう事もある。また、左中が同調回転を
続ける途中で右ドラムも同調すると、(4)の全回転リーチに発展する。
即ち、予告音発生後は、「左中同時」「冷やかしの非リーチ」「全回転」
の何れかのアクションに移行する可能性があった訳だ。

(3)中右同時

左ドラム停止直後、中右ドラムが速度を落として同調開始。左図柄に
対応する中右図柄がテンパイ状態で回るので、巧く3つ揃えば大当り。
配列上、左に図柄が1個のみ止まる場合と、2個停止する場合がある。
2個停止の場合、片方が「レモン」でなければ、必ずどちらの図柄も
揃う形で中右が同調して回る為、実質的に「ダブルリーチ」となる。
具体的には、左ドラムに「上段プラムと下段7」「上段スイカと下段
ピーチ」「上段チェリーと下段ブドウ」の3パターンが止まった場合、
中右同時リーチに発展すればダブルリーチ確定となり、(表面上の)
期待度アップ。

(4)全回転

(2)でも述べたが、左中同時アクション中に右ドラムも同調すると、
全回転に発展。全ドラムが同調してスロー回転を開始。図柄の揃った
位置で最終停止すれば大当り、ズレ目で止まればハズレ。確変図柄が
必ず1か所揃った状態で回るのが特徴。また、確変が揃っている裏で
別の単発図柄も揃って回転。例えば、7が揃った状態ならば、裏では
単発のブドウとメロンも揃っている。同じく確変のチェリーが並んだ
状態なら、単発のピーチとプラムも揃った状態で回る。但し、配列上、
スイカ(確変)が並んだケースのみ、単発図柄はBARだけ揃った状態。
つまり、7orチェリーの並んだ全回転は、表面上「1/3で確変、2/3で
単発」となるが、スイカ全回転のみ「1/2で確変、1/2で単発」となり、
確変の(表面上)期待値も上がる。但し、図柄の揃っている総数では、
前者は3つ、後者は2つとなり、大当り自体の表面上の期待度は、7や
チェリーが並んだ方が高い。上記は、意外に知られておらず、ネット
情報も皆無だったので言及。以下の(参考)にも目を通して頂ければ
幸いである。

(参考)「CRくだもの畑」のドラム配列

※〇はブランク図柄

FクイーンIIと同じドラム(部品)を使っていたので、各ドラムの図柄の
数はクイーンと同じ「21個」(パチスロとも同じ)。但し、クイーンは
メイン図柄が8個、ブランク図柄13個だったのに対し、本機はメインの
図柄9個で、ブランク12個。即ち、大当り図柄がクイーンより1つ多い。
また、ドラム配列が絶妙で、中右同時回転時のダブルリーチ、全回転の
「図柄の揃った箇所、本数」等に影響を与えた。なお、全回転時にどの
確変図柄と単発図柄がセットで揃っているかは、以下の配列図を参照。

・全回転パターンA(赤7揃い)

赤で囲った部分、即ち7図柄(確変)が並んだ全回転の時は、
青く囲んだ単発のブドウとメロンも裏で揃っている。即ち、
表面上の確変:単発比は「1:2」となる。

・全回転パターンB(チェリー揃い)

同様に、確変のチェリーが揃った全回転でも、単発のピーチと
プラムが裏で揃っている為、やはり表面上の比率は1:2である。

・全回転C(スイカ揃い)

一方、確変のスイカが揃った全回転は、対応する単発がBARのみ。
よって、表面上の確変と単発の比率は、等しく1:1になっている。


なお、上記説明は「大当り図柄が平行に並んだ」ケースを想定しているが、
本機の全回転は、「右下がり」や「右上がり」に並んだ形でも発生。但し、
その場合でも、上記法則は変わらない。


※※本機の新セルバージョン

「CRフルーツブラザーズ」(1996)

本機のヒットを受けて、後にセル違いの新Verとして登場。
但し、変わったのは盤面のみで、内部仕様に変更点は無い。
(台枠右上の機種名欄は「CRくだもの畑」の表記のまま)


(余談1)

本機リリース後の1996年、「ゴン太のササミジャーキー」(サンライズ)の
CMで、本機がモデルのオリジナル台が使われた。「ゴンゴンゴン太のササミ
ジャーキー」というフレーズで知られたCMのシリーズに、「パチンコ編」が
存在。主役の「ゴン太」(ラブラドール・レトリーバー)が、店でパチンコを
打つという、シンプルな(それでいて非日常な)内容。序盤、リーチが外れて
台を叩いて悔しがるゴン太は、店員に注意されて反省。気を取り直して打つと、
次のリーチが大当り。隣のパチプロ風のオッサンに、「生活かかっとんな」と
声をかけられる。最後は、獲得した景品を換金所の小窓に差し出して、大量の
ササミジャーキーが出てくる…というコミカルな内容である。


(ドラムや周辺部のデザイン等から、本機がベースだった事が判る)


(余談2)

日本テレビの土曜深夜バラエティ「DAISUKI」のパチンコ対決で、
本機が対戦機種になった事がある。1度目は1996年1月。ゲストは
京本政樹。この時は、京本が驚異のヒキを見せ、レギュラー陣※の
台を代わりに打っては、次々と大当りさせていった(ロケ地は赤羽
「ことぶき」)。二度目は97年5月、ゲストは藤谷美紀。第1回戦の
奥村マジカルランプで二度大当りさせた藤村が、第2回戦の本機でも
好調を維持して、序盤に大当り(レモン単発)。続く第3回戦のCR
サクセスストーリー(平和)でも当てて、ダントツの優勝を飾った。
ロケ地は品川区西大井の「バーディー」。普段ヒキ強の飯島直子は
絶不調で、大当りゼロ。藤村の寡黙で反応薄めの態度も気になった
ようで、終始機嫌が悪く見えたのが印象的だった。

※DAISUKIレギュラー陣…中山秀征、松本明子、飯島直子の三名


(サミー「CRくだもの畑」の項、了)

フュージョン(大都技研、4号機)

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(今回は、民話の「語り部」風にお読み下さい…)


もう、17年くらい前の話になるかのう…

2000年(平成12年)に大都技研というメーカーから、
「フュージョン」というスロ4号機が出た事があってな。



これが、なかなか独創的で面白味のあるゲーム性で知られてのう。

Aタイプじゃが、ビッグボーナスが「赤7」「青7」の2種類あってな。

赤7で揃えると平均350枚、青7なら550枚と獲得枚数に大差があった。

ならば、全て青7の方で揃えてしまえば万々歳、と思うじゃろうが…。

そうは問屋が卸さなかったのじゃよ。

なぜなら、青7を揃えるには、ビッグフラグ成立後に「単独青7」のフラグを
別に成立させる必要があったからじゃ。赤7は狙えばいつでも揃うのじゃが、
青7の方は、そう簡単には姿を拝ませてくれんかった。

このフュージョンという奴は少々変わっていての、普通は左リールに単独で
チェリーなんか出ると、1枚だの、2枚だのと払い出しがあったもんじゃが…。

フュージョンでは「青7」もチェリー同様、左単独で払い出しがあったのじゃ。
ビッグ図柄が単独で左に止まって小役としての払い出しがあるなど、当時は
大変に珍しかったのじゃ。

おっと、勘違いして貰っては困るが、チェリーと青7は通常の払い出し枚数こそ
2枚と共通じゃが、全くの「別フラグ」じゃぞ。むろん、出現率も大きく違う。まぁ、
簡単にいうと、小役低確率状態では単独青7の方が出易く、逆に高確率状態は
チェリーの方が出易くなっておった。

それからな、高確時の単独青7は、出現率に設定差があっての。これが大きな
攻略に繋がったんじゃが、大事な話なので、ちょっくら後回しにさせて貰うぞ。

それでの、ビッグフラグ成立後、単独青7フラグが立って左枠内に止まったら、
中、右リールにも青7を狙えば、そのまま揃って青7ビッグが始まったんじゃ。
つまり、ビッグボーナスフラグ+単独青7フラグ=青7ビッグという訳じゃな。
ただ、目押しミスで青7を揃え損ねたら、次の青7フラグ待ちとなってしまう。

青7ビッグは、小役ゲーム中に単独青7がわんさと出る。しかも、通常2枚の
払い出しだった単独青7が、ビッグ中は8枚に増える。カドに止まって15枚。
これが次々と揃うのだから、獲得枚数が一気に増えたのもお判りじゃろう。
青7以外にも、払い出し14枚のブドウが割と頻繁に揃うようになっておった。

一方、楽な方の赤7ビッグで揃えると、チェリーやベルなど払い出しの少ない
小役ばかり揃うようになる。むろん、15枚の青7や14枚のブドウも揃ったが、
青7ビッグのようにバンバン出る事はなかったのじゃ。頑張ってハズしても、
微増か現状維持がいい所で、ヘタすれば適当打ちよりも減ってしまったぞい。

そんな違いがあったもんじゃから、青7ビッグなら600枚越えも狙えて平均
約560枚も出た。赤7ビッグだと平均350枚そこそこじゃから、両者の差は
実に約「210枚」にも達したのじゃ。

そうなると、ビッグフラグが立った後、投資210枚以内で単独青7フラグを
立てて青7ビッグさえ揃えれば、少なくとも損する事はなかった訳じゃな。
早めに青7を引けた分だけ、機械割も上がっていったのは当然じゃ。

じゃが、さっきも言ったように、通常時の青7はそう簡単には揃ってくれん。
しかも、各設定によって、単独青7出現率に明確な差が設けられておった。
青7の引き方で設定を見抜く事ができたのは、この台の大きな特色じゃな。
逆に設定やヒキ次第で、回せど回せど青7を引けなかったりもしたのじゃ。
せっかくビッグフラグが立っているのに、青7フラグが立たずに待たされる
のは、気分的にもジリジリ、イライラ、ドキドキと焦らされたもんじゃよ。

小役低確時の青7は、設定差なしの約1/160で出現するんじゃが、高確状態、
即ち小役補正が働いた時は、設定6で約1/20、設定1なら約1/82と、露骨に
確率が違っていたのじゃ。高設定になるほど高確率になって優遇されていた
訳じゃが、低設定でもそこそこ期待できる値じゃった。ただ、1/82なんてのは
ヒキ次第で大きくバラつくから、なかなか青7が来ずに苦しんだりもしたぞ。

こんな特徴がある以上、ビッグフラグが立った後、なるべく高確状態を維持
すれば、設定不問で勝負できたのでは…と思うじゃろう。確かにその通りじゃ。

通常時のメイン小役は8枚のベルじゃが、変則押しで外し続ければ小役補正が
働き出す。また、14枚のブドウも高確率時はそこそこ成立するから、やはり
ハズしてやらねばならん。チェリーも同様じゃ。具体的な手順は割愛するが、
変則押しして、テンパイした小役を左でかわす。テンパイラインによっては
ビタが必要なので、確実にハズすには、それなりの目押し力も必要じゃった。

おっと、小役ハズシが大事だからといって、肝心の「単独青7」までハズしては、
元も子もないぞ。青7は、常に率先して揃えるように心がけるのが重要じゃった。
中押しなら、毎ゲーム必ず中リール枠上~上段に青7を狙い、枠内に止まったら
右にも青7を狙う。この時、中・右リールで青7がテンパイしたら、その時点で
2確じゃ。左のテンパイラインには、慎重に青7を狙わんといかんぞ。

また、青7を狙う際には、スタート音にも注意が必要じゃ。ビッグフラグ成立後の
特徴として、単独青7のフラグが立つと、レバオン後に「プルップルップル~」と
いう妙ちくりんな音が鳴る事がある。これは青7確定の演出じゃ。キッチリ青7を
狙えば必ず揃うぞ。

ただのう、ビッグフラグ成立後、あまり小役ハズシばかりやっとると、それだけ
投資が嵩んでしまうのも確かじゃ。できる事なら、高確状態と低確状態の境界に
近いゾーンでキープしている方が得じゃった。高低の境界線を目で確認するのは
難しいが、高確率状態を確信したら、その後は手入れとクレジット表示を使って
「何枚投入して、何枚払い出されたか」をチェックし続ける事で、内部の状態を
大まかに把握する事は出来たのじゃ。

高低差を見抜く、という意味では、チェリー成立にも目を配る必要があったぞ。
なぜなら、高確状態のチェリー確率は約1/4と高かったから(低確時の約64倍)、
頻繁にチェリーのフラグが立てば、高確に滞在していると推測できたのじゃよ。
しかも、ボーナスフラグ成立後は、チェリーを取りこぼすと、第3停止の後に
必ず「取りこぼしフラッシュ」(中リールから右リールにかけて、チラッと
光が走る)が発生したので、チェリー成立がほぼ丸分かりじゃった。これに
着目して内部状態を見極めるのも、割と大きなポイントとなっておったな。

それと、フラグ成立に気付く前の段階から、「青7」優先で狙う姿勢も大事じゃ。
ビッグ成立に気付かずに、その後せっかく立った単独青7フラグを見逃す危険が
あったからの。ゆえに、普段から「左枠内青7狙い」を心掛けなければならんぞ。
左に青7を狙えば、青7非成立時は青7が枠下に落ちて「ブドウ・ベル・リプ」が
止まる。この時、中リール中段にブドウかベルが止まり、小役がハズれたら入り。
リプレイが右上がりにテンパイして、リプハズレの形も入っておったの。また、
ハサミ打ちの場合、左「ブ・ベ・リ」から右上段にベルが停止してもリーチ目じゃ。
それから、青7が枠2コマ下に落ちて、左に「赤7・ブドウ・ベル」が止まった時も、
右リール上or下段にビッグ図柄停止でボーナス。左青7狙いは、入り目がシンプルに
なったから、分かり易くて良かったのう。

ともかく、この機種は赤7ビッグを極力避けて、必ず青7ビッグで揃えるように
すれば、低設定でも十分勝負になったのじゃ。それだけに、プロやセミプロの
攻略の的にもなっての。その甘さを見かねた店側は、早々に撤去したりもした。
ワシも、あまり多くの店で見かけた事はないが、東銀座の「ピーアーク」という
ホールで対戦する機会があってのう。しかし、設置期間は随分と短かった記憶も
ある。ここは、先行機「マッドドクター」が大のお気に入りで、仕事終りによく
通ったが、以後も「バンバン」⇒「フュージョン」と立て続けに設置したので、
大都の台を好む店じゃった。ただ、先に入ったバンバンより、フュージョンの
方が先にハズれてしまったのは、返す返すも残念じゃったな。そういや、渋谷の
ファインとか、阿佐ヶ谷ピオンにも置いてあったかの。ピオンといえば、90年代
前半「この世の果て」というドラマでのロケ地にもなって、主役の鈴木保奈美と
三上博史が仲良く並んでフィーバークイーンIIを打っていたシーンがあったのう。

おお、そうじゃ。この機種は、青7攻略ばかり注目されておったが、演出面も
なかなか洒落ておった。まず、予告音機能じゃ。レバオン時、通常音ではない
「ティロリーン」という高音が鳴れば、SP音で期待度アップ。リプレイ以外の
全小役又はボーナスじゃったが。また、レバオンで無音は、ブドウかボーナス。
それからな、ウェイト音にもSP音があって、レバオンで派手なSPウェイト音が
「ティロリロリロ」と鳴り響けば、必ずスタート音がSPか無音になったのじゃ。
SP音なら、ボーナス期待度さらにアップ。無音の場合、ほぼボーナス確定じゃ。

それから、フラッシュ演出も香ばしかったのう。この機種にはな、「スーパー
リーチ機能」という派手な予告フラッシュがあった。レバオン後、リール回転と
共に、リール窓全体がストロボのようにパパパッと大きくフラッシュしたんじゃ。
こうなれば、ボーナス期待度も大幅アップ。この時、ストロボフラッシュの反復
回数が多い程アツかったのじゃ。3回でボーナス確定、2回で約4割、最小の1回
でも約15%でボーナスじゃった。なお、ストロボフラッシュはハズレorボーナス
の演出なので、どのリールも小役orボーナスの形になれば、その時点で鉄板じゃ。
中押し⇒中段青7停止なんてのは、典型的なストロボフラッシュ時の一確じゃな。

まだまだあるぞ。ストップボタンを押した瞬間、各リールがキラキラっとストロボ
チックに消灯したら、小役orボーナス成立の示唆じゃ。まぁ、「消灯演出」じゃな。
消灯するリールによって、対応する成立役が違っておった。左消灯の時は対応役が
多くて期待はできないが、中消灯でブドウorボーナス、右消灯はベルorブドウor
ボーナスじゃった。中消灯など、それなりにアツかったぞ。

それと、告知ランプも重要な存在じゃった。完全告知ではなかったが、リール
右の「青7/赤7」ランプが光れば、それでボーナス確定じゃ。ただ、コイツの
場合、「告知ランプが光ってからが勝負」という特殊なゲーム性じゃったから、
ランプが光ったからといって、安心できなかった。目押しや1枚掛けでBR判別
したりして、ビッグ成立を確信してから「青7狙い&小役ハズシ」を駆使して、
高確状態で青7ビッグを揃えて一安心…という流れじゃったな。

最後にリプレイハズシじゃが、赤7ビッグはハズシ効果もほぼ無いし、そもそも
赤7を揃えるのは損なので割愛するぞい。青7ビッグは、1回目の小役ゲームから
中押しじゃ。別に順押しでもいいが、青7の制御が少々イジワルで、中段に停止
してしまい、せっかくの15枚が8枚に減りかねないから、最初から中押しの方が
安心じゃ。中リール上段に青7狙いで(1)そのまま上段停止でブドウorハズレ。
左上段に2連ブドウ付きの赤7を狙ってブドウをテンパイさせて、右は適当打ち。
(2)青7中段停止は、単独青7、チェリー、ベル、ブドウの可能性があったから、
右中段に青7狙い。そのまま青7テンパイなら、左も青7狙いで15枚ゲット。ベルと
ブドウがWテンパイしたら、左上段に2連ブドウ付きの7を狙う。中右がズレ目なら
左にチェリー狙い。(3)中リール中段ベル停止なら、ベルorハズレなので左⇒右の
順で適当打ち。(4)中リール中段にリプレイが止まったら、ジャックインorハズレ。
右は適当打ち。リプレイ中段受けなら、左枠内に青7狙いでハズせる。下段受けなら、
左下段にベルの付いたBARをビタで狙わないとダメじゃ。なお、ジャックイン確率が
約1/6と低い為、引っ張りすぎるとパンクに繋がりかねん。せいぜい残り8ゲームから
ジャックイン優先に戻した方が安全じゃ。なお、1,2回目はハズさずジャックインを
入れるべきじゃが、左を適当押しだと間違ってハズしてしまう恐れもある。リプレイ
中段受けなら左に2連ブドウ付きの赤7、下段受けなら左に青7狙いでジャックイン
するぞい。

しかし、先行機「バンバン」のフラグ持越し機能にも驚かされたが、フュージョンの
前衛的なゲーム性も、大いに目を見張るものがあったのう。目の付け所が違うというか、
こんな楽しい台を作るメーカーじゃからこそ、その後「吉宗」「押忍!番長」といった
伝説的な名機をリリースしたのも、頷けるというもんじゃ。そういや、押忍!番長の
「青7優遇」「赤7下位」も、このフュージョンが原点じゃな。ワシは、4号機番長も
ガッツリハマったぞい。無論、吉宗にもな…。

まぁ、ワシがフュージョンに関して語れるのは、こんな感じかのう。しかし、
機種画像以外、何の画像も図も使わないで機種説明するというのは、作る方は
楽でも、読む側は随分と骨が折れるじゃろうな…勘弁じゃ。


(参考)

・フュージョンのボーナス確率表

Big Bonus
設定1 1/297
設定2 1/287
設定3 1/277
設定4 1/264
設定5 1/248
設定6 1/240

Reg Bonus
設定1 1/431
設定2 1/420
設定3 1/409
設定4 1/399
設定5 1/381
設定6 1/364

・フュージョンの払い出し表

赤7/青7…15枚+ビッグボーナス
黒BAR…15枚+レギュラーボーナス
ブドウ…14枚
ベル…8枚
チェリー…2枚
青7…通常時2枚、ビッグ中8枚
ケンタウルス…リプレイ


(大都技研「フュージョン」の項、了)


ターミネーター(IGT、4号機)を小田急沿線で堪能(2000年~)

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THE TERMINATOR TM&(C)2000 CANAL+DA.All Rights Reserved.
Terminator is a trademark of CANAL+DA.



今更ながら振り返ると、2000年前後のパチスロ4号機時代は、ファンを
魅了する「名機」と呼ばれる台が数多く登場した。個人的な話をすれば、
この時期はパチに惹かれなくなってきており、ハンドルを握っても何か
マンネリ感を覚えてしまい、パチに親しんだ頃のワクワク感が明らかに
減退していた。そんな心理的な変化から、自身の「スロ趣向」が一気に
加速していったのを思い出す。


但し、全くパチと付き合わなくなった訳ではなく、「みなし機」を設置する
店では心から邂逅を喜んだし、80年代、90年代のリメイク版が出れば、
郷愁を覚えて座ったりした。正確にいえば、当時の新台(CR中心)に
対して愛着心を持てなくなっていた、といった方が正しいかもしれない。
その中でもなんとか打てたのは、三洋「CR海物語」シリーズぐらいか…。


まぁ、そんな訳で、2000年前後という時期は、スロへの情熱が大いに
たぎっていたのを思い出す。今回紹介する「ターミネーター」(IGT、
2000年登場)も、そんな自分にとっての「充実期」にリリースされた
4号機(A-400)の一つ。


・ボーナス確率表



・払い出し表

赤7・赤7・赤7/シュワ(顔)・シュワ(顔)・シュワ(顔)…15枚+Big
赤7・赤7・シュワ(顔)/赤7・赤7・シュワ(胸)…15枚+Reg
スイカ…通常時10枚、ビッグ中15枚
ベル…8枚
チェリー…2枚
スペード…通常時リプレイ、ビッグ中3枚+Jac in

※2連図柄「シュワ」は、上段が「顔」で下段が「胸」。図柄として強いのは
「顔」の方で、赤7と顔の一直線型はリーチ目。また、2連図柄揃いのビッグと
いっても、役として判定されるのは「顔」「顔」「顔」の方で、胸はビッグの
払い出しとは無関係(バケ時は右リールで絡む)。


本機は名前からも判る通り、人気映画とのタイアップ機。世界的に知られた
ネームバリューも奏功して、当時大きな人気を博した。シンプルなドットによる
演出やリール制御の妙、手軽かつ効果抜群の技術介入など、完成度も高かった。
新型ツインスピーカーを使ったサウンドは、臨場感タップリ。ウェイト音が警報、
スタート音が銃声など、効果音にも個性があった。ビッグ図柄が揃った瞬間、
「You're winner!」の人工音声で祝福。ビッグ中は、映画でもお馴染みの
「デデン・デンデ・デン!」のリズムが迫ってきた。甘めのスペックも特筆
すべき点で、フル攻略時には設定1でも理論上の機械割が100%を超えた為、
等価店では積極的に狙っていける有難い存在だった。ドハマリして低設定と
思いきや、その後に〇モノと見まがうほど露骨な連チャンが押し寄せる事も
あって、純Aタイプながら「波の荒い台」という印象が強く残る。


私自身、本機は小田急沿線の各店でよく追いかけた。登戸駅の小さなスロ専
「ニューハトヤ」(右端シマ)、向ケ丘遊園駅南口「ダスベガス」(1F中央)、
新百合ヶ丘駅北口「ジアス」(2F奥階段前)といった馴染みの等価店に置いて
あったので、対峙する機会は多かった。「勝ち易さ」の点でも他機種と一線を
画していて、何かと頼りになる存在だった。それだけに、たまに理不尽な程の
大ハマリやバケ地獄を食らうと、精神的ダメージがデカかったものだ。


因みに、上記3店舗中、本機の収支が一番良かったのは遊園「ダスベガス」。
打ち始めから閉店時まで設定6のBR出現率をキープして、5000枚越えの
大勝ちを飾ったり、ストレート1000越えハマリで捨てられた台を拾ったら、
アッサリ復調して一気に2箱出たりと、たびたびオイシイ思いをしたものだ。
そういえば、同店のコーヒーレディーが可愛くて人柄もすこぶる良かった為、
自販機よりも割高な、プラスチックカップ入りオレンジジュースをよく注文
した。一方、登戸「ニューハトヤ」は等価で台数が少ない割に、中間設定を
匂わせる台が多かった。爆勝は少なかったが、他店で喰らった損失を補てん
するのに重宝した(かつては、沖スロ「シオサイ30」も同店の名物だった)。



★通常時の「右上段赤7(チェリー付き)狙い」

ブログタイトルに「まにあっく」と付けてはいるが、私はマニアックというか
複雑怪奇なリーチ目は、正直あまり得意ではない。どの台も、常に同じ箇所を
キッチリ狙い、リールや演出で通常と異なる「違和感」を察知したら、直ちに
ボーナスを狙うスタイルをとっていた。その為、どちらかと言えばシンプルで
フラグ察知し易い台を好んでいた。その点、本機は毎ゲーム左リールの上段に
「チェリー付き赤7」を狙っていれば、出目やスベリでBR成立にも気付き易い。
甘いスペック以上に、本機に対してある種の「打ち心地の良さ」を感じていた。


通常時の手順は、左上段にチェリー付き7を狙い、そのまま上段に7が止まれば、
順押しで中・右は適当。左が4コマスベッてスイカが中段に来たら、中・右にも
スイカを狙う。基本的には、この繰り返しである。本機はノーリセット機の為、
チェリーやスイカを取りこぼしても損にはならないが、迅速なフラグ察知には
この打ち方がベストと思って、日々実践していた。


通常時、左上段赤7狙い(枠上チェリー)が私の定番打法。
スイカ成立なら、必ず4コマスベって中段にスイカが停止。
リプやベルは順押し引き込み100%で、中右適当打ちでOK。
無論、赤7上のチェリーもしっかり引き込む。ここを狙えば、
一周押しなどスピーディーなゲーム消化が可能な上、小役の
こぼしもなくなって、さらにBRフラグの察知も早かったのだ。



(上段赤7狙い時の主なリーチ目)


左がこの形の時、ボーナスフラグ非成立時は中リールにベルを
優先的にテンパイさせる制御が存在。一方、ボーナスが入ると、
制御が変わって「ズレ目」が出易くなる。その典型例が、上の
「中リール中段スイカ」のズレ目だ。配列上、左に「赤7・リプ・
ベル」が止まって中・中段にスイカが止まると、いつもは普通に
中リールでテンパイしていたベルが、中リールの枠内から消える。
この違和感に、独特の「中毒性」があった。無論、二確目である。
この時、スイカは大きなスベリを伴って中段に止まる場合も多く、
中段スイカがヌルッと降臨した瞬間が、何ともたまらなかった。


「BRフラグ非成立時はベルを優先テンパイさせる」と書いたが、
より具体的にいえば、ベルは下段テンパイし易い。その法則が
崩れて、右上がりにベルがテンパイして右でベルがハズれれば
入りとなる。但し、これには例外があり、中が「赤7付きベル」
だとNGだ。その理由は、次の出目の説明が参考になろう。


上段チェリー付き赤7狙い時、中リールの「赤7付きベル」は
他のベルと違って、BR未成立時に下段でなく「右上がり」に
テンパイする制御だ(⇒赤7は上段にテンパイ)。この法則が
崩れて、ベルが下段テンパイ(⇒赤7右下がりテンパイ)した
ダブルテンパイの形は、ベルハズレでリーチ目となる。即ち、
中リールのベルが「赤7付きか否か」により、リーチ目となる
ベルの並びも真逆になった訳だ。



右の「チェリー・チェリー・7」は強い。左上段赤7なら中リール
不問で入りとなる。ハサミ打ちなら2確目。



中リール「スイカ・チェリー・チェリー」も左・中でズレ目となる
強い形だが、ガセる事もある。但し、右上段(又は下段)にビッグ
図柄が止まれば、ほぼ確実に入っている。


左⇒右トリプルテンパイは、小役ハズレで入りとなる。因みに、本機は
ハサミ打ちで何らかの小役が左右テンパイしたら、中でハズれると入り
というシンプルな法則アリ。上段赤7狙い時も同様で、右の上or下段に
ベルが止まって左右ハサミテンパイの形になっていれば、ベルハズレで
リーチ目となる。


左上段7狙い時、1~3コマスベると左枠内にチェリーが停止。この
時、左中段にチェリー付7が止まり、右中段にも7が止まってハサミ
テンパイすると、成立後のリーチ目。一方、上記のように左が4コマ
スベって「ベル・スイカ・リプレイ」止まったら、スイカorボーナス。
大抵はスイカが揃ってしまうが、中・右でスイカを狙ってハズれたら
入り。左上段赤7狙いは、この形でフラグ成立に気付く事が多かった。
中リールのスベリもポイント。スイカが大スベリを伴いテンパイして、
右でハズれたらほぼ確実に入っていた。但し、「左が4コマスベった」
とハッキリ体感したにも拘らず、スイカもボーナスも入っていない、
「ガセスベリ」の経験は多い。恐らくは目押しミスによる「錯覚」だと
思うが、ひょっとするとイジワル制御がたまに働いたのかもしれない。



★ドット演出発生時の「中押し」

レバオン後、リール上部のLED画面で展開する「ドット演出」も、本機の
大きな特徴だった。いわゆる「小役示唆」で、表示した小役がハズれたら
ボーナス成立。この演出は「ミッション」と呼ばれ、「1st MISSION」
「2nd MISSION」「3rd MISSION」「4Th MISSION」の4種類が
存在。レバオン後、「フィーン」という緊迫感漂う(悲鳴にも似た)効果音
に続いて、映画のテーマが静かに流れるとミッション開始。各ミッションの
基本的な流れは、以下の通りである。

「1st」…左右2図柄出現⇒片方に照準⇒銃撃で図柄消滅⇒残った図柄が成立
(左右同図柄ならボーナス期待度アップ。左右シュワちゃんで鉄板)
「2nd」…図柄を次々と狙撃して破壊⇒「キーン」と弾をはじいた図柄が成立
(大抵、銃撃は4発以内だが、5発以上続くと期待度アップ。6発で激アツ。)
「3rd」…画面に壁出現⇒ショットガン一発で壁破壊⇒現れた図柄が成立
「4Th」…画面に壁出現⇒マシンガン乱射で壁破壊⇒現れた図柄が成立


因みに、ミッション中、ドットに表示される図柄は、以下の6種類。
(自作ドット再現の為、オリジナルと若干フォルムが違うかもしれない)


(リプレイ対応)


(ベル対応)


(チェリー対応)


(スイカ対応)


(赤7=ボーナス対応)


(シュワ=ボーナス対応)


各ミッションを経て、最後にドットに出た「小役」が揃うのが大半だが、
ドットに7やシュワが残ればボーナス。また、ドットと出現役が矛盾した
場合もボーナスとなる。4th>3rd>2nd>1stの順で期待度は上がるが、
4thでも当たり前のようにタダの小役だったりしたから、過度な期待は
禁物といえた。


先述の通り、私は通常時、左上段に「チェリー付きの7」を狙って、
「順押し」で消化していた。しかし、ドット演出が発生した時のみ、
順押しではなく「中押し」に切り替えていた。制御上、中押しなど
変則押しすると、成立役は必ず中段に停止。また、チェリー成立時、
中押しで「シュワちゃんの顔と胸」の2連図柄を狙えば、「スイカ・
顔・胸」か「顔・胸・ベル」が中リールに止まる。


(ベルorハズレ※orボーナス)
※ミッション発生時は小役以上が確定する為、ここでのハズレは、
ミッション時に限っていえば、「ボーナス成立後のハズレ」の意。
(以下も同じ)


(リプorボーナス)


(スイカorハズレorボーナス)

 
(チェリーorボーナス。左「シュワベ」、右「スシュワ」。)


かかる制御の特性を利用して、ミッション発生時(=小役以上確定)は、
あえて中押し。中リール中段の停止図柄と、ドット内に最終表示された
図柄を比較して、両者が矛盾していれば一確目。単純だが、妙にクセに
なる打法ともいえた。


(ボーナス確定の一例)


ドットに「ベル」、中リールにチェリー対応の「スシュワ」
(「シュワベ」でもOK)。


ドットに「チェリー」、中リール中段に「ベル」。


ドットに「チェリー」、中リール中段に「スイカ」。


ドットに「スイカ」、中リール中段に「リプレイ」


ドットにリプレイ、中リール「シュワベ」(チェリー対応)。


(その他の通常時演出)

・落雷…ストップボタンを押した瞬間、不意を衝いて「バリバリ」と雷鳴が鳴り響き、
ドット全体が派手に点滅。その後、画面にシュワや赤7が出ればボーナス確定。但し、
チェリーやハズレ時にも出たので、「鉄板演出」ではない(メーカー発表のボーナス
信頼度は50%)。

・笑い声…レバーオンで「ワッハッハッハッ」と不気味な笑い声が発生すれば、
ボーナス確定(ドットにシュワちゃんが出現。「777」の表示も)。最終的に
リール全体を照らすバックライトの色によって、BRの期待度が変化。赤なら、
80%がビッグで20%がバケ。青だと、その逆となる。なお、独特の笑い声の
「主」は、当時のIGTの社長である。

・演出カット…ドット演出のキャンセルを続けると、演出の出現率が下がる。



★リプレイハズシについて

ビッグの小役ゲーム中、レバオン時に成立役をリールライトの色で告知。
スイカやリプレイが成立すると、スタート音が甲高いSP音に変化。但し、
注意散漫だと、緑(スイカ)と青(リプレイ)の色を見間違えるミスも。
青と緑が交互に光る2色フラッシュ(ジャックインorスイカ)も存在した。


リールが黄色に染まったらベル⇒順押しは引き込み100%。全リール適当打ち。


赤く光ったらチェリー。左は取りこぼしに注意して狙う。通常時同様、
左にチェリー付きの赤7を狙えば、チェリーを引き込んでくれる。


緑はスイカ。ビッグ中は15枚(通常10枚)で頻繁に落ちる為、目押し
ミスは厳禁。スイカは、各リールのシュワ図柄を目安にすると、割と
見易い。但し、左に2個あるシュワは、上にスイカの付いた方を狙う。


青はジャックイン。1、2回目はそのまま入れて、3回目からハズす。


青と緑が交互に光った場合、スイカorジャックインのどちらか。


白(無色)フラッシュは、ハズレを含む全小役の可能性アリ。


1、2回目の小役ゲームは順押しで、フラッシュの色に応じて
狙い分ける。黄色(ベル)なら全リール適当打ち。こぼしの
あるスイカやチェリーは、確実に目押し。白フラッシュ時は、
左に赤7付チェリーを狙えば、チェリーにもスイカにも対応。
青フラッシュなら、適当打ちでジャックインさせる。


3回目の小役ゲームは、フラッシュに応じて押し順を変えても
良いが、より安全に行くなら、識別し易い「黄色ナビ」(ベル)
以外は全て「逆押し」した方が得策。緑(スイカ)と思ったら、
実は青でジャックインしてしまった…というミスを防げるからだ。

緑フラッシュなら、右⇒中⇒左の順で全リールにスイカを目押し。
赤フラは逆押し中・右適当打ち⇒左枠内チェリー狙い。青フラは
ジャックイン確定なので、まず右⇒中適当打ち。リプレイが中段
テンパイするので、左にチェリー付き赤7を狙う(5コマ余裕アリ※)。
白フラッシュは全役の可能性がある為、逆押しで右中段に停止した
図柄に応じて、中と左を狙い分ける。
※「上ベル付きシュワ」なら、6コマ余裕アリ

残り8ゲームから、順押し小役狙いに戻す。ハズシ時は平均約425枚。
適当打ちと比べて、約30枚多く抜く事が出来た。効果は非常に高い。



(ビッグ中のドット表示の意味)

本機のドットは親切で、「ビッグ中の詳細情報」を打ち手に知らせる。
上段の粒ドットは「獲得枚数状況」(赤粒1つで+20枚、100枚毎に
緑の粒で区切って表示)、二段目は「スイカ(左)とベル(右)の
取得回数(成立回数ではない)」、三段目で「リプレイ(左)と
ハズレ及びチェリー(右)の取得回数」、そして最下段のドットで
「1~30Gの小役取得履歴」を表示した(上・下二段ドットで表示。
黄・黄=ベル、緑・緑=スイカ、赤・赤=JACIN、緑・赤=チェリー、
黒・黒=ハズレ)。



(設定変更判別)

設定変更後は小役高確率(低確率に近いゾーン)になり、チェリーや
スイカが落ち易くなる。この性質を利用して、前日のヤメ際に小役を
あえて外し続けて低確にしておき、翌日のチェリーとスイカの出方で
据え置きか変更かを推測する方法が存在。閉店前にメイン役のベルを
出来るだけ多くハズして、小役高確状態の深いゾーンを仕込んでおく。
翌日、朝イチで同じ台を打ち、チェリー、スイカが何度も落ちてよく
回ったら据え置き、あっさり低確率に落ちてしまったら変更と読む。



(IGT4号機「ターミネーター」の項、了)

シオラー30(パイオニア、4号機)実戦データなど(2002年5月)

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15年前の2002年、パイオニアの沖スロ4号機「シオラー30」ばかりを朝から
晩まで打っていた時代(人生最初で最後の「専業期」)。その実戦データを
書き連ねたノートが手元にあるので、一部を紹介させて頂く。実戦ホールは
東京・町田の「さくら屋」という小さなスロ屋(既に閉店)。ここで1年半の間、
ひたすらシオラーのレバーを叩く生活が続いた。ただ。普通の立ち回りとは
違って、この店が当時採用していた「台予約システム」(前日に専用端末で
翌日の希望台を予約すると、朝イチから優先で打てる)を活用していたので、
皆さんの参考にはならないかもしれない。まぁ、当時を振り返る資料として
ご覧頂ければ幸いである。今回は、2002年5月の計7日分のデータを掲載。
今後も、気が向いたら順次アップしていく予定である。




ゲーム性は単純明快、レバオンでリール窓左右上部のハイビスカスが
チカチカと点滅すれば、ボーナス確定だ(完全先告知)。但し、元祖
シオサイ30と違って、レバオン時に沖縄チックな香ばしいサウンドが
鳴り響いたり、リール間の照明がカラフルに光ったりと、告知演出が
充実していた。


★ボーナス確率
Big Bonus
設定1 1/315.1
設定2 1/292.6
設定3 1/273.1
設定4 1/256.0
設定5 1/240.1
設定6 1/240.1

Reg Bonus
設定1~5 1/655.4 
設定6    1/468.1

★払い出し表
・赤7×3/Siolar×3/華×3⇒15枚+Big
・赤7・赤7・Siolar/赤7・赤7・華/
 華・華・Siolar/華・華・赤7⇒15枚+Reg
・単チェリー⇒通常時2枚、ビッグ中4枚
・連チェリー⇒通常時3枚、ビッグ中6枚
・ベル/スイカ(共通)⇒通常時8枚、ビッグ中12枚
・ヤシ⇒リプレイ(ビッグ中は3枚+ジャックイン)

★告知音
・無音(初代と同じ)
・轟音(ボーッ)
・琉球三味線(ジャンガジャンガ・ジャンガジャンガ・ジャン)
・波音(サーッ、サーッ、サーーーッ)
・太鼓音(ドドドンドン・ドドドンドン・ドン)

★リールサンド照明演出
⇒レバオンでリールサンドがカラフルに点滅して、
最終的に赤、黄、水色、白、緑赤(ハイビスカス
カラー)の何れかが点灯。色は告知音とセットに
なっていた。色によってBR比率も判ったようだが、
個人的に、あまり気に留めていなかった。緑赤の
ハイビスカスカラーは、ビッグ確定。そういえば、
太鼓(赤)でバケは「ハマリのサイン」だと、当時
勝手に思い込んでいた(完全なオカルト)。オカルト
と言えば、ビッグ終了後のリールサンド照明の点灯
パターンで、連チャンするかしないを予想する事も
あった。赤から始まれば連チャン、青なら単発…と
いった感じである(無論、根拠はないが)。因みに、
上記演出の他に、リール間が一瞬青く「チカッ」と
光る地味なパターンも存在。


(赤)⇒太鼓音又は波音に対応


(黄)⇒轟音に対応(轟音でサンド非点灯もアリ)


(白)⇒波音に対応(バケ多し)


(水色)⇒波音に対応


(ハイビスカスカラー(ビッグ確定))⇒波音に対応


★リール消灯演出
消灯しない通常パターン以外に、リール窓が消灯して
ブルーブラックのバックライトに切り替わる事がある。
因みに、非消灯の告知パターンでも、告知プレイで
ボーナスを揃えないと、第3停止後に消灯。


★ハイビスカスの点灯タイミング
・レバーオン時
・ストップボタンが有効になった瞬間
・第1停止時(轟音発生⇒押しドン)



因みに、2002年当時、町田さくら屋でシオラーを打った頃の
シマ見取図は、こんな感じであった。


「大和横丁」と呼ばれる小さな路地沿いのドアから入り、
左サイド4シマが沖スロ、残りのシマは全て25φだった。
左の2シマがハイハイシオサイ30。一方、シオラーは
左3と左4の2シマ(後に増台、シマ増設)で、入口側の
先頭が23番台、奥が35番台。右側に折り返して36番台、
37番台と続き、入口側の最終が57番台だった。計20台。
また、台頭上のドル箱置き場に、「シーサー」の置物を
置いていた時期もある。これは、各台の設定を暗示する
もので、金、銀、黒の計3色に分かれていた。基本的に
金>銀>黒の順で期待できたが、黒に集中して高設定が
入ったり、シーサーの無い台が一番のお宝台だったりと、
裏をかかれる事も少なくなかった。その他、イベントで
一部台のハイビスカスのカラーを変えたりもした。





以下、2002年5月(7日分)の実戦データを紹介。
Kは投資金額(1K=千円)。Bはビッグ、Rはバケ。
B、Rの左隣の数字が、ボーナスを引いたゲーム数。
文字が小さく、乱雑で読みにくいが、ご了承の程を。


2002年5月10日(金)。この日は右シマ入口側の56番台(カド2)で実戦。
金シーサー。投資3000円、56ゲームで初ビッグ。3Kで56回転。回りが悪い。
ただ、食いついてからは至って順調な展開に。39B、22R、29Bと、速攻の
ボーナス4連チャンで出玉を固めると、大ハマリもなくBR回数が増えていく。
ゲーム履歴の右に②、③、④という数字があるが、これは100ゲーム以内の
BRを「連チャン」としてカウントしたもの。基本的にはノーマルの出方だが、
シオラーはノーマルでも波が荒く、好調台ほど連チャンでボーナスを引き易い
傾向にあった(と、日頃感じていた)。初ボーナスが連チャンに繋がり易い台
ほど、追っかける価値があると独自判断して、こんなデータを取っていたのだ。
因みに、同時期、この店では「設定判別」をさほど重視しなかった(他店は別)。
コチラが店にハッキリ申告して台予約する以上、店側の「善意」を信じる他は
なかったし、等価の通常営業で予約台に設定5,6が多く入るとも思えなかった
(来店ポイントで5や6の確定台を打てるサービスもあったが、台予約に必要な
ポイントの何百倍も要した)。また、判別できない設定4以下でも、設定3以上
入っていれば、終日実戦で一応勝負になった。その為、あくまで当日の「出方」
を見ながら、その台を追うか追わないか決めていた。判別を駆使して、連日設定
5、6を拾いまくっていた方々からすれば、「何だ、その素人っぽい立ち回りは」
とバカにしたくなるかもしれない。でも、こんなデータを毎日取り続け、他台の
挙動も観察して、翌日の狙い台に目星をつけて台予約、というスタイルに拘った
結果、毎月の安定した勝ち額に繋がったのだ。因みに、私が連チャンと共に重視
したのが「ハマリ」具合。その日の実戦データの右隅には、必ず赤字でビッグ間
ハマリゲーム数(ビジ間で600以上ハマったらチェック。バケを挟んだ時も含む)
を併記していた。この日は「676G」(R1回挟んで)、「701G」(ストレート)、
「774G」(R2)と3回のハマリ。何れも単、即ち単発ボーナスに終わっている。
こうしてみると、ノーマルのシオラーなのに裏〇ノっぽく捉えて立ち回っている
感は否めない。結局、7807P回してB32回(1/243.9)、R13回(1/600.7)で
2850枚(57K)獲得。投資3Kなので、プラス54Kと快勝。



2002年5月15日(水)。いきなり4日間の空白があるが、理由は失念。
単なるデータの取り忘れか、或いは所用で打てなかったのか…。それは
ともかく、この日は左シマのカド2、25番台が相手だ。金シーサーの台。
運よく1000円投資、30ゲームで初ビッグ。そのコインが飲まれる前に
203Gでバケ、94Gバケ、6Gビッグと繋がり、持ちコインで323Gまで
頑張ってビッグを引き戻すと、30B、36B、14Bとビッグオンリー4連。
その後もほぼハマらずに、遅くとも400回転台で次のボーナスを引いて、
ダラダラと連チャンを織り交ぜてコインも増える。途中、ストレートで
626Gハマるが、ビッグ3連チャンしてすぐに復調。結局、7662P回して
ビッグ39回(1/196.5)、バケ11回(1/696.5)と大爆発。投資1Kで
5538枚(110.5K)獲得の大勝ちとなった。この店はドル箱が小さく、
デカコインの沖スロでここまで出すと足下にガッツリ箱が積まれたが、
あまり増えると店員がバケツに移し替えたりした。



2002年5月16日(木)。この日は昨日の25番と同じ並びの31番台で勝負。
シーサーは無い。自分がシーサー無しに座る場合、「前日のクソハマリ台」と
ほぼ相場が決まっていた。4K投資の133G目に初バケ。46Gビッグと繋がるも、
ノマれ追加後に単発とか、ダラダラと100~200G台の単発ボーナスばかりで、
イマイチしっくり来ない。結局は、1850GでB7(1/264.3)、R2(1/925)
の587枚(11.5K)獲得で、早々に退散。昨日の大勝ちを守ろうと、弱気に
なった感がある。閉店前に再び店を訪れたら、自分がヤメた後、600~659で
B2連+バケ⇒350GオーバーでB単発⇒300オーバー終了となっていて、大した
台ではなかった模様。当時は、途中で退店しても必ず閉店前になると店へ戻り、
全台のチェックや翌日の台予約などに励んだ。なお、この店のデータランプは
正確なゲーム数までは見られなかったが、丸い粒ドットの色や数や点滅などで、
BRの別や50G刻みの大まかなゲーム数履歴などが確認可能。



2002年5月17日(金)。前日と同じ31番台に着席。但し、前日と違って
金シーサーが置いてある。5K投資、169Gで初ビッグ。ノマれて2K追加の
331Gで2回目のビッグ。これで食いついたと思いきや、ダラダラと単発が
続いて結局は全飲まれ。その後も調子上がらず、飲まれて追加投資の連続。
ほとんど見せ場の無いまま、時間だけ無くなっていく。と、トータル47K
投資の434Gで引いたビッグを起点に、僅かだが回復の兆しを見せ始める。
しかし、そういう時に限って閉店終了。8763P回して、B28(1/312.96)、
R11(1/796.6)。投資47Kで1675枚(33.5K)の獲得は不幸中の幸いと
いった所か(-13.5K)。この日のハマリは684G(R2)、660G(R1)の
2回。こうしたハマリデータを付けるうちに、ビッグ間600~799G辺りが、
「ハマリ解消地点」になっている場合が多い事に気付く(ノーマル台では
明らかにオカルト的な思考だが、これが立ち回りに奏功したのは事実だ)。



2002年5月18日(土)。凝りもせず31番台。この日も金シーサー。
初期投資がやや嵩んで、17K投資の515Gで初ビッグ。65B、43R、
85Rと気持ちよくボーナスが続く。その後、300以上のハマリなく
出玉もダラダラ増えていく。しかし、354G回して引いたビッグが
連チャンしなかったので、昨日の据え置きを警戒して引く事にする。
結局、3198G回してB12(1/266.5)、R6(1/533)。投資17K、
1500枚(30K)獲得で+13K。但し、閉店前に視察しに行ったら、
ビッグ31回まで伸びていた。止めなきゃよかったが、仕方がない。



2002年5月19日(日)。この日は朝イチではなく、やや遅れての入店。
見ると、金シーサーの33番台が500オーバーハマリで空いている。誰か
餌を撒いたままヤメた模様。常日頃の「ハマリ研究」から、シオラーは
700ゲーム台までにビッグが来やすいと踏んでいたので、こういう時は
狙ってみるのが筋。着席すると、読み通りというか、読みよりも早めの
投資2K、540Gでバケ。それが3連チャンするも、全部バケ。設定6なら
ともかく、バケ確率共通の設定5以下であれば、あまり嬉しくない展開。
しかし、心配は無用だった。そこから徐々にビッグに偏り始めて、かつ
100G以内のボーナスも多く、好調台の予感。それに、ビッグ1回分の
コインを飲まれずに、次のボーナスが来ることがほとんど。粘る価値
ありと見て回し切った所、6570GでB26(1/252.7)、R15(1/438)
と設定5以上を思わせる合成確率。投資2Kの3067枚獲得(61K)で快勝。
ビジ間のハマリは、756G(R3)、619G(ストレート)、713G(R2)
の3回だった。やはり、600~800Gは「引き易いポイント」と思われる。




2002年5月21日(火)。1日分空いているが、詳細は失念。この日は
金シーサーの32番台で朝イチ勝負。前日はリセット(50G以内をこう
呼んでいた)で放出して、ビッグ16回だった台。この日は3K投資の
103Kで初ビッグ。ノマレ⇒チビチビ追加を繰り返して、計5K目の
406Gに引いたビッグが100G以内の7連チャンに繋がる(56R⇒44B⇒
21B⇒58B⇒19B⇒78R)。ノーマルを超越した荒い出方ともいえるが、
ここまで長い連は珍しく、大抵は100G以内の4連程度で終わってしまう。
通常時やビッグ中の小役カット、初当りカットもなく、えげつないような
「状態」もほとんど見られないから、間違いなくノーマルだろう。しかし、
7連の反動か、303R⇒881Bと大きくハマる。それを抜けた後は、初当りが
100G以内の連チャンに繋がり易い好調な展開に。こういうのを、自分は
「反応の良い台」と呼んでいた。ダラダラ100G台でボーナスを引くより、
これくらいの連打が見られた方が、打っていて気持ち良いのは当然である。
再び800越えハマリを食らったりもしたが、何とか復調してピークよりも
少しコインを減らして終了。結局、8027PでB31回(1/259)、R16回
(1/501)とまあまあの優秀台。5K投資で2246枚獲得(44.5K)。但し、
ビジ間のハマリは多少キツめで、1184G(R1)、689G(R2)、845G
(ストレート)の計3回。





とまぁ、こんな感じである。むろん、これは長い実戦期間の内のほんの
断片に過ぎない訳で、これでシオラー30の性格を全て表している訳では
無い。一日140K勝った日もあるし、逆に、予約台をあまりに過信して、
100K近く突っ込んでノーコインでフィニッシュだった時もある。ただ、
前日の狙い目台(主に絶不調台)を予約して、次の日に金のシーサーが
乗っていれば、通常時の小役狙いとビッグ中のリプレイハズシを使って
終日ブン回すだけで、かなりの高確率で勝ちになった。


通常時は、チェリーが出たらハサミ打ちで連チェリーを取る。ベルや
スイカは中リールでこぼし易い為、ハサミ打ちテンパイしたら、中は
目押しをキッチリ行う。ビッグ中のハズシは必ず3回目から。残り8G
(サウンドが変化)からジャックイン優先に。これをひたすら続けて、
自身の会社員時代の給料より高い額を稼げたのだから、シオラー30の
スペックの甘さ、そして店の(自分にとっての)良心的な営業方針が
再確認できるというものだ。

★シオラー30のリプレイハズシ手順

レバーオン時のリールサンド照明の色で、成立役を把握。



黄or緑は、ベル/スイカ(ビッグ中12枚)確定。順押しで
左適当⇒中は赤7狙い。12枚成立時は、左にベルが単独で
止まることはなく、左枠内にスイカを引き込む制御がある。
したがって、中リールをスイカを引き込む位置(赤7枠内)
で押せば、順押しでも取りこぼしは無い。


赤はチェリー。ハサミ打ちが必須(ほぼ連チェリーで取れる)。
順押しは単チェリーになり易く、払い出しも減りがちになる。


紫はジャックイン。1、2回目の小役ゲームは順押し
適当打ちで、そのまま入れる。3回目からはハズす。

ハズシは、まず中⇒右の順で適当押し。リプのテンパイ形によって
左で狙う位置を変える(狙い方は様々。以下は、私が行った手順)。

・リプ上段受け⇒「チェリー付きSiolar」を左枠内~枠下
・リプ中段受け⇒「ハイビスカス」を左枠内
・リプ下段受け⇒「チェリー付きSiolar」を左枠上(枠々上を意識)

※サンド照明非点灯時⇒ハズレが大半だが、全役の可能性アリ。
1、2回目はハサミ打ちで左にチェリー、12枚役テンパイなら
中リールに赤7。3回目は中⇒右適当押し。リプレイがテンパイ
したら、左リールはハズシ時と同手順。

※残り8G(BGMがハイテンポに変化)からジャックイン優先。
(適当打ち比で、約30枚増の効果アリ)

★設定判別(さくら屋以外では、普通に使っていた)
・6判別
(1)ビッグ終了後、CRオフ⇒32枚投入(CR表示29)
(2)1プレイ消化後、5枚手持ちでプレイ
(3)手持ちが無くなったら、7枚手持ちを繰り返す。
(4)CR表示30の時が判別プレイ(対象小役チェリー)。
(5)判別P30回試行で5回以上チェリーが落ちたら合格。

※(3)の部分を9枚手持ちにすれば、5以上判別になる。



因みに、今回紹介した2002年5月の月収支は、以下の通り。

総プレイ数=100080P
総BIG数=388回(1/257.93)
総REG数=152回(1/658.42)
総投資金額=300K
総獲得枚数=37275枚
総収支金額=+445.5K
(等価交換)



以上、シオラー専業時代の「ヘボプロ日記」でした。おしまい。


メタルドーム(西陣、一般電役)、出玉獲得システムなど

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1991年(平成3年)に登場した、西陣の新要件・一般電役「メタルドーム」


旧要件から新要件に移行したての当時、ポスト一発台として
大量出玉が望める様々な新要件権利物(或いは一般電役)が
出たが、本機もその一環といえる。但し、4000発程度出るのが
普通だった他の権利物と違って、出玉は2000~3000発越えと
少なめかつ幅もあり、出玉スペック的には「ポスト一発台」と
いうよりも、むしろ旧要件デジパチに近かった。それでも、
天下の役物に玉を飛び込ませて回転体のセーフ穴に入れるとか、
権利発生後に電チューが連動して出玉を増やす流れだったりと、
かつての一発台を彷彿とさせる部分も少なからずあった。


大当り獲得後の出玉増加システムがやや独特で、仕組みを
知らないで打つと、無駄玉が増えて出玉減りがちだった本機。
同時期、三共「メドレーI」の大当り連動システムの難解さが
目についたが、そこまでやっかいではないにせよ、とっつき
づらい面は多々あって、残念ながら人気機種に至らなかった。
回転体、デジタル、電チューの三者を組み合わせた個性的な
ゲーム性は、西陣ならではの柔軟な発想といえたのだが…。


現在、ネット上で本機を紹介するマニアックなサイトが複数存在。
実機を紹介して下さる貴重なページもある為、あえて当ブログが
首を突っ込む必要などないかもしれない。ただ、出玉の増加方法
など詳細なスペックについて、ネット情報がやや不足の感もある。
そこで、今更感タップリではあるが、本機の電チューの連動性や
止め打ちの有効性などについて、基本スペックを織り交ぜながら、
少々振り返ってみたい。



(西陣「メタルドーム」についての考察)


★賞球:オール15

★ゲーム性紹介


本機の「肝」は、A(天下左右入賞口)、B(回転盤)→C(デジタル内臓電チュー1)
→D(デジタル内臓電チュー2)⇒E(デジタル内臓電チュー3)の5点である。便宜上、
Cの電チューを「電チューC」、電チューC内臓のデジタルを「デジタルC」と記す。
D、Eについても同じである。

(大当り発生まで)

(1)天下左右の入賞口から、センター役物の上段Aに入賞させる。
Aのセンサーを通過した瞬間、効果音が鳴る特徴アリ。

(2)Aから入った玉は、上段の左右スロープを伝って、下段で
待ち構える水平回転盤Bにアプローチする。

(3)回転盤は時計回りに常時回転。周期は3.6秒。ハネモノ
「マッハシュート」の回転盤を、こじんまりとさせた感じだ。

(4)この回転盤は3穴あり、赤く縁どられた1穴がセーフ穴。
他の2穴はハズレ。セーフ穴入賞率は、クセ次第だが概ね1/3。

(5)セーフ穴に入ると、盤面左上の電チューCに内蔵された
デジタルC(1ケタ)が変動。即ち、セーフ穴は大当り穴では
なく、単なるデジタル始動用チャッカーに過ぎない。

(6)デジタルCは「0~9」の10通りで、3か7が出れば
大当り。デジタル確率は、表示上も内部も「2/10=1/5」。

つまり、天下入賞口に飛び込ませて、回転盤の赤いセーフ穴に
入賞させて、さらに盤面左のデジタルが当れば権利発生という、
スリークッション式の電役である。回転盤の振り分けもデジタル
当選率もそこそこ高い分、天下役物への入賞率がやや辛かった。


(デジタル当選後)
※少々複雑なので、画像を適宜参照


(説明用画像を再掲)

(1)デジタルCが当ると、その約2秒後に電チューCが5.9秒開放。
5個以上入賞させる(それ以下は出玉減)。保留ランプが4つあり、
必ず5個以上入れて保留全灯させる。

(2)電チューC入賞と同時に、盤面センター下の電チューDに
内蔵されたデジタルD(1ケタ)が変動。即ち、電チューCは
デジタルDの始動チャッカーになっている。電チューCの保留が
満タン(4個全灯)なら、デジタルDが5回変動する事は明白だ。

(3)デジタルDは、変動開始から65秒で停止。即ち、電チューCの
入賞からデジタルD停止までには、大きなタイムラグが存在。この間、
全ての電チューが閉じており、打ち続けると丸損となる。100発以上
打ち出す事になるので、止め打ちは必須。65秒も数えるのは大変だが、
実は、時間が近づくと効果音が変わって、打ち出しタイミングを告知。

(4)デジタルDが停止して、「-」が表示されなければ、電チューDが
5.9秒開放。5個以上入賞させる(それ以下は出玉減)。コチラも保留が
4つあるので、5個以上入れて全灯させる。なお、「-」はハズレの表示。
これが出ると、電チューは空振りとなって、保留ランプ1個分の損となる。
デジタルDの出目は19通りあって、「-」は1つ。即ち、ハズレ出現率は
1/19。逆に言えば、電チュー当選率は18/19(約94.7%)となる。

(5)電チューDへの入賞と同時に、盤面右上の電チューEに内蔵された
デジタルE(1ケタ)が変動。即ち、電チューDはデジタルEのスタート
チャッカーの役割を果たしている。Dの保留が満タン(4個全灯)なら、
デジタルEが5回変動する事は明白。

(6)デジタルEは、変動開始から6.5秒で停止。これは、デジタルDの
変動時間(65秒)のちょうど「1/10」にあたる。

(7)デジタルEが停止した時、「-」が表示されなければ、電チューEが
5.9秒開放。但し、電チューC、Dとは違って、保留ランプは存在しない。
こちらも「-」はハズレで、出現率は1/19。デジタル当選率は18/19だ。

(8)電チューEが閉じると、電チューDの保留ランプが1つ消え、再び
デジタルEが変動⇒6.5秒後に止まる。「-」が出ない限り、5.9秒開放。

(9)以下、電チューDのメモリーが全て無くなるまで、(7)と(8)の
動きを繰り返す。即ち、電チューEは、毎回6.5秒のタイムラグを挟んで、
5.9秒の開放動作を計5回行う。

(10)一方、電チューDの保4が消えた瞬間、盤面左の電チューCの
保留が1つ消えて、デジタルDが再び変動。やはり、デジタルDは変動
開始後65秒で止まるが、最初の65秒と違い、すでに電チューDとEが
連動に入っている。しかも、電チューEが計5回の開放を終えた辺りで、
約62秒が経過(5.9秒の開放と6.5秒の閉鎖を、計5回繰り返すから※)。
よって、電チューD、Eの最後の連動が終った頃にちょうど65秒となり、
直後にデジタルDが止まるから、最初のような止め打ちは不要だ。但し、
連動中の電チューEに着目すると、6.5秒おきに開放と閉鎖を繰り返す
ので、こまめな止め打ちが出玉増加に有効。具体的には、電チューDの
保留ランプが点灯している間は、電チューEが閉じると同時に打ち出し
停止。心の中で約5秒数えたら打ち出しを再開、という手順を繰り返す。

※大当り開始直後の不可解な「65秒ウェイト」は、或いは電チューD、Eの
連動時間を優先した設計によるものかもしれない。D、Eの連動が終わる前に
再度デジタルDが停止すると、その分、出玉が減ってしまうからだ。まぁ、
最初のC→Dのタイムラグを短くして、保留消化時のC→Dのタイムラグを
長くすれば問題はないが、一律「65秒」に固定したのが原因ではないか。
(あまり早く大当りが終ってしまうと規定に反するので、あえて最初を
長引かせた可能性もあるが…)

(11)以後も、デジタルEが6.5秒変動→当選で電チューEが5.9秒開放→
閉鎖→電チューDの保留消化→デジタルEが6.5秒変動→当選で電チューE
開放→閉鎖→の動きを繰り返す。そして、電チューDの保留が消えた瞬間、
電チューCの保留消化→65秒後にデジタルD停止→当選で電チューD開放
(保留満タン)→となって、再び電チューD、Eの連動へと移る。これを
5回繰り返すと、電チューCの保留ランプが全消化され、連動が止まって
大当り終了となる。

(12)一連の挙動を上記の如く文章化すると、かなり分かりづらい(失礼)。
要するに、大当り中は電チューEが5回の開放動作(電チューDへの入賞数と
同じ)を計5回(電チューCへの入賞数と同じ)繰り返すから、電チューEは
最大「5×5=25回」開く(むろん、「-」が1回出るたびに、電チュー開放
1回分のロスとなる)。一方、電チューDの開放回数は、電チューCへの入賞
個数が反映するので、最大5回(やはり「-」が出る毎に、電チューDの開放
1回分、即ち電チューEの開放5回分がロスとなる。Eの空振りよりも被害大)。
さらに、最初にデジタルCが揃った時、電チューCが1回開く。どの電チューも
「5.9秒開放」で共通なので、大当り中の「電チュー総開放回数」を単純計算
すれば、最大「25+5+1=31」回。

(13)但し、電チューが1回開放した時の平均入賞個数は、各電チューの
周辺の釘調整によって大きく異なる。また、同じ台でも、電チューの開放
タイミングや玉の跳ね具合などで、入賞個数にはバラつきが出る。よって、
正確な出玉の算出は難しいが、実戦時の獲得出玉を思い返すと、2200発~
3000発オーバーと、かなり大きな「幅」があった事は確かだ。

(14)次に、本機の「大当り消化時間」についてみると、デジタルCの
当選を大当りの起点とすれば、65(秒)×5(回)=325秒(5分25秒)と
常に一定である(但し、「-」が一度も出ないと仮定)。325秒で打ち出す
玉数は、325×1.6(毎秒の打ち出し玉数)=520個。仮に、止め打ちを一切
行わないとすれば、平均出玉に520を加えた玉数を、電チュー総開放回数の
「31」で割った数字が、電チュー開放1回あたりの平均入賞個数になる。

(15)以下、平均出玉別に逆算。

(a)平均出玉2200発の台
(2200+520)÷31≒87.7(電チュー開放1回あたりの平均出玉)
87.7÷15(賞球)≒5.85個(電チュー開放1回あたりの平均入賞個数)

(b)平均出玉2600発の台
(2600+520)÷31≒100.65(開放1回あたりの平均出玉)
100.65÷15=6.71個(開放1回あたりの平均入賞個数)

(c)平均出玉3000発の台
(3000+520)÷31≒113.55(開放1回の平均出玉)
113.55÷15=7.57個(開放1回の平均個数)

(16)平均2200発以下の台は、電チュー1回開放あたりの平均入賞個数が、
5.85個を割ることになる。同様に、平均3000発以上出る台なら、7.57個
以上の平均入賞個数となる。但し、5.9秒で打ち出せるのは、最大9.44発。
当然、平均入賞個数にも限りがある。

(17)但し、上記(14)~(16)は、止め打ちの出玉節約を加味していない。
デジタルCが最初に揃ってから、デジタルDが止まるまでの65秒のタイムラグを
止め打ちすれば、65×1.6=104個の上乗せ。仕組みさえ判っていれば、誰でも
実践可能である。一方、電チューE閉鎖中(6.5秒)の止め打ちは少々面倒だが、
1回につき6.5秒→6.5×1.6=9.75個の節約。仮に、大当り中に20回止め打ち
すれば、200個近く出玉が上乗せされた。塵も積もれば…であろう。逆に、毎回
1/19で抽選される「-」、即ちハズレのヒキ(というか引かないヒキ)も重要。
1回の電チュー開放ロスで済む電チューEのハズレならまだしも、電チューEの
5回開放に等しい電チューDが空振れば、一気の出玉減となるのは上述の通り。



…とまぁ、平成初期のマイナー台の出玉システムについて、こうも突っ込んだ
考察をしたところで、一銭の得にもならないのは明らかだ。だが、あえて行う
ところに、当ブログの存在意義があると自負している。レトロファンの中には、
こういう妙ちくりんなデータを好む物好きな方が、全国推定25人程度はいると
思うので…。



(「西陣「メタルドーム」出玉獲得システムなど」の項、了)

エキサイトリーグ(ニューギン、デジパチ)

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1991年(平成3年)にニューギンから登場した
初期新要件デジパチ「エキサイトリーグ」


★野球がモチーフ

★賞球…7&9&15
(ヘソ、左右オトシ、天穴…7個、アタッカー…15個、その他…9個)

★大当たり確率…1/210

★赤色ドットマトリクス採用

★図柄
・左デジタル
0~9、キャッチャーマスク、ホームベース、グローブ、nの計14図柄

・中デジタル
左デジと同じ14図柄だが、図柄間にブランク図柄の「ヘルメット」あり

・右デジタル
左デジの14図柄+ボール(オールマイティ図柄)の計15図柄

★上記各図柄の3つ揃いで大当り。但し、右にボールが止まったら、
左・中ゾロ目でOK。よって、大当りのパターンは計28通りとなる。

★最高16ラウンド継続

★出玉…約2300個

★意図的な連チャン…なし(ノーマル機)




私のパチ歴は、1990年(平成2年)の旧要件・後期(末期)まで遡る。その時代の
ニューギンのデジパチといえば、「エキサイト麻雀3(5)」「エキサイトマジック(2)」
「ウィング7G」といったドットデジパチと、「エキサイトキングV」「ニューヤンキー3」
「エキサイト123」といった7セグ搭載機に大きく二分される状況だった(E・キングと
ニューヤンキーは、設置も相当減っていたが…)。


その傾向がガラリと変わったのが、90年10月の規則改正→翌91年の新要件機
デビューの時期である。即ち、美麗な蛍光管を使った「エキサイトワープ」や
本家三共の牙城に切り込んだドラム機「グランドエキサイトG」などの登場だ。
上記2機種は、何れもおまけチャッカーデジパチだが(旧要件最末期デビュー)、
新要件時代に入っても、前者(蛍光管)は「スターマイン3(2)」「ビーナス」
「ジュピター2」、後者(ドラム機)は「エキサイトポーカー」「エキサイトカムカムAW
(2AW)」「回転寿司(港店)」という具合に、それぞれ引き継がれていった。


新たな時代の到来を契機に、ニューギンデジパチのイメージも大きく変わったと
思っていた矢先、今回紹介する「エキサイトリーグ」が突如ホールに姿を見せた。
蛍光管でもドラムでもない、オーソドックスなドットデジパチ。「原点回帰」を
思わせる流れだった。斬新なアイディアも採用するが、王道、本道も忘れない…
そんなメーカー側の意思も感じられるようだった。事実、ほぼ同時期に登場した
「ミラクルエキサイト2」の7セグ調でシンプルなデジタルも、原点回帰を色濃く
匂わせた。


オーソドックスなドットとはいっても、そこは新要件初期。独特なアイディアを
随所に取り入れる事も忘れなかった。その一つが、右デジタルの「ボール」図柄
である。


デジタル停止順は左⇒右⇒中。左右同図柄でリーチとなるが、その他、左にどの
図柄が止まっても、右デジにボールが止まったら、自動的にリーチ発生。即ち、
右デジのボールは、リーチ確定の「オールマイティ図柄」となっていた。


通常の左右同図柄テンパイのリーチ以外に…


右にボールさえ止まれば、左不問でリーチとなった。




必然的に、大当りパターンも「同図柄の3つ揃い」と
「左中ゾロ目+右ボール」の2つに分かれる。大当り
図柄は14個なので、大当りパターンは14×2=28通り。
グローブやベースといった野球絡みの図柄は、どこか
チープだが味わいのあるフォルム。アルファベットの
「n」も大当り図柄に含まれたが、これはメーカー名
「newgin」の頭文字である事が容易に想像できた。
(旧要件「ウィング7G」にも存在した図柄である)


リーチが掛かると、中デジが高速気味にスクロールした後、
大当り図柄の手前6コマから減速。通り過ぎると再び高速に。
分かり易く言えば、後の「アメドリリーチ」のような動きを
見せた訳だ。ド派手なスーパーリーチは存在せず、中デジは
高速→減速を1~2周繰り返して停止する(最大33コマ進行)。
中デジの大当り図柄は14通りだが、図柄間にブランク図柄の
ヘルメットを挟んでいた為、2周もスクロールが続くと時間も
それなりにかかって、かなりジラされる事となった。


ただ、右デジにオールマイティ図柄があった事から、本機は
他機種に比べるとリーチが頻繁にかかる特徴も有した。通常、
デジパチのリーチ発生率は1/12~1/16程度だったが、本機は
1/7.5と、かなりの高確率でリーチが掛かった。まぁ、単なる
バラケ目よりも、リーチが掛かってハズれた方が楽しめるのは
事実だ。但し、いくらリーチが多くても、肝心の大当り確率は
1/210のままで不変だから、必然的にリーチの信頼度は著しく
低下。この「リーチ多発」の特性を良とするか不可とするかは、
打ち手によって判断の分かれる部分だった。


余談だが、本機のアタッカーのフタには「HOMERUN」の英字表記が
あったが、フタの左右に仕切り(突起)がついていた関係で、表記が
「HOME RUN」ではなくて、「HO   MER   UN」と妙な区切り方に
なっていた。当時、大学2年生で第二外国語がフランス語だった私は、
「HO=おーい!(呼びかけ)」、「MER=海」、「UN=一つの」と
見えてしまって、妙に文学的なイメージを本機に抱いたものである。



(ニューギン「エキサイトリーグ」の項、了)

ファイヤールーレットX(マックスアライド、4号機)

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1997年(平成9年)にマックスアライドから登場した
「ファイヤールーレットX」(Aタイプ・4号機)


(ボーナス確率表)




(払い出し表)




この台に思いを馳せると、20年前の旅打ち(という名の旅行)の
記憶が自然と蘇ってくる。


1997年8月、私は夏季休暇を利用して北陸へ旅打ちに出かけた。


といっても、別に現地の事前情報や攻略法などはなく、目的地と
泊まる宿だけ決めておき、現地に着いたら行き当たりバッタリに
ホールを探して、よさげな店や台があったら座って勝負…という、
何とも無計画な立ち回り方(とさえ呼べないかも)を考えていた。


で、この時訪問したのは、富山と金沢だった。金沢の方は以前に
アラジンマスターやナナシーの記事で触れたと思うから、詳細は
当該記事をご検索の上、ご覧頂きたい(直接リンクしたいのだが、
リンクを貼りつけて記事をアップすると、全文章が消えてしまう
不具合を何度も経験しているから、怖くてできないのだ)。ただ、
金沢の事を書いた時に、「富山から金沢に移動した」ことを全く
書いていなかった。実は、両エリアの旅打ちはバラバラの時期に
決行したのではなく、時間的に連続しているのだ。


富山を訪れたのは、97年8月11日(その後も何度か富山には行ったが、
これが旅打ち初訪問だった)。東京から上越新幹線で越後湯沢に出て、
そこから特急「はくたか」に乗り換えて、富山まで出向いたと記憶する。
無論、便利な北陸新幹線などは存在しない。

確か、富山着は午後2時頃。その後、駅地下にある小さなカウンターの
すし屋で、本場の海の幸を堪能。それから店を出て、予約を入れていた
「富山キャッスルホテル」という駅近くのビジネスホテルへと向った。


なお、富山キャッスルホテルは現存せず、現在は同じ場所で「ホテル
ルートイン富山」が営業。キャッスルに泊まったのはこの時だけで、
2001年や2003年の旅打ち時の領収書は、全て「ルートイン」名義に
なっている。この間に、ホテルの経営主体などが変わったと思われる。
因みに、2001年には「ニューグランドイン富山」にも宿泊している
(以前、銀河伝説Rの記事で書いた)。


これまた余談だが、件の富山キャッスルホテルは、ミュージシャンの
故・ジョニー大倉が宿泊中、7F客室のベランダで懸垂している途中で
手を滑らせ転落、全治半年の大怪我を負ったホテルだ。その大倉氏が
90年代に主演したパチンコVシネマが、「銀玉命!銀次郎」シリーズ。


さて、部屋に入った私は、夏の全国高校野球なんぞをベッドでのんびり
見ていたが、移動の疲れが出たのか眠ってしまった。暫くして起きると、
もう夜の8時近く。まだ、富山に来てから一軒もパチ屋に入っていない。
流石に焦って外に出てみると、何とホテルの裏口にある路地の真向いで、
一軒のパチ屋が営業していた。これは好都合と早速入店。居酒屋などが
数多く入る、古臭いビルの地下にある店だ。店名は失念したが、改めて
調査したところ、「金太郎・富山駅前店」だった模様(現在は「ビック
タイガー」が営業)。


その折、最初に私の目に飛び込んできたのが、今回挙げた「ファイヤー
ルーレットX」であった。カジノを想起させる、洗練された渋めの筐体。
金の7図柄も目を引いた。この数か月前、登戸駅の「ニューハトヤ」と
いう店で、同じマックスアライドの「グランドスラムX」という機種と
対峙した事があり、その金7とよく似ていたからピンと来た。しかし、
本機を設置するホールに足を踏み入れたのは、これが最初だった。


「旅打ち」と「初モノ台」とが重なり合って、興味津々に本機と対峙。
で、打ってみて真っ先に感じたのが「7図柄が多い」という事だった。
「赤7、青7、金7」と計3種類の7が、リールのいたる所に並んでいる。
グランドスラムより、遥かに多い。3色7ならエニイセブンやトリプル
ウィナー、トリコロール96辺りで見慣れてはいたが、全図柄に対して
7図柄の占める割合が、全く違うのだ。それもそのハズ、本機は赤7、
青7、金7全てひっくるめると、実に22図柄もあった。全図柄(63個)の
1/3以上が7で占められていた訳だ。強い違和感を覚えて当然であろう。


しかも、その7図柄がやたら左中でテンパイする。時には、7が一直線に
並んでリーチ目に思えるが、全く入っていなかったり。しかも、赤7と
金7が「赤・赤・金」又は「赤・金・金」と並べば、只のリプレイである。
そう、本機はリプレイ専用図柄が無く、赤7と金7の組み合わせをリプと
していたのだ。それ故、7の一直線だからといっても、特段の有難みを
感じられないケースが多かったのだ。


本機は比較的新しい台のようで、シマの客付きもまずまず良い。中には、
調子よくボーナスを引き続ける台も。しかし、私が座った台は、単発で
バケを2回引いて、その後に引いたビッグも連チャンせず、全ノマレで
終わった。加えて、引いたボーナスが少なすぎて、リーチ目をはじめ
台の「正体」がイマイチ掴めない感じ。それなのに、アト引く魅力も
ジンワリ感じる。「これは、もう一度打ち込む必要があるな」と直感。
実は、本機はマックスアライド初のテーブル制御採用機。リーチ目の
多彩さ、豊富さもウリだったのだが、その時はそれすら知らなかった。


退店すると、既に夜は更けている。空腹を満たそうと、近くにあった
「匠庵」という小さなラーメン店に入店(携帯していた富山のガイド
ブックに、この店の記事が出ていて場所も判っていたのだ)。狭めの
カウンターに腰かけると、ラーメンと餃子を注文。店主は無愛想だが、
味は抜群だった(アッサリ系の透明スープ)。しかも、その無愛想と
対照的に、奥さんと思しき女性の店員が、誠に人当たりが良かった。


翌日(8/12)は、ホテル向かいのコンビニでおにぎり購入。軽く朝飯を
取ってから、昨日と同じくホテル裏口にある「金太郎」へ出向く。地下に
続くエスカレーターを使って入店すると、パチの「CRモンスターハウス」
が最初にお出迎え。CRより現金機派の私だが、この台は好きだ。今日の
目的は、あくまでも昨日やられたファイヤールーレットXのリベンジだが、
一応、釘だけ見ておこう…と通路を歩いて釘を観察すると、意外にもヘソ
ガバ空きの台がチラホラ。地元店では、まずお目にかかれない大甘の調整。
これならば勝負になるかもと、ファイヤーは後回しにしてモンスターから
打ち始める。


すると、2000円分のパッキーカードを使い切る前に、「888」であっさり
最初の大当り。しかも、プレミアの「ゾンビ手リーチ」でビタッと揃った。
今までモンスターは何度も当ててるのに、ゾンビ手で当てた事は無かった。
こんな旅打ち時に初めてゾンビ手で当るとは、どんなヒキをしているのか。
そう思うと同時に、「これだけヒキが良ければ、この甘釘台をぶん回せば、
大勝ちも夢ではないな」と妄想は膨らむ。


しかし、持ち玉遊技に変わってからは、急に回りがシブくなる。これだけ
ヘソが開いてるのに、どうも…。まぁ、ヨリのチェックが悪かったのかも
しれないが、また持ち直すかもしれないから、とりあえず飲まれるまでは
勝負続行。


すると、半箱飲ませてミイラ図柄のオバケ掴みリーチが掛かり、これが
戻りで当って、待望の確変を引く。いつの間にか、回りも復活している。
この確変を契機に一気に爆裂を開始、「大爆発中」が出るかもしれない。
そんな事を思いながら、確変大当りを消化していたのだが…。


結局、その確変はワンセットで終わってしまい、再びデジタルの回りも
覚束なくなっていく。「何か、スッキリしないな、この台」と、徐々に
ストレスが溜まっていった。何とか回復するようにと願いつつ打ったが、
ダメ。地元店の回りと大差なく感じで、残り1箱少々のところでヤメる。
まぁ、とりあえずは勝ちになった。


さあ、こうなったら、最初の予定通り、昨日打ったファイヤーのシマへ。
もう、開店時間から大分経っている。昨日の客付から見て、高設定台は
既に抑えられているかも…と思ったのだが、シマは全くのガラガラ状態。
ちょっと面食らったが、台は選び放題である。一応、昨日ビッグ回数が
一番ついていた、左カド2を打ってみよう。まだ、0回転のままである。


(今回はやたら前置きが長く、何の機種を回顧しているか
判らなくなる可能性が多分にあるので、改めて画像を掲載)


すると、3000円使ったところで初ビッグ。加えて、単発続きだった
昨日の台とは違い、100ゲーム以内でのビッグ5連を決める。これは、
据え置きか…と期待して続行すると、200G内のビッグやバケが続き、
さほど大きくハマらない。どんなに回しても、350G辺りで次のBRが
くる。「もしかして設定5or6?」と旅打ちでの爆勝ちが脳裏をよぎる。


ところが、朝イチのビッグ5連を引いてから、初当りが全く連チャン
しない。つまりは「揉み」である。まぁ、前日のシマ状況からみても、
ノーマル濃厚で、仮に〇モノでも露骨なVerではないと思われたから、
「このまま我慢して回していれば、ノーマル高設定台特有のボーナス
連打が、何れやってくるさ…」と楽観していた。


それに、左カド2で何度もボーナスを引くうちに、未知に近かった本機の
特徴が徐々に掴めてきた。まず、7の一直線でとにかくアツイのは「金7」
が並んだ形だ。金7揃いは、払い出しの無い「0枚役」。全ライン有効で、
3つ並べば、ほぼ確実に入りとなった(後に、稀にガセもある事を知る)。


それと、左リールの配列が大いに個性的で、「赤7・金7・青7・金7」と
7図柄が4連続する箇所があった。よくもまぁ、こうもインパクト十分な
配列を考え付いたものだ…と感心せざるを得ないほど。しかも、4連7の
「金7・青7・金7」がズドンと降臨すれば、それで1リール確定となる。
普段から7図柄が出まくって「有難みが無い」と書いたが、衝撃MAXの
「金青金」の一確目を拝む度、さすがに震えざるを得なかった。


また、2リール確定のリーチ目も豊富で、「赤7右下がりとBAR下段の
Wテンパイ」や、「青7上段テンパイ(中リール青7の上はチェリーに
限る)」などが止まれば、その時点でボーナス確定。この旅打ちでは
順押しで消化していたが、実は、ハサミ打ちの二確目も多く存在した。


さらに、左にチェリーが出て、赤7が左右で挟んだ形もアツかった。
但し、これはボーナス成立後のリーチ目。因みに、この時は鉄板と
思って打っていたが、後に赤7チェリー挟みが稀にガセる事を知る。


但し、一見アツそうに見える「赤7と青7の一直線」はガセが多く、
色々と条件が加わらない限り、リーチ目と呼べなかった。一直線
だけで見れば、チャンス目と呼ぶべき存在だ。それでも、左・中で
赤7や青7が並んで、かつ「金7・赤7/青7・金7」の一直線を作った
形なんかは、ほぼ確実に入っていた。無論、赤7と青7が一直線形や
山形、谷型、L字型などを作ったに時、金7が一直線になっていれば
確実なリーチ目となる。


(リーチ目抜粋)
















(5ライン有効だが、中リールの金7が
条件付きの形もあって、鉄板ではない)












(単なるチャンス目となる並びも多い)



それから、チェリー以外でメイン役だった10枚(ベル/コイン)は、
左にベルとコインの両方が出ていれば取りこぼす事はないが、左に
どちらか一方のみ停止した場合は、配列上、中リールで取りこぼす
可能性があった。通常時もビッグ中も同じで、適当押しで10枚丸々
取りこぼして損する事も。これを防ぐには、(1)左リールに「赤7・
チェリー・赤7」の塊を狙うか(これなら、チェリーが枠下に逃げた
時、ベルとコイン双方が左枠内に出る)、(2)左にベルorコインが
単独で出た時のみ、中リールでその小役を目押しする必要があった。
とりわけ、前者の手順はチェリーもカバーできるので好都合だった。
無理にハズシに拘るより、この小役狙いを重視した方が効率的とも
いえた。


まぁ、そんな感じで、徐々に本機に慣れていったが、肝心のボーナスは
相変わらずダラダラばかり。最初のビッグ5連で出た1500枚のピークを
サッパリ超えない。かといって、さほど大きくハマらない為、コインの
激減もない。結局、「1500枚天井」を一度も破れないまま、しびれを
切らした形で1000枚ほど流して勝ち逃げ。18時半。


食事を取りたいが、富山に来て一度も「名所」に行かないのは勿体ない。
換金後は駅に直行。ガラガラの富山港線に乗り込んで、終点まで向かう。
駅名は「岩瀬浜駅」。そう、私は「海」に行きたかったのだ。富山港。
滅多に拝めない日本海の姿を、この目に刻んでおきたかった。が、この
判断がマズかった。駅から浜までは、公園内を通って割と普通に行けた。
港に停泊する大型船舶の灯りなども、哀愁が漂っていて味わい深かった。
しかし、海岸線を歩いているうち、すっかり日が暮れて辺りは真っ暗に
なって、外灯のない浜辺で、何処を歩いているのかさえ判らなくなって
しまった。まさに、夜の浜辺で遭難しかけた。あの時の恐怖心といったら…。


その後、何とか自力で海岸を脱出して岩瀬浜駅に戻ると、富山駅に帰還。
猛烈な空腹感に襲われ、ホテル近くの飯屋を探索。すると、ホテル前の
大通りを挟んだ向かいの路地に、一軒のラーメン屋を発見。この時代は、
ラーメン食が何日続いても平気な程、無類の麺好きだった。店名は失念。
カウンターの小さな店で、40代と思しき綺麗めの女将が一人で切り盛り
していた。無性に腹が減っていたので、ネギチャーシュー麺とギョーザ、
ライスを頼んだ。出てきたのは、真っ黒いスープのラーメン。今では、
「富山ブラック」なんて言葉も有名になったが、当時はそんな言葉さえ
ほとんど聞かれなかった。それでも、私がここで見たのはコクの効いた
黒いスープで、チャーシューとネギのタップリ乗ったラーメンだった。
それを一気に啜っていると、カウンターの女将さんが「観光ですか?」
と聞いてきたので、「ええ、色々旅して回ってます」と適当に答えた。
すると、彼女は「貴方を見ていると、「良い人」というのがお顔から
伝わって来ますね」と妙な事を言った。私は何と返して良いか判らず、
ぎこちない笑顔で会釈するしかなかった。「良い人」とは、一体何を
意味していたのだろうか。人間性について率直に褒めてくれたのか、
或いは「お人好しで騙され易そうだから、気をつけなさいよ」と、
釘を刺したのか…未だに謎である。因みに、このラーメンは非常に
旨かったのだが、あまりに脂が強すぎたのか、ホテルに戻ってから、
ベッドとトイレを数往復する羽目になった(食事中の方、失礼)。


翌日(8/13)、朝7時頃にチェックアウトを済ませて富山駅に行き、
金沢行きの切符を買って、在来線で金沢まで直行。富山駅ホームで
名物「ますのすし」を購入すると、金沢までの道中、朝飯代わりに
食べていた。その途中、通勤や通学の客がガンガン乗り込んで来て、
非常に肩身の狭い思いをしながら、ますのすしを食したのだった…。



★1997.8.11~8.13の富山滞在を示す、富山キャッスルホテル領収書。

よく見ると、客室番号が「715」となっている。つまり、7階の客室。
富山キャッスルホテル7階といえば、故・ジョニー大倉が筋トレ中に
転落して大怪我した部屋と、まさに同じ階(時期は違うが)。当時は
全く気付かないでいたが、今思えば、貴重な経験をしたかもしれない。


(一泊目)8/11宿泊、8/12領収書発行。デポジット(前受金)システムなので、
到着日にカウンターで二泊分の料金を預り金の形で前払いして、翌日に1泊目の
領収書、次の日に二泊目の領収書を発行する流れになっていた。



(二泊目)8/12宿泊、8/13領収書発行 既に二泊分払っているので、実際は
この日、電話料金の640円のみを支払っている。




(住所は「富山市新富町1-3-3」⇒現在の「ルートイン富山」と同じ)





そんな訳で、今回はファイヤールーレットXの機種説明というより、
「1997~富山旅打ち回顧」になってしまった。こんな駄記事でも、
楽しんで読んで下さる方がいると信じて、今後も更新を続けたい。



(マックスアライド「ファイヤールーレットX」の項、了)

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